ミルリーフ陵辱



「やだあっ! やだっ、助けて、ママ、ママぁ!」
 名も知らぬ男に羽交い絞めにされ、服を半端に脱がされたミルリーフ。台に腰掛けた男の膝の上に、小さな身体がすっぽり収まっている。
 この体勢は、フェア相手にもせがんだことは、ある。
 甘えたがりのミルリーフに対し、面倒見の良い少女は「仕方ないなあ」と応えてくれた。その記憶は、とても温かくて、優しくて、幸せだった。
 今は違う。
 温かくない。男の体温は気持ちが悪いだけ。
 優しくない。今まさにミルリーフのかぼそい両手首がぎし、と鳴った。大きな瞳から涙がこぼれる。泣きじゃくり、洟をすする。縄でくくられた腕が、痛い。同時に二本の腕は男の肩へとぐっと引きつけられ、関節が軋んだ。せめてもの抵抗にと脚をめちゃくちゃに振り回す。
 男は頓着せず、
「あうっ」
 細い、本当に華奢な腕を、関節とは逆の方向に押した。
 勢いはつけず、ましてや万が一にも折る恐れのない力加減で、ミルリーフが苦痛でおとなしくなるように、それだけを目的としての行為だった。
 ミルリーフはすすり泣き全身の力を抜く。体力より先に気力が削られる。
 ご褒美、とでも言うように、腕が解放された。
 しかし縛めはそのまま。交差する両腕はミルリーフの前で力無く垂れている。
 肩で息をするミルリーフだが、その哀れな様子も背後の男に何ら影響を及ぼさなかった。
 男の左腕が、ミルリーフの膝裏に回される。
 なんだろう、と思う間もなくミルリーフの脚はひとまとめにされ、身体ごと引かれた。腕が男のそれと触れそうになり、咄嗟に胸の前で拳を握る。身を縮めて震えるさまは、庇護欲と同時に嗜虐をそそる。
 ミルリーフの今の体勢を説明するなら「体育座りからふくらはぎだけ上げた状態」とでも言おうか。薄い臀部を台につけ、桃色の衣装は乱暴に引き裂かれたままところどころ肌を晒している。
 衣装は、隠すべき場所を隠してはくれない。
 最も深く隠匿されるべき場所―――成長し、何時か他人を受け入れる場所、産毛すら生え揃わぬ秘裂が、ぴったり口を閉じたまま外気に震えていた。

 ミルリーフは混乱していた。
 冷たい。
 痛い。
 恥ずかしい。
 何か、酷く忌まわしいコトをされていることだけは分かる。こうなった理由も、男の目的も分からなくても、今自分は母が見ればきっとショックを受けるだろう姿をしているコトだけは、解った。
 身体を縮め、男の呼吸を首筋で受け、また嗚咽を上げる。
 それだけでも耐え難いのに、
「…っ!」
 更に、新しい感触が加わる。
「あ…あ、あ……」
 ざわざわと脊椎を昇る不快な刺激。
 尻尾を、掴まれた。
 竜の証しである大事な器官を、撫でられ、掴まれ、しごかれている。
「や、だ…さわらないで…ミルリーフを、さわらないでえ…っ」
 男の指が尻尾の先端を捉えた。釣り針のような返しのついたそれをてのひら全体で包み、親指と人差し指で一番端をしごく。
 ミルリーフには、男の行為の意図が読めない。苦痛はない。ただ掴まれているだけだ。
 なのに先程よりも酷いことをされている気すらする。
 尻尾が、ミルリーフの意識を離れて移動する。男を振り払おうにも力が足りない。男の手の中で打ち揚げられた魚よろしく跳ねるのみ。向かう先は。
 冷たく、乾いた、幼い秘裂。
 尖った先端でそこをつつかれて、ミルリーフはびくんと身体を震わせた。
 ―――何を、されているの?

 分からない。
 分からない。
 幼い竜の子には、分かるはずがない。

 尻尾の先端が持ち主の内部にめりこんで、ようやっとミルリーフは『痛いこと』をされているのだと判断した。

「―――っあ、ああああっ! いたい! 痛いようっ!」
 残る力を振り絞って暴れる。脚をばたつかせ、身をよじり、長い髪の毛がばらばらに散らばる。
 しかし拘束は緩まず、身体のなかに入りかけたやはり自身の一部は、抜けるどころか無理矢理外から押し込まれた。
 背中が反り返り、喉から空気が洩れる。
 狭い場所を乾いた尻尾が進む。進むよう強要される。
 男の手が秘裂のすぐ側で尻尾を送り込んでいる。
 肉を割る、嫌な音が聞こえる。
 ミルリーフは動けない。動けば痛む。けれど動かなくても痛む。男に動かされて痛む。
 どうすれば痛くなくなるのか。分からない。
「ママ…ママ…」
 みちみちと更に尻尾は押され、小さな身体は苦痛にひきつる。
 ようやっと止まった時、驚いたことに尻尾は最初の節までしか埋まっていなかった。―――否、ミルリーフの未成熟な身体を顧みれば、これでも相当な負荷がかかっているのだろう。
 虚ろな目で、自分すら支えられずに背後の男へと身体を預ける。叫んだせいか涎が垂れているが拭う気力もない。
 男が、尻尾を握る手に力を込めた。
 また、入れられる。
 恐怖に喘ぐミルリーフだったが、それ以上入ることはなかった。
 それより悪かった。

