至福の時〜泡沫の夢〜



「あひぃぃっ!…くっ…ふっ…ふぁぁぁぁっ!!い…イイっ!!トウヤぁぁっ!!」
粘膜に濡れた肉同士が擦れあう。その度に与えられる快楽にカシスの身体は悦んでいた。膣肉を蹂躙する肉棒。ギチギチに詰め込まれ密着した肉が愛液を潤滑油に激しい摩擦を繰り返す。こうして繋がりあうのも何度目のことであろうか。こうして交わるたびに新鮮な感動が身を包む。初めてのときは痛みのあまり快楽を感じる余裕なんてなかった。ただ愛するトウヤと一つになれた充足感だけがそこにあった。肉の快楽という美酒の味を知ったのは二回目以降。その都度にカシスは感じる。自分の身体が彼を受け入れるたびにより淫らに悦楽に溺れていくことを。
「あっ…ふぁっ…あんっ…ひんっ…来るぅぅぅっ!!来ちゃうぅぅぅ!!」
もはや膣奥まで入りこんだ肉棒。亀頭が子宮の入り口まで到達したのかとさえ思えてくる。交わりは回を重ねるごとにより深く、より激しくなっていく。もたらされるオルガズムもそれに比例するかのように増していく。嗜好品のごとくやみつきになる。もう彼との性交なくしては生きてはいけないほどに。
(こんなにエッチになっちゃったよ…あたし…トウヤのせいで……)
喘ぎ声を大声であげながら淫らによがり腰を振るようにまでなった自分。そのことに羞恥を覚えなくもない。だがカシスはそれでもよかった。相手がトウヤだから。誰よりも好きな人だから。彼の前でなら例え淫乱な雌と化しても構わない。彼とともに苦楽を分かち合えることが出来るのなら。
(トウヤ…大好き…ずっとキミと一緒に……)
突き抜ける衝撃はカシスの子宮にまで響いていた。より深い場所で感じられる。トウヤの温もりを。彼と繋がっている。ずっとこうしていたい。ずっと彼の側に居続けたい。そんな想いが溢れ出して止まらない。とどめることもかなわずに。
「ひやぁぁぁっ!!あああぁぁぁっ!!」
びくりと脈打つ肉塊から放たれる熱い液汁を子宮に注がれるのを感じながらカシスの意識は飛ばされていく。記憶の向こう側へと。

