”せいじょ”の日常



「うぁっ……ぁぁ……ぁ……ぅぅ……」
 この上もなく惨めだった。絶え間のない陵辱に嬲りつくされた身体。
 顔も、肌も、髪も、全てがスペルマに浸されていた。さながら白濁のオブジェ。
 実に滑稽。笑い飛ばしてやりたくなる。この家畜にすら劣る哀れな自分を。
「キャーッハッハッハ♪いい格好よねえ。流石は精液便女、略して”せいじょ”のアメルちゃん♪キャハ♪」
「クククククク。あまり本当のことを言わぬ方がよいですよ。ビーニャ。しかしこれは……クククククク」
「カカカカカカ!穢い!臭い!目にするのもキツイわ!これぞ正しく肉便器!カカカカカカカカ」
 どうやら自分で笑い飛ばす必要はないらしい。容赦のない嘲笑を悪魔達は浴びせかけてくれる。
 そして一層に惨めな気分にさせてくれる。ドピュドピュドピュ。また膣内射精されている。
 ドクドクドク。今度は尻だ。もう体中の穴という穴が精液を注がれるためにある。
 哀しいなあ。悔しいなあ。惨めだなあ。もう、この世に生きていたくないなあ。お願いだから死なせて。
「いいえ。死なせてあげません」
 そんな心の内を見透かすように非情な声は絶望を告げる。
「貴女は永遠に私どもの慰みものなのですよ。アメルさん。せいぜい泣き叫んでください。
 悶え苦しんでください。そして我々を楽しませるのです!ひゃは。ひゃははは。ひゃー
 っはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!!」
 告げられる無情。下卑た高笑いを響かせて。ああ、分かりきっていたことだ。この先、未来永劫。
 自分には哀しみしかないってことを。苦しみしかないってことを。分かっていたはずだ。とっくに諦めていた。
 諦めていたはずなのに、胸が裂ける。目じりが熱に見舞われる。肺の奥からこみあげてくる嗚咽。苦しい。
 駄目だ。また泣き叫んでしまう。それがこの悪魔にとっては快楽の糧にしかならぬことを分かっていながらも。
「い……やぁ……」
 嘆きの氾濫は一度堰を切ってしまうともう止めようがない。見ろ。悪魔達の顔を。実に楽しげな表情。
 あははは。楽しんでいるんだ。このどうしようもなく惨めな自分を嬲って、嘲笑って、そして彼らの思惑通りに苦しみ、嘆き、泣き叫ぶその滑稽な姿を。さあ、見るがいい。どこまでも惨めなこの姿を。

「嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌
 嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌あああああああああああああああああああああああああああああ
 あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 飛びっきりの金切り声で轟く叫び。かつてはレルムの村の聖女と呼ばれた豊穣の天使アルミネの化身。
 今は悪魔達の性処理用の精液便女。略して”せいじょ”となったアメルは悲痛な嘆きを今日も上げ続ける。




