リプレひとりH



「うう…、眠たい…。」
眠気をはらう為にハヤトは頭をぶんぶんと振った、
「なんだよ、また寝不足か?」
隣を歩くガゼルがそれを見てやれやれ、という顔をした、
「そーいや、仕事中もなんか眠そうにしてたもんな」
仕事と言っても人様に顔向けできない事でなく、
荷物の積み込みなどを臨時で手伝う事である、
日雇いだが結構割がいいのでハヤト達はよく手伝ったりしていた。
「まぁ…、そうだけど…」
重い瞼を必死に上げながら足を進める、
「でも今日は特に酷そうだな?」
「うん…」
「って!歩きながら寝るな!」
実際ハヤトは重度の寝不足であった、
ここの所毎晩原因不明の動悸に襲われろくに眠る事も出来なかった、
でもそれは若さで補い、今のところ大した問題は無かった。
だが、今日のは決定的だった、一睡もしていない、
それは昨日の晩何気なしに覗いたリプレの部屋では、
リプレは自慰行為に耽っていた、
それもハヤトのシャツを嗅ぎながらハヤトの名前をいとおしそうに呼びながら、
それが頭や耳から離れなかった、
今だって目を瞑れば…、
「!」
「うおわ!」
いきなりハヤトは目をカッ、というかクワッ!と見開いた、
それを見たガゼルは思わず奇声を上げてしまった。

「うん?何面白い声をあげているんだ?」
自分が原因とは露知らずハヤトは寝ぼけた声で問うた。
「いきなり見開くな!滅茶苦茶怖かったぞ!」
「ん…、そうか…?」
「そうだよ!」
「悪い…」
そう言いながらもまた船を漕ぎ出した、
…と思ったらまた、クワッ!
さっきと違いガゼルは直視していなかったが結構背筋にくるのもがあった。
「なるべく向こう向くことにしよう……」
あきらめきった顔でガゼルはそう呟いた。

二人が歩いているとその前を遮るかのように何かが飛び出してきた。
「オイ!はぐれ!今日こそテメェをブチゲフゥッ!」
指を指しながら前口上を述べるバノッサの鳩尾にハヤトの右がクリーンヒット、
こっちに歩みよりながら喋っていたのでカウンターが見事に入った、
続きを喋ることなくその場に崩れ落ち泡を吹いて気絶してしまった。
あまりもの見事さに仲間達も動く事さえ出来ずにその場を去るハヤト達を見送る事しか出来なかった。
でもその間も、カクッ、クワッ!を繰り返していた。
それを見てガゼルは寝ているところに悪戯だけは絶対に止めようと強く誓った。


そして夜が来た、
皆が食事を終えそれぞれの時間を楽しんでいた、
ハヤトは男数人に混じりカードをしていた、
勝ちもせず、負けもせず、という曖昧な順位で勝負はついた、
勝負がつきそろそろお開きにしようとした所ドアが鳴り開いた、
そこには衣服の山が立っていた、
「あー、みんなここにいたんだ」
山の正体はリプレだった、
「みんな洗濯物出しちゃってね、あなた達が最後だから」
そう言いながらリプレは山の横からひょっこり顔を出した、
他の人が腰を上げている中ハヤトは手を横に振りながら答えた、
「あ、今日俺洗濯物無し」
その言葉でぴくり、とリプレの動きが止まった、
床に洗濯籠を置き、ツカツカと歩み寄りハヤトのシャツを引っ張った、
「もう!汗臭いじゃない!脱ぐ!」
シャツを一嗅ぎして裾をぐいっと引っ張った、
「いや、今日はいいって!」
「不潔だから脱ぎなさい!他の人が嫌な顔をするよ!」
そう言いながらもリプレは無理矢理シャツを脱がそうとしていた、
「きゃー、助けてー!
 お父さん、お母さん、ごめんなさい、
 私は知らない土地で無理矢理服を脱がされています、
 あの時素直に忠告を聞い…、
 ごめんなさい、すいません、脱ぎますからその目はやめて下さい、
 僕が悪かったです、すぐ脱ぎますから許して下さい」
リプレの刺すような視線にハヤトは耐え切れず白旗を揚げた、
その様子に周りはゲラゲラ笑っていた、
シャツを脱ぐハヤトをリプレはジト目で睨んでいた、
が…、その視線は心なし熱を帯びていたように見えた、
しかしそれに気付く者は居なかった。


そして深夜…。
いつも通りハヤトの胸は動悸に襲われていた。
眠たくはあるが不思議と頭はスッキリとしていた、
いや、むしろいつもより調子がいいのかもしれない、
ハヤトは昨日のアレが夢か現実かを確かめるため寝床を抜け出した。

庭に出た後、足音を立てぬように気を使いリプレの部屋に忍び寄った。
そっと窓を覗くとやはりリプレは自慰をしていた、
そしてその手には先程の少し裾の伸びたシャツが握られていた、
リプレはシャツに顔を押し当てた、
「ん…、ハヤト…」
ハヤトの匂いが胸に広がり甘えたような、寂しいような声をあげた、
そして両手で強く胸を揉んだ、
ひとしきり揉んだ後シャツで尖った両乳首をなぞった、
「あうっ!!」
敏感になった乳首が擦れるその感覚に思わず声を上げ果ててしまった。
「すごいよ…、ハヤト…」
倒れこみながらもリプレはシャツをぎゅっと抱きしめた、
そしてその抱擁は外で覗いているハヤトにも伝わった、
だが、いつもの感覚とは違った、
ハヤトの胸にふんわりと、でも弾力のある胸の感覚が伝わってきた、
つん、とした乳首の感触もしっかりと感じ取れた。

胸が苦しい、それは謎の動悸によるものでなく、
明らかに自分の感情により高鳴っているものであった。
リプレの行為は激しさを増していた、
シャツを顔に押し当てもう片手で秘部を掻き回していた、
リプレが声を上げる度、匂いを嗅ぐ度、
その息遣いはハヤトの胸にしっかり伝わってきた。
リプレは秘部を窓の外のハヤトに聞こえるかも、というほど激しく掻き回した、
そして足をピン、と伸ばし、果てた。

だがすぐに起き上がりぐしょぐしょになった秘部にシャツの肩を押し当てた、
「ほら、凄いでしょ、触って…、ハヤト…、
 あなたの事を思ってオナニーしただけでこんなになっちゃうんだよ…」
シャツを見ながら言っているのでハヤトは自分に言われたわけではなかった、
でも肩に感じるその熱く濡れた感触にもう胸は爆発しそうだった。
「ハヤト…、身体も凄かった…、
 私はハヤトのシャツを使って、
 ハヤトの裸を思い出してオナニーしちゃうえっちな女の子なんだよ?」
先程のシャツを渡すために脱いだ時を思い出しているのだろうか、
上気した顔を更に赤らめたまらずシャツの胸に舌を這わした。
「!!!」
胸を這うそのぬらりとした感覚に思わず声を上げそうになってしまった。
これ以上ここに居ては気づかれるかもしれない、
そう思い、その場から去る事にした。

……一つの決意を未だ舌の這う感触を感じる胸に秘めて……




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