「…っ!……くぅぅ…痛っ…ぅ……」
身体の一部を引き裂かれるような痛みが走っていた。硬くそして熱い肉根の感触。それが自分の膣内にゆっくり挿入されていく実感が痛みとともにカシスの脳内で広がっていく。
「大丈夫かい?カシス………」
「んっ…うっ…大丈夫…続けて……」
全身に響く破瓜の痛み。それに耐えるカシスを心配そうな表情で籐矢は見つめる。だがカシスは涙目で震えながらも願う。この行為を全うすることを。
「わかった。でも無理だと判断したらいつでも止めるから。」
懇願するカシスに対して籐矢も意を決する。これは自分にとってもカシスにとっても大切な意味を持つ営み。愛する少女がその純潔を捧げて自分を受け入れてくれる。これ以上の幸福がありえるというのだろうか。ならば自分に出来ることは彼女の望みを叶えることだろう。愛する人との初めての交わりを掛け替えのない思い出にするために。
「……っ…ひぃぃぃっっ!!ぎぃぃぃぃっ!!いぎゃぁぁぁぁっ!!」
その先端が突き刺さったカシスの膣内をトウヤの男根はさらに深く押し進む。初めて男を受け入れるカシスの処女肉を掻き分けて。膣肉を抉られる激痛にカシスの口からは悲鳴が洩れる。
「…あっ…かっ…は……っぐ…ぅ……」
膣奥まで侵入する肉槍の洗礼は処女のカシスには過酷である。胎内を挿し貫かれる衝撃。まともに呼吸すらできないほどに。脳を突き抜ける痛みと内蔵を押しつぶすような圧迫がカシスから意識を奪っていく。息も耐えそうなほどの形相のカシス。客観的に見ればこれ以上の性交の継続は困難に見える。
(さすがに…無理だな。これ以上は……ごめんよ…カシス。)
激痛に悶え苦しむカシスを見て籐矢は中断を決する。カシスの望みを達してあげられないことに口惜しさは感じる。大切な初めての営みで満足させてあげることができない。そのことに対する不甲斐なさも。だがカシス自身の身体の方が大事だ。ここで無理をさせてはいけない。機会はこれからもきっとある。そう思い腰を引こうとする。すると何かに固定されたようにカシスの膣から陰茎を引き抜くのが妨げられる。
「カシス!?」
突然のことに驚く籐矢。気づくといつのまにか籐矢にしがみつくようにしてカシスがその身を絡みつかせていた。
かろうじて保った意識。皮肉にも身を貫く痛みがそうさせてくれる。何とか視界を開けて見やるとそこにあるのは心配そうに自分を見つめるトウヤの顔。自分を気遣ってくれる恋人の顔である。
(トウヤ……)
彼は自分の身体を案じてこのまま行為を中断しようとしている。彼の優しさだ。事実、これ以上の続行はカシス自身にさえ無理に思える。
「……お願い…最後まで……」
だが目に涙を溜め、息も絶え絶えに洩らすのはそんな言葉。気が狂いそうな破瓜の激痛。拷問のような苦痛。だがそんな痛みに晒され続けても最後までやり通したい。こんな中途半端でやめて後悔したくない。そう強く思う。
「トウヤ……」
潤む瞳で見つめる。切な想いを込めて。その気持ちはトウヤにも伝わっただろうか。彼は何も言わなかった。ただ頷いて引きはじめた腰を動かし、押し進める。
「っ!あぁぁぁっ!!ぐあぁぁぁっ!!」
再び膣奥を抉られる。カシスの秘所からは処女膜を破られた証に血が垂れだす。破瓜によって開いた傷口。その傷口が硬直した肉の凶器にさらに抉られる。脳を焼くような想像を絶する痛みが再びカシスを襲う。
「あぐぁぁぁっ!!ト…ウヤ……トウヤぁぁぁっ!!」
悶えながらトウヤに必死でカシスはしがみつく。決して放さない。最後までやり通すのだから。彼との初めての営みを。
(痛い…痛いよ…でも……)
これが初めてのカシスには性交での快楽はない。ただ肉を引き裂かれる痛みだけがある。
(キミにあげられた…あたしの大切なものを…大好きなトウヤにあげられた。)
愛するトウヤと心も身体も結ばれたという実感。それがカシスをなによりも充足させている。破瓜の苦痛。それもそれが自分とトウヤの結ばれた証なのだから愛おしいとさえ感じられる。このままずっと繋がっていたい。トウヤと。
(トウヤ…あたし幸せだよ…だって…キミと一つになれたから。)
トウヤ自身も初めてなのだろう。ただがむしゃらにその肉棒をカシスの胎内に押し込んで突き動かしてくる。お世辞にも上手にとは言えない。実際カシスにとっては痛いだけのものでしかないはずだ。だがそれでもトウヤと繋がっていると思うだけでカシスは痛みさえ愛らしく思う。自分の身体でトウヤを受け止めている。彼が自分の身体で感じてくれる。喜んでくれる。そのことに勝る幸せなんてこの世にはない。
「ひくっ…うっ…くぅ…あっ…ひっ…トウヤぁぁぁっ!!」
絶頂に達したトウヤがその熱い想いをカシスの胎内に吐き出した瞬間。カシスは咄嗟に彼の名を叫んでいた。

「大丈夫かい。カシス。」
「えっ?あっ…うん。」
声をかけられてカシスは我に返る。気がつくとカシスの身体はトウヤの腕の中しっかりと抱きしめられていた。そのことに気づき思わず赤面する。
「あはは…ちょっと思い出しちゃって。その…トウヤと…初めて…したときのこと。」
気がてんぱっているのだろう。そんなことをつい口にしてしまう。気づいたときには。後の祭り。紅潮するカシスとうらはらにトウヤはにんまりと意地の悪い笑みを浮かべる。
「ふふ。そうだね。あのときは思いもしなかったよ。泣いて痛がってたカシスがこんなにエッチでいやらしくなるなんてね。」
「あぁっ!またそんなこと言う。トウヤの意地悪ぅっ!」
「おや、だってさっきまで僕がもういいと言っても締め付けて離してくれなかったのに。」
「違うよ!トウヤがいけないんだよ…だって…だって…」
どうして彼はこんなにも意地悪なのだろうか。情けないことにこの意地悪な彼に踊らされるのが幸福でならない。本当に心の底から自分は参ってしまっているのだろう。
「トウヤだけだから…あたしがこんなにいやらしくなっちゃうの…キミだけだから…」
言った途端に動機が激しくなる。身体が熱い。火照っている。
「それで。」
そんなカシスに対して微笑みながらトウヤは続きを促す。こいつは悪魔だ。絶対本性悪魔に違いない。性格悪すぎる。でもこんなにこやかな笑顔には逆らずカシスもやむなく口にしてしまう。
「…もっと…して……」
顔を真っ赤に染めて呟く。言ってしまった。嵌められた。彼の姦計に。
「あたし…もっとトウヤを感じたい…だから…あたしをキミだけのものにしてぇっ!!」
何をトチ狂ったことをと自分でも思う。だが身体は正直だ。カシスの指は注がれた白濁が溢れ出る秘所に当てられていた。身体の疼きが止められそうもない。どうしようもないことに。つくづく魅せられているのだろう。彼に。
「トウヤ…お願いぃぃ…トウヤぁぁ…」
そして甘い猫なで声でねだる。トウヤの前では自分は淫らな雌猫。でもそれでいい。彼と一緒なのだから。ずっと一緒なのだから。こうしてトウヤとカシス。二人の夢のような甘いひと時は今日も過ぎてゆく。愛し合う二人に至福の時間を与えて。


