魅惑に溺れる〜愛染〜



心の中で何かが響き続けている。
離したくない―――そんな気持ち、間違いの無い一人の男性として持つ一つの感情。心の底からその気持ちを持つようになっていた。
「綾せんぱーい、ちょっといいですかー?」
先輩といっているところを見るとそう呼ばれた少女の後輩だろう、髪を後ろのあたりで束ねている今時の様な少女。確か名前は日比野絵美だったか、そう頭の中で思い出す。
綾と呼ばれた少女はそんな後輩の呼び声に呼応してどうかしたの、と聞きながらその後輩に近寄っていく。何か話しにくいことなのだろうか、後輩が両手を合わせると、そのまま二人は何処かへ去っていった。
教室に綾という名前を持つ生徒がいなくなった、そしてその瞬間を寸分無く見守っている少年が同じ教室にいた。
誰かが話しているだけで苛立ちがある、誰かと一緒にいるだけで苛立ちが生まれる、ここまで来るとさすがにいきすぎではないのかという事も考えるが心が許してくれない。
ソル、日本では滅多に聞く事の無い名前、いや日本では滅多に聞かないのではなく、ほぼ確実といっても日本では聞く事が出来ないであろう。
そんな珍しい名前を持つ男性が、一つの学校に名前を残しているのである。誰から見ても普通の男性に見える姿。違っているのは彼が別の世界からやってきたということだけ。
しかし、こんなことを他の誰かに言っても信じることなどあるはずが無いだろう。別の世界など、地球では漫画の世界でしかないようなもの。というよりも漫画でしかないだろう。
一人の少女を残してしまえば、誰もこんな御伽噺は信じようとはしない、今ソルが苛立っている元凶にある存在でもあるのだけれども。
それが綾だった、ソルという存在をここに呼んだ人間といっても過言ではない。実際彼女が呼んだようなもの、やはりこんなことは誰に言っても信じることは無い。
そんな時間の余裕があるはずがないと誰もが否定するだろうし、それに反論する必要も無い。誰も理解しない、これがこの世界では止むを得ないのだけれども仕方が無いのだ。
ちなみに、どうやって学校に入る時に戸籍などをどうしたのかということ等はどうやら教師の中でも生徒の中でも言ってはいけないお約束になっているようだけれど。
綾はまだ帰ってこない、もうすぐ帰りのHRが始まってしまう、もうすぐという頃にはいつもは綾は自分の席に座っているものなのだが、それほど後輩のお願いは重要なものだったのだろうか?
そわそわする、どうしても不安になる。そわそわしているところを他の生徒にも見られているはずだ。そんな視線は今のソルにとっては全く無関係だったのだけれども。
「おい、ソル、そんなそわそわしなくてもいいんじゃないのか?」
そんな姿を見かねてか、苦笑しながら隣の男性が声を駆けてくる。勇人だ、ソルとは深層的なところから性格が似ているためかこの二人、すぐに溶け込むことが出来た。
大方この勇人も(というよりもほぼ確実といっても疑わしくは無いのだけれども)ソルがそわそわしている理由などは分かっているだろう。かといって茶化しているわけでもない。
まぁ、勇人も相手を茶化すような性格ではないということもソルには分かっている。では何故勇人がこうやってソルに対してそういう言葉を送ってきたのか。
ソルの場合そわそわしているのは確実に綾がいないということ、そして他の誰かとどこかで話している…つまり内密の話などで隠されているという二つ。
ましてや後者の場合、不満のオーラというオーラが出てくるのだからこそ、そのオーラを和らげる為でもあるのだ…とはいえ、その効果もさほど聞いたものではないのだけども。
「…悪かったな」
ぶっきらぼうにソルが勇人の言葉に返す、明らかに不機嫌だよな…その口調はそれを思わせるくらいに低くくぐもった声なのであった。
ちなみに、教師が入ってくるほんの数分前になって綾がようやく教室に戻ってきたら、そのまがまがしいオーラというオーラは消えうせていった。
そのオーラが消えうせて、ようやく安堵の息を付けれるようになったということは勇人はいわないことにしている。(まぁ言ってしまったらまたどうなることやら)

