レックス×アティ



 それは、ある日の帝国軍との戦いで起こった
俺は一人で前に出すぎて、みんなとはぐれてしまい敵に囲まれた
そして、俺は腰に差した剣
碧の賢帝を抜剣しようとしたときに不意に後ろの弓兵の攻撃を受けた。致命傷は免れたが…あろう事か矢によってあの剣が弾かれた。なんて…迂闊、あわてて取りに行こうにも斧と剣を持った帝国兵がそれを許してくれるはずもなかった
その時に一人の見知った人が俺の視界に入った
「レックス!」
 その女性は、この島に流れ着いたときにすぐ近くにいた女性で。一緒にこの島の子供達に勉強を教えているアティという女性だ
「アティ…何でこんな所に?!それよりもここは危険だから速く逃げるんだ!」
 俺は何とか帝国兵の剣士を薙ぎ払い、アティに向かって叫ぶ
「レックスの方がよっぽど危険よ!
傷だらけで今にも倒れそうです」
 それは事実だった、帝国兵術士の憑依術によって移動行動を押さえられ集中攻撃を受けていたのだ。正直、生きているのが不思議なくらいだった。だけど…だからといってアティを敵の中に置いていて良いはずはなかった
「俺なら…大丈夫だから、術士の君は後方に下がってて」
 俺はそう強がって、不安な顔をしているアティに笑顔を向けた。後ろの方から剣の振り下ろされる音が聞こえたのは同時だった…

「レックスッ! ……イヤァァァァァ!」
 不安に負けそうなときに、レックスが笑ってくれた…。だけど、同時にレックスが薙ぎ払った帝国兵の反撃を後ろから受けてレックスは崩れ落ちた。前にレックスが言った言葉、命を奪い合う事も捨てる事もしない。それは皮肉な結果になってしまったのだ
 私はただ、レックスの元に向かった。呼吸が荒いけどまだ生きている。うわごとの様に私に逃げろと言ったけれど…私はただ泣くばかりで彼の名前を呟いていた…その時に、私の頭に中で声が響いた
      力が欲しいか? ならば……我を抜き放て
 力が欲しかった、レックスに守ってもらってばかりの私が、この状況をレックスを守れるだけの力を今すぐ欲しかった、だから…その声に私は従った

 霞ゆく視界の中で、碧の光が俺を照らした…その光の中に銀兎が碧の剣を握り、俺を見て……敵陣へと疾った。
「ア…ティ……、だ…めだよ。その剣の力は…」
ゆっくりと、俺の視界は闇に包まれた

 ソレは赤い雨に濡れ染まった大地に立っていた。鈍い碧の光を放つ剣を握り虚ろな目で静かに泣いていた。俺は、何とかしてそれに触れようと手を伸ばすけど…碧光が壁の様に俺の手を遮り、尖った光によって手が血に染まるだけだった
「どうして……君が…」
「畜生! しっかりしろ」
「カイル、静かになさいな。ストラが失敗するわよ」
重苦しかった俺の体が不意に軽くなり、重いまぶたを無理矢理こじ開けたところに海賊団のみんなが集まっていた
「みんな…」
「先生! 良かった…死んじゃうかと思ったよ」
「馬鹿野郎が、あんまり心配かけさすんじゃねえよ」
ソノラが俺の手を取り、カイルが肩で息をしながら背中を叩く
ほんの少しだけ、不安は消えてくれた……でも
「センセ、一体何があったのかしら?」
スカーレルが俺の様子を見抜いたらしく淡々と言いにくい質問をぶつける
「それは……」
ヤードが無理をするなと目で訴えていたが、すぐにスカーレルに遮られる
「言いにくいのは解るけど、今はどんな事があったのか知る必要があるのよ」
「あっ…うん。そうだね」
俺は深呼吸をしてから複雑な、喜びと苦痛がない交ぜになった声で語った
「アティが…碧の賢帝を……継承者だったんだ…アティは」
「なんだと! おいレックス、冗談言うな!」
俺の発した言葉で起こった沈黙は、カイルの怒鳴り声でかき消される
「本当だよ、アティは剣を抜いた。信じられないけど全部本当だ」
俺の襟首を掴んだカイルの手が力無く離れた
「マジかよ…何でこんな事が」
「アティさんが継承者だったなんて…」
ヤードも驚きを隠せず黙って自分の握りしめた手を見ている
「みんな…僕が気絶した後、何があったんだ?」
俺はあえて避けていた質問をみんなに投げかけた
「戦いには勝ったわよ…圧倒的にね」
冷たい声、だけど優しい声でスカーレルは続きを語った
「だけど、帝国兵はみんな致命傷は免れてるわ。あの娘、優しいから」
「じゃあ…アティは何処に?」
「………わからねぇ、帝国兵を叩きのめした後に凄い速さで消えちまった」
つかの間の安堵はすぐに不安に支配された、アティが居ないという事
妙な焦りが俺の中で大きくなっていた
「おい、レックス。何処に行くんだ?」
駆け出そうとした俺の肩をカイルに掴まれる、俺は無意識にその腕を掴んだ
「探しに行く、邪魔をしないでくれ」
場にメキッと鈍い音が響いた、みんなが俺の顔を見て息をのむ
俺は気にとめずに走り出した

