16歳の新星と姫君と41歳のママン



 屋敷はリシェルの実家よりも遥かに立派なものだった。ファナンにあるマーン家の邸宅。
 これで本宅が聖王都ゼラムに別に存在するというのだから流石は金の派閥議長職マーン家と言うべきであろう。
 リシェルのブロンクス家とて名門の家系だが、これは桁違いである。
(お風呂もこんなに立派だしさ……)
 プール並みの広さの豪華な浴場でリシェルは湯につかる。あの後、ファミィから先程のお詫びを兼ねて招待されたのである。
 とりあえずは汗を流したらどうかとファミィから勧められてこうして風呂に入っている。
(それにしても……無茶苦茶すぎよ……なにもかも……)
 いきなり人を手篭めにしてくれた娘もさることながら、娘を笑顔で折檻し、生き埋めにするその母親。
 その手の規格外には自分の周辺だけで慣れっこかと思っていたが甘く見ていた。上には上がいる。
 湯船につかりながらリシェルが溜息づいていると、ガラリと入り口が開く。
「お湯加減はどうかしら。リシェルちゃん。」
 現れたのはファミィだった。すっかり黒こげになったミニスを引きずりながらファミィは穏やかな笑顔をリシェルに向ける。
「は、はい。丁度いいぐらい……です。議長」
 かしこまって言うリシェル。ファミィはクスクスと笑って言う。
「そんなにかしこまらずに自分の家だと思ってくつろいでくれていいのよ」
 更にこれが重要とばかりにファミィは付け加える。
「それと私のことは肩書きじゃなくて、ちゃんと名前で呼んでくださいね。『ファミィさん』というような感じで」
「はい。ファミィさん」
「『ファミィちゃん』と呼んでくれても構わないのだけれど」
「いや……流石にそれは遠慮しときます」
「あら、それは残念。ねえ、リシェルちゃん。ミニスちゃんをキレイに洗ってあげたいんで一緒にお風呂いいかしら?」
「え、ええ。あたしは構いませんけど」
「そう。よかった。どうもありがとうね」
 そう微笑んで言うとファミィはミニスをつれて脱衣所の方へと一旦戻る。
 いまだ緊張の解けないリシェルはその後姿を呆然と見つめた。



(この人……いったい何歳?)
 脱衣を済ませて再び現れたファミィに対し、リシェルは率直な感想を抱いた。
 染みひとつ無く張りのある艶やかな肌。みずみずしい肢体。とても自分と同い年の娘がいるとは思えなかった。
 よく引き締まった身体のラインにほどよく形の整った美乳。同性のリシェルの目から見ても惹きつけられる。
 世の男性諸氏をやといったところだろう。金の派閥を束ねる『母』はとても若々しくそして美しかった。
「あら?どうかしたのかしら」
 ぽーっと見とれているリシェルにファミィは声をかける。リシェルが顔を真っ赤にして湯船にもぐると
 ファミィはまたクスクスと小さく笑う。
「今日はうちのミニスちゃんが迷惑をかけて本当にごめんなさいね。この娘もこの通り反省してますから」
「きゅうぅぅ……ピクピク……」
 素っ裸でのびてるミニスの頭をファミィはリシェルに下げさせる。
「いや……あたしの方はいいですから……もう勘弁してあげてください」
「リシェルちゃんは優しい子ね。よかったわね。ミニスちゃん。リシェルちゃんが許してくれて」
 失神したままのミニスにファミィは語りかけるがミニスは白い目を剥いたままである。
(暴走したときのポムニットよりもおっかないわ……この人……)
 世の中、上には上がいる。その適確な見本が今、リシェルの目の前にはあった。



