敗残者の末路 閉ざされた未来



 かつて戦争があった。傀儡戦争。聖王国全土を巻き込んだ人と悪魔の大戦。
 熾烈を極めたその戦いの果てに、歴史はその戦いの勝者と敗者を決した。
 敗者の屍。それが勝者へと与えられる糧。屍肉の上に勝者は栄光を築き、屍を晒す敗者は惨めにただ貪られる。それが歴史の常。これから見せるはそのほんの一例。どうということもない。ただのありふれた歴史の一幕。



「ごぼ……おぐっ……ごぶっ!」
 飲まされた大量のスペルマ。胃液とともに吐き出す。床に撒き散らされた吐瀉物。
 その上に顔をべっとりとモーリンはつける。
「……ぐっ……ちっき……しょぉ……」
 汚物に顔を汚しながら力なく呻く。蹂躙を受けたその身体。鍛え抜かれた肢体は見る影もない。
 ポニーテールに結った金髪は粘液に塗れ、鍛え上げた筋肉も、酷使を受けて悲鳴をあげる。
 括約筋。そこが特に酷い。尻穴に無理に捻じ込まれた。鍛えようのない内臓をひたすらに。
 突かれ、よじられ尻肉が死んだ。それは膣肉も同じ。下半身の感覚は既に麻痺している。
 ただぬるぬるとベットリとした不快な感触だけがそこに残っている。思わず吐き気を催す。
「おぇ…げぶっ…おげっ……ぐっ……」
 するとまた嘔吐を繰り返す。逆流する胃液とそれに交じったスペルマ。腐臭がプンと鼻につく。
 自らの嘔吐物に顔を塗れさせるモーリン。その耳にふいに弱々しい呻き声が届く。
「あっ…ひっ…あっ……ふ……はひ…ひぃ……」
 その声のする方。見やればすぐ傍らだった。視線だけを動かしてモーリンはそれを捉える。
「ル…ウ……」
 視界に入った褐色。モーリンはその名を呟く。ルウ=アフラーン。アフラーン一族末裔の少女。
 戦友である。そしてモーリンと同様の処遇を受けている。満遍なく降りそそがれたスペルマ。
 それがルウの褐色の肌を白く染め上げている。それはあたかもデコレーションケーキのように。
 とろりと濃厚な精液の生クリーム。ルウのしなやかな肢体は塗される。膣も口もアナルも全部。
 特濃の精子ミルクに和えられながらルウはただうわ言を繰り返す。
「はひ…はひひ……お…美味…しい…よぉ……んぽ…ミルク……美味しい…よぉ……」
 ルウの意識は壊れていた。与えられた苛烈なまでの陵辱に。とろりと蕩けた眼。
 口元からは精液を垂らしてしきりに呟く。
「かけてぇぇ……ルウにもっといっぱい……かけてぇぇ……」 
「………………………」
 そんなルウにモーリンは何も言う事ができなかった。ただ悔しさに涙が零れる。
 敗者に与えられた恥辱。その惨めさを心に刻みながら己が無力を思い知る。
「ちっき……しょう……」
 悔し涙を滲ませながらそう呟いた。けれど悔恨に浸る猶予も与えられなかった。
 数分後、次なる組が中に入る。この性処理部屋で用を足すために。
「ぐっ……あぁ……ぎあぁぁぁあああ!!」
「はひぃぃぃぃいいい!!いいのぉぉっ!突いてぇぇ!もっと突いてぇぇ!!」
 かくして仲間内において健康美を誇った二人は酷使を受ける。労役奴隷の性処理用精液便所として。