「おぐっ……おごぷっ……おっ……げぇ……」
 強烈な嘔吐感。アメルはそれにさいなまれていた。精液漬けにされた身体。胃にも注ぎ込まれた大量のスペルマ。
 粘度の高い白濁が喉の奥から逆流してきている。催す吐き気。鼻腔を責める胃液と精液の臭い。
 耐え切れずにアメルは吐き戻す。飲まされたスペルマを胃の中身ごと全部ぶち負けて。
「おげぇええ……おごぷっ……げぇぇ……げぼっ……おげぇ……うげぇ……」
 繰り返し何度も吐く。こんなのはもう日常茶飯事だ。毎日、毎日、胃の中身さえも精液まみれにされて、
その度に吐いては戻す。戻したところで穢れきったこの身が元に戻るわけではない。むしろその逆。
 床に撒き散らされた吐瀉物。その上に情けなく崩れ落ちる身体。自分のゲロの上に落ちる。ベッチョリ。
 ほら、顔にもついた。あははははは。身体中が精液まみれの上にゲロまみれ。
「あっ……ぐっ……うっ……ぐっ……うぇぇ……」
 けれどこんなのはまだマシな方。一度でも自分がひり出した糞尿に塗れた経験はあるだろうか?
 アレは実に惨めだ。延々と犯され続けた肛門。緩みきった括約筋はだらしなく汚物を垂れ流して。
 ジョロジョロジョロ。黄色の小水が大腿を濡らす。垂れ流しのまま一晩は放っておかれて、翌朝になって糞尿まみれの身体を便器よろしく汚らしいモップでゴシゴシと洗浄される恥辱。
 あまりにも惨めで汚らわしかった。自分の存在自体が心底憎らしい。ああ、生まれてこなければよかった。
 どうしてこの世に生まれてきてしまったんだろう。死にたい。本当に死にたい。殺して。殺して。殺して。
 誰か本当にあたしを殺して。
「あうぅぅ……あぐぅうう…・・・うっ……んぅっ!」
 発作的にアメルは頭を石壁に打ちつけようとする。さあ、割れてしまえ頭。脳みそを派手にぶち撒けて。
 そうすればもう楽になれる。こんな苦しみも惨めさも感じなくてすむから。
「……っ!?……ん……ぁぁ……んぁぁっ!」
 けれど寸でのところで身体の自由をアメルは奪われる。かけられた呪縛。こうして自ら命を絶とうとすれば自動的に発動する。舌を噛もうとしても、手首の血管を噛み千切ろうとしても駄目だった。
 その度にかけられた呪いがアメルの命を守る。なんという無惨。死ぬ自由さえもアメルには与えられない。
「うぁぁ……あぁ……嫌ぁぁぁあああああ!!嫌嫌ぁぁぁぁあああああっ!!!」
 結局、こうして泣き叫ぶ。それだけがアメルに許される唯一の行為。どこまでも惨め。
 ああ、今日もまた嬲られる。アソコの中もお腹の中も白いドログチョでグチョグチョにされて。
 無理矢理犯され、よがらされ、慰み者にされて、そしてまた惨めに嘲り笑われる。そんな玩具。
 悪魔達にとって格好の。最高の肉玩具。大切な肉奴隷。いつまでも肉便器。変わらずに精液便女。
「キャーッハッハッハッハ♪今日も遊んであげにきたわよんっ♪アメルちゃん」
「っ!?」
 そうして今日も幕を開ける。終わりのない悪夢の始まり。陽気に扉を開けてビーニャは入る。
「うっわ。くっさぁぁ!なによぉ。この臭い。噎せかえるわよ。うげへっ」
 部屋を包む臭気。ビーニャはわざとらしく噎せてみせる。その仕草がアメルの心を更に抉る。
 ほら、傷ついてる。あらあら。泣いちゃって。アメルちゃんったら本当に み・じ・め♪
 キャハハハハハ♪ 
「まあ、いいけどね。こんなこともあろうかと清掃班も連れて来たし。キャハハハハ♪」
 おあつらえ向きにモップを手にした一団。それを引き連れてビーニャはアメルを蔑み笑う。
 人間を見る目ではない。汚れまくった便器を哀れみ見るような目だった。
「キャハハハ♪さあさあ、みんな。今日も朝の便器磨きのお仕事♪お仕事♪キャハハハハ♪」
「あぁぁ……うぐぅぅ……ぐぅぅぅぅ……」
 そうしてビーニャの指示通り、無造作に便女掃除は行われた。身体に塗れた精液と自分のゲロ。
 それをモップでゴシゴシ洗い落とされながらアメルは思い知らされた。どこまでも便器でしかない今の自分の身の上を。
 