「ごしごし。ごしごし」
 石鹸は泡立ててファミィはミニスの身体に塗りつける。生き埋めにされたミニスの身体を汚れを丁寧に落としていく。
「ごしごし。ふふっ。なんだか久しぶりだわ。こうしてミニスちゃんを洗ってあげるのも。ごしごし」
 嬉しそうに娘の身体を洗うファミィをリシェルは見つめていた。そしてぼんやりと思い出す。
『おじょうさま。お背中を流しいたしますね』
『もう、いいってばポムニット。自分で洗うから』
『ダメです。おじょうさまに任せるといつもいい加減ですから』
『う〜〜〜〜〜』
 きゅんと少し胸がせつなくなった。一度は忘れかけたホームシックがぶり返してきた。
(そういやママとも随分会ってないな……)
 帝都で離れて暮らす母のことも思い出す。自分の屋敷にいるときは母親代わりのポムニットが傍にいてくれるから
 普段はあまり意識しない。だがこうして遠く離れた地に一人でいると否応なしに母恋しさがつのる。
「どうかしたのかしら?リシェルちゃん」
「わひゃっ!」
 浸っているうちにファミィが声をかけてきたのでリシェルは慌てふためく。
「なんだか元気がなさそうにみえるのだけれど……やっぱりお家が恋しいのかしら?」
「い、いえ……そんなことない!いや……ないです……」
 図星だった。リシェルは取り繕うがファミィにはまる分かりである。
「無理をしなくてもいいのよ」
 するとファミィはリシェルに優しく微笑みかける。ミニスを洗うその手を一旦止めてリシェルの方に近づく。
「大変だったわね。うちのミニスちゃんと同じでまだまだ甘えたいお年頃なのに一人でこんな遠くまで来て」
「別に……そんなこと……ってわひゃう!?」
 ギュムッ。近づいてファミィはリシェルを両の腕で抱きしめる。
「ちょっ!ちょっと議長!じゃなかった!……ファミィさんっ!」
 突然抱きしめられてリシェルは困惑する。なんだか顔の辺りに柔らかい感触がした。
 まだ発達途上の娘とは比較にならない豊かな膨らみにリシェルは顔を押し付けられる。
(なに……なんなのよ!?いったい)
 まさか母親の方までこっちの趣味の人なのか?リシェルはそう疑ってしまう。けれど何故か嫌な感じはしなかった。
 温かでそれでいて柔らかい。幼いころを思い出させるような温もりが伝わってくる。
「甘えてもいいのよ」
「っ!?」
 優しく背中を擦りながらファミィはリシェルの耳元で囁く。リシェルの身体がビクンと震える。
「派閥にいる子たちはみんな、自分の子どものように私は思っているの。
 だからリシェルちゃんも私のことをお母さんだと思って甘えたっていいのよ」
「……あっ……あぁ……」
 優しい言葉にリシェルの声も震える。今、自分を抱きしめてくれるファミィの温もり。
 懐かしかった。それに愛しかった。遠い昔に感じた温もり。それと同じものを今、確かに感じて。
「……っぐ……ぅ……マ……マ……」
 リシェルは涙ぐむ。意地っ張りの衣が剥げ落ちて、寂しがりやで甘えたがりの中身が顔を出す。
「うぅぅぅ……あぁぁぁ……ママっ!ママぁぁっ!」
 そしてリシェルはファミィの胸にすがりついて子どものように泣きじゃくる。
 ファミィは何も言わずに優しく抱擁をつづけた。
「ちょっと……勝手にわたしのお母様をとらないでくれる?」
 ようやく意識を取り戻したミニスの突っ込みがポツンと響いた。



