イオス陵辱(※女体化注意)



それはデグレアに連行されて初めての夜の事だった。


イオスの所属していた帝国陸軍は、『黒の旅団』――デグレアきっての軍隊、の奇襲を受けて赤子の手をひねるよりも簡単に殲滅させられた。
次々と倒れていく同胞の無念さを背に受けて、敵の指揮官と思しき黒騎士に向かっていったまでは良かったかが、数合刃を交わしただけであっさり地に伏せられていた。
他の仲間達同様、止めを刺される覚悟を決めたというのに、何を血迷ったかイオスはただ一人生かされ、敵国の虜囚となり旅団本部の地下牢に監禁されている。
完全制圧という旅団のやり方を見るに、死なずに済んだと純粋に喜ぶ気にもなれず、せいぜい激しい尋問を受けた末、大した情報も得られないと分かればさっさと処刑されるのが関の山だろう、とこれから先の暗い未来を自嘲していたその時。

「――コイツか?指揮官殿がわざわざ連れて帰ったって捕虜は?」
ランプを手にした男が数人イオスが捕らえられている牢の前までやって来た。
その連中は揃って体格が良く、力自慢といった風貌だ。恐らく旅団員だろう。

ついに処刑の執行人でも来たのかと腹を括ったイオスの横顔を、男の一人がランプで照らした。
「……なるほど、こりゃ随分と小綺麗な子供だな……」
男達の誰かがごくりと唾を飲み込んだ。
戦の後で薄汚れてはいるが、雪のように白い肌とさらさらで柔らかそうな金髪、少し釣り上がった大きな瞳は男達を睨み付けているが、むしろその眼差しは扇情的にも見える。
「――誰が子供だ!僕はもう17だ!!」
子供扱いした男の言葉にムキになってイオスは吼えたが、連中は一切気にせずこそこそ相談し始めた。
「……どうする?あんな上玉滅多にお目にかかれないぞ?」
「しっかし、俺達がちょっかい出したってバレたら、どんな処分が下るか……」
「それに今、あいつ『僕』って言ってたぞ?本当に男じゃないのか?」
「――あぁああっっ!もう、男だろーが、指揮官殿に睨まれようが知るかっ!こっちは長い戦場暮らしで溜まってるんだ!!今、ここで指咥えてても、俺のイチモツは咥えてもらえねぇからなっ!」
欲求不満の限界に達した男がキレた。
「ヤる気がねぇ奴はそこで見てろっ!」
キレた男はその勢いで鎖に繋がれて自由の利かないイオスの上着を音を立てて派手に引き裂いた。
帝国軍の陸軍用の白い羽織を着ている時はには分からなかったが、黒いインナーが露になると起伏が少ないとはいえ、女性特有の身体の曲線が明らかになる。
上着を羽織れば隠れてしまう大きさの胸を良い事に、身体を締め付けるさらしを巻いていないのが仇となった。
女としてはかなり発育の悪いイオスの身体だが、穢れを感じさせない未発達さ故に男達の嗜虐心は一気に高まった。

一方、事ここに至って漸く、イオスは貞操の危機を感じた。
何十年も前から女性軍人が台頭していた帝国軍では、異性へのセクハラ行為は激しく禁じられていたので、知識としては知っていても、実感が沸かなかったのである。
実際、イオスは容姿も恵まれていたが戦闘能力にも恵まれていたため、下手にちょっかいを出すと手ひどいしっぺ返しを食らうので、そのような被害は皆無だったのだ。