「ホラっ、きり切り歩きなさいよ。このグズっ」
「きひっ!あひぃぃぃぃいいいいいっ!!」
 柔肌を打ち据えるビーニャの鞭にアメルは喘ぐ。洗浄作業後、日課の散歩にアメルは狩り出された。
 首輪をつけられて四つんばいの姿勢。犬のように這いずりまわされながら時折、鞭が飛ぶ。
 白かった肌にはいくつもの蚯蚓腫れ。痣の上に痣ができて本当にキリがない。
「キャハハハハ♪そんなにこの鞭が欲しいの?アンタってマゾ?キャハ♪キャハハハ♪」
「あひっ!はひっ!ひゃひぃぃいいい!!ひやぁぁぁあああ!!やぁぁあああああ!!」
 アメルに非がなくともビーニャは面白半分に打ち据えるので始末に終えない。ビシッ。ビシッ。ビシッ。
 空を切る鞭打の音。肌に響く。痛い。痛い。痛い。ズタズタの背中が赤く腫れる。
「キャハハハハハハハ♪どう?少しは思い知った?ねえ。この雌ブタ」
「うっ……うぐぅ……うぅ……」
 ヒリヒリと痛む背中。押された家畜という名の焼印。けれど家畜の方がまだマシ。便器よりはいくらかは。
「ほらほら。今日はここよんっ♪アメルちゃんのお仲間のお勤め先。キャハハハ♪」
「うッ……うぅ……」
 今だに痛む背にすすり泣くアメルに構わずビーニャは指差す。辿りついた本日の見学施設。
 その看板プレートにはこう記されていた。『搾乳所 雌牛繋留中』と。



「んひぃぃぃいいいい!ふむぐぅぅぅぅうううう!!むぐひぃぃぃぃいいい!!!」
 施設の中の光景。それはもう圧巻である。搾乳用の雌畜として飼育されている乳牛達。
 その豊かな乳房から生み出される濃厚なミルクがこれでもかとばかりに搾り出されていた。
 ロレイラル式の搾乳マシン。ゴウンゴウンと音を立てて雌牛から乳を搾り取る。
「うぁぁ……あぁ……あぅぅ……うぅ……ぐぅ……」
 無慈悲に搾乳を受ける雌牛の群れ。その中にはアメルのよく知った顔もいくつかあった。
 一号房に繋がれているソバカス交じりの童顔な茶髪の乳牛。二号房の眼鏡を眼鏡をかけた雌牛。
 それに三号房の長い金髪のややとうの経った牝牛。
「パッフェル……さん……ミモザさん……ケルマ……さん……あぅ……うっ……ぐぅ……」
 嗚咽交じりにそれらの名をアメルは呟く。かつては自分を支え共に戦ってくれた大切な仲間。
 それが今ではひたすらに乳汁を搾り取られるための雌畜。なんとも無情な現実。
「あはぁぁぁ……はぅぐっ……んひっ!むひぃぃぃ!!ひぃぃぃぃんっ!!」
「はぐっ!はうっ………ふぐぁぁぁああああ!!はぎっ……ひふぅぅぅぅうう!!」
「ひくぅぅぅううう!ひくぅううううう!!くふひぃぃいいい!!ひぐぁぁぁぁああああ!!」
 パン。パン。パン。搾乳を受ける雌牛達を背後から種牛達が貫く。絶倫を誇るメイトルパの牛獣人。
 その濃厚な精子ミルクが乳牛たちの子宮にたっぷりと注ぎ込まれる。その白濁が母乳の素になる。
 大量の搾乳を望めるように雌畜達はみな肉体改造を施されていた。元より一団と肥大化した乳房。
 膨れ上がったニプルはそれこそ乳牛の如く手で握ってしまえそう。ペニスのように勃起した乳首を搾乳マシンは容赦なく扱く。たまらずに喘ぐ雌牛達。ビュッ。ビュッ。ビュッ。その大きな胸から多量の搾りたてミルクを噴出して。