「ごしごし……ごしごし……うふふふ」
 ゴシゴシとファミィは今度はリシェルの身体を洗う。たっぷりと石鹸の滑りをつけた指がリシェルの身体を弄る。
「……あっ…っふ……ううん……あふっ」
 リシェルは可愛らしく喘ぐ。発達途上の乳房や陰毛も薄い秘部など敏感な部分も一緒に洗われて。
 ほとんど愛撫といっても良かった。けれどリシェルは抵抗しない。むしろずっとこうされていたいとさえ思ってもいた。
「お母様ズルイ!わたしの方が先に目をつけてたのに!」
 自分が目をつけていたリシェルをファミィに横取りされてミニスは憤慨する。
「あらだめよ。ミニスちゃんは召喚術を使ってズルしようとしたんだから」
「うっ……それは……」
 魅了をかけてリシェルを手篭めにしようとした悪行を引き合いに出されミニスはつまる。
 ファミィはいつもどおりの穏やかな顔でリシェルを愛で続ける。
「ふふふ……ごしごし……どう?リシェルちゃん」
「……はぅ……ふぁ……あっ……気持ちいい……です……ファミィ…さん……」
 うっとりとした意識でリシェルは答える。リシェルの身も心も甘く蕩けてしまいそうだった。
「あら、リシェルちゃんったらまだ他人行儀ねえ。リシェルちゃん。今はママって呼んでくれもいいのよ」
「……うん……気持ちいいよぉ……ママぁ……」
 普段からすればありえない素直さでリシェルは答える。
「お母様ぁっ!!」
 そんな二人の様子にぶち切れ掛かるチビジャリがここに一匹。このまま放っておくと
 本気でリシェルにファミィを取られかねないので二人に向かってミニスはずんずんと歩み寄る。
「あらミニスちゃんったら焼餅?しょうのない娘ねえ」
「お母様が悪乗りしすぎなのよっ!」
「そんなことないわよねえ。リシェルちゃん」
「……うん……ママぁ……」
「ほら、そこっ!ママ禁止!お母様はわたしのお母様なんだからね!」
 プリプリとミニスは怒り出す。ファミィはリシェルを愛でる指を動かしながらまたクスクスと小さく笑った。




「んっ…っは…あふっ…くふっ……」
「へへっ……はっ……はふっ……くぅん……」
 二人の少女の喘ぎ声が重なる。石鹸の泡に包まれた身体。リシェルとミニスはその身体を使ってお互いを洗う。
「うふふ。これで二人が仲良くなってくれるとお母さんは嬉しいなあ」
 発案者は言うまでもなくファミィである。ミニスはそれを聞いて我が意を得たりと顔を輝かせて
 リシェルもファミィの言うことには素直に従った。
「あっ……やぁぁ……擦れて……感じちゃう……あひゃぅぅぅ!!」
「んふふ……可愛い……思った通りだわ……にしし♪」
 リシェルとミニス。発育においてはいい勝負の二人だが、流石に絡み合いにおいてはミニスの方に分があった。
 身近におじょうさまLOVEの万年発情メイドがいるのでリシェルもその手の経験がないわけではない。
 けれどそれは受けの経験。複数の同性ラヴァーズを抱える熟練の攻め手のミニスにしてみればたわいもない。
 互いのほのかな膨らみ同士がつぶれあって突起が触れ合う。擦れあう陰核はしびれるような刺激を脳に送り込む。
 それだけでリシェルはもう参ってしまうのだが、ミニスは達者なものでリシェルの弱い部分を的確に探しあててそれを責める。
「あらあら。ちょっと一方的すぎるかしら」
 余裕たっぷりのミニスに何度もイかされているリシェル。そんな様子をみてファミィは少し困ったような顔をする。
 あまり一方的な展開は望むところではない。どうしたものかと考えあぐね明暗にいたる。
「ひあぁぁぁっ!あたし……もうっ!」
「ダメよ。まだまだいくわよぉ……っ!?あぎぴぃぃぃぃいいい!!」
 刹那、ミニスは絶叫する。責められているリシェルも何事かと驚き見る。すると恐ろしいことに気づく。
 リシェルの上に覆いかぶさっているミニス。その可愛いお尻のすぼまった部分にずっぷり何かが差し込まれていた。
 なにあろう。ミニスの母親であるファミィの指である。
「お、お母様……そこ……そこは……あぎゃふっ!」
「あらあらダメよ。ちゃんとハンデをつけてあげないと。ミニスちゃんはこのままでリシェルちゃんを気持ちよくしてあげなさい」
「そ……そんなぁ……はぅぅぅぅうう!!」
 娘のアナルをほじくりながら責めの続行を強要する母親。金の派閥の頂点はいい感じにただれていた。
「んっ……あっ……はぅ……んぅ……」
 そのただれた母娘にもろに巻き込まれたリシェルは甘く喘ぐ。ミニスに手篭めにされかけたときはあれほどに嫌がったものだが
 今は従順に快楽に身を任せている。基本的に受け体質なのである。このウサギさんは。
「さあさあ。二人とももっと頑張って」
「きぴぃ!お母様……両方……ひあぁぁうぅうぅう」
 ミニスの膣の方にも指を入れてファミィは追い討ちをかける。悶えながらもミニスはリシェルへの責めはしっかりと続ける。
「あはぁ……ミニスちゃん……リシェルちゃん……とってもステキよ……二人とも……」
「らめへえええええ!!お母様ぁっ!わたしもうらめへぇぇぇ!きゃふぅぅぅ!!」
「やぁぁぁあ!ひぅぅぅうう!イくぅぅうう!イっちゃうぅぅぅ!ふぁぁぁぁああ!!」
 響き渡る嬌声とともにリシェルとミニスは同時に果てるプシュッと音を立てて潮を噴出す。
 娘二人の愛蜜を顔に浴びながらファミィはいつもどおり優しくにっこり微笑んだ。




