一周目リシェルENDクリア記念 2 ポムニット×リシェル



「ふぃぃ〜〜、今日も疲れたぁぁ」
 夜の営業も終わって、ようやくにライは一息をつく。今日も客入りは上々であった。
 その分、かかる負担もそれに比例している。なんというか殺人的とでも形容すべきか。
「くぅ……まだ仕入れのチェックがあったな。さてともう一頑張り……」
 何分、自分一人で切り盛りしている宿だ。ただ、料理だけを作っていればいいというわけではない。
 すべき仕事は残されている。疲労困憊の体をライはなんとか起こすのだが。
「……僕がやるから……任せて……」
 するとコーラルが自分から代わりを申し出てくれた。
「コーラル、お前も疲れてるだろ。休めよ。後は俺だけでどうにかなるから」
「ううん……僕は大丈夫………それよりお父さんの方が……心配……」
「大丈夫だって……こんなぐらい……ぐぉっ!こ、腰がぁぁ」
「ほら、やっぱり……」
 コーラルの指摘は適確だった。いくら給仕を手伝って貰っているとはいえ厨房はライ一人きりで回しているのだ。
 長時間の立ち仕事に加えて、火加減、包丁細工。細かい神経も四六時中使い尽くめである。
 明らかなオーバーワークであることはライ自身もよくわかってはいた。
「そうだな。すまん、コーラル。少し任せる。ちょっと外の空気吸ってくる……」
「うん……安心して」
 仕方なくコーラルの言葉に甘えて重い腰を引きずりながらライは外に出る。


「はひぃぃ……流石にきつ過ぎ……」
 店の出入り口付近の壁に持たれかかりながらライは息を吐く。
(こりゃ店のキャパシティをちょっと真剣に考えなきゃな……いくらなんでも身体がもたねえ……)
 できるだけ多くの人に自分の料理で喜んでもらいたい。とはいえどやはり限界というものはあるものだ。
(誰か人を雇った方がいいかもな。オーナーに掛け合ってみるか。いつまでもリシェル達に手伝ってもらうのも悪いし)
 リシェルもポムニットも決して暇な身ではないだろうに、合間を見計らっては助っ人に来てくれる。
 コーラルなどまだあんなに小さいというのに(変身後は十分すぎるほどデカイが)一通りの仕事をこなす。
 そんな仲間達の支えがあるからこそこんな修羅場の毎日もなんとかこなしていけるのだ。いくら感謝してもしたりない。
 だからこそ、その善意にいつまでも甘えるわけには行かない。
(特にリシェルだ。あいつ、自分のことは大丈夫って言ってるけど例のごとく強がりだからな。無理してても言わねぇし)
 派閥の勉強と店の手伝い。その両立がどれだけ厳しいものかはライにも想像はつく。
(それに最近、なんか様子おかしいんだよな。なんというかどこかよそよそしいというか……)
 以前のような気安さがなくなった。そう感じることがある。
 問答無用でずけずけと入り込み、引きずってでも付き合わせるような強引さ。そういったものが希薄になった気もする。
(しょうがねえんだけどな。誰だっていつまでも同じままってわけじゃねえし)
 自分だって成長と共に変わったものはある。リシェルもそうなのだろう。とはいえ、一抹の寂しさを感じないでもない。
(今度、機会があったら星でも見に行くのに誘ってみるかな?)
 あの日、リシェルが自分にそうしてくれたように。コーラル、そして多くの大切な仲間達との出会い。
 そのきっかけを自分にくれたのはリシェルだ。
(退屈しないんだよな。あいつといると。疲れるけど)
 ライは不意に笑い出していた。リシェルに振り回されて奔走させられた日々を思い出して。
 あの我がままで意地っ張りな幼馴染。そんな彼女に自分がどれだけ苦労させられてきたか。どれだけ楽しませてもらったか。
「さてと、そろそろ戻るか。コーラル一人にいつまでも任せても悪いしな」
 背を伸ばす。ようやく腰痛も引いてきた。宿に戻ろうとライは戸に手をかける。だがその刹那、
『ぶっとんでくださいましっ!』
「……へ?」
 なんか意識を失う直前、背後からメイドクライシスの掛け声を聞いたような気がする。