「ちょっ、先生!」
ソノラが手を出そうとするがスカーレルが遮る
「ソノラ、止めておきなさい。ああなったら誰にも止められないわよ」
「痛っ! あいつ…すげぇ力で握りやがって」
「まだ、走れるほど体力も回復していないのに…」
スカーレルは短く溜息をつきヤードに呟く様に話す
「気づいた? センセはアティが剣を使った事を話した時、嬉しそうだったの」
「え? えぇ……殆ど感情を隠してましたけど、嬉しげに話していましたね」
「あの剣の力は強大、優しい人間がそんな力を持ったら……不安でしょうからね」
「だからこそ、その不安を分かち合える人が現れ…喜びまでは隠せなかった」
「案外、あたし達が闇雲に探すよりセンセに任せた方が良さそうね」

 俺は探した、アティが行きそうな場所を。そして巡りに巡って辿り着いたのが初めてアティと出会ったあの始まりの砂浜近くだった。
「アティ……」
砂浜近くにある崖の上にアティは立っていた、降り出した雨に打たれ虚ろな瞳で海を見ていた
「アティ、探したよ。さぁ、帰ろうよ…みんなの所へ」
「レック…ス……」
 出来る限りの笑顔を作り近づいた俺に、アティは眼を閉じて倒れかかった。俺はもたれかかった重さに驚いたがカランと剣が落ちた音で冷静さを取り戻した
「冷たい、まるで凍りかかった雪みたいじゃないか!」

