ソノラ×スカーレル



「スカーレル〜ぅ、入るよーっ」
 先日迎え入れたばかりの客人の部屋をノックしてから、ソノラはニコニコ顔で扉を開けた。
「あら、ソノラじゃない」
「えへへ〜」
 ソノラはベッドに腰掛けて髪の手入れをしていたスカーレルの横に陣取って、小さな包みをポケットから取り出した。
「何、ソレ?」
「あのね、せっかく仲間になったのに、何もお祝いがないのもなーって思って、あたしが作ったの。開けてみて!」
「へぇ…」
 スカーレルは髪を梳いていた手を止め、ソノラから包みを受け取ると、丁寧にそれを開けた。
「あら、髪飾り…」
「へへ、あたし結構、器用なんだよ」
「ありがとう、ソノラ」
 にっこりと微笑んで、スカーレルはお礼を言った。
「何あげたら喜んでもらえるかイマイチわかんなかったんだけどさ、気に入ってくれたみたいでよかったぁ〜」
「ふふ、何でも嬉しいわよ。貰えるものならね」
「ぶーぶー!せっかく悩んだのに、酷いよ」
「御免なさい」

 それからスカーレルとソノラは、お互いの事を話し合ってみたり、まるきり女性同士のような会話を楽しんだ。
 それというのも、ソノラは幼い頃からずっと海の荒くれ男たちと行動を共にしてきたため、はっきりいって女の子と会話を楽しむという機会にめぐまれていなかったからだ。
 スカーレルもまた、仲良く誰かと会話するという事があまりに久しぶりで最初は戸惑ったものの、2人は自然に打ち解けていった。

「ねぇねぇ、スカーレルはさぁ、好きな男の子とかいたの?」
「……へ?」
 ソノラはさも当然のようにその台詞を吐いてしまったが、しばらくして「はっ」と口を押さえた。
「…ゴメン、スカーレル、男だったよね」
「あっはは…やぁねソノラったら…」
「じゃ、じゃあね、スカーレル、好きな女の子とか、いたの?」
「うーん……」
 唇に人さし指をあてて、スカーレルは考え込んだ。果たして、そう思った女性は、今まで生きてきた中で、居ただろうか?
「それとも…やっぱ……男の子のほうが、スキ…とか……」
「そ……そうね、どっちかっていえば…そうだったかもしれないわね」
「え〜ッ!?じゃ、じゃあやっぱ女の子には全然キョーミないとか!?」
「うーん…」
 もう一度考え込むスカーレルの顔を、ソノラは覗き込む。
 改めて見てみれば、スカーレルはいわゆる「オカマ」ではあるものの、男は男、顔立ちだってすらっと細長いし、目線も鋭くて、美形と称しても語弊はなさそうだった。
 男というと海賊たちのようなゴツい男たちとしか付き合った事のないソノラにとっては、まさにスカーレルは初めて見る「線の細い若者」。思わずじっくりとスカーレルを眺め続けてしまった。
「……ちょっと、ソノラ」
「にゃっ!?」
「さっきから何ジロジロ見てんのよ…」
「あ、あ、ゴメン……」
「ま、見とれちゃうほどアタシが美人だ、ってのは認めるけどね」
 冗談めかして微笑んだスカーレルを見て、ソノラの中でひとつの考えが提案された。
「ね…ねえ、スカーレル……もういっぺん、聞いていいかな」
「なぁに?」
「あ、あのね……っ」
 スカーレルはグイと身を乗り出すと、少々顔を赤らめて、言った。
「やっぱ全然女の子には、キョーミないの?」
「えッ…あ……うん…どうかしら」
「ぶーぶー!それって勿体無いよ!だってスカーレル、こんなにかっこいいのに!!」
「…………………!?」