「お嬢様。お風呂の支度が整いました」
「うん、わかった。……って何その荷物?」
 風呂の準備ができたことを告げるポムニットにリシェルはいぶかしがる。
 その原因はポムニットの担いでいる荷物。人一人でも入ってそうな大きな麻袋だった。
「ああ、産地直送取れたての新鮮な食材ですよ。ライさんに明日にでもお届けしようと思いまして」
 なにやらもぞもぞと動いているような気がするのは気のせいだろうか。
「そ、そう……じゃあ、あたしお風呂に入ってくるね」
「はい。どうぞごゆっくりと」
 なにかよくない予感がしないでもないがリシェルはとりあえず風呂に入ることにした。
 ポムニットはそれを笑顔で見送る。
「さてと、こちらも準備にとりかかりましょうか」
 リシェルの姿を見送った後、ポムニットは床に下ろした麻袋に目を向ける。
 そして中につまった哀れな食材に対して悪魔の微笑みを贈った。


 ちゃぽん。音を立てて湯船につかる。適切な温浴は血行を促進させる。
 とはいえ、頭に重くのしかかる心のもやまでは晴らしてはくれない。
 どんな名医も名湯もリシェルが今、抱えている病には効果を持たないのだ。
(……ライ………)
 思い浮かぶのはやはりライのことだった。この連日、胸につかえ続けている。
 心の奥にくすぶる想いを自分ではいかんともしがたくて、代償に先ほどのような自慰行為をもう何度も。
(って何考えてんのよっ!あたしったら)
 思わず赤面してしまう。思い返すだけでも羞恥に震える。彼を思うあまりにあのような行為を恥ずかしげもなく。
 自分が嫌になる。どうしてもっと素直に気持ちを伝えられないのだろう。自分から一歩踏み出す勇気が持てないのだろう。
 そうすれば、あんなことをして自分を慰める必要なんてなくなるのに。そんな風に思い悩んでいるうちに脱衣所のほうから声がかかる。
「お湯加減はいかがですか。お嬢様」
「あ、うん。別に変なことないよ。別に……」
 ポムニットだった。着替えを持ってきてくれたのだろう。リシェルは返事する。
「今日は久しぶりにお背中でも洗いいたしましょうか。お嬢様」
「いいって別に。そんなの。子供扱いしないでってば」
 リシェルはそう言って断ったのだがポムニットは風呂場に入ってきた。
「いけませんよ。年頃の娘は常日頃から清潔にしていませんと」
「だから自分で洗うから……ってポムニット!」
「ほらほら、駄々をこねてはいけませんよ。リシェルお嬢様」
 結局は逆らえずに身体中を丸洗いされる運びとなる。これではどっちが主人なのやら。
「ゴシゴシ。ゴシゴシ。ふふっ、お肌がみるみるうちに綺麗になっていきますね」
「う〜〜〜〜〜〜」
 泡立つ石鹸の泡がリシェルのまだ若く瑞々しい肌を包み込む。まだ大人になりかけたばかりの未成熟な身体。
 その隅々をポムニットは丹念にその手で洗う。
「もう、本当にいいってば!後は自分で洗うから」
「いけません。お嬢様にお任せするといつもいい加減ではありませんですか。ブロンクス家のご令嬢たるもの身だしなみは常日頃から」
 と、ポムニットはいつものお説教モードに入る。うんざりとさせられる反面、どこか安心もさせられる。
 こうして変わらないものがあるからこそ安心できるのだ。自分を優しく包んでくれる心の居場所が。
 こんな風に変わらないものが自分とライとの間にもきっとあるのだろう。はっきりとは分からない。
 だけどそれにしっかりと気づくことができたのなら……そのときには……

