きっかけ



今日も今日とてお菓子作りに励む少女がいた。
その名はタタン。
しかし、なぜか周りからは不評が相次いだ。本人は気づいていないようであるが…
そして、そんな様子を、オルカから聞いていた、機械。
それがブルニードであった。
常々お菓子の評判を聞いていたブルニードは、このお菓子をなんとか美味しく出来ないかと、機界ロレイラルでいろいろと勉強をし、あるひとつの答えに辿り着いた――――媚薬。
「オイシイもノニ男性はホレるみたイだかラ、惚レ薬をイレればおイしくナるはずでは」
媚薬を持ってタタンの元へ。
「タタン、こレをイレるとモっとおいシクなるヨ」
「う、うん。ありがと」
タタンは機械が苦手な所為なのか、少しぎこちない。
「ジャアネ」
あっという間にブルニードは去ってしまった。
「・・・  とりあえず入れてみようか」
バサッ。

……
………
「全部…入れちゃった…」
いくら美味しくてもたくさん入れたらどうなんだろう…?
ブルニードによると、
「たくサンいれレバ効果モアがるヨ」
とのことだ。
タタンは上機嫌で作りつづける…
「よーし、出来た」
クッキーである。
見た目は美味しそうだが、味は…と、言わしめるお菓子。
だが今回は一味違う。
なんたって媚薬入り。
「ただいまー」
ナイスタイミングでオルカが入ってきた。
「ねぇねぇ、オルカ?」
オルカの目にクッキーが止まった。
「な、なんだ?タタン…」
「クッキー作ってみたんだけ「今お腹いっぱいなんだ…」
「ま、まだ全部言ってないじゃない!今回のはブルニードからもらった、えーと、うまみ調味料? が入っているから、もっと美味しいよ!」
媚薬なんてどちらも思わないので、ブルニードに信頼を置いているオルカは、
「ブルニードのなら、大丈夫か」
「だ、大丈夫ってどういう意味よ!」
が、気にせず食べる。
「ん…」
すると、オルカの様子がおかしい。
なんだか目も虚ろだし、顔も赤い。
そう、まるで「恋」をしているように…
「タタン」
「美味しい?ってちょっと?きゃっ!」
あっと言う間に、タタンはオルカに乗られている格好になった。
「な…何を……」
言葉を続けることは出来なかった。
唇は既に塞がれて、幼いタタンにはどうすることも出来ずに、ただただ、入ってくる舌を受け入れることしか出来なかった…
人間とは、抵抗が無駄だと分かっていると、得てして諦めてしまうものである。
オルカは、舌を絡めながら器用に服を脱がす。
気がついたときには、タタンは下着だけの姿にさせられていた。
と同時に、口が自由になる。
タタンは叫ぼうかと考えたが、この家は少し離れている。
ベルグは仕事で出ているし、エアとアーノは、湯けむり熱湯地獄で愛情を深めるとか言って出かけている。
とうとうなすがままになるということを確信してしまったタタンは、絶望にうちひしがれた。
「ひゃんっ!」
思考の中に刺激が流れる。ふとオルカの方を見ると、小さい胸を舐めていた。
「やめて、オルカ…もう…んっ…」
「そんな事言っても、駄目。もう止まれないんだ」
その一言を皮ぎりに、攻めが激しくなる。
「だ…め…あっ…ちょっと…う…」
オルカの手が、パンティーの中へ。
「駄目といいながら、もうこんなに濡れてるじゃないか。本当は、感じてるんじゃないのか?」
確かに、この苦が快楽と感じてしまっている部分も、自覚していた。
しかし、強引にされていることを思いだし、認めたら駄目だと強がる。
「そんなこと…ないわよ…ひゃぁぁっ!」
オルカの舌は、秘部を撫でていた。
「こんなに溢れているじゃないか…」
更に指でも。
「んんっ…はぁん…あ…もう…止めて…変になっちゃうよぉぉ…」
「却下」
「うう…」
すがるようにオルカを見ると、いつのまにかズボンもパンツも脱いでいた。
そして、脚の付け根には、見たこともないモノがそびえたっていた。
「…!!!」
「タタン…」
「我慢して」
もう十分我慢してるわよ、と言う前に襲う激烈な痛み。
「ぐぅぅぅ…ううううぅぅ…」
オルカが、中に、入れた。
タタンもおぼろげながらそれは分かっていたのだが、余りの痛みにそこまで思考が回らない。
自分のを見ると、血が流れている。
オルカもそこらへん気遣っているらしく、動かさない。
タタンは、痛みが収まってくると、
「すごく…痛かったじゃない…ああっ!」
それを聞くや否や、オルカは腰を動かし始める。
「な…なに…あ、あ、あ、おかしく、なっちゃう、ぁぁぁああああ!」
「そういえば…初潮はまだ?」
腰を動かしながらもオルカが問う。
「あっ、あ、ま、だ、んんっ」
途切れ途切れながらも答える。
「よかった、もう、限界、だ、から」
「私も、もう、あっ、駄目、凄く、へ、変な気持ち…はぁああんっ!!」
そして、膣に暖かいものが注ぎこまれていった。
二人は、同時に絶頂を迎えた。
しばらくたち、
「クッキー、おいしかったよ」
オルカがやさしく言い、タタンは顔を赤らめた。


その後…

「ブルニード!!!!!!!!!!!」
恐ろしいほどの剣幕で迫ってくるタタンを見て、ブルニードはあとずさりしてしまう。
「なんなの?あの粉!確かに、美味しいとは言ってたけど、オルカがおかしくなって、 そのあと、私が、ぇとその…もう!とにかく変だったのよ!!」
ブルニードはビクビクしながらも答える。
「アレは、「媚薬」とイッて、食べタ人ヲしあワセにすルクすりラシいよ」
「何言ってるの!媚薬ってのは、飲んだ人のキモチを、えっちに…あの…とにかく!あれは違うの!」
「ソウなの?オイしいモノはたベタ人をほレサせるッテ…」
「意味がちがぁぁぁぁぁう!」
タタンが去った後、傷だらけのブルニードが残された…

そして、
「すごく美味しいよ!タタン!」
「なんだか、タタンさんのおかし、いつもと違うです」
「そうかな?えへへ」
(あのことが、私のきっかけだったのかな?)

夜。
「オルカ」
「なんだい?タタン?」
「前に…してくれた…あの…クッキー食べたときの…もう一度、して?」
オルカは黙ってタタンを引き寄せる。
ところで、エアとアーノは、あの温泉での一件でより親密になり、周りに百合テイストを振りまいている。

残されたのは…

「えーと、俺だけ?」
ベルグが一人寂しくつぶやいた。


おわり

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