「………」
アティは俺にもたれたまま意識がなかった。自分の額を彼女に額に当て熱を測る、もの凄く熱く感じた
「なんて事だ……兎に角船へ……クソッ」
降り出した雨はさらに強くなり、風まで吹き出した。おまけに視界も最悪と言って良かった
「何でも良い、どこか雨をしのげる場所へ」
そう決断すると、剣を拾いあげアティを抱え上げた。せめて少しでも温もりを与えたいから自分の黒い襟巻きをアティの首に巻いて当てもなく走った。
程なくして、洞窟が見つかった。洞窟と言うよりは岩壁に空いた穴だったがどうでも良かった
中は火を起こせるだけのスペースがあり急いで火をつけたが、濡れ鼠なアティには焚き火の熱でも十分な温もりは与えられなかった。
「こんな時は………」
俺は思い出す、学生時代の訓練を。サバイバル実習は得意だったはずだ
そう…一度こんな状況が合ったはず、あれは確かアズリアと一緒に遭難してそして…………かぁっと顔が赤くなってきた。だが目の前のアティは寒さで震えている
カチカチとアティの寒さで歯を鳴らす音を聞き覚悟を決めた
「やるしか…ないんだ」
俺は鞄の中から大きめのタオルと小さな毛布を取りだして準備をした
 シュル……プチプチ
無言でアティの服を脱がせていく、マント、ベルトまできて手が止まる
「結構、着やせする方だったんだ………いかんいかん」
嬉しい事に…じゃなくて困った事にワンピースまでずぶ濡れだった
正直、俺の理性は殆ど綱渡り状態だ。だけどアティは未だに震えていた
「これは…必要だから…だから」
唇を噛み締め、眼を閉じてワンピースを脱がせる
とうとう下着姿になったアティをあまり見ない様にしてタオルで水気を拭き、体を大きめのタオルで巻いた。
「はぁ〜、心臓に悪いよ」
誰にでもなく愚痴りながら俺も濡れた上着を脱いだ。下は……脱がなくても良いだろう
馬鹿な独り言を呟きつつ、自分の膝にタオルを敷きアティを抱きしめ毛布に身を包む
人肌で暖めるという先人達の知恵の効果はすぐに効いた
「………すぅすぅ」
「良かった、寝息が落ち着いてきてる」
こんな姿、生徒達には死んでも見せられないなと思いながらも今日起こった出来事を思い出す。正直、色々あり過ぎた…それに疲れた。
そんな状態の俺にすぐにまどろみは訪れて…ゆっくりと目蓋は落ちていった

「ん……」
鼻の辺りが妙にむず痒く感じ、薄く目を開ける
銀色の髪の毛がこそばゆく動いていた
「あっ、起こしちゃいましたか?」
「ん……大きな兎?」
「あの〜、寝惚けてます?」
少しずつ朦朧とした意識が覚醒してくる、アティが起きてる
起きてる……兎みたいな髪型で下着姿で………
「うわぁ!」
「え?
…きゃっ!」
仕方ないとはいえ、自分のしでかした事に罪悪感があって言い訳を考える暇もなく、起きたらすぐ目の前にアティの顔が在るのだから俺の驚きは計り知れない、それはもう急に立ち上がろうとするぐらいに
アティは俺の膝の上に乗っていた、そんな状態で立ち上がろうとすると……
      ドカ!
当然こうなる…とっさに身をかばったからアティは地面にぶつかる事はなかった
「痛た……目が覚めたよ」
「あ、あのあの………その、だから……クシュン」
アティは俺の上に覆い被さる様な体勢で頻りに狼狽えながらもまだ寒いのだろうか
三回は連続でクシャミをしている。そんな様子を見た俺は自然に笑えてきた
「良かった、いつものアティだ」
 俺は勢い良く起きあがりアティと一緒に毛布に身を包む
わっとアティは短い悲鳴を上げていたがすぐにバランスを取って俺を見上げる様に見ていた
「うぅぅ、すみません」
「あぁ、良いんだ。気にしないで、俺もその……余計な事したみたいだし」
「そんな事ありません!」
「でも……見ない様に心がけたけど……見ちゃったし」
「あっ………」
場に気まずい空気が流れる、何も言えないアティがそれでもまっすぐと俺を見るものだから始末が悪い、けれどその雰囲気も長くは続かなかった
      グゥゥ〜
「「………」」
なんとも、腹の虫の音は間が抜けた音だ。だがこの音を皮切りに堰を切った様にまた会話が始まる
「い、今のは私じゃないです!そりゃあお腹は空いてますけど、でも!」
「うん、今のは俺だよ」
「………実は、私も…少し鳴っちゃいました」
「プッ!クククク……」
「もう!
笑うなんて非道いですよ」
そんないつものやりとりをしながら、俺は鞄に手を伸ばす
早朝にお裾分けして貰ったナウバの実が二つばかり残っていたからだ
今日の事は近いうちに話す事になる、だったら…その前にこんな穏やかな時間が流れても良いはずだよな?