禍々しいオーラが直前まで放たれていた教室でのHRが終わる、この後からは好きなように行動をとることになる。帰るか、それとも部活動か、はたまた委員会かといったことで。
ソルはというとこういった部活動や委員会などには入っているわけではないのでさっさと帰りの支度を済ませばあとはそのまま世話になっている綾の家に帰るだけだ。
もちろん、帰る寸前まではそうは問屋が卸さないかといわんばかりにソルの近くにはいろいろな人間が近づいてくる。しかし、残念なことに女性は少ない。
それも当然といえば当然だろう、彼らは全員体育会系の男性ばかりなのである。必ず各自ユニフォームを着てソルに詰め寄ってくる。
運動神経に関してはリィンバウムで暗殺者やらはぐれ召喚獣やらと戦っていた為か、運動神経に関してはそう引けをとるものではない、むしろ一般人から見れば抜群な部類だ。
そう、つまり「部活動勧誘」、バスケ部部長のハヤトだって負けていられることは無い。その集まりの中にもしっかりと彼の姿は混じっている。(しかし、同じ教室の為彼は制服である)
はいはい、そんな感じで手でしっしと追い払うかのようにして彼らをスルーし、そのまま支度が済んでさっさと教室を出る。綾は恐らく委員会で残るだろう。そう想ってもいた。
ねちねちと迫ってくる部活動勧誘軍団を尻目に昇降口へと歩くソル。もう少し構ってあげたらいいのではないかとも言ってあげたいけれど言うことが出来ないのが悔しい。
段々と少なくなってくるところで靴を履き終えると目の前で意外な光景が見えた。綾だ、委員会は無かったのか、そんな疑問も湧いていた。
部活動連中もそこに綾がいるとわかると、もはや勧誘は不可能と認識した為かもはやばらばらに散っていった(分かっているのならば勧誘の意味も無いのではないかという言葉は彼らには通用しない)
「…アヤ?」
少しだけ驚いた表情を見せているソル、その姿を確認すると綾はそのまま近づいてくる、―――途中、妨害が入ったけれども―――
「樋口せんぱーい!」
今度は男性の声だ、その声が聞こえてきた方向へと顔を向けるとまたもや後輩、しかしHRの時の後輩とはまた別人のようだが。大きめな顔にちょっとだけ太り気味な体格。
後輩として聞いた中では確か西郷克也だったか?絵美を確認した時のように頭の中で誰かという事を認識する。
さて、何故突然その後輩が声をかけたのだろうか、ソルも大方の予想はついているのであるが…やはりそれには不満、いや不快感を覚えていたのであった。
「この後何もないなら一緒に帰りませんか?」
やはり、この言葉だった、恐らく克也もソルが近くにいるということに気付いていないのだろう(気付いていたらこんな命がけの行動をとるはずが無い)
お人好しの綾、そのまま了承してしまうのではないのかという恐れが無いとは言い切れなかった。何故だろうかこの瞬間だけは何か苛立ちが生まれてきた。
もしそのまま帰ってしまったらどうするのかもわからない―――何か、心の中でずっと何かが響き続けている。
けれど、綾はというと首を振って
「ごめんなさい、先約があるので…」
といってその言葉を却下した、克也はというとどちらかというとしつこい性格ではない。そんな言葉を聞いて少しがっかりしたような表情だったがとりあえず了承し、そのまま一人で帰っていった。
そんな姿を見送ると、綾はそのままソルへと近づいていったのだった。最初に言い出してきた言葉は一つ。
「今日は委員会が休みなんです、だから、一緒に帰れますよ」
そうか、そんなぶっきらぼうな返事になってしまったけれどもそれもソル、その返事を聞いて綾は微笑を浮かべると肩を並べて歩いていった。