だが、今は違う。身体はすっかり拘束され、周りに味方は誰ひとりいない。
久し振りに女の匂いを嗅ぎ付けた男達はすっかり獣の瞳をしてこちらを見ている。
その視線に生まれて初めて恐怖を覚えた。戦場ですらそんなもの感じたことが無かったのに。
「……く、来るな……」
みっともない。声が掠れているのが自分でも分かる。
そんな虚勢もどこ吹く風、すっかり息を荒くした男達は身動きの取れないイオスを取り囲む。
幅の狭い肩に男のごつい手が触れたかと思った次の瞬間、インナーも脱がす事なく引き裂かれる。
「……ひっ……来るな…や…めろ……」
肌着とズボンだけの格好にされながらも矜持を保とうとするが、声の震えは隠せない。
これ以上脱がされては堪らないと、身を捩って暴れていると後ろから羽交い絞めにされた。
首筋にかかる荒い息と背中から伝わる見知らぬ男の体温に気持ちが悪くなる。
イオスの動きが一瞬鈍った隙をついて、別の男が薄い肌着の上から緩やかな双丘を強く掴んだ。
「――っ痛ぅ!――やだぁっ……離せ…ぇ…!」
「別嬪な割りに随分と経験が少ねぇみたいだな……こりゃ愉しめそうだ」
「俺達が女の悦び教えてやるから感謝して貰わねぇとなぁ?へっへっへっ」
激しく抵抗するイオスの初心さに、男達は強く愛撫していた手を一転して、撫でる様にその身体を弄り始めた。
後ろから羽交い絞めをしていた男がイオスの首筋を舐め上げ、しこりの残る胸を揉んでいた男がその突起を口に含んだ。
「――ふぁっ……!ん、ぁあぁぁっ…ぅん…!!」
男達の舌がもたらした未知の感覚に身を捩って逃れようと身体をくねらせるが、その艶かしい動きが男の欲情を煽っている事には気づかない。
「……まぁ、指揮官殿が気付く前に、身体清めときゃバレねぇよな……」
「今夜はルヴァイド様、戦況報告に行ってるから、戻らねぇって誰かが言ってたし」
先程まで尻込みしていた者達も、次第に激しくなる男女の息遣いを聞いて乗り気になってきた。
空いている方の乳房を掌で布の上から転がしていく者、肉付きの薄い尻を撫で回しながらズボンを剥ごうとする者。
未開発の身体を男達の下卑た手や舌に這いずり回られ、徐々に抵抗する力が削がれていくイオス。
「や、だぁ……やめてぇ……」
抵抗する力と比例するかのように気力すらも薄れて、強気だった口調も今ではすっかり年相応の少女のものになっていく。
それとは逆に男達の陵辱はどんどん調子付いていく。
「口では嫌々言ってても、ちょっとしゃぶっただけでこんなに乳首おっ勃ってるぜ?」
胸を舐めたくっていた男が口を離して、随分と感じ始めてきたイオスを嘲笑うように揶揄る。
「………つっても布の上からじゃ分からねぇよなぁ?――うらぁあっ!」
景気の良い掛け声と共に、肌着も他の上着同様、破られてしまった。
薄い桃色に色付いた肌が男達にひけらかされる。
雪深いデグレアの地下牢で上半身裸にされて寒さを感じていのか、誰にも見せたことののない身体を敵国の兵士に晒し物にされる恥ずかしさでうち震えているのか分からなかった。
「どうだ?これでお前のいやらしいおっぱいが良く見えるようになっただろう?……おっと、そういや、まだ1枚残ってたなぁ……?」
ショーツに手をかけ、わざとイオスと目を合わせてニタリと嫌らしく笑う。
その瞳は、すっかり征服者気取りだ。
だが、今の恐慌状態のイオスには、そんなはったりのこけ脅しにも恐怖を感じてしまう。
「――お願い……い、いや……やめて…ェ…」
大きな瞳から涙を流して懇願する事しか出来ない。

