溺愛



「ただいま〜…」
疲れきった男性の声が家の中に木霊する、新堂勇人の声だ。立っているのは体育会系の体つきをしている一人の男性であった、とく何の変哲のない高校生。
重そうな道具の全般は殆どが、部活専用の道具といったものであろうか。それを抜かしてもどれも重そうな道具という道具であることは確かだ。
汗で濡れている汚い体操服、部活動、ハヤトの所属しているバスケ部のユニフォームの二つをそのまま洗濯機へとぶち込むところが見られる。
毎回毎回と部活はあるのが当然であり、それは勿論週一回ほどの休みの日はあるというものの、やはり練習の後には疲れが溜まってしまうというのもで、
ハヤトもそういう意味では人間なのである、肩を落としてため息をつくなどしてどれくらい疲労が溜まっているかという事を誰もいないリビングに伝えている。
父は仕事。母はいつのも夕飯の買い物でいないというところ、後に残っているのはハヤトくらいなものであろう、それを抜かせばこの家にはあと一人女性がいるが。
この場面にいないわけであって、この舞台の登場人物としてはまだ数えないことにしておくとしようか。そうなると両親も登場人物として数えないこととなる。
こうやって普通の生活に戻ることが出来るようになってもうどれほどの月日が経っているのだろうか。意外と短いかもしれない。
実際、期間という物は人が感じているよりも時には長く感じてしまうときと短く感じてしまう二つの感覚がある、このときのハヤトから見ればそれは前者の視野になっている。
こんな平凡な学園生活をしておきながら数日前には、そう、本当に数日前には異世界という漫画の様な世界で剣など物騒なものを装備して戦っていたものなのだ。
話しても信じられるなんて可能性なんてこれ一つとしてないものだろう。と、いうか科学的な話しか出来ない地上人に求めたって不可能なものだ。
夢物語だとか仮想世界だ、とかゲームにしたらヒットするぞとか、小ばかにされた口調で話されてはいおしまいになる話だっていうことは人間信用するはずがない。
いい例を挙げてみればアイボといったところであろうか、最初の嘲笑などを尻目に成功させたという綺麗な話なものなのである。……よく考えれば全く関係がない。
っつーか成功したというよりもどうしようとも科学的には説明できないものと技術的に成功した話を比べてしまってどうする作者、どこかずれているぞ馬鹿。
さて、話が横に、もとい斜めの方向へ勢いよくずれてしまっているのでここで線路をもどしてハヤトの視点へと戻そう、もといこれが誰の原因なのかは分かっていることだが。
当のハヤトはというと少し休憩していたらしく近くのテーブルで一服決めていたようである、おっと勿論タバコなんて物騒なものではない。高校生で吸うのもお馬鹿ちゃんなだけだ。
というか部活動やっているのかでは体力的にも低下させるだけであり全く褒められたもうではない・・・いやだからハヤトはタバコなんて吸っていないってば。
勿論一服というものもお茶を飲む程度に決まっている、過激な運動の後のお茶というものはそれも絶品な味わいを持っており、それまた疲れを癒すのに十分なものだ。
牛乳でも可能であるし、栄養ドリンクでも可能である。まぁどの道運動の後に何か飲み物を飲むというのは味を余計に美味しくさせるというものでありそれはまたいいものだ。
お茶を含み始めて数分後、ようやく重い腰を上げるとそのまままた歩き出す。勿論それは未だに残っている学校の道具などの後片付けなどの作業をするためなのである。
少し暗みがかかっている中では制服をわざわざ私服に着替えなおすようなこともする必要がない、夜に何か用事があるのならばそれはまた例外だがハヤトにはそんな用事は存在しない。