「んっ……んむっ……んちゅ……お母様ぁ……」
「はむっ……んっ…ちゅっ……ママぁ……」
 二つの唇がファミィの両方の乳房に吸い付く。ファミィは二人の娘の頭を撫ぜながら優しく微笑む。
「ふふふ。とっても甘えん坊さんね。二人とも」
「はい……お母様……」
「うん……ママぁ……」
 ファミィに乳首を吸いながらリシェルとミニスは甘くまどろむ。ファミィはそんな娘達の姿にこの上のない幸福を感じた。






「……ねえ、ポムニット。いい加減ちょっとは離れてくれない?」
 うんざりとした顔でリシェルは言う。けれど言われた当人は何処吹く風で
「何をおっしゃるのですか!おじょうさま!わたくし、もうおじょうさまのお傍は死んでも離れません!」
 この調子である。研修から帰ってきてから数日、それはもう四六時中ずっとポムニットは食みついてくる。
 最初のうちはリシェル自身も再会の嬉しさに許していたが、こうも続くとげんなりもする。
「諦めろ。おまえのいない間、すんげぇたいへんだったんだから。ポムニットさん、禁断症状起こして……」
 ライが言う。よっぽどすごかったのだろう。思い返すライの顔は痛々しいものだった。
「だからって限度があるでしょ。いい加減離れろっつうの!このアホメイド!」
「ああっ!おじょうさまの罵りぃぃ!いいっ!いいですっ!もっとこのわたくしめを罵ってくださいましぃ!」
 手のつけようがない。こりゃダメだとリシェルは溜息をついて天井を仰ぐ。そんなリシェルにライが声をかける。
「そういやおまえ、研修の方はどうだったんだ?まだ詳しく話し聞かせてもらってねえけど」
「どうって聞かれても…………………」
 口ごもる。怪訝そうにライは尋ねる。
「どうした?なにかあったのか!」
「な、何もないわよ!あるわけないじゃない!なにも!どうでもいいでしょ!そんなの」
「なんか顔赤いぞ。おまえ」
「うっさい!うっさい!うっさぁぁぁいっ!!」
 出発前と同じようにリシェルは照れ隠しにわめき散らす。
 マーン母娘の愛玩雌ウサギにされ続けた研修生活。リシェルの中でそれは永遠の秘密である。




 オマケ

「あーあ。リシェルも帰っちゃったしつまんないの」
「あらあらミニスちゃんたら残念そうね。まあお母さんも残念なんだけど」
「フィズはなんだか最近つれないし……ユエルはまた交流事業で遠くにいっちゃってるし……あうぅ…退屈で死にそう……」
「ふふふ。そんなミニスちゃんにいいお知らせがあるの」
「え、何?お母様」
「実は今度派閥の方で帝国へ視察に行く予定があるのよ」
「お母様それって……えへっ♪」
「そういうことよミニスちゃん……うふふ……」
 母と娘はにこやかに笑いあう。どうやらリシェルの秘密が暴露される日はそう遠くはないようだ。


〜fin〜

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