「ひゃうぅぅっ!」
 すると、突然の不意打ちにリシェルは仰け反る。リシェルの身体を満遍なく洗いまわしていたポムニットの手。
 その手はいつのまにやら触れていた。リシェルの初心なその蕾に。
「ちょっとぉっ!いったいどこ洗ってんのよ馬鹿ぁっ!!ひっ……くぅん」
「うふふ。駄目ですよ。お嬢様。ここは特に念入りに洗わないと」
 そう言ってポムニットは石鹸でぬめった長い指でリシェルの恥丘を撫で回す。
 リシェルのうっすらとした茂みをポムニットの指が滑り落ちると、リシェルの背中にゾクッとしたものがはしる。
「や……めて……お願い……だから……」
 涙目がちにリシェルは哀願する。だがポムニットは構わずに続け、かわりにこう囁く。
「駄目ですよ。だって御自分でお慰めになってお汚しになさったばかりじゃないですか」
「〜〜〜!!!」
 リシェルは心臓を一突きにされた。まさに図星。何もかもポムニットはお見通しだったわけである。
「前に申したばかりじゃないですか。あのようなはしたない真似はお控えなさいと」
「あ……う……ごめん……なさい……」
 言いつけを守らなかったのはこっちの方だ。流石にこれは自分が悪いとリシェルは素直に認める。
「こんないけないお嬢様にはお仕置きが必要ですね。少しはご反省なさってください」
「……ひっ……あっ……や……」
 そう冷たく告げるポムニットにリシェルは心底怯える。
 彼女に対しここまで恐怖を覚えるのはあの日、ポムニットの正体を知った日以来だ。
「ふふふ、まずは汚れたここをキレイキレイにしてさしあげませんと」
「やぁぁああ!嫌ぁぁぁっ!!」
 悲鳴をあげるリシェルを無視してポムニットはそのまま続ける。
 手の中で泡立つ石鹸。それをリシェルの秘部に満遍なくすりこんで揉み洗いをはじめる。
「あ……ぅ……あう……や…だぁ……そんなところ……」
 秘部を他人の指先で弄ばれる。いくら相手が同性とはいえ耐え難い羞恥がリシェルを襲う。
 長くキレイなポムニットの指先。それが秘肉を這うごとに槍で突かれたような刺激がリシェルの脳にはしる。
 泡立つ石鹸の滑り。それは表面のみならず内側にまでも侵食している。
「あらあら、なんだか濡れてきちゃってますね。リシェルお嬢様のここ」
「やぁ……言わないで……そんなこと……」
 石鹸の纏わりついた指で揉み解されるうちに、リシェルの蕾は甘い蜜を滲ますようになってきた。
 粘り気のある肉蜜は石鹸のアルカリと混ざって泡立ち、くちゅくちゅと卑猥な音を立ててかき混ざる。
 滑る指先は陰唇を弄ぶばかりか膣内にもするりと入り込むんで丁寧に揉み洗う。
「ら……めぇ……もう……許してぇ……」
「駄目です。お嬢様のこんないやらしいところをメイドとして見過ごすわけには参りません」
 目にいっぱいの涙をためてリシェルは訴える。だがポムニットは冷たくあしらう。
 一本、二本。秘裂に入り込んだ指の数が増える。それらがわしわしと膣肉を揉みこむ。
 その都度、脳にはしる刺激が、リシェルにはさながら拷問のように感じられた。
(ポムニット……どうして……こんなこと……)
 確かに言いつけを守らなかった自分が悪いのだろう。しかし、いくらなんでもこれは行き過ぎだ。
 ひょっとして以前、酷いことを言ったのをまだ根に持たれているのだろうか?
 そんな考えまでもがリシェルの頭をふとよぎる。
「お嬢様……なんて可愛らしい……」
 恍惚気味な口調とともにポムニットの息が首筋に吹きかかる。リシェルは悪寒に震える。
 恐ろしい魔物に捕食される恐怖。それを今まさに自分の肌で実感している。
「あは。ここもキレイにしておかないといけませんね。お嬢様」
「そ。そこは駄目ぇっ!………ひっ!ひやぁぁぁぁあああ!!」
 ポムニットの魔の手はついには陰核へと伸びた。リシェルが先ほどまで自身で弄んだ部分。
 もっとも性的に敏感な急所を半魔の鋭い爪が捉える。包皮を容易く剥きさる。
 中に包まれた薄桃色の肉豆。そこを器用な指先が触れ、そして
「ひやぁぁぁああ!!ひきぃぃぃいい!!ひくぅぅぅぅううう!!」
 瞬間、膨大なまでの刺激信号がリシェルの脳幹を叩きつける。
 秘部全体に施された丹念な揉み洗い。それを陰核にも施される。
 滑りを纏った指の腹がクリクリと肉豆を圧迫しながら摩擦する。
「ハァ…ハァ…どうですかお嬢様。ご自分でなさるときとお比べになって」
「やぁぁぁ!!やめ……らめ……もほぉぉぉぉ!!くふぅぅぅぅう!!」
 脳髄が破裂せんばかりの刺激の連続にリシェルは呂律さえ回らなくなってきた。
 そんなリシェルの様子にポムニットはいっそう昂ぶって更に激しく嬲る。
「はっ!…かはぁ……あふぁっ…ひんっ……んくぅ……ん〜〜〜〜〜っ!?きゃひぃぃぃぃいい!!!」
「うふふ。こんなところもコリコリなさっていますよ。お嬢様」
 リシェルのほのかな膨らみの先にある突起。性的な刺激のあまり勃ちかけたそこにも魔手は伸びる。
 くにっと指先で摘まんで軽く引っ張りながらくりくり弄る。陰核にも同様の責めを受けてリシェルの意識は飛び跳ねる。
(駄目ぇぇぇ……あたしイっちゃう……ポムニットにこのままイかされちゃうぅぅ)
 押し寄せる快楽の波には抗えぬことはリシェルにもわかった。
 このまま押し流されていく。堤を切った後の河川の氾濫のときのように。
「さあ、お嬢様。どうかこの私めにも、お嬢様のあられもないお姿を見せてくださいまし」
 狂気に目を輝かしてポムニットは言う。そしてその言葉が引き金となった。
「あふぁぁぁ……ひぅぅぅぅ……はっ……ああぁぁああああっ!!!」
 苛烈な責めに耐えかねたリシェルは喘ぎとともにおびただしい淫水で自身の秘部を濡らし果てた。