荷物を降ろしてそのまま自室で寝たり、もう一度リビングに戻って母親達を待つかの二択の道先、どちらを選んでも彼の先へのシナリオは予定上では変わる事は全く無い。
それが、あくまで予定だということをハヤトは全く考えもしていなかったのだが、お前がリィンバウムで戦ってきたかのように世の中思い通りに物事が進むわけがないだろう。
ハヤトが自室に戻るのを確認すると、うっすらと何かの影が見える。ここに居候するようになった女性の影がうっすらと見える。何故迎えに来なかった蚊などは分からないのだが…
いや疲れているところを無駄に喋らせるのも悪いとでも思ったのだろうか、そうでもなければ彼が帰ってくるところを彼女が迎えに来ないということはまずないといっても過言ではない。
どさっ、と重たそうな物音が聞こえてくるのを同時に彼女は彼の自室へと歩んでくる、何故か足音が聞こえない。聞こえないようにして歩いているのかも知れないと言えばそうかもしれないが…
どうせ彼女だってようやく「おかえりなさい」というだけなのだろう?ここまで用心する必要もないのではないだろうか?心の奥底を知るのは無論、彼女クラレットのみだけど。

ぐったりというわけではないが身体的に疲労を持っているハヤト、そのまま自室の自分にあてがわれたベットに再び重い腰を落とす。
さて、これからどうしようか、学校も終わったし夜も遅いし…テレビゲームをやるという方法だってあるのだが実際ハヤト自身ゲームなどをやる回数などはかなり低いのである。
むしろ漫画を読んでいることのほうが多いといったところであろうか、どの道暇をもてあます時間が欲しかったわけである。こういうところ、何だかリィンバウムに帰ってきたときと余り変わってないのである。
変わったのは考え方というもの程度だろうかどの道、今の生活上対して変わっているというものが存在しているわけではないのである。結局何をするかで悩むことになる。
だらだらとしていても仕方ないって言うこと程度だって自分は分かってはいるんだが…どうしても何もないとなると凄い退屈になるというわけで、あぁもう何かないだろうか。という状況だ。
「あーもう…暇だなー…」
このまま寝るのもったいないというよりも食事をしないといけないわけでもあるし。それがあまりにももったいないというわけであって、ということは起きている必要がある。
と、何かいろいろと試行錯誤をしている間の展開はこのままだと延々と続いてしまうというものだろう、それだけは避けてもおきたいものだ。さて何かいい案は…っと、
ハヤト自身がそういうところ考えている間にドアを開く音が聞こえてくる、がちゃりとなるその音は聞きなれているものであろう。そしてその先に出てきたのは居候の身のクラレットであった。
別におかしいわけではないだろう、ただハヤトが疲れているところに現れたという意味では全く持っておかしいわけがない。むしろ挨拶を忘れていたハヤトに責任があるといってもいいだろう。
「あれ、クラレット…?…あ、ただいま。」
うっかり忘れていたなと今頃思い出すように態度を取ると。疲れていることには変わりはない、ハヤトはつかれきった顔で軽く笑みを作り出す。
とうのクラレットはというと、その反応を示さずにそのままハヤトへと接近している、帰りのときに挨拶がなかったのが不満だったのだろうか、留守の間に会えなかっただけだというのに。
そのままハヤトに接近してくるとそのまま何も動かない、でも距離だけは異様なまでに近いだけである…何か用があるのに何も動こうとしないこの状況、何をするのだろうか?

