0214



『め……チャメチャに……犯してッッ!ヒぅッッ!アァァぁぁぁぁッッ』
レックスの目の前に。虚ろな瞳で、瞳から唇から雫を垂れ流し……何度も何度も自分を慰めて、自分で服を切り裂いた姿で雌の臭気を発する性器をさらけ出したアズリアが居た
『ハァ、アッ……ンんぅ。足りないの……誰?おねがい……わたしを…フゥっん』
『ア……ズリア……』
レックスは視線を彷徨わせる、アズリアの足下に砕けて……散乱した3本の注射器
レックスの霞がかった鈍い思考でも、理解できた……女が男達に捕まったのだ。
どんな結果になるか……それが解らない程子供では無い
『アズリア……俺が、見えているかい?アズリア!』
アズリアの誘惑に切れそうな理性をなんとか繕って……レックスは問いかける
『?れっくす……レッくス、れックス、レックす!!お前なら文句なんて無いから……おねがい』
『アズ……!クッ、君は……そんな人じゃ。……ウンンップハッ!止めてくれ……俺は』
『んんぅ!……おまえの血のにおいも、血のあじのするキスも。わたしのものだ
 誰にも、アティにも渡したくない……さわって、いっぱいして、女の私をもっと良く見て!!』
『うぅ……ぁ、ハァハァ……い、たいよ。アズリア』
快楽と隠していた思いに錯乱したアズリアは、力無く壁を背にして崩れ落ちたレックスに被さり何度も唇を奪い、彼に刻まれた夥しい傷口の上を何度も握りしめる。指先がレックスの血に染まっていく
アズリアの血に染まった指から赤い雫が落ちる。その雫はレックスの左目に降り落ちて涙の様にレックスの頬に赤い線を作っていた。眉をひそめて快楽に狂っているアズリアの頬に力無く震えている両手が添えられる
『ゴメン……アズリア。苦しかっただろ?辛かっただろ!……良いよ、今だけは君の物になってあげるから』
感情のこもっていない声が終わると同時に、理性のあるキスをアズリアの唇に落とす
触れ合うだけのキスは、すぐに理性を奪われたアズリアによって深く獣の様に本能の様なそれに変わる
『ウレ、しい……おまえに、はぢめてを捧げることができるから』
『クッ、ぅアッ!ハッ……クっ……ゥん。アズリア』
羞恥心も何もなく、性器を自分で広げてレックスに繋がるアズリア
レックスと繋がる前から、すでに犯されたのであろう……彼女の性器から一筋の血が流れていた
苦痛と快楽の渦の真っ直中で、レックスは最後の理性を振り絞ってアズリアに囁く
『そ、うだね……アズリア。良く聞いて?君の純潔を奪ったのは……俺だよ、?!
 もう……怖い人達は、おれがコロしちゃったからさ。つらいことは、ぜんぶわすれるん、だ……よ?』

アッッ……ヒッ、ヒィッ。すごッ……きもち、いい!れッくす、わた……ヒィッ!アァァァんぅァァァァァァァァッッア

視界に写るのは。灰色の壁の重なった影法師が上下に動き、動きと共にグチャグチャと響く淫水と精液が混ざる音
俺の上で跳ねている彼女は、俺の欲望と血にまみれた赤と白の妖艶な姿で……心底嬉しそうに笑っていた


「それから後の事は覚えていない。気が付いた時は、軍病院のベッドの上で赤い髪の後輩に手を握られて泣かれてたよ」
レックスとアティは、お互いが静かに強く抱き合っている。それ以外に術がない様に
「この任務で評価された俺は、問題なく軍人になったよ。軍学校卒業生としては異例の准尉待遇で一番辛い思いをしたアズリアは……推薦も貰えないで実力で海軍に入ったのにね、不公平な話だよ」
アティは何も言えずにレックスの胸で声を殺して泣いている。震える彼女をレックスは撫でる
「入隊したばかりの頃はね、剣が握れなくなってた……両親を失った時とあの任務で犯した衝動殺人に脅えてしまったから……普通に剣が持てないから、持ちやすい様に逆手に持つ事にしてそれだけじゃ殺傷能力が低いから、左手にも剣を持つ事にした。そうやって人を殺す事への準備をしてテロに走る旧王国の連中を斬っていった。その内、衝動で人を殺す事も罪悪感の後遺症に悩む事もなくなったんだ」
レックスは確かめる様に右手を握りしめる。握りしめた後、握った手を開いてアティの髪を優しく梳かした