 スカーレルは、今まで言われた事のない自分を形容する言葉に、思わず目を丸くした。
「ね、だからさ……」
 ソノラはそのまま、スカーレルに近付いた。
「あたしが、女の子の魅力、教えてあげるっ!!」
「ちょっ……待……」
 スカーレルの台詞が終わる前に、ソノラはその唇を自分の唇で塞ぐ。
「〜〜〜〜〜〜〜ッ!?!?!??!?」
 反射的にスカーレルはソノラの身体を掴んで引き剥がした。
「ぷはっ」
「……ぶーぶー」
「あのね、ソノラ…こ、こういうのはちょっと…どうかと思うんだケド……」
「いーじゃんいーじゃん!!ねっ、スカーレルもこの機会にさぁ〜」
「嫌よ!!アタシこーゆーシュミはないわよ!?」
「だからぁ、あたしが教えてあげるって言ってるんじゃん!」
「余計なお世話よ…ってちょっと何してんの!!!」
 ソノラはぷぅっと頬をふくらませたまま、スカーレルの横にしゃがみ込んだ。そして彼の股間に手を伸ばして、中身をキュッと掴む。
「はうッ!?」
「うわ…結構大きいじゃん?」
 その台詞に続けて、ソノラは手際良く彼のズボンの前をあける。
「ソノラ、やめて…」
「やめないよ?…それにスカーレルも、やめてほしくなさそうだけど?」
「うっ…」
 今やソノラの手中にあるソレは、見事に彼女の手の中で固くなっていた。
「やっぱ勿体無いよ…こんなすごいの、使わないなんて」
 そしてソノラはソレをかぷ、と銜え込むと、丁寧に舌を使って愛撫し始めた。伊達に海賊男たちと行動を共にしているわけではない。こういう事はソノラにとってはお手のものだった。
 初めはソノラもイヤイヤ男たちに従っていたのだが、今ではすっかり男たちを手玉に取るようになり、カイルもそれにはひそかに頭を抱えていたらしい。
「ちょっ……イヤだってば!!」
「いややないえひょ?」
「はぁぅ…っ」
 ソノラは唾液をたっぷりと使って、音をたててしゃぶりつく。根元を握って固定して、顔を前後に動かす。
 唇をすぼめて、スカーレルの先走りと一緒に唾液をジュルッとすすると、スカーレルは大きな声をあげた。
「ああんッ!!」
 ソノラは一旦口を離し、今度は手での攻めに徹した。強弱をつけながらシュッシュッと上下に擦る。
「ふふーん♪どう?なかなか気持ちイイでしょ?」
「あ、やっ……イヤ……ダメッ……」
「スカーレルったら…こういう時まで女の子口調なんだね」
「ソノ、ラ……やめてっ……イヤぁああっ!!」
 強気の上目遣いでスカーレルを見上げながら、ソノラは手の動きを速めていった。そのたびスカーレルが首を左右に振って大声をあげるので、ソノラは少し眉根を寄せて、身体を起こして言った。
「ねえ、スカーレル、そんな大声出すと他の船員たちが何事かと思って集まってきちゃうよ?」
「…!!」
「あたしにこんなコトされてるの、見られてもいいの?」
「いやっ…」
「それともスカーレルってちょっとエッチっぽいから、ひょっとして見られたいクチ?」
「そんなっ…」
「見られたいなら、大声あげても全然構わないよぉ〜♪」
 いたずらっぽく笑いながら、手の動きは止めなかった。手の中でビクビクと跳ねているのがわかる。ソノラにはそれが嬉しくて、楽しくてたまらなかった。
「…あッ……ダメぇっ………アタシもう耐えられないッッ!!!!」
「イっちゃいなよ…スカーレル」
「く……ッ…あぁぁんッッ!!!」
 スカーレルの全身が跳ねて、ソノラの手の中にドクドクと精液が吐き出された。ソノラは目を輝かせてそれらをペロペロと舐め取ると、力が抜けて背中から倒れてしまったスカーレルの上に跨がった。
「いっぱい出たねスカーレル♪よっぽどたまってたんだね!」
「バカ言わないでっっ!!」
「ぶーぶー!ソコは素直になっとくモンだよ?さてとぉ…」
「?」
 ソノラはスカーレルの上でいそいそと上着を脱いで床に放り投げた。そしてピッチリとしたショートパンツも丁寧に脱いで、白い上着と、下着だけの姿になる。
「ちょ、ちょっと!!」
 口では経験豊富そうな事を口走ったりはしていたものの、実際には未経験だったスカーレルにとって、ソノラの行動は驚異だった。
 ましてや「ステキな男性に抱かれてみたい♪」くらいの事を深層真理では考えていたかもしれない彼には、ここまで積極的に女性に迫られる事があるなど、当然だが予想した事も無く、長い前髪から覗く碧色の瞳を大きく見開かせて懸命に彼女を拒んだ。
「今更止められないよ?ま、止めようとしてもムダだけどねっ…」
 そう言うとソノラは自身の下着の中に手を差し込み、スカーレルに跨がった状態で、彼に見せつけるように自身の性器を弄り始めた。
「あぁん……っはあっ………」
 気持ち良さそうに下着の中を弄り、もう片方の手では上着をたくし上げて、幼い顔つきの割には大きめの胸をぺろりと露出させた。
「スカーレル、見て……あたしの…ううん、これが、女の子の…カラダだよ」
「ぅ……」
 ソノラは両手で自身の性器と胸を弄っては一人ではぁはぁと荒い息をあげていた。その間スカーレルは何故かそのソノラから目が離せず、とろんとした目つきで彼女の行動を追っていた。
「そうだよ…はあっ…スカーレル……もっと見て……女の子のコト、知って……ぁっ」
「ソノ、ラ………」
 スカーレルも、整いかけていた息が再度乱れ始めた。
「あ、あぁっ……あ…気持ちイイよぉっ……はぁっ……あっ……」
 しだいにソノラの動きが激しくなる。ぐちゅぐちゅと彼女の股間がたてる音が、スカーレルの耳に響いた。
「ぁ……あ……もうガマンできないよぉっ……」
 そう言うとソノラはガクンとその場に腰を落とす。それからよろよろと腰を浮かせると、下着を鬱陶しそうに剥ぎ取った。
「ソノラ……?」
「ほら、スカーレル……見てよ、スカーレルってば、あたしが一人でしてるの見て…」
 下着を剥ぎ取った手で、固く上を向いているスカーレルの男性器をギュッと握った。
「イヤっ!!」
「イヤじゃないでしょ…?ね、またさっきみたく気持ちよくして欲しいんでしょ…?」
「違う…違うわよぉっ……アタシそんな……そんな…ッ」
 はぁはぁと荒く息を紡ぎながらスカーレルは否定するが、ちっとも否定しきれていない。ソノラは火照った顔でいやらしく微笑んで、手は添えたまま、体勢を立て直した。
「いくよ、スカーレル…」
「えッ……」
「ふっ………ぅうんッ!!」
「ッ!!」
 ソノラはスカーレルのモノを自身の性器で銜え込む。一気に腰を沈めたため少々痛みは走ったものの、それよりも快感のほうが勝っていた。
「あああッ!!すごい…すごいよぉっ……!!スカーレルの、大きいよっ……ああっ!!」
「イヤっ…イヤ…ぁ…凄く…ッ締め付けられ…ッんあっ……」
「動くよ……スカーレル………っ」
 両手で胸を揉みほぐしながら、腰を器用に上下に動かす。スカーレルも最初はソノラになされるがままだったが、次第に腰を上に突き上げるよう動かし始めた。
「ひゃあぁんッ!!い、イイよぉ、スカーレルぅっ!!できるじゃん…っ!!」
「違う…違うのぉっ……カラダが勝手に……ッあああッ!!」
「やっぱりスカーレルも……男だね…っ……ぁ、ああッ……いいよぉ…はあんッ!!」
 ベッドが2人の激しい動きに耐え切れず、ギシギシと軋み始めた。
「ああッ……ダメ…また…アタシ…………ッ」
「イってもいいよ…あたしの中でっ……イってぇえぇぇ!!!」
「イヤぁあああああああ!!!!」
「あああッ……」
 2度目の射精はソノラの膣内で行われた。暖かな液体に支配されるその感触がソノラはたまらなく好きだった。
 繋がったまま、ソノラはぱたりとスカーレルの上に倒れ込んだ。
「はあっ……はぁッ……」
 しばらく互いに無言で、呼吸の音だけが部屋の中に響いていた。