「…ハヤト」
「…どうかしたのか?クラレット?・・・・・・・・・・・・・・・むぐっ!?」
何か突然接近してきたかと思えばその瞬間にやってきたものはキス、軽く口に触れるだけのものだったが段々と密着度は深くなってくる。直に唇は離れることはなかった。
ディープキスなんて言葉があるけれど、そんな深いキスではなくただの唇と唇が重なり合うだけのキス。それが何度も何度もハヤトとの間で繰り返され始める。
一旦唇が離れるとそのまま抱きしめてくる、そのまま強くハヤトを擬音で「ぎゅーーーっ!!!!!」という音が聞こえるくらいに強い力でそのままハヤトを抱きしめる。
「え!?な、クラレット!?な、何!?何何何!!??」
動揺するも当然、慌てるも当然、いきなりキスされて、いきなり抱きしめられて。こんなことばかりで動揺しないほうがおかしいというものだ、っというかそれが相手が女性なら尚更。
すこしだけ紅潮した頬が段々と赤くなってくる、それは抱きしめられ続ければ続けることに色は林檎と化し、その色はすぐに物で例えられるようなものの色合いではなくなった。
抱きしめられているところ、表情が見えないが何となく笑っているのではないだろうかということだけは理解できる。というか笑っていられるぐらいでないとこんなこと出来ないだろうが。
突き放すことも出来ず、かといって抱き返すことも出来ず、ただただなすがままにされているハヤト、少しだけ経つとようやくクラレットも開放してくれた。
「帰ってきても、相手してくれないから、たまには私から来てみることにしたんです」
なんだそれ、って突っ込みたくもなったりするが…今はそうも言っている余裕などないだろう、それは紅潮しているその頬が証明しているものである。
しかもこれまた追撃のごとく何度も何度も再び抱きつき始めてくる、それがまた威力の高いこと高いこと、一瞬目が合ったと思えば優しく微笑んできて、抱きしめたりなど。
「と、いうことなんですけれど…いいですか?」
いいか、悪いか…大方ハヤトだって何を言っているのかだって理解している。恐らく彼女としても空けって来る答えだってそれは気付いているものなのだろう。
「…どーせ駄目だっていっても離すつもりないんだろ?」
「あ、気付いてましたか?」
「…やっぱね…」
少しだけため息をついている間にハヤトは腰掛けていたベッドへ体そのものを押し倒される、微笑みながら強い衝撃がないようにして優しく落とされる…って男女逆じゃないか?
勿論クラレットだってその事はわかっている、すぐさまにその体性は反転され、その反動で腰掛けた、いや、横たわらせたベッドがぎしりと音を部屋に木霊させる、あたかも今からの行為を説明するように。

自然と唇は重なるものだった、彼女が背中へと手を回したこともあるだろうがそしてもう一つ、これは本能というものだろうかそれともはたまた違う何かであろうか分からぬままにしたがってゆく…
さっきとおなじ触れるキス、軽いキス、そのままさらに深くに深く密着してから、次第にその「入り口」は開放されてゆく。先に侵入するのは口内に眠る味覚を持つそれだけだ。
感情は溶け始め、お互いがお互いを求め始めるのも時間の問題となってくるだろう、ディープキスというものはそういうものなのだ、それは行為の狼煙を上げることとなる。
しかし、どうもまだ動きが固かった、相手は、クラレットもう遠慮なく求めてきているというのにもう片方のハヤトはというと違和感がありすぎるくらいに動きが固いのである。
重ねあう唇から舌を絡めあいこそはするのものの、どうも避けているというよりも動き頻度がクラレットと比べると極端に少なかった。ただ唇を重ねているだけとしかいえないだろう。
慣れていないのだろう、いや慣れていないというよりも体そのものが硬直しているのだろう。それともう一つは理性という理性がまだそのキスを蕩けさせるまでに溶けていないということである。
クラレットがもどかしくなってくるというのも時間の問題だろう、これでは自分が攻めているようなものだ、互いに求めあうというものではないのだから、この状態では。
一時的に唇が一瞬だけ唇が離れて吐息が互いに重なり合う、そのまま溶けてまた重ねあうということばかりだが一瞬の紅潮の瞬間だけが身のうちを打ち明ける瞬間、口は以外に開けなかった。
「ハヤト、ちょっと大人しすぎます…」
「えっ!?あ、い、いやその…ご、ゴメン…」
激しいとかなら何とでもいえるだろうけどまさか大人しいで来るとは想定もつかなかったのだろう、ついつい謝ってしまったもののいまだ緊張がほぐれていないハヤトにとっては無理なお願いだ。
とはいっても…そんな緊張は時間が直にほぐしてくれる、少しだけ釘を刺しておけば次第に緊張がほぐれていって、段々と夢中…というのもなんだが理性も溶けてゆくだろう。
もう少しでもやっていれば十分溶けてくれることだろう、クラレットはそう推測しながらもう一度彼を引き寄せて柔らかいそれを重ねてみる。未だに彼の動きは鈍いが…
貪り続けていけば段々ハヤトも動きを見せてくれるようになってきた。遅いけれど、それは着実に蕩け始めていっていたのである。
「んっ…んぅ、はふっ…ん、ん…」
ようやくだ、ようやくハヤトも入れ始めてくれるようになってくれた。待ち望んでいたといっても過言ではない、互いに絡めあうことこそがさらに己を快感へと導いてくれるのだから。
何度も何度も絡めて貪って、これだけでも相当な快感を味わえられる、欲求して欲情して、それがクラレットの唇の中が証明しているようであった。激しさが増してくる。
いくらハヤトの理性が溶け始めているとはいえ、それは彼女か欲情してしまうときの速度と比べると溶ける速度は全くもって意味を成さないものであった。
彼女の唇の動きは次第に大胆極まりない、荒々しさをもってハヤトの舌を自分のそれを執拗にそして貪欲に求め続けるようにして絡ませ続けていった。
「ちょ、ちょ…お、おいおい!」
「んぅ、はぁ…ハヤト…」
互いに離れる唇の間を狙って少し苦情といえばいいのだろうか、何かを彼女に言おうとするのだが全くもって聞こえていないらしく…むしろ聞きたくないのかもしれない。
合間を吐息の時間が短くなれば成る程ハヤトは息苦しくなる、苦情をいう間の息を吐く行為がさらに息継ぎの隙間を与えられずにすぐに唇は重ねられてくる。
幾度となく重ねられ、さすがに息苦しくなった為にやや力任せに唇は離れる、強引にでもないとこれはそのまま延々と続いてしまいそうだったからである。それは当然の行動なはずだ。
ベトベトになるまでに重ね合わせた為にその境目には銀色に輝く橋が出来ていた。
「く、クラレット、息苦しいって…」
「はぁ…じゃあ、そろそろ…」
すぐにそれは交わりへの第一歩へとなる、確実にそれは歩んで、男女としての繋がりが今そこで線となり一体となる。

