依存した少女〜心身独占〜



そろそろ寝るところだった、いや寝ようとしていた。
ハヤトは普段着ているコートを脱いで、ワイシャツの姿に変化していた
夕飯を食べて、ある程度の仕事を終えて…今日もまた一日が終わったのだった、今日は何となくだが、疲れていた。
だから今日は爆睡できそうだと予想できていた、そのまま布団に身体を落とす、暖かいその布団の温もりが気持ちいい
疲れた疲労感がどっと落ちてきて、身体を起こそうとは出来ずにそのまま就寝へと赴くのだった
気持ちいい布団がある中で、ハヤトはゆっくりと眼を瞑った
そう、これで済んだのなら、幸せだった、自分にとっては
だが別の幸せもあった、今日もまたその時が来るのかもしれない
だが、正直言って今日は嫌だった、理由はわからない、けれど「それ」が来る可能性を考えて、兎に角嫌だったのだ、
何が嫌なのか?それは今すぐにでも分かる可能性があった、いやあることは間違いないであろう
まだ時間は随分と遅くは無い、このくらいの時間帯ならばまだ眠ることくらいは可能であろう
「何とかして寝ないとな…」
そうやって無理に眼を瞑ってそのまま、そのまま…運良く今日は眠ることが出来たのだった
―――その短い睡眠に―――
ハヤトの恐れて―――恐れてはいなかったのだが、睡眠不足の解消のためにも焦っていた。
夜―――それが何よりも疲れの溜まる作業が残っているから―――
稀にその作業の無い日はあるといえばあるのだが、はっきりといってしまえばそんな日は―――無い
今の現状だけを見れば、睡眠はとることが出来たのだから何も問題は無い―――そろそろだろうか―――それは眠っているハヤトにはわからないことであったが、廊下を小さな音を立てて近づく足音が木霊する、―――来た―――だが、ハヤトは気がついてはいない。
爆睡を決め込んでいて、気付くわけも無かったのだが。それはまだまともな話として受け取ることが出来るのだから。
気付いてくれればそれはそれで問題は無いか、それとも問題があるか、どちらでもあってどちらでもない。
矛盾した世界だが、それが今意味する世界だった。
扉が開いた、そこに立っているのは一人の少女。
少女はそのまま部屋に侵入したかと思えば、そのまま動く足を止めず、行き先を指定した
視線は寝ている彼の前、そこに立っていた、何をするつもりなのか。

そのままその少女は寝ているハヤトに先程ハヤトがやったようにそのベッドに倒れこんでくる
ぐらっとした身体が重力に従い、勢いを止めることが認められないまま、ダイブした。
…はっきり言おう、人間の身体がそのまま不意にダイブしてきたのなら、驚愕をしないわけがなかった。
今まで爆睡していたハヤトにその大きな衝撃がやってくる。
来たか―――、そんな予感も会ったのかハヤトは布団からもぞもぞと身体を動かし始める
そうやって動かし始めた瞬間にその布団は剥ぎ取られ、眠っていた今までの服装が映る
「…何?クラレット」
何を言ってくるかは大方予想はついている。既に体験談があるのだから当然だが。
これから一仕事が入ります、ハヤトの脳内でその言葉が何度も何度も響いてくる。
クラレットと呼ばれたその少女はそのままハヤトに身体を預けたまま、何も言わない。
いわないならこのままにしておいてあげよう、そのまま身体を預けてくる少女の頭を撫でながら、呆然としている。
ようやく目の前の少女が口にした、もう何度も耳にした言葉それでもやはり、それを聞きたくもあり聞きたくはなかったが
「ハヤト…寂しいの…寂しい…寂しい寂しい寂しい寂しい…」
胸が濡れてきたのは彼女が涙しているからだろう、いつからだったか、彼女がこうやって感情を豊かにあらわすようになったのは。
その「寂しい」感覚があるためか、今はほぼ全時間帯に至って彼女は自分の傍にいた。
それは彼女の「寂しさ」を自分で励ますためなのだろうか、それはわからない。
わからない訳ではないが、やはりこうやって涙する彼女を放ってはおけない、それがこれからの仕事…そう最後の仕事はクラレットを励ますこと。それであった
励まし、それがどういう形になるのかはわからないのだが、いやわかっていても口には出来なかった。
これから出るであろう言葉は予想通りだった。
「寂しい…傍にいて…抱いて…」
またか、わかってはいてもこの言葉にはやはり慣れない
クラレットはその言葉を残しながら、自分から腰からやや上に巻いてある布を解きはじめる、乱れた服装から形の整った胸がうっすらと見える。
仕事はこれから、まだ始まってはいない。

