淫靡な放課後遊戯 2



「今日も…こっちでいいのか?」
「ひゃふっ…! ふぁ、はい…」
 剥き出しになった尻肉を割り、勇人はその窄まりを指先でこね回す。
 本来は排泄する役目を担う穴を穿られ、背徳心と被虐心が綾のなかで刺激されてしまう。
 たった数度の交わりのなかで、勇人は彼女がこちらの方が感じやすいというのを感じ取っていた。
 それを直接口にするほど、彼も鈍感ではなかったしそれこそ初めは彼女も恥ずかしさで拒んでいたが、いざとなるとそのなかに快感を得ていることを窺い知れることができた。
 やはり、というべきか、綾も満更でもないらしく今回もこくりと小さく頷いた。

「って、あ、綾?」
「え……なんですか…?」
 気づけば綾は制服のシャツの前を肌蹴させており、年頃にしては豊かな乳房がぽろんと零れていた。
 あまり、視線をそちらに向けないようにしながら、おずおずと尋ねた。
「ど、どうしてそんな格好…?」
 すると綾は少しだけむくれて、拗ねたように呟く。
「…勇人くんは、私のおっぱい…嫌い、ですか?」
「え!? い、いや、そんなことないけど…!」
 普段では決して言葉にしないような幼稚な言葉も、今の綾からすれば興奮のスパイスでしかないのか、どこか艶を持った声でそう切り替えされてしまった。
 なんだか、今日の綾は凄く魅惑的だ。思わずそんな言葉がついて出そうになったが、戸惑うのも恥ずかしいと思ったのか、出来るだけ冷静を装いながら言葉を紡いだ。

「揉んでみたい…ぐらいだよ」
「ふふっ、嬉しい、です…」
 綾は恥ずかしそうでいて、嬉しそうな照れ笑いを溢しながらぽつりと呟いた。だが、彼女の行動はそれだけではなかった。
 その窓の鍵を開けると、がらりと横に引いて窓を開けてしまった。
「綾!?」
「勇人くんったら、先ほどから驚いてばかりですね?」

 ―――そりゃあ、誰だって驚く!
 そう言いたかった勇人だったが、口をパクパクさせるだけで、思うように言葉を出すことが出来ない。それも当然だろう。
 ここは裏庭に面している三階の勇人たちの教室だが、その下を誰かが通らないとも限らない。
 もしかしたら、隣の教室は誰かが使っていて窓を開放しているとも限らない。
 嬌声が周りに伝わり自分たちのやっていることがバレる確率は一気に跳ね上がってしまう。

 もしかして、これは積極的という問題ではないんだろうか。
 ふいに勇人はそんなことを考えたが、そんな葛藤はやはり次の綾の言葉で吹き飛んでしまった。
「勇人くんを感じれば感じるほど…私は、いやらしくてえっちな女の子になっちゃう…どんなにいやらしいことでも、私は…勇人くんとえっちなことしたいんですっ」
 本人も少々パニックになっているのか、かなり凄いことをさらりと言ってしまったが、可愛い女の子からこんな頼みごとをされて、それを断るほど勇人も恥をかかせるような男ではなかった。
 だが、この男、恋愛関係には疎いと公式設定されているだけあって、こういう面ではいまひとつ詰めが甘い。

 とんでもないことを聞いてしまった。

「もしかして……綾って…こういうの、好き…?」
「えっ――――」
 ぼんっと爆発でもしそうなほど急激に綾の顔は真っ赤に染まっていく。
 確かに綾としては満更でもない。というより、自分からこうして迫ったぐらいだ。嫌いというわけではない。
 だが、それを「好きだ」と認めてしまっては、それは自分が変態だと認めてしまうようなもので、おいそれと首を縦に振ることはできない。このときだけは、流石の綾も困惑し勇人を少し恨めしく思った。

 ―――もう少し気持ちを察してくれてもいいのに。

「勇人くんのばかっ…。はい、と言わせるつもりなんですか…?」
 少しだけふくれっ面になり、抗議してみせる。
「え、あ、ご、ゴメン」
 当人としては何で怒られているのか分からないようだ。
 当惑して答える勇人に、綾は軽く溜息をついて彼の唇に吸い付いた。

「ん…、もういいですから。 これ以上女の子を待たせるつもりですか?」
 頬を赤らめ、拗ねたような表情を見せる彼女。
 その可愛らしい彼女の表情とは裏腹に、柔らかそうな太ももに伝う滴を勇人は見逃さなかった。
 流石にこれについては言及しなかったが、そのギャップが彼の理性を遠慮なく破壊していく。

