23話外伝BAD



「キャハハハハッ!もらしたよコイツ!きったなーい、キャハハハハ!!」
「や・・・いや・・・いやああぁ・・・うぅ・・・・」
ブ・・・ッ、ブブッ・・・絶頂によって異常に溢れ出した淫液は、トリスの腸内にあったものをも押し流してしまい、その半開きの肛門から流れ出る汁は固形物混じりの茶色い汚水であった。
「フフフッ、まだ垂れ流してるよ・・恥ずかしくないのォ?キャハハッ!」
「・・ぃゃ・・・・ああぁ・・・・いやああああぁ」
トリスは泣きながら羞恥に身を震わせた。恐ろしい程の快楽の中、意図せずとはいえ、失禁してしまった。
人として最も恥ずかしい姿をビーニャに見られてしまった事実が彼女の精神を打ちのめした。
「・・・いつまでもグズグズ泣いてんじゃないよ!ホラッ!!」
「ぅああっ!!」
怒鳴りつけると、ビーニャはトリスの首輪の鎖を引き、床に引きずり倒した。
ビチャァッ!すでにそこは完全に水たまりと化している。
その液体が、全て自分(と、自分の中のモノ)が垂れ流したものだと思うと、トリスの顔はそれだけで羞恥に染まった。
そこへビーニャの余りにも容赦のない言葉が飛ぶ。
「ホラ・・自分で汚したモンは自分で始末するんだよっ!!」
「・・・ぇ・・・?」
意味が分からない。両手は拘束されたままだし、床を拭くような物は何も周りに見あたらない。
不安な瞳で見上げるトリスの頭をビーニャは押さえつけた。
「ったく、アタマの悪いヤツだね・・・舐めろって言ってるんだよ!舐めて、啜って、綺麗にしろって言ってるんだよっ!!」
「・・・!?・・・そんな・・っ!!!」
愕然とするトリス。蒼の派閥での生活の中、様々な屈辱を味わうことはあった。
しかし・・・自分の排泄物を口にするなどとは流石に考えたこともなかった。

「いやっ!それは・・・それだけは・・いやぁっっ!!」
激しくかぶりを降り、必死に拒否の意を示すトリス。しかしそれは聞き入れられるはずも無い・・のだが
「・・ふぅん・・・じゃあ、いいよ」
「・・・え・・っ?」
予想外にあっさりと赦されたことに、却って戸惑うトリス。
「その代わり・・二度とこんな粗相をしないように・・・」
「・・・な・・に・・・っうっ!?」
再びビーニャの魔力がトリスの腹の中の寄生獣に働きかける。
だが、今度はさっきとは少し様子が違っていた。
「な・・っ、何・・・なに・・これぇ・・ぇあああああっっ!?」
生涯で初めてと思われるような、おそろしく異質な感覚。
それは今度はトリスの前の穴の中ではなく、腸の中で起こっていた。
「いくらケツの穴から汁を垂れ流しても、糞が漏れないようにしてやるよ!キャハハハハハハッ!!」
「ああぁああああぅぅっ!?うふぁ、あわあああああああ!!!」
喰べている・・・先程トリスの排泄器官を犯し、そこに棲みついたおぞましい生物が。
先程の洪水に流され、かろうじて肛門の裏にとどまっていた塊から、腸の奥にこびりついた宿便まで。
「ひいぃぃっ!いやいやあぁっ!!なかで、なか、ぅん、た、べら・・れっ、ぁ、あおおおぁ!!」
まるで内臓を喰われるようなおぞましい感覚。だが、同時に爆発的に腸内に撒き散らされる腸粘膜を焼き尽くすような濃厚な媚薬は、それすらも快感となる程にトリスの心身を蝕んでいく。
「はひっ、ひっ、ひぎいいいぃぃぃぃっ!!ら・・めっ、れちゃうぅぅ〜〜〜っ!!!!」
ブビッ、ブビィッ、ブビュビュゥゥゥッ!!!
うつ伏せの体勢で、無意識に高く差し上げたトリスの尻の蕾から、再び・・いや、先程以上の潮が噴き出す。
しかし今度のそれは、やや白みがかった粘性の液体であり、強烈な性感によって分泌される汁そのものであった。