軋み続けるベッドの上で未だに理性のかたがはずれていないハヤト、まぁ溶けるのも時間の問題だろうけどそのために未だに動きがぎこちない、そして喋り方でさえも。
「と、とりあえず…脱がせる、よ…?」
甲高くなっている口調で話すその姿は緊張しているということを説明しているということはすでに何度でも分かっているものである。彼女は小さく頷いていた。
半ば投げやりになっているハヤト、そのままクラレットの衣服へと手を伸ばし、次第に肌蹴させてゆく。白い肌が見え隠れして、気がつけば興奮している自分がそこにいる。
上半身が肌蹴て次は下の部分だ。クラレットはというと先までの余韻を未だに味わっているのだろうか、目を瞑って動きもしなかった、死んだ魚のようにしているように見える。
それとも今になって羞恥心でも生まれてきたのだろうか結局人の心なんてもんは本人以外に分かることなんてことはないのだ、永遠の不明な話は引き伸ばす必要などない。
相手の服を脱がすというなれもしない行動に緊張と焦りがあったものだが少しずつ着実に脱がしていったところでそれは作業なのだ、最後には彼女の姿は白い肌を見せることになる。
「…………………………………………」
沈黙が続く、肌蹴させたあとからの先、彼女のその肉体への興奮とこれから先をどうすればいいのかという悩みの二つで完全にハヤトの動きは固まっていた。
「…ハヤトは、脱がないんですか?」
「え゛!?あ、いや、そ、その、ご、ごめん…」
えと、彼女に指摘されてから、少しだけ彼女から離れると今度は自分に纏っている衣服を脱ぎ始める、クラレットの服のときとは違って着慣れている為に容易に脱ぐことができる。
とはいえ、今から何をするのかということもこうやって服を脱ぐことで今から行うことを考えるとどうしても紅潮してしまうものだ、だけど自分のそれは既に猛っている…
こういう意味ではちょっと自分が単純でもあるということに気付き、それでいてやっぱり自分も男なんだよなぁ…と少しだけため息もする。
全部脱ぎ終えると再び彼女へと視線を向ける、何処か艶かしい瞳で見つめてくる彼女、そんな瞳で見つめながらもまた笑みを浮かべると…いやその瞳そのものがすでに笑みを作っていたのかもしれない。
心臓はばくばくと悲鳴を上げて拡大縮小化を延々と続けている、緊張と興奮が入り混じってそれがなんとも丁度いいような心臓の昂ぶりを伝えてくれる。
ぎしりと音を鳴らしながら、再び彼女の上へと自分の位置を動かす。紅潮した表情がさらに悪化し、ますます自分の心の昂ぶりが手に緒って分かって来るようになる。