「衝動殺人を起こさない様に人を殺し続ける……そんな矛盾を繰り返していた時にアズリアと再会したんだ……会ったとたんに拳で殴られて、泣かれたよ 『貴様は本当に私が越えようとしていた人間なのか?!』って叫ばれた あの手紙はね、その時に貰った物だったんだよ。あの時の事は忘れろって彼女が言ってくれたんだ」
レックスは、そっとアティの頬に両手を添えて見つめる
「君が軍医になって、俺の居た部隊に来るまで。俺をただの人殺しにさせないで居させてくれたのは彼女……アズリアのおかげなんだよ。俺が有りの侭で俺で居られる様になって……こうして、自信を持って君を愛する事が出来る様になったんだ……アティには酷な事を言うけど俺は彼女の事を忘れない、許してとは言わないけど理解してくれないかな?」
「レックス……。今は、アズリアの事をどう思ってますか?」
「好きだと思うよ……人として、女性として」
胸が苦しい……氷の棘を突き立てられたかの様に、痛い
「じゃあ……私の、事は」
「愛してる、誰よりも……これからもずっと君が……俺の全てだから、他人に訊かれたら自信を持ってアティが俺の全てだって、言ってみせるよ」
「!!……バカ、ば……ぁ。私じゃ……アズリアに敵いっこ無いよ、私なんて、ずっとレックスから言ってくれるのを待ってるだけで自分から思いを伝える事が怖くて出来なかったのに……悔しいよ……ぅ。アズリアは、私が出来なかった事が出来ちゃうから……ぅ」 

子供の様にアティが泣いている、彼女がどんな気持ちでレックスの言葉を訊いていたのかそれを知る事が出来ない、それが歯痒くて心が痛む……レックスはアティを抱いたままで何となく周りを見渡す……時計の3本の針が12の方向へ重なっていた
「泣かないで……アティ」
「でも……!んぅ、ふッ……んうううう……うん」
深く、キスをされる。アティの口の中に侵入したレックスの舌には甘い褐色の固体があった
繋がりあった二人の口の中でチョコレートが溶け始めて、絡み合う様に溶けたそれが擦りあっている二人の舌をコーティングしていく
アティを自分の両膝の上に横座りにさせてキスをする。そんな少し無理な体勢でも口吻はより深く、そしてお互いに唇を吸い合い……密着した体を浸食させる様に擦り合わせる
無理な体勢でいつもより深くキスをしたせいだろう、すぐに息が上がってくる
離れない様にレックスの首に絡まったアティの腕を解いて、唇を離す
二人の唇から突き出された舌に褐色の糸がひいている。それが跡切れてしまってレックスは名残惜しそうにアティの唇を啄んでから見つめる
「レックス……」
「バレンタインになっちゃったからね、美味しかった?」
アティの涙に濡れている目蓋を唇でそっと拭って、レックスは悪戯な眼差しで微笑む

「な、なんて事言っちゃってるんですか!そんな訳……!ふッ……んっふぅ……ん」
二個目のチョコレートがまたレックスの舌から送られてくる
アティの胸がレックスの右掌の中で暴れている。慣れた手つきでブラのフロントホックが外されニットの生地越しに揉まれる。レックスの空いている左手はアティのロングブーツの紐を解いて黒いニーソックスの中を割り込んで撫でる、少しずつ……アティの足の付け根へと指を這わせる
ショーツの上から彼女のクレヴァスに沿って指を擦り付ける、じっとりと指が湿り気を帯びてきた
「あ……んぅぅぅ、だ、だめぇ。ハッ!ァ……もう、おねがい」
「何が駄目で……何をお願いしたいんだい?言ってごらん、アティ」
シュルッとショーツの紐を解く、剥ぎ取られたピンクのショーツが右足のニーソックスに張り付いている
「だから……その、私を」
「下世話な話で……バレンタインに自分をあげるって訊いた事があったけど本当に、そんな事って有るのかな?女の子って、時々男には考えつかない事をするんだね」
アティの身体に指を這わせながら……レックスはからかう様に、意地悪に囁く。
「そんな事……フッン有る訳、ぁん……無いじゃないですか ヒャっ!ハァ……ハァ。そ……れに、クフッバレンタインは女の子だけじゃなくて
ん……ぁ、男の人から、贈り物を贈っても良いんです……フ、ぁ」

ニット生地のワンピースの背中にあるファスナーを静かに下ろす。きめが細かい肌、脱がせている
レックスの傷だらけの肌とは違って新雪の様に綺麗だ……首筋に吸い付いて赤い印を付ける
「そう?じゃあ……アティは何が欲しいのかな、訊いてあげるよ」
「後悔……ぁンしちゃっても。ンフゥ……知りませんよ?」
レックスの首に布の感覚がする、アティの手にはラッピングに使われていた緑色のリボンが握られていた
ぐいっと強く引かれて、唇を奪われる。突然の出来事に目を見開いていたレックスの瞳が閉じられる
一通り、唇を犯されて。レックスはアティを見る、レックスを魅了し誘う様な上目遣いの蒼い瞳
レックスはその誘いに乗る様に挑戦的な眼差しで見つめる
「―――レックスが欲しいです」
「―――高く付くよ、アティ」
アティの理性を剥ぎ取る様に服を脱がせる、首にリボンを巻かれて
心の奥が黒くなっていく様な感覚をレックスは感じた……




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