「キャハハ、ほーら、コレなら大丈夫でしょ。アンタの腹の中の汚いモノは全部さっきのヤツが喰ってくれてるからネェ!!・・・ん?」
「・・ぁぅぅぅ・・ぉ・・ね・・おね・・がいぃ・・・」
尻から汁を垂れ流しながら、快感に痙攣しつつも必死にビーニャをすがるような目で見上げるトリス。
もはやその瞳には、当初の力強さは微塵もなく、ただ己の肉欲を抑えられない雌が一匹居るだけであった。
「フフ・・・どうしたの?ん?」
ビーニャに問い返され、羞恥という感情が一瞬トリスの瞳に戻る。
(・・・だめ・・だめ・・なのに・・・・でも、もう・・・)
だが、それもすぐ快楽と肉欲の波に再び呑まれていった。
「ぃ・・・イき・・たいのぉ・・・おね・・がぃ・・お願いいぃ・・っ!!」
たとえ精神は快感に呑み込まれていても、まだ慣れていない肛門や腸の間接的な刺激だけで絶頂に達することが可能なほどトリスの肉体はまだ開発されていなかった。
少しでも快感を得ようと、痛いほどに勃起した乳首を汁まみれの床に擦り付けている。
「アハハ、いいザマだねぇ・・じゃあ、さっき言った通りにして、二度と逆らうんじゃないよ。それなら・・その手を、自由にしてあげてもいいよ」
「・・・っ、それ・・・は・・・っ」
トリスは先程自分が垂れ流した排泄物の汚濁をチラリと一瞥した。
彼女の中に残された人としての最後の理性と、余りにも強烈に身体の奥から沸き上がってくる衝動が激しくぶつかり合っていた。

永遠とも一瞬とも思える葛藤の末、答えは出た。
(・・・・ダメ・・・・もう・・・あたし・・・)

ぴちゃ・・っ。トリスの舌が、自らの汚濁をすくい上げる。遂に、越えてしまった。自らの意思で。
「キャハハハハハハッ!!アハハッ、コイツ、なめてるよ、自分のひりだしたウンコ汁すすってるよっ!!キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァァッッッッッッ!!!!!」
ビーニャの哄笑の中・・・気が狂いそうな屈辱と、そして・・・開放感。
その精神を侵しているのは、薬によって与えられた快楽なのか、あるいはトリス精神の奥底に眠っていた被虐の悦びなのか。
「ん・・・んっ・・・ぴちゃ・・・んぅ・・ぐす・・・ぢゅ・・・うぅ・・・」
もはやその舌に感じる味覚すらも麻痺してしまったのか、トリスは涙を流しながらもその行為に没頭した。
目の前にある現実・・・そして、全てから逃避するかのように。

「ハーッ、ハァッ・・あはは・・・面白くて死ぬかと思った・・じゃ、ご褒美をあげるよ。アタシの可愛いペットにね」
(ペット・・・そうだ・・・あたしはもう・・ペットなんだ・・・)
ビーニャがパチン、と指を鳴らすと、手錠は先程までの拘束力が嘘のように外れ、水たまりの中に落ちた。
同時に、トリスは自分の意識が何かから解放され、その手錠と同じように汚濁の中へ堕ちていくような気がした。
「ああァ、ああああっ、あわああああああ!!いいっ、いい、いぎいいぃぃぃっ!!」
トリスの手は自由になると同時に、それ自身が意思を持っているかのように動き出した。
まずは、先程から床に擦り付けていた双方の乳首。もっと敏感な部分を弄ることが可能なのにもかかわらず、何故か手は自然とそこへ延びた。
・・・先程から、感じていたのだ。その部分の奇妙な熱さと疼きを。
「なにっ、なに、なにこれぇぇぇっっ!!いひぃ、おっぱい、おっぱいいいぃぃっっ!!!」
もう声を出すことも厭わず、トリスはその快楽をぶちまける。
勃起し、しこりきった乳首をしごくように弄る。それはまるで男性がオナニーをするように、絶頂へと向けて速度を増していった。
「あぅぅ、おっぱいっ、おっぱいへんだよぉっ!いやぁ、オマ○コっ、クリトリス、いじりたいの、いじりたいのにぃっ!とまらない、とまららいのぉぉっ!!あぁあ、なんとかしてぇ、オマ○コしてへぇぇぇ!!!」