「うぁ……ぁぁぁ……ぁぅぅ……」
 ただ乳を搾られる家畜に成り果てた彼女達の姿にアメルは心を痛める。自分のせいだ。
 自分に力がなかったがために彼女達はこんな目に。自責の念ががアメルを苛む。
 犬のように連れまわされる散歩。それはアメルに仲間達の変わり果てた姿を見せ付けるための行為。
 昨日は異種交配施設に連れて行かれた。そこではまだ幼いユエルやハサハが異種姦の餌食にされていた。
 なんとも惨い見世物だった。幼いその子宮に容赦なく注がれる悪魔や魔獣達の子種汁。
 小さなお腹がパンパンに膨れ上がるまで種付けを施されていた。何度も止めて!許してあげて!と懇願した。
 けれど聞き入れられるわけもなく、代わりに実地体験とばかりにアメルも獣姦をその身に受けた。
 実に惨めなものだった。子袋いっぱいにケダモノ汁を延々と注がれ続けるのは。こんな惨めな思いをまだ幼いあの子たちが。心を抉られた。一昨日行かされた慰安施設。変わり果てたケイナ達の姿があった。
 淫らな肉欲に支配され堕ちてしまった巫女姉妹。清楚な巫女服を穢れた白濁で染めて男達に奉仕する。
 屹立した男根の上に自ら跨り淫らによがって腰を振るうケイナ。豊満な乳房でもって男のペニスを挟み亀頭の先を唇で咥えて奉仕するカイナ。そこにはかつての彼女達の面影はなかった。
 三日前の排出施設。つまるところが肉便所。アメルと同じように肉便器にされていたルウとモーリン。
 健康的に日焼けした小麦色の肌は見る影もなく白濁のゲルにまぶされていた。虚ろ目で輪姦されるモーリン。
 降りそそぐスペルマの雨を狂い笑いしながら『もっとかけて!』と強請るルウ。涙を誘った。
 極めつけは四日前だろう。大観衆のひしめく広場で行われたマーン母娘の公開出産ショー。
 お互いの姿が見えるように向かい合わせに傾斜つきの分娩台に乗せられたファミィとミニス。
 共に悪魔の子種を孕まされた哀れな母娘の出産は無情にも大観衆の目の前で執り行われた。
 見るに耐えない代物だった。母は娘の、娘は母の腹から化け物の子が産まれ落ちる姿を見せ付けられる。
 陣痛にさいなまれながらお互いに呼び合う母娘の悲痛な姿。いたたまれないにも程があった。
 更に最悪なことに無惨な出産を終えて息も絶え絶えなファミィとミニス。そんな彼女達を観衆は襲う。
 哀れ、母と娘は出産間もないその子宮に次の子種を容赦なく植えつけられる。なんて酷い。
 とばっちりで輪姦を受けながらアメルはそう思った。ああ、酷すぎる。自分だけならまだしも。
 自分と関わった人たち全て。誰もが惨めな肉奴隷。自分と関わったばかりに。あんまりだ。あんまりだ。

「キャハ♪キャハハハ♪なに泣いてんのぉ?イヤあねえ。アメルちゃんったら。キャハハ♪」
 嗚咽し続けるアメルをビーニャは嘲る。そうそう。こうでなくては連れて来た意味がない。
 せいぜい悲しむがいい。どうだ。貴様の仲間達の惨めな様は。全て貴様と関わってしまったことが因。
 さあ、苦しめ。さあ、嘆け。その苦しみが、その嘆きが一層に美味なる糧を我らにもたらすのだから。
「さあ、お仕事の時間よ。なにボケッとしてんのよっ!この雌ブタぁっ!」
「あひぃぃぃぃいいい!」
 すすり泣くアメルをビーニャはまた鞭で打ち据える。打ち据えながら指示を飛ばす。
「さあ、お待ちかねのお乳搾り体験よぉん♪キャハハハ♪今日は特別にアンタにやらせてあ・げ・る・♪」
「うっ……うぅ……うぐっ……」
 そうして渡されるのは大き目の搾乳瓶。この瓶いっぱいに詰め込めばいい。搾りたてのミルクを。
「ホラ、アンタはこっちの牛を使いなさいよ。あたしは……キャハハ♪きょうはこっちの年増牛にしーよう♪」
「うぁ……あっ……あぅ……」