夢というものはどうしてかくも残酷なものなのだろうか。覚めた瞬間、現実に絶望させられる。覚めないまま幸せな時に包まれていられれば良かったのに。
「ん…ぅ…トウヤ……」
「お目覚めかい。」
目覚めると同時にかけられる声。この声を聞かされると欝になる。急に現実に引き戻されるから。夢とは正反対の無惨な現実に。
「少しはぐっすり眠れたようだね。カシス。」
そういって悪魔のように微笑む相手。その容姿はどことなくトウヤに似ている。ただ違うのはその笑みの向こう側に存在するものが優しさではなく冷酷さであること。
「あぁっ…くぁぁぁっ…くふぅぅぅ…あふぁぁっ…んふぅぅぅぅっ!!」
「……っ!」
突如響く喘ぎ声にカシスは振り向く。視線を向けたその先。そこではカシスと同じ年頃の少女が召喚獣によって輪姦を受けていた。少女の膣とアナルには逞しい悪魔の肉根が沈められている。前後から同時に胎内をかき回され喘ぐ少女。だが群がるケダモノ達の情欲はそれだけでは収まらない。手も口も胸も、ペニスをしごくために使用できる箇所全てが酷使を受けていた。全身を包むのは黄ばんだスペルマ。肉竿を引き抜かれると同時にゴポリと音を立てて膣と腸から白濁が溢れ出る。そんな精液まみれの秘肉に順番を待ち構えていた者たちの肉槍が休むことなくあてがわれていく。
「…クラレット…姉さん……」
ポツリとカシスは少女の名を呟いていた。クラレット。自分の異母姉。自分同様に派閥に反逆した罪で肉奴隷の身に堕とされた哀れな少女。そう自分と同様に。
「随分遅いお目覚めだったじゃないか。せめて気を失っている間ぐらい休ませてあげてとクラレット姉さんが泣いて頼むからそのままにしといたけど。」
するともう一人いた少年がかったるそうな口ぶりで呟く。同時にカシスは気づく。自分の身体が粘液でベトベトに汚されていることに。そう今クラレットが浴びせかけられている白濁のゲル状の物質に。
「でももう限界だぜ。あれは。流石に二人分のノルマこなすのはキツイだろうしな。」
そう囁いてから少年は息を吐く。カシスはしばし呆然と目の前の惨状を見つめる。輪姦されるクラレットの姿。それを嘲笑うかのような二人の少年。クラレット同様に既に汚されいる自分の身体。カシスの目の前に存在する事象。その一つ一つがカシスを幻想から現実へと引き戻してゆく。
「あはは…はははは…ははははは…………」
漏れ出したのは乾いた笑みだった。なんとも滑稽なものだろう。妄想にまみれた夢の中で愛するトウヤと結ばれていた自分。愛する人に純潔を捧げ、身も心も一つになって互いに苦楽をわかちあっていた。ずっとトウヤの隣にいることができた。決して叶うことのない願望。現実の自分は処女を無惨に引き裂かれ、こうして淫らな調教を受け続ける肉奴隷にすぎないというのに。
「あは…ははは…あははははは!!」
笑い声が止まらない。哀れで惨めな自分。そんな自分が可笑しくて可笑しくてたまらない。夢と現実とのあまりものギャップ。それがいっそうに笑えてくる。道化だ。自分はどうしようもないほど滑稽な道化だ。どうしてあんな幸せな夢を見てしまったのだろう。夢から覚めればそれこそ悪夢のような現実に引き戻されて絶望するだけだというのに。
「あはははははは…ははは…あはははははは」
そしてカシスは壊れたように笑い続ける。何の希望も残されていない非情な現実の中で。


おわり

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