セクター×フェア



ぐちゅり、と音を立ててフェアは自らの秘所に指を突き刺す。
「ひぁあっ…」
こうしてあの人を想いながらあの人の物ではない、自分の指で慰めるのももう何度目だろうか。溢れる愛液は涙のようですらある。
「ふぁ、はあっ!」
徐々に指の抜き差しを早めるとそれに合わせて彼女の腰はビクビクと跳ねた。ぐちゅぐちゅと激しく掻き混ぜる指がある一点を擦るたびに、怖ろしい程の会館が背筋を駆け上がる。
「ひっはぁあ!…せ、んせぇ…、ひぁああぁああ!!」
その名を幾度呼ぼうとも、想いが届く事は無い。
セクターが別の女性を愛している事をフェアは知っていたし、セクター自身フェアを信頼し、そのことを自ら打ち明けてくれた。
だからこそ、彼女はずっと耐えていたのだ。疼く身体を、自分の手で慰めながら。

しかし、それももう限界だった。
セクターは近い内にこの街から旅に出るという。
想いを伝えるどころか会う事すら出来なくなってしまうのだ。
それだけは、絶対に嫌だった。
だが、彼にしてみればただの教え子でしかない自分が「行かないで」と言ったところでその決意を曲げさせる事など出来るのだろうか。
全く、無力な自分に腹が立つ。

じゅぷん!
「んぁあああ!!っ……!」
思わず力が入った指は、フェアの更に奥へと潜り込み彼女を絶頂へ導いた。



「成る程、お前も難儀な事だの」
「言わないでよ、自分でもそう思うんだから…」
お昼時を過ぎ、静かになった店内でフェアは一人の老人と語り合っていた。
老人の名はゲック。
セクターを融機の身体にした張本人である。
たまたま訪れたゲックに半ば自暴自棄で事の次第を話したのだが、予想外に親身になって話を聞いてくれた。
「確かに、あやつは堅物な男だ。だがの、こうして何もせずにうじうじ悩むのはお前らしくないではないか。
ワシらに食って掛かってきたあの勢いはどこへ行った?」
「そんな事言われても、私だってねぇ……」
俯き言葉を捜すフェアに、ニヤリとゲックは不可思議な笑みを浮かべ懐から小さな小瓶を取り出し、
テーブルの上にコトリと置いた。
「・・・これは?」
明らかに怪しい色をした液体が小瓶の中で揺れる。
「これはのう――……というものでな。後は思いのまま、という訳だ」
「え、ちょ、そんな薬使えないよ!」
フェアは顔を赤らめて小瓶をゲックへと突き返すが、ゲックは断じて受け取らない。
「そのような物でもなければ今のお前は踏ん切りがつかぬだろう。
騙されたと思って試してみろ。…何、ワシからのせめてもの侘びだ」
「……そっか、有難う。うん――、とりあえず…やってみるね」
ニコリと笑うフェアを見、その笑顔を見て安心したのかそそくさとゲックは立ち上がる。
「ではな。健闘を祈っているぞ」
パタリと閉まったドアを見つめ、フェアは渡された薬をぐっと握り締めた。