 アメルにあてがわれたのは一号房。そこに繋留されている雌牛。パッフェルという名前の。
「パッフェル……さん……あぅぅ……」
 搾乳用の雌畜に成り果てたパッフェルの前でアメルはまた良心の呵責に襲われる。思えばパッフェル。
 彼女がこうして無様な雌畜とされたのはアメルのせいでもあった。悪魔達に真っ先に捕らわれて過酷な肉奴隷調教を受けていたアメル。そんなアメルを救出しようとしてパッフェルも捕らえられた。
 苛烈な調教で心を砕かれたアメルは脱出の際、パッフェルの足をひっぱった。もう生きていたくない!
 いっそのこと殺して!と彼女の前で取り乱した。そんな自分を受け止めて諭してくれたパッフェル。
 けれどそのために逃げ足が遅れて彼女も一緒に追っ手に捕らえられた。脱走の罪で一段とキツイ懲罰をアメルはその身に据えられた。けれどそれよりもアメルの心を抉ったもの。それは自分のせいで捕まったパッフェルが目の前で悪魔達の慰み者にされたことだった。白濁と汚辱にまみれながらそれでも彼女はアメルを責めなかった。最後まで希望を捨てないでと言ってくれた。けれどそんな小さな約束さえ守れない。
 希望なんてありはしない。それを証明する格好のオブジェがこうして今、目の前にあるのだから。
「あひっ……はひひっ……ひっ……」
「…………………………………………」
 淫らな雌牛と化したパッフェル。その瞳に光はもうなかった。過酷な輪姦を受けながら希望を捨てないでと言ってくれたあの時の面影はもう。また一つ無情な現実がアメルを貫く。
(ごめんなさい……ごめんなさい……パッフェルさん……)
 涙滴がアメルの頬を伝う。あまりにもいたましいパッフェルの変わり果てた姿。醜く肥大化させられた乳房。
 たぷんと垂れ下がり拡張された乳腺から母乳をとめどなく垂れ流す。背後から注入されるのは牡牛の白濁。
 ドクン。ドクン。濃厚な子種汁が子宮に注がれる。ポッコリと膨らんだ腹。魔獣の仔を孕まされている。
 繰り返し孕まされ、搾乳を受ける。その中で彼女の意識は逝ってしまったのだろう。今はただ射乳の快感にぶるんぶるんとたわわな乳肉を震わせて母乳を噴出させる搾乳隷奴。あまりにも悲惨なその末路。
「ホラッ。ホラッ。なにやってんのよ!アンタもさっさと乳搾りしなさいよ!」
「んひぃぃぃいいい!!んむひぃぃいいいい!ふむふひぃぃぃいいいい!!」
 二つ隣の三号房ではビーニャがそれこそ乳牛よろしくケルマの乳を素手で直搾りをしていた。
 ビュッビュッと大量の乳汁を飛ばしてケルマはよがる。同じことをアメルもしなくてはならない。
 自分のために変わり果ててしまったパッフェルに。
「ごめんなさい……ごめんなさい……パッフェルさん……うぐっ……あぐぅぅ……」
 拒むことは許されない。そうすればより酷い目にパッフェルはあわされるかもしれない。
 用済みの牛として廃棄処分。やりかねない。屠殺されて潰された後に魔獣の餌に。十二分にありえる。
「ごめんな……さい……えぐぅ……ごめんな……さい……うぐっ……」
 謝り続けながらアメルはその手で触れる。肥大化して男性のペニスのように勃起したパッフェルの乳首に。
 家畜の乳搾りの要領。山間の村で育ったアメルは心得ていた。こうしてギュッと搾るように強く。
「んぐっ!!ふぐひぃぃぃぃぃいいいいいいい!!!」
 ブピュッ。搾られるなりパッフェルは勢いよく射乳する。飛び散る母乳ミルクがアメルにも降りかかる。
「ふむひぃぃぃいいいい!!むひぃいいいいいいいい!!ふんむぅぅぅうううううう!!」
 ギュッ。ギュッ。ギュッ。搾れば飛び出す母乳のシャワー。浴びせられながら涙ぐむアメル。
 射乳の快感に仰け反りよがり狂うパッフェル。ギュッ。ギュッ。ギュッ。乳搾りは続く。

