アティ先生の誘惑授業



(はぁ)
 陰鬱な表情で目を伏せ、人知れず、ため息をつくアティ。
(……これは、困ったことです)
 目下の彼女の悩み、それは、彼女の教え子。ウィルのことだった。
 彼は、基本的にはデキのいい子である。時折、教えられているのがどちらなのかわからなくなるくらいだ。知識にしても、物腰にしても、子供離れしたところがある。覚えも非常に良い。アティの教える知識を、スポンジのようにぐいぐい吸収する。初めての家庭教師体験にして、まさに理想的な生徒の像、といってもいい。
 ただ、そのウィルの能力が、ここ最近、伸び悩んでいるように思えてきたのだ。
 腰を落ち着けて勉強することの出来ない、島での生活から考えれば、そんなことも致し方ない面もあるかもしれない。しかし、アティにとっては初めての家庭教師体験なのだ。責任感の強い彼女だから、生徒が伸び悩んでいるのは、教師である自分に責任があるのではないか?そんなふうに思いこんでしまったりもしてしまう。
 青空教室と、ウィルへのレッスン。そして諸々の厄介事に追われながら、その事をずっと気にかけていたアティだったが、ある日、伸び悩みの原因を、思いがけない形で知ってしまう。

 夜中。
 海賊船の中、ウィルの部屋からランプの光が漏れていることにアティは気付いた。
(こんな時間まで勉強ですか……ウィル君、感心ですね。でも、体にさわりますから夜更かしは程々にしてもらわないと……)
 注意をしようと、隙間から部屋の中を覗きこんだアティだった。その視線に飛び込んで来たのは、
「はぁ……はぁ……」
 下腹部に伸ばした手を上下に動かす、ウィルの姿だった。ドアの隙間の位置からは、死角となってその場所を見ることはできない。けれど、上気した頬、甘ったるくうわずった声からは、容易に何が行われているのか、想像できる。
(わわわわ!)
 顔を真っ赤にして、後ずさってしまうアティ。突然の衝撃映像に、早鳴る胸を抑え、平静を保とうとする。
(……そう、ウィル君も男の子、なんだよね)
 ここで大騒ぎするほど小娘なわけでもないアティは、妙な納得をする。
 この場を去ってあげよう、それが彼にも一番だ。何も見なかった、そういう風にしよう。照れた顔のまま、そんなふうに考えたアティが、おそるおそるドアの隙間を閉じようとした時だった。
 部屋の中のウィルの動きが激しくなっていた。吐息の荒さも強くなる。絶頂が近いらしい。
 たかまりにあわせ、か細く、少年らしい声が引き絞られ、叫びに近い声が、彼の口から上がる。
「はぁ……あう、せ、せんせい……」
 ……え?
 アティの姿が固まってしまう。
「せんせい、せんせい……ん!!くぅ!」
 ウィルの背がぴくり、と硬直した。
 彼の口から漏れた、先生というセリフ。それが指すのが紛れも無い自分自身であるということ。それは、自慰を目撃したという事実よりも、大きなショックを彼女にもたらした。思ってもみなかったことだったのだ。まさか、自分自身がそういう対象として、彼に見られていたなんて……
 異性の家庭教師、それもこんな状況で、寝食を共にしている。このシチュエーションで、憧れが生まれ、それが恋心に変わるかもしれない。それは想像できる事象だった。しかし、教師として捉えていたからこそ、今までは授業が成り立っていた。けれど、そこに恋愛感情が生まれてしまったため、授業に専念することができなくなっている。それが今、ウィルの才能が伸び悩んでいる原因なのではないか……
 新米家庭教師の彼女にとって、これは思いがけない展開だ。
(どうすればいいんだろう。ウィル君のために、私ができることは……)
 冷静にそんなことを考えながら、射精直前のウィルの強張った顔、その今ままで見たことの無い表情を思い出すたびに、再び胸の鼓動を早くする自分自身の存在にもアティは気付いてしまった。
(ウィル……君)

 日が変わって。
 レッスンの時間である。海賊船内のウィルの自室において、二人きりのアティとウィル。テコはどこかに散歩中のようだ。
 ウィルは、急ごしらえの簡単な小テストに取り組んでいた。
 基本的に頭の回転の早いウィルならば、この類のモノは苦も無く解いてしまうだろう。アティが思った通りに、数分後に書き上がったその内容は、ほとんど間違いの無いものだった。
「……さすがですね」
「まぁ、当然です」悪びれるでもなく、言い放つウィル。
「それじゃあ、今日は、特別に良くできたウィルくんに御褒美をあげます」
「御褒美って……うわ!」
 いうなり、アティは後ろからウィルに抱き付いた。
「ふっふ〜ん、つかまえちゃいました〜」
「ちょ、せ、せんせい!?」
 慌てたウィルの声が聞える。回した手を前に組み、椅子に座ったままのウィルを、身動き取れないように抱き込んでいる。洋服ごしに互いの体温が感じあえる密着だった。アティの香水の匂い、それにアティ自身の匂いが混ざった、甘い香りがする。そして、ウィルの後ろ頭に、アティの服の上からも見て取れる、豊満な胸がふにふにと押しつけられる。
「ウィル君……ぎゅ〜」
 悪戯っぽい調子でそう言いながら、包容を強めていく。体温、それと谷間に埋もれていく柔らかな感触。
 ウィルは桃色に染まりそうな思考を、必死に振り払いながら、
「や……ちょっと、い、いたずらは止めてください!」
 手をバタバタと振り、抱擁を振り解こうとする。
「ダ・メ」
 かぷり、耳たぶに軽いくちづけ。