「はぁぁぁぁぁああ!んあっ!はうぁっ!んふぁぁぁぁああっ!!」
「ひぃぃぃぃぃっ!ひゃひぃぃ!んひぃいい!くふひぃぃぃぃいいい!!」
 ところ変わって別の一室。そこでも二人の女性が激しい喘ぎをあげる。
 見ればそれはよく似た装束。けれど身に纏う両者の体つきは対照的だった。
「はひっ……くひっ……んひぃぃぃいい!!……くはぁぁぁああ!」
 蛇のようにうねる触手に嬲られるスレンダーな肢体。女陰を激しく突かれ悶絶の声をあげるのは姉のケイナ。
「あっ……はぁ……ふぁぁぁ……うぁ……姉…様ぁ……」
 にゅるにゅるとタコのような触手にむっちりとした豊満な肉体を締め付けられ、たわわな乳肉を責められて喘ぎを洩らすのは妹のカイナ。純潔を義務付けられた巫女の姉妹は共にその身体に触手の蹂躙を受けている。
「あふぁぁぁあ!!はうっ!あっ……かふひぃぃぃいい!!ひうあぁぁぁあああ!!」
 特に強烈な責めを姉のケイナは受けていた。膣と肛門、同時に侵食する触手。
 膣肉を、腸肉を、子宮の壁さえも柔毛がなぞる。刺激に晒され続ける快楽神経。
 ずぶずぶと尻穴に触手を突っ込まれながらケイナは激しくよがっていた。
 与えられる快楽以外のことは考えられないほどに。
「あぁ……姉さま……ふぁぁ……」
 それよりは緩やかにだが妹のカイナも着実に責めを受けていた。主に弄られるのは乳房。
 乳肉同士の谷間を太い触手が這いずる。乳房に巻きついた触手がそれを擦ることを強要する。
「んぐっ!んぐむぐぅぅ……」
 這いずる触手の先端はカイナの口元に達する。するとそこから口内へと侵入する。
 ぬるぬると滑った触手がカイナの喉を蹂躙する。同時にぱっくりと口を開けた別の触手。
 カイナの乳房にかぶりつく。歯の無い唇で柔らかな乳肉を甘噛みしながら舌先で乳首を責める。
「んふぉぉぉぉおお!!ほぉぉおおおお!んほふぅぅぅぅぅうう!!」
 喉奥と乳頭。敏感な性感帯を二箇所同時に刺激される。かつてない快楽の刺激にカイナもケイナ同様に悶え、ひたすらよがらされる。
「あっ!はっ!あふあぁぁぁあああ!!!あひあぁぁぁぁぁあああ!!」
「はひっ……はひっ……んひぃぃぃいいい!!あふぁぁぁぁぁああ!!」
 そうして無数の触手に嬲られ続ける姉妹は液汁を噴出しながら喘ぎ続ける。
 ケイナは秘部からおびただしい淫水を、カイナは乳房から命を育む乳汁を。




「はぁ…あはぁ…はふぅ……」
「はむっ……んちゅ…ちゅむ…んっ…ちゅ……」
 場面は変わる。そこでは一組の母子が睦み合っていた。柔らかで優しい母の乳房。
 抱かれる娘は赤子のようにそれに吸い付く。
「あっ……はぁ……ふふ……美味しい?ミニスちゃん……」
「んっ……ちゅうちゅう……はい……お母様……」
 程よく豊かで形の良いファミィの美乳。そこから溢れだす母乳をミニスは吸い続ける。
 乳幼児期以来の母のミルク。それは味わうミニスに懐かしい安らぎを与える。
「お母様のおっぱい……美味しい……それにふかふか……なんだか気持いい……」
「うふふふ。ミニスちゃんったら……」
 あやすようにファミィはミニスの頭を撫ぜる。何時以来だろうか。このように愛しい娘をこの手で愛でるのは。あまりにも多忙すぎた職務。そのために犠牲になった娘との時間がなによりも惜しく思う。
「お母様……大好き……」
「私もよ……ミニスちゃん……」
 だから今はこの母子二人だけの時間がなんとも愛おしい。願わくばこの安らぎをいつまでも。
「ねえ、お母様……もう一度……おっぱい……飲ませて……」
「あらあら……ミニスちゃんったら……ふふふ……甘えん坊さんね……」
 にこやかに微笑みながらファミィは乳房を差し出す。ミニスはまたちゅうちゅう吸い付く。
「んちゅ……んむちゅ……美味しい……やっぱりお母様のおっぱいが一番美味しい……」
 母の味をうっとりと堪能しながらまどろむミニス。ふいに呟く。
「ねえ、お母様……」
 するとミニスは自身の平坦な胸を手で寄せる。まだ薄い乳肉。桜色の突起。
 その突起から垂れる雫を指し示してミニスはファミィに言う。
「今度は飲んでぇ……わたしのおっぱいをお母様が飲んでぇ……」
 まだ幼い蕾から垂れだす乳汁。ぽっこりと膨れたお腹を見せつけながらミニスは呟く。
「ええ……美味しく頂くわ……ミニスちゃん……」
 同様に大きなお腹のファミィはにこっりと微笑みながら頷いた。度重なる陵辱の果てに悪魔の種を孕まされ、共に臨月を迎えたファミィとミニス。仮初の安らぎに浸る母と娘は出産までのつかのまの時間、互いの温もりを感じあう。




