ガゼル×ミニス



妙な違和感で目が覚めた。
ベットの上。視線の先にはいつも通りに天井があって。
ふと。その”妙”な感覚の在りかに気付く。
じゅ、ちゅ……
自分の体の下の方で、音がしているのだ。
『しゃぶられている』
その事実に気付いたとたん、押し寄せる様に快感が迫ってきた。
「……ふ……ンッ……」
こらえることも出来ずに声を上げてしまう。
「……ん…」
自分を咥え込んでいた影が、もぞもぞと動いた。
同時に、その影の口膣からペニスが開放され外気に晒されたのを感じる。
つ……、と影の口から、先走りと唾液の混じった糸がひいた。
「……ガゼル……起きちゃったの?」
知っている声。
ミニスだ。そうだった。今、ゼラムの連中が大勢でこのフラットに来ているんだ。
その中に、この金髪の少女もいた。
「ミニス!?何、やってんだよ」
自分の顔が火照っているのがわかる。
暗闇で、判別出来ないのが幸いだ。
気が動転していて、事態の異常さに頭が回らない。
「……だって、私の気持ち……気付いてくれないから……」
キモチ?
「私……、最初に会った時から、ガゼルの事……大好きだったんだよ!?」
「な」
今度こそ、言葉も出ない。『好き』。
他人から、こうもはっきりと言われたことはなかった。
しかも、ミニスの言う『好き』、は自分がフラットの仲間に抱く『好き』とは違う。
これは、愛の告白なのだ。
鈍感なガゼルでも、そのくらいは、わかる。
「だから……こうやって……」


おわり

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