最強タッグ結成!!



「にゃはははははは♪」
「うふふふふふふ......」
不適な笑い声が狭い占い小屋の中に響く。
1人はこの占い小屋の幼き店主、シャオメイのものである。
その独特な笑い声には悪意のなさそうな...実際には悪意たっぷりの何かを秘めている。
もう1つの含みのある笑い声はブロンクス家のメイド、ポムニットのものである。
普段は清楚で一生懸命なメイドを演じている彼女だが、今の彼女は普段からは想像もできない程の妖しさが滲み出ている。
「それではシャオメイさん、あとは計画通りに......」
「はーい♪このシャオメイちゃんにお・ま・か・せ・よ♪」
そうして2人は、がっちりと握手を交わしたのだった。
ところ変わって忘れじの面影亭の裏庭。
「ふぅ〜」
フェアは腰に手を当て、少し背中を反らせながら干したばかりのシーツ群を眺めていた。
横ではミルリーフが同じ姿勢をとりながら、何かリアクションを求めているような表情をしている。
「こらミルリーフ、真似しないの」
「えへへ♪」
舌をピロッと出して微笑むミルリーフの頭をフェアはぽんぽんと叩く。
「さて、夕飯の仕込みをしなきゃ。ミルリーフはリビエル達と遊んでてね」
「は〜い♪」
ミルリーフは先ほどまでシーツの入っていた洗濯カゴを頭にかぶると、その格好のまま宿屋内へと走っていった。
「あ、こらミルリーフ、危ないわよ.........ったく」
言葉とは裏腹にフェアの顔には笑顔が浮かんでいる。
「う〜ん......」
シーツを干す事で少し肩が凝ったのか、両手を組んで腕をピンと伸ばす。
「お・ね・え・さ・ま♪」
自分を呼びかけているであろう声にフェアはその体勢のまま振り向く。
視線の先、宿屋の裏にある森の1本の木の陰から小さな体がピコッと現れる。
「あれ、シャオメイじゃない。どうしたの?」
お団子頭に小さなメガネ、何よりフェアをお姉さまと呼ぶ人物はシャオメイしかいない。
というか現実に目の前に現れているのがシャオメイなのだが。
シャオメイは笑顔を浮かべながらフェアに近づいてくる。
「あのねぇ、お姉さまぁ」
首を傾げ、甘える様な仕草のシャオメイ、そのかわいい笑顔の裏に渦巻く黒い陰謀にフェアが気がつく筈もない。
シュッ
「えっ.........」
突然、フェアの視界が歪む。
続いて襲ってきたのは強い眠気、抗えないそれはフェアの体から力を奪っていった。
突然の衝撃、フェアの体が地面に倒れた。
「シャオ...メイ......」
徐々に暗くなっていく視界。
意識が失われる寸前に見聞きしたもの、それは霧吹きの様なものを持ったシャオメイの笑顔と独特の笑い声だった。
「ごめんね、お姉さま。にゃははははは」
フェアの意識が完全に失われるのに、そう時間はかからなかった。


白濁した意識が徐々に覚醒してくる、フェアはゆっくりと目を開けていった。
いつの間に眠っていたのか。
「にゃはははははは♪」
独特の笑い声、その声にフェアの意識が現実へと引き戻される。
「シャオメイさん、ご苦労様でした」
もう1つ、別の声が聞こえる。
丁寧な喋り方、聞き覚えのある声、フェアは霞んでいる視界をその人物へと向ける。
ピンク色の髪に白と黒のメイド服。
「あれ......ポムニットさん?」
その人物の名を呼ぶ。
「あ、フェアさん。ようやく起きましたか」
ポムニットが近づいてくる。
フェアは目をこすろうと手を動かそうとする、しかしフェアの意に反して手は動かない。
「あれ、え......何これーー!」
ようやくフェアは自分の置かれている立場が理解できた。
ベッドの上なのだろう、そこにフェアは大の字で寝かされていた。
両手足とベッドの冊とがロープで結ばれており、全く動かない。
「にゃはははは♪おはようお姉さま」
「シャオメイ!これは一体......ってかここどこよ!」
フェアは先ほどシャオメイの手によって眠らされた事も思い出した。
「それについては私から説明させていただきますね」
「ポムニットさん.........」
優しい笑顔を浮かべたまま、フェアの横に腰を下ろすポムニット。