「んぅぅぅぅぅぅううう!!んひぃぃぃいいい!!んむぅぅぅぅぅううう!!」
 雌牛達の発する叫び。ゴウンゴウンと唸る搾乳機の機械音と相まってけたたましい
 騒音を搾乳施設いっぱいに鳴り響かせていた。
「キャハハハハハハハ!しっかりと搾りだしなさいよぉ。アンタ達ぃ♪」
 その騒音に負けないぐらいのやかましい声でビーニャは吼える。ここは搾乳施設。
 捕らえた雌畜の中でとりわけ乳牛に適した者達からミルクを搾り出す施設。
 そこにぎゅうぎゅうと陳列された雌牛の数々。そのどれもがホルスタインもかくもといったたわわな乳房を見せる。
「キャハハハハ♪。今日も大量。大量。……ってアレ?」
 それぞれの房ごとのタンクに貯蔵されていく本日のミルク。それを見回しながらビーニャは気づく。出の悪い乳牛。それが混ざっている事に。
「またアンタか!この年増ぁぁ!!」
「あひぃぃぃいいいい!!」
 とりわけミルクの出が悪い年増牛。見つけたビーニャは鞭で殴打する。
 しばかれた雌は多量の乳汁を噴出しながら喘ぐ。
「ほらほら♪もっと出せ!もっと出せ!たっぷり出あせ♪」
「んひっ!ひっ!むひぃぃぃいい!!」
 喜悦を浮かべながらビーニャはその雌の桃尻を殴打する。こうして刺激することで母乳の出の悪い雌もよく出るようになる。もっともその場しのぎの処置であるが。
「あ〜あ。こりゃ近いうちに廃棄ねえ。この年増は。まあいいわ。牛ちゃんは他にもたっぷりいることだし」
 そろそろ廃用の近い雌牛。ケルマと書かれたネームプレートを見下ろしてビーニャは息を吐く。
 だがすぐに気を取り直して次なる作業を続ける。
「キャハハハハ♪さあさあ♪みんなお待ちかねの種付けの時間よぉん♪しっかり孕んでいいミルク出してねえ♪キャハハハ」
 そう言って招き入れるは豪壮なペニスを誇る配下の魔獣の数々。それらは陳列された雌牛達の肉穴に肉棒を差し込んで搾乳された分のミルクを下の口から存分に補充する。
「むひぃぃぃぃいいい!!むふぅぅぅぅぅううう!!んむふぎぃぃぃいいいい!!」
 そうして背後から魔獣に犯されながら、その搾乳量において最優秀の乳牛パッフェルは今日もそのたわわな乳をぶるんぶるんと大きく震わせて射乳しつづけるのであった。
 