何度目だろうか、彼女がまた微笑んでくる。微笑んで首に手を回すとそのまま自分の顔へとハヤトを近づけてゆく。
「あ、あ、ちょ、ちょっと、分かったから…な?」
と、そこまでいうと自分から彼女の体へと手を差し出し始め、彼女の体に滑らせ始めてゆく。白くてさわり心地の良い肌がハヤトの指に綺麗にすべり、そのまま体へと流れてゆく。
ついついと感想ですらも漏らしたくなってしまうような彼女の肌、きめの細かい肌というものがそれほどのものなのであろう。キスだけでは落とせなかった彼の理性も彼女の体に触れることでカタが落ちてゆく。
「ん…んぅ………ぁ」
腰、肩、乳房、首、足と全ての場所において彼女の体の全てという全てを撫で回していったといっても過言ではないだろう、いや事実彼女の全てを撫で回したものだ。
彼女の体にむしゃぶりついて、彼女の体だけでは物足りなくもなっていったのであった、それは勿論、彼女に飽きたわけではなく、もっと触れたいという意味で。
となると目に入るのはその先の女性特有に豊かに膨らんでいる乳房へと視線は注がれていくのである。此処で見ればはっきりと分かるくらいに彼女の乳房は豊かであった。
「…ごめん、クラレット。もう…止めても無理っぽい…」
彼女の次の言葉を聞かずに彼の手はその豊かに実っている乳房へとさし伸ばされる。優しくも揉みしだきながら、段々と力を強めていっていく。
形を歪ませて、力が強くなればなるほどにそれは卑屈に歪められ、彼女の初めに存在していた乳房の原型ととどめられなくなっており、指からは乳肉がはみ出るまでになっていた。
ハヤトは揉みしだくまでの手つきにとどまらず、さらに苛めようとしてそのまま歪められた乳房にそのまま顔を近づけていった。そしてその先にあるのは肌の色と違った一つの果実。
鮮やかな色をしたその先端はまた既に自己主張を起こしておりキスからさらに欲情しているということを証明しているといっても過言ではなかった、いや事実欲情しているのだろう。キスの時の求め方からして。
「はぁ…あぁ・・・!!」
そのまま先端を口つけて口内で刺激を加える、唾液に濡らして、軽く吸い上げたり舌で先端を愛撫したりなど執拗に彼女の先端を弄る。子供のようにして音を上げたりしながら。
さらに容赦なく刺激を与えている乳房だけに留まらずに空いている片方の乳房にもまた手をかけ、そちらもまた揉みしだいて双丘共に常に刺激を与え続ける。
「あ、あ、・・・あぁ!!」
「・・・っ!?」
「ばりばり」と行為の中で有り得ないような音が響く。それはハヤトが彼女の体に夢中になった矢先の快楽の大渦の中での悲劇だった、
背中に傷を帯びさせる、爪を立てたような引っかき傷がハヤトの背中に添えつけられ紅の色彩が生まれている。それも彼女からは想像も出来ないような力で自分に傷を帯びさせたのだ。
むしろその力というのも此方の想像していなかったというよりもかってな想像だったのかもしれない。彼女の華奢な体つきから此処までの力が出るということも想像できなかったのだろう。
だが事実引っかかれた直後の力はそれだけのものがあったのだ、ハヤトから言えば何度も言うように想像も出来ない力であったということだ。苦痛には変わりないが、行為をやめるわけにはいかない。
ちょっと痛かったので少しだけでも仕返しというものもしたいという衝動に陥ったのだが、彼女も確実に無意識なのだろう、無意識な行動を仕返しには出来ない。
とはいえ…そうとはいっても少しだけ苛めたくなってしまうのも当然の話であるのだが…、それはハヤトの理性がほぼ確実に、ほぼはなくしてもいいだろう。溶け切っているものであった。
「ひゃぁぁ、ああああああああああああああああ!ハヤトォ…!!」
少しだけ、先端にちょっと噛み付いて見る、その先端を甘噛みしてみれば、簡単に頂点に達してしまったようである。だが、この先まだまだハヤトは行為を辞めようとはしていなかった。