帰路の途中、何も話すことが出来なかった。ソルの頭の中では何かわからないけれども綾に対しての何かを感じていた。綾は気がついていないのだろうか。
とだ、綾が隣にいるというだけの状態でソルはそのまま帰路に着いていったのであった。帰る途中ずっと続く暗い沈黙、それはどうしてなのだろうか。
耐え切れなくなったのは綾、この沈黙には不穏な空気が流れている、それが掴み取れた為だろうか最初に口を開いたのは綾だった。
「あの…ソルさん?どうか…したのですか?」
特に変わった状況というほどの場面ではないのだけれどもなんだかソルを不機嫌に見たらしい、いつも一緒に帰る時はもっとこう、話していることが多いというのに。
何も話さないというのは話題が尽きた為ではないだろうか、そういう風に受け取ることもできるのに綾にはそれを知る機会が無かった。
何も返さないソル、怒っているのではないかと心配する。それ以外に黙っていることはソルには余りないのだから。
「…少しだけ、考えていたんだ…」
そうやって口走るとソルはそのまま綾を引き寄せる、唐突に見せた大胆な行動、行動派という意味ではおかしくは無いのだけれどもこういったことは珍しい。
ソル自体は綾の傍にはよくいるけれども無理に引き寄せ対するような強硬手段は決してする事は無い。失望させたくないからという理由もあることだろうけれども。
足がもつれて、少しだけソルに倒れる、密着度がまして肌の暖かさが綾の体の中にしみこんでくる。それと同時に恥じらいの意味を込めた赤面が体を支配する。
引き寄せてバランスを崩した体をそのまま腕を使って体制を元通りにしてやるとそのままソルは綾の後ろに回りこんで後ろから抱きしめる。
子供などはよく大人に後ろから飛びつくことがある、それは勿論大人の女性にもあるし、男性にも無いということは決してない。
「俺の、俺だけのじゃないんだよな」
帰路の途中でこんな格好をしてしまったら他の誰かに見られたりしないだろうか、そんな不安もあるけれども綾はそのままソルの言葉に耳を傾けた。
「今日もまた、アヤはいろんな奴等と話していたよな…」
はっとして思い出していった、帰りのHRには絵美と話していたし、ソルを待っている時にも克也に話しかけられていた、勿論学校にいる中他の人に話しかけられたのは言うまでも無い。
何故突然其話を口にして出したのだろうか、それが今日の沈黙の最大の原因だったのだろうか。ソルは言葉を繋ぎ続けていく。
「離れたくなくて、自分だけのものにしたくてたまらない…俺だけが…」
抱きしめてきた両腕を片腕だけ解放すると、その手はそのまま綺麗に伸びた髪の毛へと伸ばされる。二本の指に乗った髪をそのまま自分の口へと寄せて口付ける。

子供の様な甘え方というのが相応しいかもしれない、いや実際にそれそのものだった。大人には大人の甘え方というものもあるけれどもそるにはそれが出来なかった。
今まで実の親に愛情というものを渡された記憶が無い為なのであろうか、それは間違いない。そんな環境ならば子供のように甘えるのも仕方が無い。
寂しさを紛らわす為に子供は引っ付くように甘えるという話はよくある話、ソルの甘え方もその引っ付き方に似ているのだ、
綾もそんなソルに気付いているのか、片腕だけで抱きしめられた腕にそっと優しく触れる、何故だろうか、それはまるで母親の様な優しさを持っているように見えたのは。
「そんな…ソルさんだけじゃないですよ…私も同じなんですから…」
わずかに微笑む、後ろから抱きしめた状態のソルにそのわずかに微笑んだ綾の表情は見えたのだろうか、実際は見えはしないはずだった。
けれどもその笑顔に影響されたかのようにソルもまた、微笑する、そして口を開いた―――
「同じ…か、言葉だけじゃどうしても足りない…」
気がつけば既に自分達は自分達の家族が屋根の下にいる家の前に立っていた、歩きながら抱きしめられていたということにも全く気がついていなかった。
何か残念そうな口調、そしてその後に繰り出される言葉には何故か綾にも予想が出来た。どうしてだろうか、その根拠が決してあるわけではないというのに。
「本当に、この想いが分かるように…これ以上に大事にしたくなるように…俺に「綾」を…くれないか…?」
男性というものはそういった本能的な事実を求める傾向がある、しかしそんな理論的な文章などは全く関係が無い、ソルが自分を求めているだけ、それだけが事実。
ソルにそうやって大事にされているということを思うと嬉しさがこみ上げてくるばかりだった、こうやって抱きしめられていても本当に嬉しい。
確かにそれは怖いわけではなかった、それは初めての体験だから、けれどもそれはいやというわけではない。相手がソルなのだから。綾が小さく頷いた。
その姿を確認すると抱擁の腕を止めそのまま家に入っていった。両親に挨拶もそこそこに二人はそのまま自室へと入っていった。
小さく音が響かないように鍵を閉めるとそのままソルが唇で綾の唇を閉ざす、そのまま勢いに任せて二人は同時にベットへと倒れこんだ、その表情は無所気、そのものだっただろう。
心の中で響いた声はこういった「―――愛してやって―――」