「ひぎぃ……痛いっ!痛いぃぃっっ!!」
「きひぃ……かふっ……お姉……ちゃ……ああっ!」
 惨劇はここでも行われていた。犯されているのはどちらもまだ幼い獣耳の娘。
 ガレアノの屍人ペニスに後背位で一気に貫かれる狼耳の少女はユエル。
 キュラーの鬼サイズの魔羅に背面座位の姿勢で犯される狐耳の娘はハサハ。
 二人は見せ付けられるようにして犯されていた。誰よりも親愛なる彼女達のマスターに対して。
「止めてぇぇぇえええ!!お願いだからその娘達はもう許してぇぇぇええ!!」
 愛らしい従者達を犯される姿を見せ付けられて、トリスは必死に哀願する。
 彼女達への責め苦の中止を。けれど聞き入れては貰えない。むしろ嘲られる。
 余りにも無力なトリスの様に悪魔達は愉悦に浸る。
「クカカカカ!愉快。愉快。いいものよな。こうして弱きものをいたぶるのは」
「クーックックク。そうですねえ。それにこの妖狐の娘。中々に味わい深い」
「ひぎぃぃぃいい!痛いよぉぉぉ!!痛いよぉぉおお!!」
「あっ……きひぃぃ……かひっ……あくぅぅ……」
 そうしてガレアノもキュラーもその肉棒を存分に幼い肉に打ち付ける。
 膣肉を抉られる痛みにユエルは泣き叫ぶ。ハサハに至っては息も絶え絶えだ。
 悪魔の醜い欲望が幼い少女達を蹂躙する様。見せ付けられるトリスはこの上ない絶望を叩き込まれる。
「止めて……もう止め……」
 そうして制止を求めるトリスの声も弱々しくなる。無理もない。蹂躙を受けるのは。
「あぐっ……あぎっ……ぎっ……ひぃぃぃ!!」
 トリス自身も同じだからだ。膣とアナル。屍人と鬼人のペニスによるサンドイッチを受けてトリスもまた悶え苦しむ。
「カカカカカカカ!もっと泣け!叫べ!苦しむのだ!そして我らの贄となれ!」
「クーッククククク!お諦めなさい。貴女方は死ぬまで、いや死後も我らの玩具なのですから」
「うぁぁぁああああ!痛いぃぃいい!痛いよぉぉぉおお!!」
「あきひぃぃ!ひぎっ……きひあっ……あくあぁぁぁあ!!」
「嫌ぁぁぁあああ!!嫌ぁぁぁあああ!!もう嫌ぁぁぁあああ!!」
 そうして響き渡るのは悪魔の哄笑と少女達の悲鳴。志敗れた惨めな敗者達にはこうした無惨な仕打ちが延々と与えられ続ける。