涎を垂らしながら叫び悶えるトリスを見ていたビーニャが、ゆっくりと歩み寄って来た。
「フフッ・・・まだ。まだまだ壊れてない・・面白い。ホントにアナタ面白いよ・・・」
すでにめくれ上がって脱肛し、ピンク色の肉がはみ出しているトリスの肛門。
変わらず汁を垂れ流し続けるそこを、ビーニャはさらに指でほじくり出した。
「あがぁっ・・・おひりぃぃ・・いいのぉ・・・れも・・らめぇ・・らめなのぉ・・」
もはやろれつも回らない状態のトリス。ビーニャはその姿を見て、嬉しそうにトリスの耳元に囁いた。
「フフ・・じゃあ、当分はアナタで遊ばせてもらうよ・・ほら・・・・・・・・・・イキなッッ!!!」
ビーニャの指が、ちぎれそうな程に思い切りクリトリスをつねり上げた。

「・・・・・・・・・っ!!か・・・・・は・・・・っっ・・・!!!!」

ほとんど絶息しそうになりながら、トリスは絶頂を迎えた。
膣と肛門からはとめどなく潮を噴き、そして・・・弄り続けた乳首からも。
「・・・あぁ、それは胃に寄生したヤツの効果ね・・・って、聞こえてないか」
トリスの乳首はすでに淫汁を噴き出す為の性器と化していた。
寄生召喚獣は、トリスの身体を内部から造りかえつつあった。

トリスは失神していた。むしろ、ここまでの責めを受け今まで失神しなかったことが皮肉にもトリスの精神の強さを表していた。
「さて・・・これで、準備はオッケー・・ってとこかな」
トリスの汁にまみれた両手を舐めながら、ビーニャは呟いた。
そして振り向くと、おもむろに闇の中へ向かって声を掛けた。
「・・居るんでしょ?出てきなよ、ガレアノ」

闇が動いた。いや、闇の中に居た者がその姿を現したのだ。

「カーッカッカ・・・上手くやっているようだな、ビーニャよ」
「・・当たり前よ。それよりいいの?アンタ達も受け持ちのトコがあるでしょ」
「カーッカカ・・あのような連中、死人どもだけで十分だ。それに奴らはココに来る・・・ソイツを助けに、な」
己が全身から噴き出した水たまりの中で失神するトリスを一瞥し、舌なめずりをするガレアノ。
いつの間にかその後ろには数人の死人が控えている。

「簡単に壊しちゃダメよ・・・レイム様にも言われてるし、そもそもアレはアタシが捕まえたんだから」
「カカカ・・分かっておるわ。ふむ、ならば他の奴ならばどうしようと構わんということか」
「ま、上手く捕まえられたらね。トロいアンタじゃ無理でしょうけど。キャハハッ」
「フン、言っておれ」
「ま、明日になったらアンタにも遊ばせてあげるよ。ところでレイム様は・・・」

(・・・・・・・・・)

ビーニャとガレアノは何処かへと消え、再び、闇が訪れた。
それはトリスにとって束の間の安息であり、同時に・・・無限へと続く道程でもあった。


つづく

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