「はい、二つしかないけど少しは空き腹を満足できると思うよ」
そう、綺麗なナウバの実をアティに渡すと。不機嫌だったアティの表情がすぐに良くなる。俺はそんなアティを見ながら太刀傷の少し付いたナウバの実を囓った
 シャリシャリと実を囓る音が響く中で、アティは静かに話す
「何も……聞かないんですか?」
俺は食べながら軽く答える
「何があったのかは、今の君の姿を見るだけで大体解るよ」
そう、努めて考えない様にしていたが…アティは覚醒後の姿のままだった
剣の方はすでに俺が所持している、けれども未だに元には戻らないで居た
「雨……止みませんね」
「そうだね、この島では珍しい事に長雨だ」
穏やかな時間はどうやら終わりを向かえた様だ。俺は眼を閉じ小さく溜息をつく
アティも…決心した様に俺を見ていた
「剣を使った時…嬉しかったんです。守りたかったから…守れるだけの力が手に入ったから」
「うん…」
「でも、剣で敵を倒していく度に、私の中で大切なものが無くなっていく様な気がして」
「うん…」
「気が付いた時には…私の中に本当の私が居て、剣を持っている私が違う私で…
 戦ってる私を止めようと手を伸ばすんだけど…全然届かなくて…だから」
「アティ、泣かないで…」

 慰めの言葉は時には人を傷つける、少なくともこの時は確実に
だけど、アティは泣きながらも話す
「やっと、私が私になれた時は…貴方に倒れていました」
「………」
「私は……知らなかった、貴方がこんな苦しい思いをして剣を使ってたなんて…」
「………」
「なのに、私は…剣を使う貴方に、みんなを守るだけの力があるレックスを羨ましいとずっと思ってたんです」
「もう…しゃべらないで」
「でも!
……」
俺は、彼女の悲痛な慟哭を消すために唇で彼女の唇を塞いだ。
彼女は驚いた様だったが、やがては眼を閉じた
「………ごめん」
「…………」
唇を離し、彼女の頭を抱き話す
「剣に支配されたと思ってるけど、それでもアティは優しいアティだよ」
びくっとアティは震えたが、それを窘める様に強めに抱きしめて続ける
「だって、帝国兵はみんな致命傷が避けられてたんだから。本当に剣に支配されていたら…そんな事にはならないよ」
「………」
「それに…こんな事になったのは全部俺の責任だからさ。アティが心を痛める必要は無いんだ」

 彼女は頭を振っている。
「だから、お願いがあるんだ。もう無茶はしないって、自分の事を棚に上げてるけど、それでもお願いだ。俺も無茶しない様にするからさ」
そう言って。抱くのを止めて彼女を見る…やっぱり、泣き顔だった
彼女は俺の胸にうずくまり、頻りに謝りながら泣いていた。俺はただ背中を撫でてあげる事しかできなかった

「アティ?」
慟哭はすでに収まって、変わりに落ち着いた呼吸音が聞こえる
顔をのぞき込むと、穏やかに安心しきった寝顔だった
思わず顔が緩んでくる、起こさない様に膝から彼女を降ろし、そっと壁に背を持たせる。このまま彼女の寝顔を眺めていたいが、焚き火の火が消えかけている。音を立てない様にゆっくりと立ち上がり焚き火に薪をくべる。
「俺は、もしかしたらアティの事が好きのなのかな?」
まだ生々しい彼女の唇の感触を思い出した。
「私は、レックスの事好きですよ」
不意の声に振り向いた時、またあの感覚が唇に感じた
小鳥の求愛の様に軽く唇を重ね、吐息に押される様に離れてはまた重ねる
冷たくて柔らかい彼女の唇、ただ機械的にキスを繰り返した