「んぅ・・・はぁ・・・ぁ・・・?あぁ!!」
「イッたとはいえ、まだまだ、とことん苛め抜いてやるよ」
先ほどまでの緊張して全く手の動きも何も無かったハヤトの姿はそこにはもういなかった、事実へタレだった(何か酷いな…)ハヤトはもう存在しない、求めたとおりのハヤトでもあった。
それが彼女にとって求めたとおりのハヤトだったのかは分からないのだが、分かっているのは夢中になっていてそんな事は考えている暇など無かったのであった。
何度も体に繰り返される優しい愛撫も少しずつ荒々しくもなっていく、決して痛みが無いようにとそれを気にしながらかもしれないけれど。そうでないとここまで優しくは無いのだから。
だが、優しくしてくれてはいてもやはり先までのハヤトではなかった、愛撫した先からはやってくるのは彼女がまだ触れられたことの無い場所であった。
「ぁん!?は、ハヤトぉ…!?」
快楽に身を伏せていた時に突如来る秘所の攻めに少しだけ見に力が入る、今まで誰にも触れられたことの無い場所だったから、そして何より侵入しているのがハヤトの指でもあるのだ。
しかし、そんな驚愕を色つけた彼女の声を聞こうともハヤトは秘所への侵入をとどめようとはしなかった、むしろその声を合図にしたかのようにして手付きを大胆にしていく。
戒めと溶かす為に、そして彼女に更に味わって欲しくて更に苛めたくて、更に愛しくて…もう言葉では表すことなんてのは出来なかったのだ、ハヤトの脳内では。
「…そもそも、求めてきたのはクラレットだよな?もうちょっとイカせてもよかったんだけどな…?」
「ふ、…ん……ぁ……あぁ…!!」
快楽の喘ぎが聞こえてくる。ハヤトが抜き取ればそこは白い光で輝き、愛液という愛液がハヤトの指先とクラレットの秘所から零れている、羞恥心を互いに煽るだけなのだが…。
「これで最後だ、クラレット…耐えてくれよな?っていうのもなんかおかしいんだけどさ」
そこまで言い終えるとそのままハヤトは彼女の腰を少しだけ持ち上げると、今まで全く登場することも無かったハヤトの「欲望」をそのまま彼女の体の中に突き刺していった。
当然いきなりでこうやって直に秘所にそんなものを突き刺さられたりしたら当然最初は苦痛を感じる決まっている、彼女の体は弓なりにひん曲がる。
「あぁ…ああああぁぁ!!」
苦痛とも似つかないような嬌声を上げるが、それでもハヤトの欲望は中で暴れていって留まることも疲れることも知らなかった。まさに暴君といっても過言ではないだろう。
苦痛感と快楽感の二つが彼女の秘所の中で味わされ続けて言ったが、やがてそれは最終的には一つになり、このまま快楽感だけを味わえるようになる、時間差は当然人によって代わるのだが。
その分、彼女の場合は早い部類に値するのではないだろうか、いや、むしろ早いほうだ。挿入してからは余り時間が経っていないが既に快楽というものが流れ込んでいた。
きゅうきゅうに締め付けていくそれは次第に互い共に欲情しやがて一つになる瞬間までを描き続けることになるのである。
「あぁっ!…あっ!…ぁ……あん!…っ!…ああっ!」
…感度というものが半端じゃない、ハヤトが腰を動かすのと同時に彼女の声からは何度も何度も妖しい艶やかな声で何度も何度も喘ぎ続けた、今までの行為の中でも半端じゃないくらいに。
どこをどうすれば此処まで淫乱になったのかなんて事は全く想像もつかないことだったが、それはそれで良いものだ、結局は快楽を味わっているのだから。
本当に不思議なものだが、そんなことを考えている余裕なんてものはすでに二人の間には存在していなかった、暗みつく愛液と欲望が互いに欲望を大きくしてゆく。
「う…」
「あぁ――――――」
最後にハヤトから全てが注がれる、それは最後に決められていた儀式の最後であり、やがて最後の行為の終幕を迎えることにもなった、

