エロ魔剣シリーズ スカーレル×アティ



海賊船の一室…カイル達からあてがわれた自室にアティはいた。
シングルベッドに腰掛け、明日の授業の教材となる数冊の本を読んでいる。
自室にいるから、外に出るときに着ているローブや帽子、腰の荷物もハンガーに掛けて。
「う〜ん…このお話じゃアリーゼには簡単すぎるかしら…」
赤の短いワンピースに裸足、世の男が見たら襲いたくなってしまうような格好でアティは、大胆にもあぐらを掻いて、ひとりごちる。
平和だった。
このところ帝国軍は特に動いていないし、ジャキーニたちももう心配しなくていいだろう。
ただ…
一つだけ、心配な事があった。
剣の声が日に日に、強くなってきている。
それでも、声はたまにしか現れなかったし…アティは生徒達と笑って過ごすことが出来ていた。
「…こっちの教材のがいいかしら…。うーん…アリーゼに聞いてみようかな…」
今まで読んでいた本を置いて、あたらしい本に手を伸ばす。
そのときだった。
『我を継承せよ』
「……っ!」
キンとくる頭痛と共に、剣の声が響いてきた。
『完全に継承するのだ』
「嫌…」
『…ならばこうするのみだ』
「…いやぁっ!」
叫んだ瞬間、アティの体は光に包まれ、覚醒する。
赤い髪が真っ白に変わり、手には剣を握っていた。
無理な覚醒で、アティの息が荒くなる。
「…どうして…どうしてこんなこと…」
『もうお前の体は私のモノなのだよ。いいか…お前の体など、簡単に動かすことが出来る』
たとえば、ほら。シャルトスがそう言うと、手から剣が落ち、アティの腕が勝手にくまれる。
アティはまるでマリオネットになったかのように動く体を止めることはできなかった。
『お前…男日照りが続いているな。ここにきてからまるでしていないだろう』
「や…やめて…」
アティがぎゅっと目を瞑る。
同時に、自らの意志で足に力を入れて、これから行われようとすることから逃れようとした。
しかし足は力無くするすると開かれ、短いワンピースから白い下着が見える。
「っ…いやです…」
くまれた腕がほどかれ、たわわな乳房に手が伸ばされる。
そのまま指先は大きな動きで、自らの胸を揉みはじめた。
「やだ…ううっ…どうして、自分の体なのに…あっ」
体の自由は奪われても、感覚だけは残っているらしい。
乳房の柔らかさを確認するように動く手に、アティの体が反応する。
不意に、手が彼女の乳首をとらえ、ブラの上からすこし強くつまんだ。
「あうっ…や…私…まさか感じて…」
『ふふ…体は素直なようだぞ。それ』
シャルトスのかけ声と同時に、だらしなく開かれた足に手がかけられた。
ワンピースの中に手を入れて、下着をつかむと、それをそのままはぎ取る。
下着を肌から離す際に、ねばついた液体が糸を引いてたれる。
その様子を見て、シャルトスが笑った。
『お前も素直になれ…そして、我にすべてを委ねるのだ』
指を彼女の秘所にあてる。
「…っ」
アティの眉がきゅうと寄せられ、口からは甘い吐息が漏れた。
自らのものであって、そうでない彼女の指たちは秘所の感覚を楽しむように、そして焦らすようにそこの表面をなでつづけている。
『気持ちいいのだろう?もっとしてほしくはないのか』
「…」
答えないアティに、指は秘所から離れて態度を示した。
あそこがむずがゆくてたまらない。アティは苦しくなって、シャルトスに言った。
「…っと…もっとしてください…」
『聞こえない…』
「おねがいっ…もっと…もっと触って…!」
泣き出しそうな声で願うアティに、再び指が戻された。
左手がきゅっとクリトリスを弄ぶ。
「あぅっ」
左手はそのままで、右手がとうとう秘貝の中に侵入していった。
すべるほど濡れている彼女の膣。
しかし指を飲み込むと、つかんで放さないといった風に、からまりついてくる。
にちゃにちゃといやらしい音を立てながら、右手は挿出を繰り返す。
自分の指ながら、アティは快感に登り詰めていく。
「あっ…は…んっ…んんっ…!!!」
そしてそのまま、イかされてしまった。
覚醒したままの白い髪が、汗で顔にへばりつく。
アティは荒い息をととのえられぬまま、ベッドに倒れ込んでしまった。

コンコン、と控えめにノックを叩く音がした。
「…はぁ、はぁ」
『チッ…誰か来たか…』
それきり、シャルトスは気配を消してしまった。
息をあらしたままのアティは返事をすることができない。
…どうか、入ってこないで…。
アティは心の中で必死に願ったが、ドアの外の人はそんなことも知らずに、彼女に声をかけた。
「センセ?入るわよ」
独特の女言葉。たぶんスカーレルなんだろう。
駄目、来ないで!
声にならない叫びをあげた。しかし、無情にもドアは開けられる。
「お酒でも一緒に飲まな…」
スカーレルが扉の向こうに見た風景は、あまりに扇情的だった。
皺だらけのシーツ、小さくまるまって落ちている下着、乱れたワンピース、そして、<覚醒した状態で>蜜をあふれさせている彼女自身。
「アナタ、何して…」
「…っ…や…見ないでください…」
おかしい、とスカーレルは思った。
アティが一人で体を鎮めている事がではない。なぜ覚醒して?意味のないことを、何故…?
ここまで考えて、はたと彼は気づいた。
彼女が最近、「声」に悩まされていること。勝手に覚醒させられてしまうこと。
「まさか…」
涙ぐんだまま固まっているアティを見て、スカーレルは部屋の中に入っていった。
ドアをぱたんと閉め、内側から鍵をかける。ゆっくりと彼女に近づくと、ぎゅっとアティを抱きしめた。
「…シャルトスね。怖かったでしょうに…」
スカーレルは力強く抱きしめ、よしよし、と頭をなでた。
その仕草ですっかり安心したアティは、彼にすがって泣き出してしまう。
「スカーレル…うっ…うわぁぁぁん」
泣き出した拍子に体から力が抜け、光と共に覚醒が解けていった。