「綾、いくぞ?」
 もう躊躇いを捨てた勇人は、彼女を窓の手すりに持たれかけさせながら背後から、その肉棒を擦り付ける。
「はい…来て、ください……ひゃっ…!」
 うっとりとした様子で呟く綾の柔らかな尻肉に手を置き、窄まりを探るとその欲望をねじこんでいく。
 手に伝わる張りのある尻肉の感触もさることながら、埋もれていく剛直を締め付ける窄まりやその温もりが勇人に快感を伝えてる。

「くっ…あ、や……! 締め付けて…くる…!」
「んんっっ! 勇人くんの…おちん、ちん…っ! お尻の穴に入ってきてます…ぅ♪ ずぼずぼっ…入って…お尻の穴っ、拡がっちゃいま、すぅっ!」
「アヤっ…エロ過ぎ…ッ!」
 いつになく卑猥な言葉を口にする綾の嬌声に嫌が応にも興奮は高まり、彼女の中に埋もれている肉棒はさらに硬くなってしまう。
 大声とは言わないが、強い嬌声に誰かに聞かれないかと一瞬心配になった勇人だが、そんなものは与えられる刺激と興奮で吹き飛んでしまった。
 
 少しでも彼女の肉の味を覚えようと言わんばかりに、奥まで一回一回突き動かす。
 そのためか、腰と腰がぶつかり合う音が教室内に響き、その音が更にふたりの興奮を煽る。
 特に綾は、既に理性というものが溶けてしまっているのか淫靡な表情を浮かべながら、自分から腰を動かし勇人を求めた。
「ひゃん…っ! は、勇人、くん…っ、わ、私の…あやのおっぱい…! お尻をぐりぐりっ…穿りながら、揉まないでぇ…♥」
「そんなこと言ったって…あやもっ…気持ちいいんだろっ? もっと、奥までコレ入れて欲しいんだろッ!?」

 表情は喜悦に蕩け、口の端からは唾液が垂れ落ちる。
 ふるふると震える乳房を乳搾りされるような手つきで勇人に揉まれる綾は、もう既に別人かのような声を漏らし、理知的な彼女の姿はそこになかった。
 彼女は、ただただ、好意を寄せる異性にとことん穢されることを期待する牝だった。
 尻穴を抉られ、淫猥な言葉を吐くことに抵抗感などなかった。それでも彼が自分のことを愛してくれるから。
 だから、素直に自分の心を曝け出せることができた。

「ふぁ、ふぁい…っ! あやのお尻ッ…ハヤトくんのおちんちんっ…おちんぽで掻き回してください! お尻のなかでっ…ハヤトくんのおちんぽのお汁ぅ…どぴゅどぴゅ射精して、くだしゃ、いぃぃぃいいっ♪」
「綾っ、綾…! 綾、もうっ出る―――ッ…!」
 そして、勇人は限界を越え、その白濁した濁流を勢いよく流しこんだ。綾の絶頂と共に―――



 その後興奮冷めやらぬ二人は場所を変えて色んな『遊び』に興じていたのだが、それはまた別のお話。
 それでもようやく落ち着いた二人は、家路につく途中、こんな会話を交わした。
「それにしても、綾…、どうして今日はこんなに積極的だったんだ?」
「え? あ、それは、そのぉ……」
 流石に理性も戻り正気である今そんなことを聞かれたら、綾も恥かしがっていたがぽつぽつと話し始めた。
 なかなか、性交までたどり着けない綾はどうしたらいいのかと友人に相談したところ、自分から襲い掛かれとアドバイスを貰ったとのこと。
 とはいえ、いきなりそんなことを言われても性については知識に乏しい彼女は、友人に勧められ色んな大人向けの雑誌を読んだり、インターネットを使って様々なアダルトサイトを巡り、あんな過激なプレイを思いついたこと。それを友人に話したら「バッチリじゃん! 頑張りなよ、綾!」という言葉も貰ったこと。
 ――――そう、様々なことを話してくれた。

「なぁ、綾。もしかして、その友人って……」
「はい、あの人ですよ?」
 綾の話す『友人』に心当たりがあった勇人はその人物の名前を口にしてみた。
 綾はきょとんとそれを認め、勇人は怒りでぶるぶると拳を振るわせる。
「なっ………あ、あんにゃろーーーっ! 綾にヘンなことを吹き込みやがって!!」




「で……効果はどうだったんだい?」
「オーケー、オーケー、バッチリ! もう綾ったら素直だから、すぐに何でも信じちゃって。ちょっと悪いかなー、なんて思ったけど、あいつの反応も見てみたかったし?」
「ふふっ、君もなかなかの悪女だね?」
「あたしにそんな知識を叩き込んだキミには言われたくないけどね?」

 同時刻。
 隣町のどこかで、そんな会話がされたとか、されてないとか。


<おわり>

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