ピュア童貞クンの妄想 3……萌え、とは言ったがどうすれば良いのだろう? 幼少時の虐待で思い起こされるのは、泣きわめく幼い自分とアヒャ笑いの祖父だけ。 だったら。 「人生やり直し、か」 今現在のフェアと幼少時の自分なら釣り合うかも。 リュックだかミルクレープだかコーランとか言った竜の子みたいな扱いとダブるかも知れないけど、さ。 「飴…こんな時間にミニゲームして怒られないかな…?」 シャオメイに用事を頼む為の飴を一つも持っていない事に今更気付き、ギアンは一人ごちる。満天の星が散らばる時間にガチンコ☆トレーニング!なぞ始めたら、近所迷惑以前にあのこうるさい巨乳好き駐在が必ず駆け付ける。 「巨乳好きの癖に、忌々しい奴…!」 「ねぇ…ギアン?」 ぶにゅり、と強く固くパン生地を握り締めたギアンの耳に、不意に聞き慣れた声が飛込んできた。 「うわ!うわあぁぁぁっ!」 目の前には自分が思いを寄せるフェアの、いぶかし気なふくれっ面がある。 どうやら少し前からギアンを呼んでいた様だ。 「な、何、かな?」 「パン少し休んでさ、ちょっと一緒に倉庫に来てよ」 くん、と引っ張られた袖にギアンはまたまた妄想を膨らませるのだった。 倉庫、密室。 最高のシチュエーションだ! 『あっ、あうぅん…!』 前戯をした覚えも無いが、じっとりと濡れそぼるフェアの膣にギアンの蔭茎が突き刺さる。 くん、と彼女の幼い膣壁を掻き回して子宮の奥を強く揺すぶれば、フェアはギアンの動きに合わせてあえぎ唸る。 『あっ、あっ、あっ……』 小刻みに続くフェアのあえぎに興奮したギアンは更に激しく彼女の膣を掻き回し、子宮の奥へ奥へと己の蔭茎を突き立てた。 「で、ちょっとお尻を押して欲しいの」 「ふぁうぅっ!!」 淫靡な妄想に溺れていたギアンに、新たな萌えキーアイテム『お尻』が加わる。 どうやらフェアは倉庫に積み重なった、荷物の上部にある鍋を取りたいらしい。彼女の背丈では微妙に届かない鍋に業を煮やし、背丈の高いギアンを呼ぶに至った訳だ。 「僕が取ろうか?」 くい、と震える手でフェアのお尻を押してやれば。フェアは爪先を思いきり伸ばして 「うぅん、しまった私が取らないと…雪崩が起きちゃう…」 と指を震わせ鍋に手を伸ばす。 きゅ、と締まったり緩まるフェアのお尻を両手で押さえるギアン。彼女のお尻は彼女の力の入れ具合で千差万別にぽよぽよと跳ね回る。 「………」 取得するスキルを選んで下さい *微乳萌え初段 プリケツ萌え初級 微乳萌え初段 *プリケツ萌え初段 シャキーン! エキセントリックヘタレバイトにクラスチェンジしました。 性交の経験は無くとも、確かなお尻の質感によって妄想は跳ね上がる様に進む。 「あは、あはは…凄いよフェア…!入れただけでイッちゃったりしてる…!」 「わっ…と、と…」 風が吹いただけで勃起しそうな勢いの厨房の様な妄想をして、風も無いのに股間と額の角を熱くたぎらせたギアンの眼前に、支えを失いよろめいたフェアのお尻が飛込む。 さくっ。 「いったああああぁぁぁぁぁぁぁぁいいぃぃぃっ!!!!!」 平穏なトレイユの町に、フェアの悲鳴が響き渡った。 「なななな、何だ!?こんな時間に!!」 『忘れじの面影亭』の倉庫に駆け付けたグラッドは槍を片手に、モソモソと腰帯を結い直し乍ら叫んだ。 どうせ「ミントさん…!」等と卑猥な行いをした矢先にフェアの悲鳴を聞き付けたのであろう事は一目瞭然である。 「何かおかしな事でもされ…??」 目の前には、尻を押さえるフェアと、剥き出しの角のままに倒れ伏せるギアン。 「被害者は…ギアン、か?」 漸く腰帯を締めたグラッドの呟きに、フェアは非難の声を上げた。 「違うよお兄ちゃん!私が刺されたの!!」 「いや、だって…。アイツ血塗れだぞ…」 グラッドの呟きと共にじわりと広がるギアンの鼻血に、グラッドはギアンを指差して固まってしまう。 「私が……その、ギアンの角にお尻の上を…」 「角で尻を刺されたのかっ?!」 「いや、違うの…」 「ななな、何てこったあぁぁ!!角プレイなんて凄まじくマニアック!!!」 「お兄ちゃんってば!私の話を聞いてよぅ!!!」 「誤解が誤解を生んでしまったみたいね…」 可哀想なフェア、とメリアージュは溜め息を吐く。 「胸は無い方が良いのよ…。あっても邪魔だし、性交の度にいじられるのは…ウザイだけだもの…」 キラキラと輝く光を纏わせメリアージュは目を細めてニヤリ、とほくそ笑んだ。 翌日― 「ホワッチァァァァッー!!」 「ウソダローン!!」 と場所は違えど寝起きと共に朝の静寂を破る悲痛な微「乳」萌えの嘆きが聞こえたとかどうとか― つづく 前へ | 目次 | |