「あはぁ……お嬢様の…お嬢様の艶姿……それはもう素敵でございました……はふぅ」
「うっ……っく……ひぐっ……えうっ……ううっ」
 余韻に酔いしれ恍惚に浸るポムニットとは対照的にリシェルはひたすらに泣きじゃくる。
 突然に受けたポムニットからのこの仕打ち。それがリシェルに与えたショックは大きい。
「うぐっ……馬鹿ぁぁ……ポムニットの馬鹿ぁぁ……もうあんたなんか知らない!大嫌い!」
 こんな言葉を二度とポムニットに言うつもりなんてなかった。
 それでも思わず口から出てきてしまったのはそれほどまでにショックだったからだろう。
 ポムニットのことは本当は大好きだ。姉のように慕っている。自分の一番の親友だと思っている。
 それでもいきなりこんなことをされて黙っていられる程、リシェルは人間ができてはいない。
「……お嬢様……」
 ポツリと呟かれた寂しそうなポムニットの声音。ピクリとリシェルは反応する。
 また同じ過ちを犯してしまった。あの時、ポムニットの正体を知ったときのように。
「あ……ポムニット!!」
 焦燥に駆られリシェルは振り返る。するとそこにはポムニットの……
「………へ?」
 間の抜けた声が響く。そこにあったのはにんまりとしたポムニットの姿だった。
 それはもういい笑顔で。
「およよよよ。私、お嬢様に嫌われてしまいました。もうこの家のメイド失格ですね」
「……あの……ちょっと……さあ……」
 あまりにも嘘くさい演技にもなってない被りを振るポムニットにリシェルは白ける。
 さっきの自分の心の中の葛藤はなんだったのだろうかと。
「格なる上は新しいご主人様を自分で探すしか……ああ、なんと言うことでしょう。この不景気のご時勢に再就職など」
「だからさ……待ってったら……ねえ……」
 自分の世界に浸り続けるポムニットにリシェルの声は届かない。この娘、こんなキャラだったかしら?とリシェルは激しく呆れる。
「と、言うわけで今日を持ちまして私、ポムニットは新しいご主人様をお迎えすることにしました」
 そして勝手に自己完結。弾むような笑顔。ほんとに何か悪いものでも食べたのではないかと疑いたくなる。
「それではおいでませ。私の新たなご主人様」
「え?」
 するとポムニットはさっきの麻袋をどこからか持ってくる。そして引きずり出されるその中身。それは。
「ラ……ライ!」
 麻袋の中から引きずり出されたもの。それはメイドクライシスの直撃を背後から食らいすっかり伸びているライの姿であった。


 次回 悪魔っ娘メイド ポムニット編へ続く。


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