「ぅぁ……ぁっ……ぁ……ぅぁ……」
 媚肉は白濁に和えられていた。長時間の酷使に晒され続けた膣。
 無理矢理に捻じ込まれたアナル。二つの肉穴は精液便所としての役割をこの上なく果たしていた。ゴポリ。逆流したスペルマが溢れる。
「あぐっ……うっ……っぐ……うぐ……おぇ……げぷ……うげぇぇ……」
 更に言えば使用されたのはその二つだけではない。長きに渡って延々とペニスを咥えさせられた口腔。生臭い精液臭とその苦味が口内に残る。
 どれだけ飲まされたのだろう。吐き気がする。胃の中が気持ち悪い。
 けれど吐き出す度に折檻を受けた。床に零れたものを舐め取らされた。
 髪の毛を掴まれ雑巾代わりに頭で拭き取らされた。この上なく惨めだった。
 沸き上がるのは惨めな自分を嘲笑う声。耳に焼きついた。鼓膜から離れない。
 どうしてかくも惨めなのか。自身の存在が恨めしい。
「うぐっ……うっ……許し……て……もう……許して……」
 許しを乞う。その願いが叶わぬことは知りつつも。
「いいえ。許しません」
 願いは常に非情の声で無下と化す。愉悦を含んだその口調。
 楽しんでいる。嬲る行為を存分に。
「これを御覧なさい。如何ですか?ひひひひ。貴女のせいですよ。貴女の存在はこれほどまでに私を昂ぶらせる」
「ひぃ……嫌ぁ……ぅぁぁ………」
 見せ付けられるのは見事なまでにそそり立つ凶悪なペニス。何度も抉られた。
 この肉槍で臓物を。膣肉がこそげ落ちるほど蹂躙を受けた。肛門が閉じなくなる程、アナルを犯された。注ぎ込まれた白濁。子袋にも胃袋にもたぷんと溜まっている。
 それなのに、その男根は一向に萎える気配すら見せない。それどころかより豪壮に、より凶悪なまでの絶倫ぶりを存分に晒す。
「貴女には責任を取っていただきますよ。私が心ゆくまでその相手を務めてもらいます。
 ねえ、アメルさん。ひひひ。ひゃはははは。ひゃーはっはっは!!ひゃははははは!!!」
「嫌ぁぁぁあああ!!嫌ぁぁぁあああ!!嫌嫌ぁぁぁあああ!!!」
 そうして白濁塗れのアメルの肉に再び突き立てられるレイムの牙。貪られるアメルはただ悲痛に泣き叫ぶ。傀儡戦争の敗者に課せられるのはかくも無情な仕打ちであった。
「うぁぁぁ……あぁ……あ…ぅ……あぐぅぅ……」
 ぐにゃりと内臓が歪む感触がした。一気に挿入された男根。膣肉に密着する。
 ねとねとと嫌らしくもまとわり突いてくるように
「あぐぅっ……くひっ!……あぁぅ……」
 そしてそのままぐちゃぐちゃと内側から掻き回された。太くも逞しい肉の棒で。
 愛蜜ただれる膣肉を。力強く、執拗に、ねめつけるようにして。
「ひひひひ。実に素晴らしい。貴女の肉はこの上なく絶品ですよ。アメルさん」
「あぁ……やっ!あっ!ぐぅぅ!……うぁぁ!!」
 ぐちゅ。ぐちゅ。濡れた音を響かせながらレイムの男根はアメルの膣奥を突く。
 子宮に響く衝撃。膣内をかけるドロドロとした粘膜の感触。それと囁かれる言葉。
 その一つ一つにアメルに思い知らされる。慰み者でしかない自分の存在という現実。
 ただ犯され、泣き叫び、喘ぐしかない惨めな自分を。
「ひひひひひ。随分と色のよい声ではありませんか。貴女もそろそろよくなってきたのではありませんか?」
「……っく……違うっ!……違うぅぅぅ!!」
 教え込まされた肉の悦び。言葉では否定する。けれどその言葉をアメルの身体は裏切っていた。
 繰り返される肉棒の挿入。対応するかのようにアメルの膣肉はレイムのペニスを締め付ける。
 自然に動く腰。激しく振り動きより淫らな快楽を得る。身体に染み込まされた一連の動作。
 それは連日の調教の賜物。肉奴隷としてより適した形にアメルの肉体は作り変えられていた。
(感じてる……こんな風に無理矢理犯されてるのに感じてる……あたし……もう……)
 取り返しのつかない身体にされた。そのことを絶望と共にアメルは実感させられる。
 心は確かに悲しんでいる。けれど身体は悦んでいる。むしろ淫らに快楽を欲している。
 なんという矛盾。本当に自分は悲しんでいるのか?それすらも怪しくなる。