「ハヤト…」
何度も乞うように彼女は彼を求め続けた、既に彼女の服装は純白の下着だけとなっている。
体制がクラレットがハヤトに覆いかぶさるような体系だったのが、既に立場は逆になっている。
こんなことが既に何日続いているのか、それはわからなかった。
「…本当に大丈夫なのか?クラレット…?」
そう、「これ」が何日も続いているのだ、ハヤトとて嬉しいことではあるが体調を心配しないわけではない。
クラレットはうつろに開いた眼をハヤトに向けながら手を差し伸べ、そのまま体温を感じたいが為に抱き寄せる、そして唇に感触、
「はふっ…うん……ちゅ…」
一度離れてまたもう一度、そしてまたもう一度
そんな声が聞こえてくれば聞こえてくるほどに口内でもまた音が聞こえてくる
ようやく唇をクラレットが離すと、そのままうつろに開いた眼でハヤトに微笑みかけ、
「お願い…」
ここまで言われて、理性を保てるほどハヤトは、いや他の男性でもそうに違いない、大人ではないだろう。
その乞いに応えるようにまたもう一度唇を一瞬重ね合わせ…いま味わったと言うのに、それはまた新鮮だった。
「…無理だけはするなよ?」
ハヤトは最後にそういうと、そのまま手を身体に滑らせ始める。
「ん…」
何度も既に撫でた経験のあるその純白の身体だが、改めて撫でて新しく感じてしまう。
そのまま首をくすぐるように撫でまわした手はそのまま彼女の身体と迫る。
そうやって身体を刺激させることに何度も何度も彼女の吐息が聞こえてくる
さらに刺激を追加しようと撫で回すものは手だけでなく、舌もそれに追加し始めた
その反応がさらに少女の情欲を湧き上がらせる
「あ、ん・・・んぅ…」
撫で回す手は既にブラのホックを取りはずし、眼前に形の整った胸が露出した。
その胸を鷲掴みにして、そのままハヤトは優しく揉みしだき―――いや、揉みたてる
只、揉むのではなかった、まるで彼女を知っているかのように手つきを動かすことに喘ぐ声がとろけていった、
「や…ん、あぁ!は、はやとぉ…!!」
揉み立てるその腕にさらに情欲がわきあがっていったのは受けているクラレット
愛しき存在の名を呼ぶ声はこの行為がはじまってから恐らく最大に甘く聞こえていることだろう。
いつからだろうか、彼女がここまでに自分を求めてくるようになったのは。

そもそも、ハヤトにとってこの行為そのものはクラレットが初めてだった、他ならぬクラレットだそうだが、始まりから彼女はこうだった、出会った当時の面影を残さないような、可愛らしい笑顔を浮かべる彼女も、本気で自分を心配して叱咤してくれる彼女も、そのクラレットがハヤトにとってかけがえの無い存在となっていた
ここまで進展するとは彼本人、予想もしていなかったし、来ることも無いだろうと信じていた
だが今こうやって彼女と交じり合いを行っていた。
誘い出しはクラレットだったか、それすらも覚えきれないくらい、彼女は自分を求めていた
自分としては嬉しかった、自分を求めてくれることが、
けれど、この求め方はあまりに異常だった、何故ほぼ毎日のように求めてくるのか、それはわからなかった。