「あーもう…」
近くにあった大きめの毛布をかぶせて、羞恥心のある裸体姿を隠す。それはクラレットも同じ様子であるが、明らかに違っているのは疲れているか疲れていないかの二つだけであった。
ハヤトはぐったりと疲れ果ててているようにも見えるが、クラレットはむしろその逆、笑っているようにも見えるのだが…それまだどうしてだろうか?普通逆だろうに。
「いきなり甘えてくるの勘弁してくれよな?クラレット…?」
むしろあそこまで大胆に攻められただけでも珍しいんだぞとでもいいたいのだろうか、まぁとりあえずねだってきたのはクラレットからというのは確かな話だが。
それで乗ったハヤトもハヤトであってこれはまぁ自業自得だということは確かなのだが…それは自分でも分かっていることだろうけれど、愚痴を言えずにはいられなかったのである、
「ハヤト」
そんなことをものともせずに、いやものともという言葉はおかしいだろうっつーかおかしい。ハヤトの言葉を無視して自分から何かを口するのであった。
ちなみにハヤト実は明日も部活があるということはわかっていたのだけれども…
「…大好き」
「……はいはい」

…で次の日なんだが…

「あの、部長?」
「ん?何だよ?」
部活中に起きた危険な出来事の事は家で待っているクラレットにはこんなことがあったなんて事は想像もつかなかったことであろう。
それは部活中に過激な運動を行っている時についついと見えてしまったものであった、勿論ハヤトは無意識だった上に、バスケットボールなんて運動をしていれば何時かは見えてしまうものだった。
こんなに早く見えてしまったのもこれはこれで運がなかったというわけであり、本当にハヤトは不運なだけであった。
「背中、怪我しているんですけど、大丈夫ですか?」
「……は?怪我?んなの怪我した覚えないんだけど……?」
とはいえ、自分から背中を見ようとしても見えるはずがないのであるが…なんせ背中である、そんあところから見えるわけがなかったのであるのだから。
いくら首を回しても見えないし、困り果てているところで確信がないだろう、怪我をしたことそのものに見覚えがないのだから、まさかからかっているんじゃないのかという錯覚にも陥ってしまう。
「だって、先輩、何かにひっかかれたような痕が残ってますよ?」
「え!!??」
驚愕しないわけがなかった、ひっかかれたような痕…痕…となるともう見に覚えがあることといったら昨日のあれしか想像もつかないのである。
「何かあったのですか部長?」
「い、いやいや!!なな、ななななな、何でもないから!そうそう!なんでもないから!!」
慌てているところを見ると当然何かあったということを証明しているようだが、あの話を話題にされかけては、ましてやあの行為のことを思い出してしまえばどもるも当然だった。
「と、とりあえず練習再開!はやくやるぞー!!」
と、無理矢理に練習を再開させるハヤト、勿論部員達は不思議そうな表情を浮かべていたが、結局そのまま練習を再開した。
ハヤトはというと、練習途中、あのことを思い出したりして、中々練習に身が入らなかったり等していたそうだが…

「まさか、今日帰ったりしたら…ってことないよな…?」
そんな不安があったりもしたけどとりあえずないことを祈っておこう…そんなハヤトがいたそうだが、
結局それはクラレットのみぞ知る、帰ってくるまで分からないのだが…。


おわり

目次

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