「ここはシャオメイさんの占い小屋です。フェアさんをここまで運ぶのには苦労しましたよ」
「ポムニットさん......なんでこんなところに私を..........」
「ん〜.........まぁ早い話、フェアさんを性的に戴いてしまおうかなって。テヘッ♪」
「え...って説明終わりーーーっ!?」
舌を出してはにかむように微笑むポムニットに、思わずツッコミが入る。
「そこで、シャオメイさんにご協力をお願いしたという訳でして」
「そう言う事よ、にゃは♪」
いつもなら何とも思わないであろう2人の笑顔、しかし今のフェアにはそれが恐ろしく見えた。
「それじゃあシャオメイさん、仕上げをお願いしますね?」
「えっ...仕上げ?」
ポムニットの言葉に疑問の声をあげた次の瞬間、再びフェアの顔に何かが振りかけられる。
「うわっ!」
目を瞑り顔を背けるフェア、しかし振りかけられた液体は鼻腔からフェアの体の中に染み込んでいく。
「ちょっとシャオメイ!何を...っ!」
びくん、とフェアの体が跳ねる。
「お姉さま、こういうこと初めてでしょ?だ・か・ら・お薬をね♪」
「く......すり.........っ!」
徐々に熱を帯びてくる体、顔が紅潮してくるのが自分でもわかる。
しっとりと額に汗が浮かび、髪が数本へばりつく。
「それ、強力な媚薬らしいですよ?初めてでもすっごく気持ち良くなるんですって」
「びや...く......んっ!」
ポムニットの指がフェアの腹の上に置かれる。
それだけ、たったそれだけの刺激がフェアの体に不可解な感覚となってフェアの体を駆け巡る。
「あは♪お姉さま触られただけで気持ちいいみたい」
「そうみたいですね、もっと触ってあげましょうか」
ポムニットの目に妖しい光が宿る。
フェアの腹の上に置いた手をどけると、今度はフェアの頬に手を添える。
「ひっ...」
快感というよりも、恐怖から声が漏れる。
ポムニットの顔がフェアの引きつった顔にゆっくりと近づいてくる。
「っ!」
目を閉じる、そして次の瞬間、何か柔らかいものがフェアの唇にあたった。
意表をつかれた感覚に、フェアの目がすぐに開かれる。
目の前に広がるのは美しいポムニットの顔、そして唇に触れていたのはポムニットの唇だった。
「(うそ......キスされちゃってる.........)」
初めてのキス、フェアはその事実にただただ驚いていた。
すぐに重なっていた唇が離れる。
潤んだ瞳をポムニットに向けるフェア、その瞳は何かを求める様な意思が込められていた。
「あらフェアさん、もっとして欲しいんですか?」
心理の奥に隠された欲求を鋭く読み取ったポムニットの言葉に、フェアはどきりと胸をならす。
「そ.......そんなこと.......んむっ!」
反意の言葉を口にしようとした瞬間、再びポムニットの唇によってフェアの唇が塞がれる。
「(キス......気持ちいい.........)」
媚薬のせいか、はたまた性癖なのか、どうやらフェアはキスという行為に快感を感じているようだ。
甘い痺れがフェアの頭の中を支配する。
その感覚に微睡み、徐々に快楽を享受していく。
突如、フェアの口内に熱くぬるりとした塊が侵入してくる。
「んむぅ!」
それがポムニットの舌であるとすぐに理解した。
ポムニットの舌はフェアの歯、歯茎、頬の内側などを丁寧に舐め回し、舌に絡んでくる。
初めての感覚にも関わらず、フェアの体はそれを確実に快感として捉えていた。
「んん......むぅ......んぐぅ.........はぁぁ...」
舌が絡むたび自然と声が漏れる。
「んちゅ......んはぁ...うふふ、気持ちいいんですか?」
「あ......」
唇を離したポムニットの問いに、フェアは不意に出た声で答えてしまう。
意識はどうであれ、体は、本能ではポムニットを求めているようだ。
「それじゃあフェアさん、服が邪魔ですから脱ぎ脱ぎしましょうね?」
ポムニットがしなやかな指でフェアの服を脱がせてゆく。
手足を縛られたフェアはそれに抗う事は出来ない。