普段、布の多い服装を着用している為に姿そのものが隠れている為に余り気付かれていることはないが、余りにも魅力的な肉体を持っている、その姿に興奮は隠せない。
制服からさらけでた乳房、そして綾そのものは全てがあまりにも魅力的過ぎ、ソルの欲情をとめることは出来なかった。
他の誰もがその姿を見たことは無い。今彼女の傍にいる自分だけがその事実を知っている、まだ余り行動的には出ているわけではないが甘く出る吐息、
ソルはもう一度唇を落とすとそのまま首筋へと這わせる、小さく震えだすからだと同時にそのまま体へと手をかける。あまりに白いその体に。
細い腕に相応しいかのようにきめのこまかい肌、隙も無く輪郭をなぞるように撫でていく。それは本当に柔らかかった。
「ふっ…ん…あ、…」
繰り返す愛撫に時折そんな甘く聞こえる喘ぎがソルの耳へと響く。まだ始まったばかりだというのに以外にも大きく敏感に反応するからだ。
想像はしていなかったけれども綾の体はこういった行為に過敏に反応してしまうらしい、それが嬉しくて更に隙間無く撫で続ける。
勿論撫でるだけにはとどまる事は無い、ソルはそんなヘタレという言葉がふさわしい人間ではない。彼女の体への負担に不安はないというと嘘になるだろうが、もはやそんなことを考える余裕は無い。
撫で回す手をそのまま乳房へと回し、豊かに実った山を緩く揉む、執拗に揉むが、どれもが優しくて綾の口からは大きな喘ぐ声は響くことは無い。
喘ぎが大きくないとはいえ自分の行為に反応してくれるということに欲情しないわけが無い。次第にその揉む手つきも大胆になってkる。
強く揉めば喘ぐ声が大きくなるし、優しく揉めば小さく響く、その違いを楽しみながらそのまま追撃するように顔を乳房に近づけた。
「あ、んぅ…や…あ…」
近づけた顔はそのまま乳房の先端に鮮やかな色をした先端を含む、口内に含むとそのまま中に眠っている舌を呼び起こして這わせ、同じように愛撫する。
先端に含んだ片割れの双丘とは別の乳房はそのまま変わらずに緩急をつけて揉みしだく。どちらの行為に彼女が反応しているかは分からないけれども。
付け根から天井に突き上げるかのように乳房を揉み立てると、片割れの乳房も吸い上げる、同時にせめて大きく感じている姿を見たいだけで。
時折響く声を楽しみにするかのように執拗に綾を弄る。過敏に反応する体を耐えている綾を無視して執拗に体を攻め立てる。攻め続ける。
「あ…んぅ…」
攻める乳房を決して同じようにはしない、時折吸い付く乳房と揉む乳房を変更させてどちらにも同じ快楽を味わせていく。
「ひぁ…!!」
触れさせた事の無い場所に何かしらの異物が侵入してくる。ソルの指だと分かった時には頬が赤く染まっていることが分かる。
ソルは決して何も一言も話さなかった、ただ綾を悦ばせたかった為なのか、それとも証が欲しかった為に深く攻め立てたいが為なのか、理由は分かるはずも無い。
秘部から響く濡れた音、経験したことの無いそれに力が入ってしまう。その後の行為の為にも慣らさねばならないとはいえ、やはり恥ずかしい。
濡れて、ソルの指が愛液によって白く染まったところで、秘部で動いていた異物が抜き取られる、勿論指だということは分かっていたのだが。