ひとしきり口づけを交わした後にアティを見る
「……起きて、いたのか?」
「いっぱい眠ってましたから」
無邪気に笑っている、対照的に俺の顔は困った顔をしてるはずだ
「………じゃあ、もしかしてさっきの事も?」
黙ってしまった。白い顔が真っ赤に染まっている
告白は突然で…頭が真っ白になってきた
好きという感情は確かにあるけれど、それもふっと湧いてきた様な感情だと思う
「俺は…こういうの慣れてないから…解らないけど、どうして?」
「レックスは…優しくて、私に無いものを沢山持ってて…それで…」
不器用に、でも沢山の思いのつまった言葉を俺にくれる
「でも……俺は、自分勝手だよ?優しいってアティは言うけれど、本当はただ曖昧なだけだ」
「曖昧な言葉を言う人に、ここまで人の心を動かす事、救う事は出来ません。少なくても、私は貴方の優しさに心を救われました」
「……でも、優しさをアティだけには注ぐ事が出来ないよ」
「それでも良いです、貴方と一緒に沢山の優しさを注ぎたいから…」
あぁ、この瞳だ。俺がアティに惹かれたのは…彼女の何かを決意した瞳はとても綺麗だ
アティは自分にないものが俺にあるって言ったけれど、アティも俺にないものを持っている
「アティ、ありがとう。凄く嬉しい……でも君の言ってる様には出来ないよ…」
アティはこの言葉を聞いて…胸が痛むくらいに涙を目に溜めた
「……そう、ですか」
「だってさ……今この瞬間から、俺が出来るだけ多く優しさを与えたいのは…君だから」
「え?……」
そして、また…二人の距離は零になった。

「ん……フゥ、んん……」
息が続く限りに長い口づけを交わす。時にはお互いに唇を啄んだり位置を変えたりしながら、長く繋がっていたかった
「プハッ…………嘘つき」
「ごめん………でも、この気持ちは本当」
言葉ももどかしく思い、また唇を重ねる。今度はより深く思いっきり淫らに彼女の唇を犯した。甘いナウバの味と、涙の味に少しずつ興奮してきた
アティの方も俺と同じ様なもので、ただ二人の荒い呼吸とキスの音だけだった

 シュルとタオルの衣擦れの音と同時に下着姿のアティが眼に映る
少し前までは極力見ない様にしていたのが嘘の様に、今は食い入る様に見つめる
「あの、そんなに見つめないでください…」
「どうして?」
「………イジワル」
そんな羞恥心で小さくなったアティの声を聞いて益々気持ちが高ぶるのが解った
「じゃあ……良いかな?」
「少しは自分で……考えて…んぅ…」
ようやく、張りつめていた理性の糸が切れた。それと同時に行動を始める
最初は彼女の唇に、首筋を吸い胸へと自分の唇を動かす
「ぁぁ…はぁ……ふぅん…」
唇を動かすたびにアティは震えながら甘い声を出す
そんな声を聞いてたまらなくなった俺は意地悪にブラの上から強めに彼女の乳首を噛んだ
「うぁ…痛っ!ハァハァ……あっあぁ」
少しの罪悪感を感じつつ、俺はアティのブラのホックを外した
「はッ…いや……ッッッ!!」
ブラを勢い良く外したとたんに彼女の胸は大きく揺れる
俺はその胸に吸い寄せられるかの様にむしゃぶりつく
吸い付く様に俺の手の中で形を変える、十分に感触を楽しみながら空いている手でいよいよ彼女の一番敏感な部分に触れた
「ヒッっッアァァ、もう………許…し」
とうとう、アティは泣き出してしまった。満足に男と接した事がないと、困った様な顔で笑っていたが、それがこうもダイレクトに恐怖に繋がるとは思わなかった
このまま無理矢理という選択もあったが、とてもそんな事…俺には出来なかった
「アティ…」
できるだけ静かに彼女の頬に触れる、触れたとたんにビクンと震えたがすぐに落ち着いた様だ
「ごめんなさい……」
「良いんだ、俺もアティの事乱暴にしたから」
アティは首を振りながら頬に触れている俺の手に自分の手を重ねる
アティは俺にもたれる様に倒れ、お互いの額がくっつく
いつしか俺とアティの呼吸は同じリズムを刻み、心臓の鼓動も重なり合う
アティは目を瞑り、俺は薄く目を開けてキスをする。
すると、彼女の髪の色が呼吸の回数事に少しずつ元に戻り、長くて良い匂いのするいつもの赤い髪に戻った
「……おかえりなさい」
「ん……え?」
アティが不思議そうな顔をする、俺は笑い彼女の髪を手に取りキスをした
「あっ…」
元に戻れた事を確認する様に彼女は自分の頭を調べる。どうやら認識できた様だった
「よかった……このままだったらどうしようと思ってました」
ホッと息を落とし俺の胸へと寄りかかる。まるでずっと警戒していた子犬が飼い主に懐く様にどれくらいそうしていただろう、アティが俺を見る
「あの……もう大丈夫ですから…」
「でも………良いの?」
答えの変わりにキスを貰った