それ以前にキスの衝撃で体が痺れており、指一本動かせない状態であった。
フェアはポムニットの手によって簡単に裸にされてしまった。
「フェアさん...可愛いですよ」
ほんのわずか膨らんだフェアの胸に、そっと手をおく。
「あぁ!」
それだけ、たったそれだけなのにフェアの体には強い刺激となって襲いかかる。
媚薬の効果はフェアの思っている以上に強いもののようだ。
「お姉さま、カワイイ〜♪」
シャオメイの茶化すような言葉でさえ今のフェアの耳には入っていないようだ。
「ポムニットさん、これ使って見る?」
「それは...?」
ポムニットの前に差し出されたシャオメイの小さな手の中には、木でできた板の様なものが握られていた。
その板は人の形にも見えなくはない。
「ヒトカタの符って言ってね......実際に見てもらうほうが早いわね。髪の毛1本貰うわよ」
「痛っ!」
シャオメイはいきなりポムニットの髪の毛を1本引き抜くと、それをヒトカタの符に縛り付けた。
何やらシルターン式の呪文を唱えるシャオメイ、次の瞬間強い光がヒトカタの符から発された。
「っ!」
光の中から現れたのは、ピンク色の髪をしたメイド服の女性だった。
「わ...わたくし!?」
さすがのポムニットもこれには驚いたのか、声がうまくでないようだった。
「初めまして、もう1人のわたくしさん」
ヒトカタポムニットが会釈をする。
「にゃはははは♪まぁ、こういうことよ」
「......なるほど、そういう事ですか」
ポムニット(本物、以下ポム1)とヒトカタポムニット(以下ポム2)の視線が合わさる。
「「それじゃあ、そう言う事で♪」」
2人のポムニットの意見はどうやら一瞬でまとまったようである。
「それじゃあフェアさん、いきますよ?」
「気持ち良くしてあげますからね」
ポム1がフェアの乳首を摘まみ上げ、ポム2は内太ももをぺろりと舐めた。
「あひゃあぁぁぁ!」
フェアの口から嬌声があがる。
続けて何度もフェアの太ももをぺろぺろとなめるポム2。
「あらあら、それじゃあ私もいただきますね?」
ポム1がフェアの小さな胸を口に含んだ。
「んああぁぁ!」
媚薬の効果で、それだけでもかなりの快感がフェアに襲いかかる。
「にゃはははは♪お姉さま声大きすぎ、外までもれちゃうじゃない」
シャオメイがゆっくりとポム1に近寄る。
「ポムニットさん、もう1本もらうね?」
「はい...っ!」
長い髪が再びシャオメイの手に握られる。
シャオメイはそれをどこから出したのか2つめのヒトカタの符に結びつけた。
そして呪文と強い光。
「にゃははははは、3人目〜♪」
光の中から現れたのはまたもやポムニット(以下ポム3)だった。
ポム3はフェアを責め立てているポム1、そしてポム2と目を合わせると妖しく微笑んだ。
「あらあら、わたくしも混ぜていただかないと」
ポム3はフェアに近づくと、優しくフェアの頭を撫でた。
「フェアさん、これからわたくし達がとぉーっても気持ち良くしてさしあげますからね?」
「ポム...ニットさん.........んむぅ!」
ポム3がフェアの口を責め立てていく。
3人のポムニットはまるで打ち合わせたかのようにぴったりと息を合わせ(まぁ元々1人の人物なのだが)フェアを責め立てる。
「にゃははははは♪すっごい光景だわねこれ」
その様子をシャオメイは楽しそうに眺めていた。
「んうぅ!んむ......はぁぁ.........ぐうぅ!」
フェアの口からくぐもった声があがる。
ポム1はフェアの胸を赤ん坊のように吸い続け、もう片方の胸をやわやわと揉んでいる。
ポム2は太ももや腹、へその付近を舌で責めている。
ポム3は口内を舌で弄び、時折口を話しては耳や首筋、鎖骨などを舐め回す。
もはやフェアは完全に3人のおもちゃと化していたのであった。

「さて、そろそろ本丸の方へ攻め込みますか」
ポム1が胸から口を外し、他の2人にいった。
ポム2、ポム3も了解したのか、微笑んだまま無言で頷いた。
「シャオメイさん、もうこの2人を元に戻しても良いですよ?」