「あうっ……あぅぅ……うっ……えぐぅ……めんな……さい……ご……んな……あっ……」
 咽び泣きながらアメルは手を動かす。ああ、この手は穢れてしまっている。大切な仲間を嬲るという罪に。
 ギュッ。ギュッ。ギュッ。乳搾りの感触。ギュムッ。ギュムッ。ギュムッ。これはパッフェルの乳房。
 嬲っている。貶めている。辱めている。この地獄から自分を助け出そうとしてくれた女(ひと)を。
 ブピュッ。ブピュッ。ブピュッ。顔にかかるミルク。生温かい。ぺロリと舌で舐める。これは罪の味だ。
 自身ばかりでなく、大切な人たちまで巻き込んでこのような過酷に遭わせている自分の存在の罪。
 生まれてこなければよかった。生まれてきたためにあたしは苦しむ。あたしのせいでみんなが苦しむ。
 嫌ぁ!嫌ぁっ!!嫌ぁぁぁっ!!!お願いだから殺してぇぇぇええ!!誰かあたしを殺してぇぇぇえええ!!
 心の中で何度も叫んだその願い。それが届く事などなく。ただこうして嬲られる。未来永劫、来世の先の先まで。
「キャハハハハハハハ♪いい調子じゃない。アメルちゃんったらやるぅ♪」
「うっ……あうっ……うぅぅ……」
 半刻後、アメルの搾乳瓶は搾りたてのパッフェルミルクでいっぱいになっていた。陽気に笑い飛ばすビーニャ。
 アメルは泣き喘ぐ。そんなアメルにビーニャは突きつける。
「さあ、それをぐいっと一杯やっちゃいなさい。それが今日のアンタの朝ごはんよ。キャハハハハ♪」
「…………………………………………」
 どうせそんなことだろうとは思っていた。なんの加工処理も施されていない生乳。普通に飲める代物ではない。
 それもこれだけの量を。
「……っ!……んっ!」
 けれどアメルは口つけた。ゴクゴクゴク。飲み下す。パッフェル味の搾りたて生ミルクを。ドロドロしている。
 生臭くて飲みにくい。それでもマシだ。昨晩、延々と胃の中に流し込まれ続けた悪魔どもの精子ミルクよりは。
「キャハハハハハハ♪なに?なにぃっ!?マジで飲んでるよ!コイツっ!キャハハハハ♪」
 予想通りの嘲り笑い。ああ、嗤え。いくらでも嗤え。この無様で滑稽なあたしを嗤い飛ばせ。
 あはははは。自分で嗤えてきた。あはははは。なんて無様。あはははは。なんて惨め。
 あーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは。



「んげぷっ……おげっ……うぇぇ……」
 一気飲みを終えると激しい嘔吐感にまた襲われた。後でまた吐こう。たぶん殴られる。折檻される。
 吐き出したゲロを舌でペロペロと舐め取らされる。それでもいい。けれど今は我慢しよう。
 ごめんなさい。パッフェルさん。
「キャハ♪……あらあら、でも困っちゃったわねえ。アメルちゃんに飲ませた分、ミルクが減っちゃったわよぉ?」
 そして予想通りの展開。あははははは。どうとでもしてください。もう予想ついてますから。
「そんなわけで……キャハハハハ♪」
 キャピキャピした声をいちいちあげるな。ウゼぇんだよ!死ねっ!あれ?なんだろう。今の。あたし?
 あははははは。嫌な子になっちゃったな。あたし。
「それじゃあ乳搾り体験パート2♪良かったわねえ。アメルちゃん♪雌牛体験なんてそうそうできないわよんっ♪」
 ああ、予想通り。そして繋がれる獄舎。ブモッ。ブモッ。ブモッ。後ろの牛がやかましい。
 ズブズブズブ。後ろから貫かれる牛さんペニス。ゴウンゴウン。貧相なおっぱいにとりつけられた搾乳機。
 あははははは。嫌ぁぁ!!嫌ぁぁぁっ!!!嫌嫌ァぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!