「はぁ……う!」
ボーイソプラノが息を飲む。突然の快楽に、一瞬だけ、普段の落ち着いた表情が、快楽に蕩けたものに変わる。
「うん、ウィル君、可愛い」
「………」
耳元で熱っぽく囁かれるそんなセリフに、ウィルは頬を染め、思わず俯いてしまった。片手で抱きかかえ、もう一方の手がお腹を、そして下半身に向かってゆっくりと降りていく。
「な!だ、だめです!」身じろいで逃れようとするウィル。
「……あ、もう期待しちゃっていますね」片手がそこにたどり着く。ズボンの上からも、その部分が硬くなっている様子が分かる。「そうですね……窮屈そうですから、脱いじゃいましょうか」
「い、いや、ですからね!僕は、ちょっと……先生!」
 わめく彼を後目に、ズボンが降ろされた。
 嫌がる彼の意志とは反対に、激しい自己主張をするものがそこにあった。少年のモノながら、機能は備えているようで、それを誇示するように、屹立をしている。
「わぁ、ウィル君の立派」
「せんせぃ……」
激しい羞恥に、ウィルが泣きださんがばかりの表情になる。アティの指先が、それに向かって伸ばされた。握るように掴む。そして上下に、ゆっくり、しゅにと動かすと。
「くぅ!」
 走る快感に、背筋をひくつかせるウィル。
 後ろから抱いた姿勢のアティは、それを擦る動きをゆっくりと繰り返しながら、器用にウィルの上着をはだけさせた。少年らしく、柔らかさの残った背に、ちゅく、と軽いくちづけ。
 下半身の方も、擦るだけの動きではない。時折、露出した亀頭に親指の腹を軽く当ててみたり、睾丸をむにむにともんでみたり。変化ある攻めが繰り広げられ、それに呼応するようにウィルが声を上げた。
「うふ……ウィル君、先生に、こういうことされたかったんですよね」
「……え」
「先生にこうやっていじられるのを想像しながら、自分で擦ってたんですよね……エッチな子ですね」
「そ、それはっ……っつぅ!」
 言い訳をさせないつもりか、アティの指の動きが速くなった。しゅに、しゅにと肉の擦れる音。荒くなる吐息が、絶頂が近いことを知らせる。
「イくんですか……いいですよ、そのまま……」
「くぅ!!」
 びくん、びくん。アティの手の中で、ウィルが果てた。暖かい白濁が、アティのてのひらで爆ぜる。収まりきらず、ほとんどが零れ落ちた。
「……うん、凄い」
 てのひらにまとわりついた、多量のそれを見て、アティが嘆息する。
 そして、わざわざウィルに見せ付けるように、顔のそばで、まとわりついたものを舌を這わせ、舐めとるアティ。ちゅくちゅくと唾液が口内たてるいやらしい音すら、聞えてきそう。
 激しい精通のちに、疲労し、荒く息をするウィル。腕による拘束を解いたアティが、彼の前に向き合い、ひざまずく。
 放散後、勢いは衰えたものの、今だ不足であるかと訴える様に、屹立したままのペニスが眼前に。
「……じゃあ、綺麗にしますね」口を這わせようとする。
「先生、そ、それ、汚いですよ……」
「大丈夫です。ウィル君に汚い部分なんてありませんから」
 くぷ。亀頭が赤いくちびるに飲みこまれる。
「はぅ!」
 その未体験の口内の暖かさ、柔らかさにウィルが息を飲む。じゅ、ずぞ……ゆっくりとそれは飲みこまれている。
「はむ……れる……くちゅ」
 舌が這わされる。れるんと亀頭を舐めるような動き、そして中で擦るように前後に動いてから、その先端を軽く突っつく。そして、ちゅう、ちゅうと尿道に残ったものを吸い取られると、射精感とは違ったペニスへの快感が。
「ぷは……」
口を離すと、てろりと涎が糸を引く。
「さて、綺麗になったところで……」
「せ、先生!」
 今までに無い強い調子で、ウィルが訴えた。
「はい、何ですか」
「その……僕、お願いが、ありまして……」
「お願い?」
「……胸を、見せてもらいたいんです!」顔を真っ赤にしての告白だった。
「あ。やっぱり、気になっちゃってますか」
「その、屈んだりするとやっぱり目がいっちゃいます。動くときは揺れたりしてるの見ると……」
「分かり、ました」
 やれやれ、とちょっと困った顔のアティ。乞われるままに、服に手をかけた。セーターをずり下げる。白い肌、まろびやかな曲線を伴った肩のラインが見える。焦らすにゆっくりとおろしていく。型良く張り、膨らんだ二つの乳房が現れると、ウィルが息を飲んだ。