「可哀想だがよぉ、これが戦に負けた女兵士の末路って奴なんだよ!」
ニヤニヤ笑いを浮かべた男は心にもない言葉を放ち、手にかけていたショーツを一気に下ろした。
その瞬間、男達の一人が口笛を吹いた。
元々、体毛の薄い身体の上にその体毛すら金髪だった所為で、イオスの秘処は丸見えだった。
すると突然、後ろに回っていた男がイオスのひざ裏を持ち上げた。
Mの字に抱えあげられ、ぴったりと閉じられた秘処はおろか、後ろの穴まで男達の前に晒される。
「――いっ、やぁああぁああぁぁっっ!?――見るなッ、見るなぁああぁッ……!!」
イオスの悲鳴にも似た絶叫が地下牢に響き渡る。
それで男達の興奮が冷める訳もなく、いっそう息を荒くしてその初々しい秘処に顔を寄せる。
「すっげぇ綺麗な色してるぜ、マジで使った事ねぇんじゃねぇのか!?」
「――あぁっ!もう我慢出来んッ!!尻の穴でもいいからさっさと犯らせろ!!」
後ろでイオスの腰を抱き抱えていた男が、痺れを切らし、後孔を馴らす為に無骨な太い指を押し込んだ。
「ッひぎぃいいいっ!!?――くはっ……い、痛……!!」
本来なら排出する器官に、無理矢理指を挿れられた異物感にイオスの顔に苦痛の表情が浮かぶ。
「おーおー、ひでーなー。いきなり無茶やって壊したらどうするんだ?……こっちの穴は優しく優しーく可愛がってやるから、せいぜい良い声で啼けよぉ?」
馬鹿にした様な猫撫で声で別の男が言うと、今はすっかり後孔を馴らすのに夢中になっている男に代わり、二人がかりでイオスの両足を大きく開いた。
先程の気持ちの悪い喋り方をする男がしゃがみこみ、イオスの秘処に息がかかる程近くに顔を寄せる。
「これが可愛い男装お嬢ちゃんの処女まんこか。随分可愛がり甲斐があるなぁ、へっへっへっ」
スケベったらしい声で笑うと小陰唇を指先で軽く撫で回した。
「―――ひやぁんッ?……ッくふ、……ぅんんっぅう、…や、やだぁ……はぁああッ、んっ…!」
男の指使いに反応して、次第に荒くなるイオスの息に合わせる様に、両側で足を抱えていた男達が空いているほうの手でそれぞれ乳首を摘み上げたり捏ね繰り回したりして嬲る。
他の者達も柔らかい腹に歯を立てたり首筋を吸い上げたりしている。
中には、足の指を口に含んでいる者すらいる。

「……はぁ、はぁ、……ぁあぁんッ……くぅうぅ……あぁっ!――もう、…やめ…ぇっ!…」
両の乳首と前後の穴。敏感な場所もそうでない部分すら執拗に攻められて、艶のあるイオスの声にも切羽詰るモノが含まれる。
「――へへっ、大分、善がる声が出せるようになったじゃねぇか?結構、濡れて来たし、そろそろ犯らせてもらうぜっ!!」
すっかりイオスの愛液で塗れた指先を美味そうにしゃぶり終えると、前の穴を弄っていた男が自身のイチモツを取り出すと一気にイオスの秘処を貫いた。
「――――いやぁああぁぁああぁあっっ!!!」
馴らされたとはいえ、未通の穴に一息に異物を押し込まれる痛みにイオスは絶叫した。
真っ白な太腿に赤い破瓜の血が一筋流れるのがひどく淫靡だ。
「……んじゃ、こっちの穴も開通するとしますか!」
後ろに控えていた男も待ってましたとばかりに、いきおい良くそのイチモツをイオスの中に押し挿れる。
「――――――ッ!!?ひぎぃいっ!!――いぐぅうぁああっっ!!あぐうぅあ……ッ…!!!!」
同時に体内を2本の男根に貫き抜かれる痛みに、イオスはただ泣き叫ぶしかなかった。
「すげぇ、さすがに処女は締りが違うなッ!ギリギリ締め付けやがる!!」
「――後ろもすげー締め付けだぜ!!……ったく、帝国の雌犬はイヤラシイなぁ、オイ?」
男達は好き勝手な事を言い、自分勝手に挿入を繰り返したり、より深く突き上げたりを繰り返す。
イオスにあるのは痛みと嬲り者にされる屈辱と陵辱される羞恥心。
悔しさでいっぱいの筈なのに、何一つ言い返すことも出来ずに口からはだらしなく涎を零している。
「……はぁっ、はぁ…――ひぃいぃッ!!痛ぁあぁッ…ぁああぁん!!やぁ……あ……」
そこに快楽などない筈なのに、吐息が妖しく熱くなっていくのを自分でも止められない。
何度も何度も前後から突き上げられ身体の中を掻き回される事で、すっかり秘処から溢れ出した蜜によって挿入がスムーズになって痛みが薄らいできた所為かも知れない。
「……ック…てんそろそろイクか?それじゃ俺達もそろそろフィニッシュといくか。安心しな、ちゃぁあんと、精子は中でたぁっぷり出してやるからよ?」
イオスが漸く落ち着いてきたのを見て、男が死刑宣告にも似た残忍な予告を告げた。
まだ少しだけ残っていたイオスの理性は、その言葉を聞いた途端、一気に吹き飛んだ。
「いやぁあああぁっッ!!中だけはッ!中だけは止めてぇええぇっっ!!!」
どこにそんな余力が残っていたのか必死に暴れて男達のイチモツを引き抜こうとするが、そんな抵抗すら嘲うかのように絶頂に向けて男達の腰の動きが前後に激しくなる。
「イクぜッ!しっかり受け取りなっ!!」
男の叫びと共に燃えるような熱い迸りが身体の最奥に叩き付けられるのを感じた。
「――――――っい、やぁあああぁあぁぁぁあぁッッ!!!」
次の瞬間、頭の中が真っ白になって全身の力が抜けていくのが分かった。