「はひっ……はひぃ……はぅ……」
「ホラホラ。チンタラしてないでさっさと歩きなさいよ」
 数刻後、ありったけの母乳ミルクを搾り取られたアメルはまた首輪で引きずり回されていた。
 搾乳体験。頭が真っ白になった。おっぱいからミルクどぴゅどぴゅ飛び出すのってとっても気持ち良い。
 でもすごく惨め。あははははは。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。
「ホラホラ。ゴールはもうすぐよんっ♪」
「…………………………………………」
 ビーニャはもうあまり鞭を使わなくなってきた。そろそろ終わる。家畜の時間はこれで終わり。
 そして始まるより惨めな便器の時間。殺して。殺して。殺して。お願いだから殺して。
「キャハハハハ♪今日はとっておきよんっ♪」
 ギギギギギ。音をたてて扉は開く。そうして吸い込まれる暗黒の世界。ああ、今宵はどんな悪夢か。
「あぅ……うぁ……あっ……ぐっ……ぇ……」
 中には先客がいた。ぬちゅ。ぬちゅ。ぬちゅ。響く卑猥な水音。目に痛々しい肉色の散乱。
 肉。肉。肉。圧倒的なまでの肉量。その全てが一人の少女へと重心を置いていた。
 アメルと年恰好の同じぐらいのショートカットの少女。
「ひゃははははは。いい具合ですよ。トリスさん。これならいくらでも堪能できそうです」
「あぅ……あぁぐ……はぐっ……ふぐっ……むぐぅ……」
 後ろから抱きかかえるレイムの膝の上。乗せられるトリスは凶々しい巨根にその身を貫かれていた。
 ぬちゅ。ぬちゅ。ぬちゅ。きゅうきゅうと締まる膣肉が男根を締め付ける。ゴツゴツゴツ。
 亀頭の先端が子宮口にぶつかる。ドクドクと子宮に注がれる子種汁。まさに愛玩肉便器のトリス。
「あぶっ……はぶぅ……うぷっ……んむっ……ふぁっ……」
 トリスを嬲りつける肉棒は一本や二本では済まない。両の手に握らされた一本ずつ。
 変わりばんこに口を犯す包茎ペニス。たまった恥垢の臭いに噎せるトリスにフェラチオを強要する。
 じゅぷ。じゅぷ。じゅぷ。ぴゅっ。ぴゅっ。ぴゅっ。降りそそぐ精液のシャワー。さながら白濁の塊。
「トリ……ス……」
 虚ろに輪姦され続ける親友の名をアメルは呟く。そう。今日は貴女も一緒に便器にされるんだね。
 辛いね。哀しいね。悔しいね。でもどうしようもできないんだよね。あははははは。
「おや、アメルさん。いらっしゃったのですか?これはこれは」
 トリスを犯し続けながらレイムは声をかける。虚ろに染まったアメルの表情。満悦そうに眺めて言う。
「今宵は三日三晩ぐらい通して宴を開こうと思いましてね。貴女の他にトリスさんもお呼びしたわけですよ。ひゃははははははは。いやいや。女同士の友情とは実に美しいものです。こちらとしても存分に楽しめる」
 そう言ってまたトリスの膣に射精しながらレイムは肉棒を引き抜く。ゴポリ。大量の精液が膣口から溢れる。
 なんて物凄い量。どれだけの時間トリスはこうして犯されていたのだろう。
「そろそろトリスさんだけでは退屈していたところなのですよ。実に良いタイミングですよ。アメルさん」
 冷たく微笑んで告げる言葉。なんて冷たい響き。心が乾いた。カサカサに乾いた。ああ、肉便器。
 今日もまた。トリスと一緒に仲良く肉便器。ふふふふふ。なんて惨め。
「御覧なさい。今宵は選りすぐりの精鋭をこちらも用意しました」
 そう言って指し示す肉の数々。悪魔、屍人、鬼人。魔獣に獣人に亜人。それに人間。面子は様々。
 ただ一つの共通点。それは誰しもが並外れた巨根を携えた一級の竿師であること。
 その数、百、二百。もっといる。相手しきれるのだろうか。たったの三日で。
「さあ、アメルさん。今宵も存分に楽しみましょう。背徳の宴を。ひゃはははははは」
 そう言って剛直をいきり立たせてジリジリとレイムは近づく。それに呼応するように動くペニスの大群衆。
「キャハハハハハハ♪あたしもヤーろぉっと♪」
 陽気に笑うビーニャも悪魔特有のフタナリペニスを晒す。精液まみれで放置されているトリスへと駆ける。
「キャハ♪いいわよう♪トリスちゃん。トリスちゃんのケツマンコさいこぉぉぉおおお!!」
「あっ――――――――――――!!!ふぐぁぁぁぁぁああああああっ!!!!!!!」
 そうして素早くもトリスのアナルを犯す。肛姦のショックに意識を引き戻され喘ぐトリス。ああ、哀れ。