 ぎ―――と。ぶち―――と。幼い肉のちぎれる音がした。

 ミルリーフは瞳をいっぱいに開き、痛みには際限がないのだと知った。
 尻尾が、抜かれようとしている。狭い場所に無理に挿れられた異物は、出る時も周囲を傷つける。
 かすれた悲鳴が上がる。
 体力を使いきり、気力を削られ、もう何処にも叫ぶ力は残っていなかったから、その悲鳴はとても微かなものだった。
 なのに、男の動きが止まる。それまでミルリーフを無視していて、物のように扱ってきたのに、その時だけ男はミルリーフに応えた。

 どうしたんだい、と聞かれて、ミルリーフは途切れ途切れに言葉を発する。
 嫌悪を、別の感情が上回る。
「痛、いの…中で、ひっかかって、出ないの…っ」
 尻尾の返しが肉に引っかかり出ないのだと、必死で伝える。
 そうか、と男は答えて。
 中指と人差し指を秘裂に、まだ尻尾で埋まる狭い場所へとねじこんだ。
 拡げられる。
 細い背中が攣る。
 ミルリーフの小さな胎内を三本の異物が犯す。どれもミルリーフ自身の意志とは関係なく動く。自分の一部すら。
「っ、」
 その、ままならない器官がぐいと抓まれた。
 なかを押し広げる男の指が、傷ついた場所を圧迫する。押し潰さんばかりに挟み込む男の指が、身動きの取れない尻尾をねじまげる。正確に言えば、先端の返しを折る。そして外へと向かう。
 ずるずると。血と、粘膜をまとわりつかせて、絡まるそれらはやっと姿を現した。
 ミルリーフはかくんと首を折り、僅かなすき間から見える有様を視界に入れたが、もう何も言わなかった。
 ただ、再び先端がなかへと潜った時、ほんの少し喘いだ。
 何度も繰り返される。
 自分の一部である尻尾が、繰り返し自分の胎を蹂躙する。
 抜く時は、男が尻尾の返しを潰し抜き易く“してくれる”。
 ミルリーフは行為の繰り返しをぼんやりと受け止めていた。途中で脚が下ろされたが、閉じようとは思わなかった。そんな考えをする余力もなかった。
 やがて、痛みは鈍い熱へと置き換わる。

 湿った水音が。した。

 ミルリーフは首を傾げた。なんの、音だろう?
 それは己れの一部を銜える秘裂から聞こえた。男も気づいたらしく、わざと水音を立てるよう尻尾を動かした。強い動きだったが、最初ほどは痛くない。
 何かが、秘裂から、滴っている。
 コレがあると痛くない―――のだろうか?

 そうだよと囁かれる。
 そうなんだと納得する。ではコレがたくさんあれば痛い思いはしなくていいのだろうか?
 そうだよと肯定を返される。
「じゃあ―――これ、欲しい、の…どうすれば、いいの?」
 後ろから抱きしめられる。抵抗しようとは思わない。ただ、痛くなくなるコレが、もっと欲しい。
 耳元で、答えが与えられる。気持ちよくなればいいんだ。
 ぐちゅりと尻尾が動かされる。鈍い痛みと、痛み以外のなにか。
 気持ちよくなれば、痛くなくなるコレがもっともっと出る。そうすれば痛くない。
 それが欲しくて、もう痛い思いはしたくなくて、必死で頭の中繰り返す。
(いたくない、気持ち良い、これはとっても気持ちのイイコト、痛くない、痛くない、コレはとってもキモチノイイコ

ト―――)
 粘ついた水音が、する。
 ミルリーフは口を開き―――甘い吐息を洩らした。
 脳が苦痛を拒否し、極微量の快楽を捕らえた瞬間だった。
 一度溺れてしまえばあとは容易い。秘裂は自身を守るため潤滑液を分泌し、感覚は苦痛を無視して快楽を優先的に伝える。滑りが良くなった胎内を、尻尾は行き来する。
 胎内を擦られる感覚と、
 尻尾を圧し包まれる感覚。
 ふたつの刺激にミルリーフは身体を震わせた。
 尻尾をくぐらせるたび、水音は大きくなり、雫が外まで垂れる。

 何度目か、何十度目かの尻尾が抜かれた後、今度は戻ってこなかった。代わりにミルリーフは台上にうつぶせにされ、尻を上げる体勢を取らされた。
 長時間犯され、濡れそぼった箇所に、熱いものが当たる。尻尾よりも、指よりも太いそれを、しかしミルリーフは受け入れた。
 今までで最も深いところまでそれは届き、呼吸が止まる。
 ず、と背後の男があとずさる気配から、ミルリーフは尻尾の返しを思い出し身体を強張らせた。
 けれど。
 ずるずると引き抜かれるそれは、確かに胎をひきずりはしたが、予測していたよりずっと優しいものだった。

 当たり前の話。最初から異物としてしか認識できない器官と、女のなかに入る為に存在する器官と、どちらがより快楽を引き出しやすいかなぞ自明の理。
 男の器官はミルリーフには辛い大きさであろうに、ミルリーフは幼い嬌声を上げる。
「あ―――あ、あ」
(気持ちいいこと、これは気持ちイイこと、キモチいい―――)
「あ、ああああっ!!」
 背筋を、電流が駆ける。膣が収縮し、なかの他者をより深く感じる。それは収縮に反発するようにぐっと張りつめ。ミルリーフの中に、奔流を吐き出した。
 ミルリーフの最後に残った力が、奔流に全て飲み込まれる。全身が弛緩する。瞼が閉じて、桃色の髪が上気した横顔をゆっくりと隠してゆく。

 色を失った唇が開き―――小さく、ママ、と呟いた。


おわり

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