「…アヤ」
そこで初めてソルが口を開いた、それはこれから行うことへの合図だということは綾にも理解することが出来た。初めの時と同じように小さく頷く。
その頷きは小さいものだったけれどもソルは気づいてくれた。そのまま綾の腰に手をかけると猛っていたそれを綾の体内に侵入させていく。
「っ――――!!!!」
激痛が走る、初めて受けれた男性器は綾の体に今まで味わったことが無い痛みをもたらした、悲鳴が声にもならないくらいの激痛。
ソルが口を開いて無事を聞こうとする前に綾は笑顔を作る、あまりに作り物と分かったそれを浮かべると、涙の上から訴えた。
「やめ、ないで…」
素直な気持ちである、ソルをうけいれたのである、そう簡単にその結合をやめさせるわけにはいかなかった。その為にはこの痛みには耐える必要があるのだ。
何よりこれへの恐怖は最初に取り払っていったはずだった、快楽の波にその身を預けている時から分かっていることだった。耐える、今がまさにそのときだったのだった。
全てが入っていった、しばし互いに声も何もかもが止まった、交わりのその動きも一時的にだけれども止まっていた。少しだけ動いて綾の声が変貌することも確かめる。
一度動いて痛みが快楽に変わる瞬間を確かめる、動かした時に段々と綾の反応も快楽という言葉が相応しいような甘い声のような声も聞こえてくる。
いつ変わるかもわからない。かといって無闇に動くこともできない。時間を置いて少しだけ動く、それをひたすらに繰り返していった。
「―ぁ」
聞こえた、確かに艶かしさを持った甘い声、快楽を感じるようになったということを示すその声、それはまさに次に動く合図そのものだ。当然合図に合わせて動き始める。
突き上げるかのように何度も何度も挿入を繰り返す。何度もしつこく、当然その衝撃は大きい。いくら快楽が強いとはいえ腰を弓なりにひん曲げないことは出来なかった。
衝撃が強いがそれよりも大きい快楽、何度も何度もソルからやってくるやってくる怒涛の波。その快楽に綾は何度も喘ぎ声を響かせる。
「あ…ぁぁ!!!あぁぁぁ…!!」
ベッドがぎしぎしと軋む。挿入を繰り返すことによって大きくなる動きの為である。今にでもベッドが壊れてしまうのではないかという恐れが無いわけではないがやはり欲には勝てない。
そして、直後にソルにとっては追い討ち、いや何よりも嬉しい言葉が綾から落ちてきたのであった。
「そ…ル…」
呼捨てだった、今まで彼女が呼び続けていた名前は「ソルさん」さんが突いていたことに少々の不満があったということは言うまでも無い。
けれど、この瞬間にだけ綾はソルのことを呼捨てで呼んでくれた、今までにない新しいこと。まさにそれであった。嬉しくて、どうしようもないくらいに嬉しくて、綾に唇を落とす。
その嬉しさはさらに欲望を大きくする、もはやそれが降ることは時間の問題であろう。いや、もはや手遅れであった。小さくソルから声が漏れると、綾の体内に愛情が一気に注ぎ込まれていく。
「―――――――」
声にもならない悲鳴、一回目の挿入と似たようなものだったけれども、違っていたのはそのまま意識を手放してしまったということであった。

次の日、もうに機嫌が良かったソルが登校してきた。昨日の不機嫌とは全くの正反対。違和感があった為にやはり苦笑して勇人が問いかけてくる。
「…なんかいい事でもあったのか?」
勇人のその問いにソルは不適に笑みを浮かべてきた、何がそこまで良かったのだろうか。異様なまでの機嫌のよさは勇人にはさっぱりわからなかった。
少し遅れて綾が登校してきた、委員会、生徒会などで少しばかり遅れてくることがあるのはソルも分かっているのである、だかrあいつもまばらで登校してくる。
そんな綾、ちょっとだけ疲れているようにも見えた。何でだろうな、少しだけそちらにも疑問が湧いてきた。そしてまた新しい疑問が湧く
機嫌のいいソル、疲れている綾、一体何があったのか?勇人の脳内で連想される言葉に「交わり」という言葉が存在しないために理解が出来なかった。
まぁその代わりに勇人は誤解をしていたのだけれども、その直後の会話で。
「おはようございます。ソルさん」
ガン、気前のいい音が響く。ソルが自分の机に思いっきり頭をぶつけてしまったからである。機嫌が良かった瞬間にいきなりこの行為。
綾が少しだけ慌てて、そうかしたのかと聞きながら勇人は聞き逃さなかった、ソルが「呼捨てになったんじゃないのかよ…」と唸っていることを。
「あぁ…そういうことなのか…」
勿論、勇人は交わりの話など知ったこっちゃない。まぁ、勘違いしてくれたほうが、二人には大助かりなのだろうだが。

その後、呼捨てに戻してくれと頼み込むソルがいたとかいないとか。


おわり

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