月も翳り始めた夜、セクターの家を何者かが訪れた。
「はい、どうぞ」
コンコン、と控えめにノックされた扉はぎぃという鈍い音を立て、静かに開く。
「あの・・・先生。ちょっと良い?」
「フェア君じゃないか。どうしたんだいこんな時間に。ああ、入っておいで」
後ろ手で扉を閉め、中へと入ってくるフェアの足取りはどこか重い。
「少し待っててくれ、今お茶を淹れて来るよ」
「あ、いいよ、私がやってくるから先生は座ってて」
「ん、そうかい?」
ぎこちなく台所へと走り去る彼女を見て、セクターもようやっとフェアの様子がおかしいことに気がついた。
しかし、年頃の女の子だから悩みの一つや二つあるのだろうと、
ましてやそれを教師たる自分に相談してくれるのならば光栄だ、等と軽い気持ちですらあった。
かちゃかちゃとガラスの擦れる音が奥から聞こえてくると、フェアが2つのカップをお盆に乗せて運んできた。
「はい、先生」
いつもと同じ茶葉を使っているはずなのにとても良い香りがするのは、
やはり彼女が茶の淹れ方にまで気を使っている為だろう。
「ありがとう、とても美味しいよ」
「よかった、使った事の無い種類だったから上手くできるか不安だったんだけど」
セクターはカップをソーサーへと置き、優しい目線でフェアへと問う。
「・・・それで、今日はどうしたんだい?」
そう聞くと、多少ではあるがフェアの表情が曇る。
はは、と力なく笑ってはいるがそれが本心では無いのが目に見えて分った。
「うーんとね、先生、いつ行っちゃうのかなぁと思って。ちゃんとお別れもしたいし……」
予想とは違った言葉にセクターは一瞬虚を突かれるが、少し微笑んで答える。
「そうだな、私の準備はもう終ったからゲックと機械人形達さえ良ければすぐにでも行く事になると思うよ」
そう言うと、やはりフェアは悲しそうな顔をした。
が、少し俯いたかと思うとぐっと手を握り締め、セクターをじっと見つめる。
「・・・・・・先生、言わなくちゃない事があるの。
ずっと言わなかったんだけど、多分言っとかなきゃ後悔すると思うから」
彼女の真摯な視線にセクターは少したじろぐが、こくりとただ静かに頷いた。


「先生――・・・どこにも行かないで」
「フェア君……?」
椅子からガタリと立ち上がり、フェアはセクターへと詰め寄る。
只ならぬ彼女の様子に思わず下がろうとするが、何故か身体が上手く動かない。
「ごめんね先生、本当はこんな事したく無かったんだけど…。さっきのお茶に薬を入れたの。特殊な薬で、神経回路の一部が少しの間麻痺するんだって」
そう言いながらフェアはセクターの前へと立ち、そのまま彼の足の上へと跨る。
「フェア君、やめなさい、何を考えて――っ!!」
セクターの言葉は、彼女の唇によって遮られた。
「ふあっ、んむぅ・・・」
フェアは必死に舌を絡ませ、唇を啄ばむ。
ぴちゃりと小さな水音を立てながら唾液を交え、呑み込んだ。
「っは・・・、フェア、君・・・」
見つめる先のフェアの瞳は、涙で霞んでいた。
「先生がお姉ちゃんの事好きなの知ってるから言えなかったけど・・・、ずっと昔から好きだったんだよ?先生ってば、全然気付いてくれなくて」
ふっと、悲しそうに微笑む。
頬を一筋の涙が伝い、セクターの服の上へとぽたりと落ちた。
涙を隠すかのようにフェアはもう一度舌を絡ませる。
セクターは息苦しさを感じるが、それよりも身体を巡る高揚感が気になって仕方が無かった。
随分と昔、機械と化したときに失われてしまった筈の欲と、彼女は自分の教え子でありまだ幼い少女であるという現実がせめぎ合う。
そして、ちらつくあの人の姿。
「ふぁ、せんせ・・・」
耐えられなくなったのか、フェアは
自らのズボンの中へと手を入れ秘所をまさぐり始める。
そこは既にぬるりと潤っており、少し触れるだけでも激しい快感を彼女に与えた。
「ひぁあ、はぁ・・・ん」
フェアは疼くその場所をぐいぐいとセクターの足へと擦りつける。
一つになれないというのなら、せめてこれだけでも――。
「ふあ、はぁあぁ……先生、せんせぇ・・・!」
顔にかかる熱い吐息と大切な教え子の乱れた姿が、次第にセクターの理性を奪っていく。