「ひひゃははは。アメルさん。貴女は実に良質の肉便器ですよ。貴女ほどの名器は実に稀だ」
「やぁぁぁあああ!言わないでぇぇ!あたしそんなのじゃないっ!嫌ぁぁぁああ!
 そんな折に、レイムの言葉はアメルの胸に容赦なく突き刺さる。肉便器。シンプルな言葉。
 シンプルなだけに意味は残酷。それを身に刻まれる者にとっては一層。否定したい。
 けれどできない。眼下に映る自身の姿。ただ嬲られる。ただ惨めに犯される。
 まさにその通りではないか。これが肉便器以外の何者だというのだろう。
 ああ、無情。そして惨め。
「ひゃはははは。なんとも味わい深い。犯すほどに滋味ではありませんか」
 そんなアメルの肉を存分に堪能しながらレイムは感嘆の息を吐きながら洩らす。
 言葉通りだった。実に具合がよい。アメルという名の極上の肉便器の使い心地の良さに思わず情念を早くも解き放ちたくなる。
「アメルさん。これならいくらでも貴女の中に射精して差し上げられますよ」
「止めてぇぇぇええ!もう膣内は嫌ぁぁあ!!許してぇぇえええ!!」
 施される膣内射精。その都度、アメルは深淵の絶望に突き落とされていた。
 ああ、また子宮を浸される。悪魔の精液によって。脳裏に浮かぶ『妊娠』の二文字。
 望まぬ種を孕まされる。それがなによりもの恐怖。
「ひひひひひひ。何をおっしゃるのです。さあ、存分に孕んでください。アメルさん。私の種をっ!」
「嫌ぁぁ!嫌ぁぁああ!嫌嫌嫌嫌嫌あああああ!!!!」
 哀願も虚しく、レイムの肉棒はアメルの膣内でビクンと震える。それは合図。
 アメルにとって絶望の瞬間の。ドクン。音が響いた。その音の響きに感覚はゆっくりと追いつく。
「うあぁぁ………あぁぁぁ………」
 生暖かな感触。じわりと染み込む。続けて感じる熱量。熱い。たまらなく熱い。
 ドクドクドク。まだ吐き出されている。グチュグチュグチュ。出されながら掻きまわされている。
 打ちのめされる意識。ドロドロに。白濁に。これは終わりの無い悪夢。絶え間ない絶望。
「はひゃひゃひゃひゃ。まだまだ楽しませて貰いますよ。アメルさん。今宵も存分に」
「嫌ぁぁあああ!嫌ぁぁぁああああ!!もう嫌ぁぁぁあああああ!!!」
 そうして本日、何十度目の膣内射精を施しながらレイムのアメルへの陵辱は続く。
 喜悦に浸りアメルを繰り返し犯すレイム。泣き叫び、悶え狂うアメル。
 天使を貪る悪魔の宴は今宵もまだその序幕を迎えたにすぎない。

「……ぁぅ………ぁぅぁ……ぁぁ……」
 弱りきった肉声。その響きはかすれる。声さえろくに出せない。足腰はいわずもがな。
 どれだけの間、犯され続けていたのだろう。時間の感覚も定かでない。ただひたすらに長かった。
 相手もレイム一人だけではなかった。ひとしきり嬲られ尽くすと今度は配下の者達に下げ渡された。
 何人相手をさせられたのだろう。何時間犯されつづけたのだろう。定かではない。ただ言えること。
 酷使された秘肉は充血している。使われたのはアナルも同じ。貫かれた感触で後ろがジリジリと痛む。
 全身に満遍なく降りかけられた粘液。もう身体の内も外もドロドロだ。胃の中も気持ち悪い。
 生臭い精液を延々と飲まされた。吐き出そうものなら折檻され舐め取らせられた。
 犯され、罵られ、心も身体もズタボロになってもまだ嬲られる。それが延々とずっと。地獄だ。
 一筋の光明も差し込むことのない陵辱地獄。その真っ只中にアメル達はいる。
(トリス……みんなも……こんな酷い目に……)
 自分と同じような責め苦。それを仲間達も味わっているのかと思うとアメルの心はしくしく痛む。
(ごめんなさい……あたしの……あたしのせいで……あたしに力がないばかりに……)
 何もかもが自身の責のように苛まれる。スペルマまみれの身体。かすれきった声でさめざめしく泣く。
 そうすることしかできない。なんて無力な自分。いったいいつまで続くのだろうか。こんな惨めな人生が。
 死にたい。いっそ殺して欲しい。けれどそれすら許されない。最悪は常に更新され続ける。昨日の悪夢が今日は常態。
 より苛烈に、より無惨に嬲られ続ける。明日は、そのまた次の日はどんな目に遭わされるというのか。
(もう嫌ぁぁ……夢なら覚めてぇぇ!!そうでないなら今すぐ殺してぇぇ!!嫌ぁぁぁああ!!)
 終焉を、一刻も早い終焉をアメルはただ願う。今という時間が次なる悪夢への間奏と知りながら。
 そうしてアメル。この哀しみと陵辱しかない世界でもっとも過酷な陵辱を受ける少女は昨日も今日も、それから明日もそれ以降もずっと惨めな肉便器としての生を生かされ続けるのであった。


 〜BAD END〜

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