 それから随分と時間がたち、呼吸も落ち着いてきた頃、ソノラはずるりとスカーレルを引き抜いて彼の横に寝転がって言った。
「…まぁ、そーゆーワケ」
「………何がそーゆーワケなのよっ!!アタシの事犯しておいてっっ!!!」
「ぶーぶー!何さ、気持ちよがってたクセに!」
「そっ……それは否定しないケドっ……」
「ねー?女の子も、イイもんでしょ?」
「…うぅ………」
 スカーレルは困ったような何とも言えない表情をして、ソノラを見つめた。
「えへへー、楽しかったよ♪スカーレル♪」
「アタシは楽しくなかったわ!!!!!」
「じゃあ、またしよーね?」
「イヤだって言ってんでしょーがっ!!」
「そんなコト言って、ガマン出来なくなった時、どーするのかなぁ〜?」
「ああーッ!!もうーーッ!!とっとと出ていきなさいッッ!!!」
「はいは〜い★」
 ソノラはてきぱきと自身の衣服を拾い集め、廊下を歩ける程度に身に付け直すと、ぱたぱたと部屋を出ていった、と見せ掛けてヒョコっと扉から顔を覗かせると、最後の一言を口にした。
「あたし、スカーレルのこと気に入っちゃった!」
 思いっきりの笑顔で言うソノラには、文句のひとつも返せなかった。
「じゃあねー!」
 ぱたぱたぱたと足音が遠退いていく音を聞きながら、スカーレルはため息をついた。
「……アタシも随分、ヤキが廻ったモンだわねぇ………」
 トホホ、とうなだれてから、スカーレルも床についた。


おわり

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