「にゃは?もういいの?」
「はい」
虚ろな瞳で宙を見つめるフェアの頭を撫でながら、ポムニットは優しく微笑む。
シャオメイが短い呪文を唱えると、2人のポムニットはヒトカタの符へと戻りカランと床に落ちた。
「フェアさん、もう止めて欲しいですか?」
「はぁ......はぁ..........へ...?」
ポムニットの言葉に、フェアの瞳に悲しみの色が浮かぶ。
「.........(ふるふる)」
「うふふ、可愛いですよフェアさん」
無言で首を振るフェアの頬に、ポムニットは優しくキスをする。
ポムニットは自ら服を脱ぎだし、惜しげもなく裸身を外気にさらした。
白く美しい肌は同性であるフェアでさえも見蕩れてしまう程美しかった。
たわわに実った2つの乳房、その頂点でツンと上を向いている桜色の乳首。
引き締まったウエスト、美しい曲線を描く尻。
そしてフェアを責めている事により興奮したのか、すでに濡れそぼっているピンク色の秘所。
「フェアさん、いきますよ.........」
ポムニットはフェアの足の縄を片足だけ解くと、自分の足を滑り込ませる。
くちゅ、っと2人の秘所が重なった。
「ひゃうぅ!」
「ん......それじゃあ、一緒に気持ち良くなりましょうね」
その言葉と同時に、ポムニットの腰が動き始める。
「あぁぁ!んあぁぁ!あひゃあぁぁ!」
フェアの口から一際高い嬌声があがる。
くちゅくちゅと音を立てながら、秘所同士が擦り合わされる。
飛び散る飛沫はシーツに恥ずかしいシミを作る。
「んん!フェア...さん......気持ち...いいですぅ!んはぁ!」
「ひゃいぃ!あひゃあぁぁ!んぎぃぃ!」
言葉にならない声をあげるフェア、もはや媚薬の効果なのかどうかもわからない程に乱れ快楽を貪っていた。
ポムニットの腰の動きが激しさを増す、それと共に滴る愛液の量もどんどんと増えていく。
「あぁぁぁ!んんっ!フェアさぁん!」
「んやあぁぁぁ!らめぇぇぇ!ひやあぁぁぁ!」
「あひっ......い...くうぅぅぅぅぅっ!」
「あひゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ピンと2人の足が伸び、背中が仰け反る。
大声とともに大量の愛液がシーツへと飛び散り、淫らな匂いをまき散らした。

「はぁ...はぁ......」
「あ...あぁ.........」
フェアは初めての絶頂を迎え、体をピクピクと痙攣させている。
ポムニットは乱れた息を整えると、フェアの頬に再び優しいキスをした。
「.........終わり?」
この場には似合わない様な素っ頓狂な声、それはもちろんその場で全てを見ていたシャオメイのものだった。
「はい、ありがとうございました」
ポムニットは何事もなかったかのように服を纏うと、もとの清楚なメイドへと姿を戻した。
「にゃはははは♪いいってことよ、お代はたっぷりと戴いてあるんだから」
「あの......そのお薬も戴いてもよろしいでしょうか?」
ポムニットはシャオメイの懐を指差す。
「あ、これ?」
シャオメイは懐から一つの小さな瓶を取り出す。
それは最初にシャオメイがフェアにふりかけた媚薬だった。
「はい、お代は必ず持ってまいりますので」
「ん〜......いいよ、サービスで只であげちゃう」
シャオメイは小瓶をポムニットに放った。
「よろしいんですか?」
「うん、今日は楽しませてもらったしね」
「ありがとうございます、大切に使わせていただきますね」
ポムニットはシャオメイに深々と頭を下げた。
「それじゃあ、フェアさんはよろしくお願いしますね」
「にゃはは、了解♪記憶をいじって、ポムニットさんのネコにしておけばいいんだよね?」
「はい、お願いします。今度はこのお薬をつかってお嬢さまをつれてまいりますので」
「にゃはははははは♪」
「うふふふふふふ......」
不適な2つの笑い声が、狭い占い小屋に響き渡った。

おわり

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