「すまない、フェア君」

そうぽつりと呟いて、フェアを自分の足から下ろし床へと寝かせる。
あの薬は本当に微力なものだったらしく多少痺れが残るだけで、身体はほとんど元の状態へと戻っていた。

「せ、先生……?」
フェアは全く予想していなかったこの状況に頭がついていかないようで、きょとんとした顔をしている。
セクターはフェアのエプロンを外すとその下の服をたくし上げた。
綺麗な白い肌、成長を待つ小さな胸。
「やぁっ、恥ずかし、んあぁっ!!」
その頂点に位置するピンク色の乳首をぺろりと舐める。
「んあ、はぁあぁ・・・」
ちゅぷちゅぷと音を立てて吸い、時には焦らすように周辺をなぞった。
もう片方は片手でくにくにと弄り、時には摘み上げる。
「ふあぁ、んっ!や…」
セクターが顔を上げる頃には小さかったソレはぷっくりと可愛らしく膨らんでいた。
「随分と固くなって……いつの間にこんなに淫乱な子になったんだい?」
「そ、そんなことなっ・・・んあぁあぁあ!!」
くちゅり、フェアの秘所へとセクターの手が滑り込む。
既に挿入には充分過ぎる程潤っていたが、残念ながらセクターには彼女を男として満たす事は出来ない。
少し自嘲気味に微笑みながらも、自分の手によって乱れていく少女があまりに愛しく感じ、ならばこの手で満たしてやろうと意識を指先に集中させる。
「ひぁっ、んやぁああ!!んっ、あはぁあ・・・!!!」
突起を指で挟み、擦り上げる。
その度にビクビクと震える腰を優しく抱き、ズボンと下着をフェアの足から抜き取る。
「え・・・せ、先生、そんなとこ・・・ひぁあぁあん!!!」
セクターは彼女の秘所に顔を埋め激しく舐めた。
「ふぅあぁぁ・・・あああ!!」
突起を包む皮膚をくるりと剥き舌先で刺激する。
そして、その下でひくひくと動くそれの中へと舌を挿入した。
温かいそこは未だ未開通の少女のもので、昔の自分だったなら勢いのまま彼女を自分の物にしていただろうな、と思わず苦笑してしまう。
勿論、実質不可能になってしまっただけで今でもその欲望は留まりはしないのだが。
「んぁあっ!!」
ぬぷりと音と立てて指を挿入する。
中は予想以上に狭く、ゆっくりと抜き差しをし慣らしていく。
もちろんその間にも突起は緩やかに舌で弄られ、絶え間ない快楽をフェアに与えていた。
「んぁ、はぁ・・・ふあぁああぁ!」
フェア自身の愛液とセクターの唾液によってぐちょぐちょに濡れたそこに、唐突に指を3本突き立てる。
「ひぁ、ん・・・せんせぇ・・・っ!!」
じゅぶじゅぶと呑み込まれていく指を中でバラバラに動かす。
「あ・・・、!んぁあぁあああ!!!」
ふと、指先がある一点を掠めるとフェアが今までに無いほど高く喘いだ。
「なるほど、ここか」
彼女の弱い所を見つけ、重点的にそこを責めていく。
自らの指が幼い少女の中に入ってるその光景があまりに卑猥で、セクターは発散させる事の出来ない欲望を苦々しく思う。
そんな想いがフェアを蹂躙するその指に込められ尚も彼女を激しく攻め立てた。
「んぁあ!!ひああああぁん!!せ、せんせぇっ・・・もうだめぇぇ・・・っ!!!」
フェアは腰を淫らに振り近づく絶頂にガクガクと震える。
「良いよ・・・イきなさい、フェア君」
突起を舐めていた顔を上げ、彼女の耳元で囁く。
挿入されていた指は更に速度を早め彼女を追い上げた。

「ふぁあぁぁああん!!んぁ、ひぁああああ!!!」

ぶしゅっと音を立ててフェアの秘所から愛液が噴出し周りに染みを作っていく。
セクターの胸に寄りかかるフェアはどうやら気を失い、そのまま眠りに落ちてしまったようだ。
しかし気を失うその寸前、彼女が呟いた言葉をセクターは決して聞き逃さなかった。
「先生、愛してる」と。
あの日、彼があの人に言った言葉と同じものを彼女が一体どのような気持ちで口にしたのか、セクターにはわからなかった。


おわり

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