クラレットにとって、ハヤトは別れを望みたくない存在だった
自分を変えてくれた存在は他ならぬハヤト本人であったし、何よりもあの誤った道から外してくれた恩人でもある。
そんな彼に彼女が惹かれないわけが無かった。だがある時、一度彼は自分の前から去ってしまった。あの魔王との戦いによって。
クラレットの世界は白黒になっていた。
だが、今ここにいるということは彼は帰ってきてくれたことは確かである、間違いは無かった。
孤独を味わったクラレットにとって短い別れでも長い長い悲しみに満ちた世界だった。
彼が次に会ってくれたら―――もう二度と離したくない
そして彼は帰ってきてくれた、あの時の約束を守る為に。
―――離れ離れになってもまた会えるって―――
そう彼女は彼にそれを望んだのだ、けれどその望みに「永遠」の言葉は無かった。
彼女は恐れた、「また離れるのではないか」と―――
そして彼女は一歩踏み出した、己の欲求、そして自分との鎖を作る為に―――二度と離れることが無いように―――
彼女は既に依存症になっていたのだった。

「はぅ…あぁ・・・!!は、はや、はやとぉ…!!」
何度も愛しい存在を耳に当てる、
揉み立てられた胸に自己主張を表し始めている頂にハヤトが口を含んだから。
そのまま含まれた先端を舌で何度も何度も撫でられて、普通の女性なら頂点に達するだろう
彼女もまたその女性の一人、それが当然であった。だけどまだ、彼女の求め方は変わっていなかった。
そのままハヤトもまた求めるように含んだ先端に吸い付き始めた
「んぁ…あぁ!!」
そろそろ、ハヤトにも限界は達し始めていた、そう、欲望の限界が
普段と違ったクラレットを見るのは既に何度も見てはいるが、こういったギャップに興奮は当然だ。
攻めていた両手を止め、彼女の掻き撫でるて、一言、
「――入れるぞ?」
クラレットが笑みを浮かべて小さく頷くところを見て、ハヤトは彼女の腰を抱え高みを作り上げて、そのまま欲望を突き刺した
「くあぁぁぁぁぁぁ!!」
悲鳴に似た嬌声を叫ぶようにクラレットは口走った
馴らしがなかったのはまずかったか、そうハヤトは少し後悔していた、クラレットに苦痛が走ったことでも自分にも辛かった、
けれど、そこのクラレットには笑顔があった、どうしてだ?痛いはずなのに?何があったんだ?
クラレットは決して痛みが良かったのではなかった、むしろ苦痛だった、けれど、ハヤトだから、自分が愛した人だからこそ、その苦痛に耐えられる。
「あぁ…あぁぁ…ハ…ハヤトォ…!」
次第に苦痛は悦楽に変貌し、甘い声が延々と響き続ける、その甘くハヤトを求めるその声が延々と続き
「はぁ…んあはや…んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
その喘ぎを最後に、終着点がそこにあった、そしてそのまま終点に到着した
ハヤトの仕事もまた、それが終わりになる―――――のが普通だが…
「んはぁ…ハヤト…」
甘い声で既に達していたクラレットはそれでもハヤトを抱き寄せる
そして笑顔を向けたまま、またハヤトにこう答え始めた。
「・・・ハヤト…もう一度…」
二回目、仕事の終わりが来たと言うのに、彼女がそれを望んでいない
依存症の少女、それが今の彼女のすがた、そして彼を求め続けている
こんなことでは2回も3回もやることが出来ない、ましてやそれがハヤトであるのなら尚更、彼女を気遣う事が多いハヤト、無理はさせたくは無い、けれど彼女は―――
「…クラレット、身体の心配もしたほうが…」
「嫌…ハヤト…」
拒んだ、彼女は求めることしか頭に無かったのだから。
これは困ったな、ハヤトは苦笑するしかできない、そんなハヤトを気にせず、再び抱き寄せ―――口付け―――くちゅくち、そんな音が聞こえる理由は彼女が奥にまで舌を差し込んできたから。
「お願い…傍を離れないで…」
その顔には涙が零れていた。

そして、時刻は朝を迎える

「あぁ…皆おはよう…」
「おはようございます」
二人はあの行為の後、もちろん二人仲良く同時に起きてきた
レイドもエドスもガゼルもリプレもこの事は知らない、だからみんな普通に接してくる
そう普通に…普通に?それは間違っていた、たった一人だけ様子が違ったら、普通ではないから。
「…」
何故かリプレだけは黙りこくっていた、クラレットとは目も合わさない、何かがあったかのように、何かを聞いても何も応えてくれない。二人ともそれに疑問は抱いていた、

彼女だけがあの行為、つまり交わり、クラレットとの交わりを目撃していたと言うことを二人は知らない。


おわり

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