「さあ、アメルさん」
 ジリジリジリ。ペニスの群れは取り囲むように輪になって、その輪を狭めてくる。周りはどこを見てもペニス。
 右を見てもチンコ。左を見てもチンコ。チンコ。チンコ。チンコ。なんてすてきなオチンチンの群れ。
「あは……はは……ははは……」
 精悍なる肉棒の数々にアメルはふいに笑い出していた。ああ、笑うしかない。これはもう笑うしかない。
 あはははははは。見ろ。圧倒的じゃないか。我が軍じゃないけど。この大量のペニスにまた嬲られるんだ。
 昼も夜も朝もなく。ドロドロドロ。白いドログチョでグチャグチャにされ続けるんだ。嫌だなあ。
 哀しいなあ。でもどうしようもできないの。だってあたし便器さんなんだもの。
「ははは……はははは……ははははは……」
 そうよ。あたしは便器さん。白いおしっこを処理する肉便器。それがあたしなの。精液便女。
 略して”せいじょ”のアメルなの。おかしいでしょ。笑っちゃうでしょ。あはははは。笑って。
 みんな笑って。あたしを思いっきり笑い飛ばして。あーっはっはっはっはっはっはっはって感じでさあ。
「あはは……ははは……はひひ……」
 おかしいよね?笑えるよね。もう壊れちゃってもいいよね?でもね。あたしは壊れられないの。
 どんなに酷い事されてもそれで心が麻痺することができないの。辛いの。苦しいの。哀しいの。
 涙がでるの。ブルブルブル。足が震えてる。身体が怖がってる。そうだよね。こんなの嫌だよね。
 でもどうしようもできないの。未来永劫永久に。あはははは。なんて惨めなピエロなの。
 ねえ、殺して。誰か優しい人がいたらこの願いを叶えて。どうかあたしのことを殺してください。
 お願いします。お願いします。お願いします。だって、あたし……もう生きていたくなんかないよぉ……



「嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌
 嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌
 嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌
 嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌あああああああああああああああああああ
 あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
 あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
 あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
 ああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 今宵も木霊する”せいじょ”の嘆き声。終わりなき悪夢。果てしなき絶望。その真っ只中で嬲られる少女は
 悲痛の叫びをあげ続ける。いつまでも。いつまでも。永遠にずっと。


 〜NEVER END〜It is an endless nightmare.

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