オルドレイク×ミミエット他



リィンバウムに存在する召喚師達の組織―
世界の心理の探求を主とする蒼の派閥。
利益を追求し、社会に溶け込む金の派閥。
一般人にとって良く知られているのはこの二つの派閥であろう。
が・・・もう一つのそれを知るものは少ない。
ある意味、帝国や聖王国の軍人達にとっては馴染み深いものかもしれないが。
破壊と狂気という単語が最も相応しいであろう召喚師達の集団・・・

名を、無色の派閥と言う。

「ぐ・・・ひぎっ・・・う、ううううああああ」
少女の涙混じりの嗚咽が室内にただただ響いている。
「く・・・」
師から『ちょっとした余興をやる。来るが良い』・・・そう言われた時から既に嫌な予感はあった。
というよりも師にとっての、いや・・・ここでの『余興』がろくでもない内容である事など彼には昔から分かっていたが。
「ヤード」
「・・・なんでしょうか、ツェリーヌ様」
「目を逸らしてどうするのです? そうそう見れるものではないのですよ?」
「・・・・・・」
師の・・・オルドレイクの妻であるツェリーヌからの叱責が飛ぶ。
彼女の視線は既に先程までと同様、部屋の中央へと戻っていた。
恍惚とした表情を浮かべ繰り広げられる陵辱を凝視し続ける。
「くく・・・どうした。まだ私は一度も気をやってはおらんのだぞ・・・?」
「ぎっ・・・うあ・・・」
普段派閥の人間を謁見させるその椅子に座し、いつもと変わらぬ表情のオルドレイク。
だが物憂げに頬杖をつく手とは裏腹にもう片方の手で少女の腰を掴み、注挿の速度を落すことは無い。
「っ・・・! っ・・・!」
オルドレイクから背面座位の格好で貫かれた少女が必死にかぶりを振る。
先刻までは必死に何事か訴えていたがもはやそれをするだけの気力も残っていないのだろう。
人目を引く白いその柔らかそうな毛に包まれた長い耳が揺れるが、今はただ哀憫を誘うばかりである。
(このような行い・・・許されるはずがない)
ミミエット―それがメイトルパから召喚された彼女の名のはずだ。
希望のダイスを召喚し、出た目に合わせた世界から更に何かを召喚して陵辱する・・・これが今回の『余興』の内容だった。
(ロティエルを残してきて正解だったな・・・)
自室へと残してきた護衛獣であるサプレスの天使の事を思う。
こんな所へ連れてくれば彼女の心も身体も危険にさらすだけである。
「ふむ・・・そろそろこの娘にも飽きたな。しまいにするとしよう」
ミミエットの未成熟なヒップを両脇から掴むと、彼女の身体ごと上下させるオルドレイク。
「いやあ・・・ああああっ」
オルドレイクの動きの変化を感じ、本能的に何をされるのか悟ったのか必死にオルドレイクから逃れようとするミミエット。
だが召喚師でありながら大剣すら軽々と振るってみせる彼にとってはミミエットですらもその辺りの少女とさして変わらないのか、その動きを阻害する事はできなかった。
「ふっ・・・」
「ひぐっ・・・あ、あああああああっ・・・」
大量の精を注ぎ込まれ、ミミエットの身体が限界まで仰け反りびくびくと痙攣する。
だがそれも束の間の事で直にがくり、と脱力し頭を垂れた。
「いかがでした? あなた・・・」
「悪くはなかったが・・・いかんせんメイトルパの召喚獣どもは総じて大味でいかんな」
ツェリーヌが当然のように歩み寄り、口を使ってオルドレイクの剛直の汚れを取り除いていく。
当の本人は再び頬杖をつき、ヤードの方を見て事も無げに笑ってみせた。
床には焦点の定まらないミミエットが無造作に転がされている。

花弁から赤く濁った精液がどろりと零れ出ていた。
そんな彼女を暗殺者達が無言で現れ、何処かへと運んでゆく。
「・・・・・・」
ヤードに出来る事といえばただ無表情をつくり、オルドレイクの視線を受け止める事だけだ。
ぎり、と強く握られた拳の間を軽く血が伝う。
「さて次だ。ヤード、お前はどの目が出ると思う?」
「さあ・・・どうでしょうね」
視線を交わす師弟をよそに派閥の召喚師が呪文を詠唱する。
出目によって何者が召喚されるかは知らなかったがヤードはどの目が出ようとこの行いをもう止める気でいた。たとえ・・・師の怒りを買うとしても。
(こんな事が初めてな訳ではない・・・だが、こんな真似を続けていればいつかは)
召喚師の詠唱が終わり、希望のダイスが床へと転がる。出た目は・・・1
「ほう」
「あら・・・」
「ウホッ」
(何だ・・・? ウホ?)
1の目が出た途端、室内の空気が揺らいだ。
オルドレイクは笑みを深くし、ツェリーヌは残念そうな表情を浮かべ・・・他の者達の視線は扉へと集まっている。

呼び出され、この部屋へと来てからオルドレイクたちの方へのみ注意を向けていたヤードは改めて扉の方へと向き直った。そしてそのまま硬直する。
「・・・・・・?」
扉には大きな紙が貼られ、出目と対応した異世界。そして若干の人物の名が書かれていた。
4〜6までは他の4つの世界。2にはツェリーヌの名。1には・・・。
「オルドレイク様・・・」
「どうした、我が弟子よ」
「何故ここに私の名前があるんでしょうか」
「見たままだと思うが?」
「見たまま、ですか」
後ずさりしようとしていたヤードの両脇を暗殺者が固める。
普段感情を殺しているはずの彼らから同情の空気が流れているのはヤードの気のせいだろうか。
「・・・ツェリーヌ様」
駄目で元々、とヤードはツェリーヌにも声をかけてみる。
「ああ・・・流石は我が夫。弟子だろうとかまわないで食っちまう人・・・」
「・・・・・・」
根本的に駄目だった。
「さあ弟子よ。ケツを出せ」
「師匠・・・もう止めましょう。こんな事を続けていればいつかうわなにをすr」


「・・・さん? ヤードさーん?」
「あ・・・」
ヤードが我に返ると眼前にはアティが心配そうにしていた。夜の海岸に静かな波音が木霊している。
「ごめんなさい・・・私が過去の事をお聞きしたいなんて言ったばっかりに。」
「いえ、大丈夫ですよ」
力なく笑うヤード。無意識のうちに両手が背後へと回る。
(ヤードさん・・・やっぱり過去の事、忘れきる事はできないんですね)
(流石にこんな事は・・・話せる訳ないですからね)

微妙な擦れ違いを残しつつ、島の夜は更けてゆく。




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