スカーレルに事の次第をすべて話し終わっても、アティは彼にしがみついたままでいた。
自分が自分でなくなる感覚。ただ恐怖としか言えない状況で、…タイミングこそ悪かったけど…助けてくれた人。今はもう少し甘えていたかった。
「ホント…よかったわ。アナタが飲み込まれちゃう前にここに来れて」
「ありがとうございます…」
スカーレルの背中は大きい。普段女言葉で話しているからつい忘れちゃうけど、彼だって男なんだ。
こんな風に抱きしめられていると、守られているような感覚になって安心する。
でも、そろそろ。スカーレルも疲れて来ちゃったでしょうし、離れた方がいいかな。
そう思って、声をかける。
「あの…そろそろ…」
「…イヤ」
「ええ?!」
予期していなかった答だけに、アティはすっとんきょうな声をあげる。
「もうちょっとセンセの事こうしてたいわ。駄目?」
色っぽい声にアティはついドキドキしてしまう。
「だ、だめじゃないですけど…でも…」
「でも?」
「……だっ…抱きしめてるだけでいいんですか?」
自分で言っておきながらも、アティは自分の言葉に目を丸くした。
違う。これが言いたいんじゃなくて…疲れてないんですかって聞きたいだけなのに…
「あら。その先もいいわけ?」
「ぁぅ…」
彼の目が細められて、アティは困ってしまう。
と、同時に、体が疼いた。
「…して…ほしい…」
声が出たのは、自然にだった。でも自分の意志だった。

「ん…」
全裸になったアティを、やさしくベッドに横たえる。
不安そうにスカーレルを見上げる彼女の上に覆い被さった。
「安心なさい。怖いことはしないわ」
微笑んで、双丘に指を這わす。
下からふくらみを押し上げて、こねるように手を動かす。
そうやって相手をいたわるようにゆっくりと揉みしだいていく。
「あ…ぅ…ん……」
甘い声が吐息と共に漏れた。時間を追うごとに上気していく肌。
つんと立った乳首が、触って欲しいと天井を向いている。
気づいたスカーレルは、アティの乳首に口づけた。
「んっ…!」
舌先でころころと遊び、時折ちゅうと吸ってみる。
アティはそれだけでイってしまいそうで、声を押し殺すことでそうならないようにしていた。
「声…我慢しないで」
「だって…あっ」
俯いて困ったように笑って、視線をあげてみると、目の前にスカーレルのアップがあった。
不意打ちでキスをされる。
「…そろそろ、いいかしら」
細くて長い中指を、つぷ、とアティの中に入れてみる。
先程の行為のせいですでにしめっているそこは、もうスカーレルを受け入れる準備が出来ている。
指をもう一本ふやして、中を掻き乱す。
「あっ…や…そこ…いいです…」
「そう…」
「ああっ!」
彼女から指示のあった場所とお豆を重点的に攻めて、かわいい声を出させる。
「スカー…レル…あの…もう私…」
涙目で訴えかけてくるアティに、スカーレルは笑って頷いた。
そして自分のモノを取り出し、手を添えて彼女のそこに近づける。
「いくわよ…」
スカーレルは自分の体重をかけて、正面から彼女に肉棒をつきたてていった。
「んんっ」
確かな抵抗感。スカーレルを、久しぶりに女を抱いているという事実が襲う。
でもそれは決して厭なことではなくて、むしろ今は満足感に浸っている。
彼の全部が入ったところで、アティが不安げにスカーレルを見つめてきた。
「…全部、はいったの?」
「ええ。…動いてもイイかしら」
「うん…」
火照った顔でアティが笑ったのを合図に、スカーレルは腰の動きを開始した。
どれほどの女性経験があるんだろう?
アティが考える間もなく、快楽の渦の中におぼれていく。
「あっ…や…ん…ぅ…はぅぅ…」
素早い動きと、巧妙なテクニック。二人とも我を忘れたかのようにむさぼりあい、快感を与えあった。
そしてやってくる絶頂。
「アティ…そろそろ…アタシ…」
「んっ…あ、わ、私も…」
大きなストロークの後、スカーレルはアティの膣中に白濁液を放った。

シングルベッドに二人で横たわる。
「…気持ち、よかったです」
子猫のようにまるまったアティがスカーレルにすりよって、軽くキス。
それに応えるように、スカーレルは彼女を優しく抱きしめた。
彼の体温に安心感を覚えたアティは、そのまま眠ってしまう。
その姿を見たスカーレルは、彼女を起こさないように小さく呟いた。
「…もう、心配かけないでね。いつでも守ってあげるから…」


END

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