「オラッ!もっとしっかり舌使えよ!!」
「右手がお留守になってるぜ!?ったく使えなねー女だな?」
「俺達のお陰ですっかり大人になれたんだから、もっと感謝してケツを振れッ!!」
夜も更け、イオスは前後の穴どころか口や、手、髪の毛すら使って男達に奉仕を強いられている。
「――ぅ、くっ!……口ん中に出すからな?1滴残らず飲み干せよ!?」
イオスの口を使って男根を扱いていた男が、喉の奥を突き上げる衝動に吐き気を催すがお構いなしに男は吐精した。
勢いの良く発射されるスペルマをイオスは飲み干す事が出来ずに、傷ひとつない美しい頬を白濁が汚した。
もう、既に上の口からも下の口からも男の精を飲まされて、腹が妊婦のように膨れ上がっていたからだ。
「くっそ、全部飲めって言っただろ?もう1回やり直しだ!!」
そんなイオスの状態など気にもせずに、誰かのスペルマで滑る髪を掴んで自分の股間に顔を導く。
「……いや…だ……、もう…いっそころせ……」
呆然と呟いたイオスの言葉を聞き留めた男が大声を上げて笑った。
「馬鹿か!?お前は一生、死ぬまでここで俺達の性奴隷として飼われるんだよッ!!どうせルヴァイド様だって囲うつもりでお前を助けたんだろうしな」
………そんな……死ぬことも許されずに、一生こんな風に陵辱されながら飼い殺されるなんて………。
「い、いや……いややぁああああぁぁぁあああああぁあーーーーーー!!??」
悲痛な叫びが冷たい地下牢にこだまする。
だが、その叫びすらイオスの絶頂の声と都合良く解釈した男達の狂宴はまだ終わる気配はない。


元老院に戦果報告に行っていたルヴァイドが地下牢を覗くと、そこにはまだ乾ききらないスペルマを裸身にかけられ、やはり白濁で出来た水溜まりの真ん中に座り込んでいるイオスの姿があった。
心ここに在らずといった態で遠くを見つめる瞳は、初めて刃を交わした時の清冽さはなく、代わりに淫靡な妖しさが篭っていた。
その時、何も映さない大きな瞳から、一筋の涙がツッと零れ落ちた。


おわり

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