「じゃあ……行くよ」
「はい……」
俺は自分のモノに彼女から溢れている体液を塗りノックする様に彼女のもっとも敏感な部分を突く
アティは俺の首に腕をまわしている、焦らすことなく俺は少しずつ彼女の膣にいれる
「クゥ!
アッッふぅ……」
途中で何かを貫く感覚があった、同時に肩に痛みが走る。アティが俺の肩を噛んで痛みに耐えている
アティは温かくて、そして手淫とは比べモノにならないくらいに気持ちが良かった
「全部……行ったよ……」
「ハァハァ……は…い、大丈夫だから……続…」
肩で息をしながら健気にも俺の事を気遣う、彼女に大丈夫だよと軽くキスをして少し動く
ジャブジュブと淫らな音が突くごとに大きくなる、アティの声も苦痛から淫らな喘ぎ声に変わっていく
時折一際高い声を上げる様子だと何度か絶頂に達しているらしい
 だが、俺の方はまだ絶頂にはほど遠く内心焦っていた
「アティ…」
「うっぁぁ……はい……」
「もっと、気持ちよくしてあげるよ」
「えっ……あンッ」
横になってるアティを無理矢理起こす、重力の恩恵をもろに受ける形になり、アティはまた高い声を上げる、体位を変えた効果は絶大でもの凄い快楽が俺に牙を剥く
「ヒァァァあぁぁ……お、奥まで…いっぱいにアァン」
「クッ、アティ……俺も、もうすぐで……」
「ハッ……私も……我慢しま…すから、ハァ…一緒に…」
ようやく俺に限界が近づいた時には、二人とも一心不乱に腰を振っていた
そしてわずかな理性を振り絞り、渾身の力で彼女から自分のモノを引き抜いた
「あっ……アァァァァッァァァァッァァァ!!!」
「うぅっっ…」
俺の腕の中でぐったりとするアティのお腹を俺の白い欲望で塗りつぶす
後はお互い抱き合ったままの状態で二人は意識を失う様に眠りについた

「雨は止んだけれど、もう空が白んでるね」
俺は着替えを済ませアティに振り向こうとしたら彼女の帽子が顔に当たった
「まだ駄目です!
後ろを見てください!」
叱られてしまった。俺は苦笑しつつも言われたとおりに彼女に背を向けた
「あぅぅぅ…」
アティは最大級に困った様な声を出している
「どうかしたの?」
「え?
いや…大したことじゃないんです」
「声…どもってるよ」
「うぅぅ…」
あまりにも必死な否定を不自然に思いカマをかけてみた、案の定嘘だったらしい
「で、どうかしたの?」
「実は……腰が抜けちゃったみたいで…」
「えぇ!」
「見ちゃ駄目です!」
今度は杖が飛んできた……結局、彼女の着替えは俺が目隠しをして手伝い、歩けないからといわゆるお姫様抱っこをして船へ帰る事になる
勿論、海賊団に…よりにもよってスカーレルに見つかってしまい大変な目に合ってしまったのは語る必要は無いだろう。


おわり

目次

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