「その……さわったり、しても」
「いいですけど、優しくしてくださいね」
 おそるおそる、ウィルが手を伸ばした。たぷん。触れるとアティの乳房は揺れる。吸い付くような滑らかな肌の質感と、柔らかに弾力を伴わせた触感。ウィルは、物心ついてから、はじめて触れるそれの感触にただ、酔う。
 持ち上げるような動きで、たぷんとした重さを味わい、ぐにぐにと捏ねて弾力を味わう。
「ん!」
「……あ」
アティの声に、思わず、ウィルが手を引っ込めた。
「す、すいません」
「いいんですよ。今のは気持ち良かったからですから」
「そう、なんですか」
「それより、触るのもいいですけど、それだと下の方が納得しないんじゃないですか」
 胸を触る興奮によってか、先ほどよりも強く自己主張するものがあった。
「……はい。でも……」
「それに、女の子は、胸なんかよりも触られて気持ちいい場所があるんですよ」
 言うと、アティはベットに腰掛けた。はだけた服のまま、ゆっくり足を開いていく。
 ワンピースの奥、純白の下着が現れると、ウィルが顔を背けた。
「だめですよ、ちゃんと見ないと」
「でも、恥ずかしいです……」
そう言いながらも、視線はゆっくりアティの下半身の方に向けられた。スカートを捲り上げ、そして下着を取る。
「うわぁ……」
おそらくはじめてだったのだろう。ウィルがそこをまのあたりにし、感嘆の声を上げた。
「女の子のここがどういう場所なのか、ウィル君も知ってますね。でも、受け入れるには少し準備が必要なんです」
 言いながら、アティはそこに手を伸ばした。閉じた部分を中指と、人差し指で開く。くぱり、開くと、あざやかな肉色の部分があらわれる。もう片方の手、その中指をちゅくちゅくと舐めて唾液に塗れさせると、その部分に這わせる。
「はぁん!」
 アティの口から、甘い声が漏れる。
 秘芯の部分をくりくりと弄り、それにあわせて、ぴくぴくと背を反らせる。唾液に塗れた中指が、ゆっくりと深部に飲みこまれていく。ずぷぷと、音が聞えてきそうな濃密な挿入。その一部始終を見守るウィルはただ驚くしかなかった。
 しばらく、そうやって自らの快感を高めることに砕心するアティ。その部分を覆う愛液が、中指と共にてろりと零れて来たのを確認すると、
「さぁ、ウィル君。来てください……」
 アティはみずから、ウィルのモノに手を添える。導くように、その部分へそれを持ってくる。互いの性器がふれあった。ちゅく、愛液が亀頭の先端に塗られる。馴染ますようにそれを動かし、塗っていくと、それからゆっくりと、深部へモノを沈ませていった。
「くぅ……」
「はぁ……」
二人の口から吐息が漏れた。
 初めての挿入の感触。その想像を超えた暖かさ、締め付けにウィルは息を飲んだ。アティの狭い膣内が、ウィルのモノによってこじ開けられていく。
 ずぷぷぷ……二つを結ぶ潤滑油が、挿入にあわせて、淫らな水音を立てた。
「……動き、ますね」
 じゅ、ずぷ。アティが腰を動かす。その動きにつられるように、ウィルも腰を突き出していった。拙いながらも、貪欲な動き。
 ……慣れぬウィルが高まりを迎えるまで、それほど時間は掛からなかった。
「せ、せんせい……僕、もう……」
「ん……いい、ですよ……ウィル君、……その、まま……」
 きゅ、アティが締め付けを強めた。
「うわぁ!」
 どく、どく。差し込んだまま、ウィルが二度目の放出。白濁が最奥を目指し出される、何度も、何度も、膣壁を叩いた。
 そして、結合部から引き抜く。白濁と愛液が混ざり、泡立ったものが、こぽりと零れ落ちた……

(うわぁ……)
 そんな様子を、ドアの隙間から見ている人物が一人。
 ソノラだった。
 近場を通りかかったところ、偶然空いていた隙間から、何の気なしに覗き込んだところ、このシーンを見てしまったわけだ。
(センセってば、意外と積極的なのね……)
 ……アティが自慰を目撃したときにしろ、どうやらウィルの部屋のドアは、自然と半開きになってしまうようだ………


おわり

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