マグナ×ミニス



「ねえ、マグナ……見て……」
ちょっと……ううん、かなり恥ずかしかったけど、私はそっと衣服をはだける。
その下から覗いているのは、すっかり成熟した女性の肢体。
胸だって大きい――ケルマより大きい――ハズだし、ウェストだって細くくびれてる。
あ……マグナの喉が動いた。
唾を飲み込んだのかな? 私の身体見て、興奮してくれたのかな?
自分で言うのもなんだけど、私の身体は色っぽく成長したと思うし、きっと興奮してくれてるよね。
すっかり服を脱ぎ終えた私は、今や下着だけの格好。
マグナの視線が直接肌に感じられる。見られてるんじゃないかって部分が、火傷したみたいに熱くなる。
恥ずかしい……でも、嬉しい。
あ……パンティがなんだかちょっと湿ってきた……
気付かれ……ちゃったかな? 嫌われちゃったらどうしよう……
「ミニス……俺……」
私の名前を呼びながら、マグナは強く抱きしめてくれた。
痛いくらいに力が込められているけれど、逆にそれが堪らなくいとおしい。
私もマグナの逞しい身体を精一杯抱きしめる。
今まで出会えなかった時間の空白を埋めるみたいに

――三年前、聖なる大樹の護人として生きる暮らしから、マグナは私と一緒に生きる道を選んでくれた。
蒼の派閥から抜けて金の派閥へ、それも議長家のマーン家に婿にくるなんて、今までだったら考えられない事だった。
でも、お母様とエクス総帥が意気投合してくれたおかげかそれは意外とすんなり行ったみたい。
……多分、お母様が尽力を尽くしてくれたからなんだろうけど。
とにかく私たちは、将来を誓い合った仲になった。
でも、それからが大変だったの。
元々が孤児だったマグナだから、普通なら他の家からの攻撃の格好の的になっちゃう。
マーン家に取って代わって、議長の椅子に収まろうって家も少なくはないから。
だからお母様は、マグナを徹底的に鍛えることにしたの。
マグナをどこに出しても恥ずかしくないようにするために。
そして……私たちは三年間、一瞬だって出会えなくなっちゃた。
お母様が言うには、私に出会えなくて寂しい気持ちをバネにして頑張って欲しいんだって。
自分にも他人にも厳しいお母様だけあって、さすがかもしれないけど。
でも、それを聞いたとき、私は三日くらい泣き続けたの。それにほとんど食事も取らなかったと思う。
そんな私を見て不憫に思ったのかな、それからお母様は二週間に一度手紙のやり取りをする事を許してくれたの。
嬉しかった。
毎日毎日、手紙の日が待ち遠しくて待ち遠しくて。
マグナから送られてくる手紙には、毎日の勉強が辛いとかお母様にカミナリで撃たれたとか書いてあったっけ。
それと毎回来る手紙の最後には、必ず添えてある一文があったの。
“愛してる”って。
その手紙を抱きながら……その……一人でした夜もあったけど……
そんな日々を過ごしてた。
そして今日――私の16歳の誕生日に――私たちは三年ぶりの再開を果たしたの。
『誕生日プレゼントがある』って突然お母様に言われて、何もわからずにこの部屋に連れてこられて。
妙に大きなベッドの上に座って、枕を抱えて待っていたら、マグナを連れたお母様がやって来たの。
お誕生日おめでとう。って言うと、お母様は部屋から出て行っちゃった。

「綺麗だよ、ミニス。三年前とは見違えるみたいだ」
マグナはゆっくりと私をベッドの上に押し倒してきた。
「それに、こんなにエッチになるなんて」
マグナの指摘に顔が真っ赤になったのが自分でもわかる。
(もう……エッチになったのは、マグナにやっと会えたからなんだよ。普段の私はこんなじゃないんだから)
私はマグナの匂いを感じながら心の中だけで呟く。
今だけは、マグナのためにエッチな女の子でいたいよ。
だって、もうこれ以上は我慢できないんだもん。
私はそっと瞳を閉じて、軽く顎を突き出す。
マグナは私のそれを分かってくれて、優しく唇を塞いでくれた。
口の中にゆっくりと広がる、ほんのりとした甘味。
「ミニス……抱くよ」
唇を離した後のマグナは、ちょっとだけ急いた様子だった。
でも、その気持ち私にも分かるよ。
……私もマグナと一つになりたいから。
私はその言葉にゆっくりと頷く。
了承を得たマグナは、私の肌にそっと手を伸ばしてきた。
私は瞳を伏せて、覚悟を決める。
これから女になるんだって、私は少ない性知識の中で理解してた。

「………………わ、私ってばなに書いているのかしら!?」
自分の書き上げた文章をもう一回読み直してから、私は顔を真っ赤にする。
なんでこんな物を書いちゃったんだろう。
何かとても悪い事をしてしまったみたいで、私の心はドキドキと高鳴る。
「でも……私の未来、こんな風だったらいいなぁ……」
(三年後に……本当にこうなったらどれだけ……)
まだ見ぬ未来へと思いを馳せる。だから音には気づかなかった。
「ミニス?」
「きゃ!!」
私は大慌てで目の前の原稿用紙を隠す。
声の相手は……私の最愛の人、マグナだった。
マグナは今までの護人としての生き方から、私と一緒に生きる道を選んでくれた。
ここまではこれと一緒なんだけどね。
「何か用、マグナ?」
「うん、ファミイさんが俺たちを呼んでるからさ、迎えに来たんだけど」
「お母様が? 一体何の用事なのかしら?」
不思議に思うけれど、私はマグナの後を付いていく。もちろん、あの紙は持ってないからね。
「え……お母様、今なんて……?」
お母様の所に到着して、聞かされた言葉の内容に私は驚きを隠せなかった。
これが夢なんじゃないかと思って、思わずもう一回尋ねちゃった。
「だから、マグナ君にはマーン家に恥じぬ人物になってもらうために、私が鍛えるって言ったのだけど」
これってもしかして……私の書いたあれと一緒?
まだ疑いを拭い切れない私をからかうみたいに、あのお話と全く同じ事をお母様は口にする。
これはもう、私もいい女にならないといけないわね。
お母様はまだ何か話しているみたいだけど、私の耳にはもう入ってなかった。
よーし、あのお話みたいな……ううん、もっと美人になって、マグナをビックリさせちゃうんだから!!


おわり

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