リシェルVSエニシアFinal〜戦いの果てに〜



 先人はよく言う。勢いに任せた行動は往々にして過ちであると。まったくもってその通りである。
 だがその勢いの渦中にある者にそれを言い聞かせるのは至難であるのもまた真理だ。
(本当にアホか……あたしは……)
 売り言葉に買い言葉。今さらながらに感じるのは羞恥だった。己のアホさ加減。いたく染み入る。
 けれどもう後には引けない。もう後退のネジを外してしまったからだ。
「んぶっ……あふっ…ふぁ……はひっ……あはっ…あんっ…あんっ…あふっ」
 鼓膜に響く耳障りなエニシアの嬌声。あんにゃろめ。あてつけがましく喘ぎやがって。
 ヒトカタ軍団に輪姦され続けるエニシアは時折、優越感に浸ったような面でこちらをチラチラ覗いてくる。
 どうせできないだろう。ここまでのことはリシェルにはできないだろうとでも言いたげに。
 ここまでされて後に引けるか。どちくしょう。
「おやおや。おじょうさま。早くなさらないと姫様に差をつけられてしまいますよ?」
 傍観者は常にのんきなものだ。この勝負終わったら後で絶対しめてやるとメイドに呪詛を送る。
 しかしこれ以上エニシアに差をつけられるわけにはいかない。リシェルはわらわらと群がるヒトカタ達を見据える。
「いいじゃない……やってやろうじゃない……」
 もうヤケクソだ。帽子もコートも脱いであさってに放り投げる。たくしあげる胸元。
 控えめな膨らみは顔を覗かす。ずり下ろすズボン。ウサギ柄のパンツが露わになる。
「……くっ…ええいっ!」
 バッ!そしてパンツまで一気に脱ぎ捨てる。取り巻くヒトカタどもは『おおっ!』と感嘆の表情を浮かべる。
「どいつもこいつもこのリシェル様が相手してやるわよ!さっさとかかってこいっ!!」
 一糸纏わぬ姿でリシェルは勇ましく吼えた。そしてそれを合図にヒトカタ軍団はリシェルへと殺到する。
「うわっ!やっぱちょっとたんまっ!って一度に来るなぁぁ!馬鹿ぁぁ!嫌ぁぁぁあああ!!」
 リシェルは猪突猛進な自身の馬鹿さ加減を再度思い知るのであった。




「きゃうっ!ちょっと、痛いじゃない!もっと優しく……」
 殺到するライもどき達。リシェルはたちまちのうちに押さえつけられた。
 後ろから力任せに羽交い絞め。流石に抗議を示す。だが、すぐに言葉につまる。
「っ!?…あ……ああ……」
 そびえ立っていた。群がっていた。男根。男根。男根。凄まじいまでに男根の数々が。
 そのどれもがリシェルにとって見覚えのあるもの。幾度となくその胎内で受け入れてきた。
 誰よりも愛しいライのペニス。それと寸分たがわぬ無数の肉棒がリシェルをとり囲んでいる。
 このペニスの群れに今から犯される。前も後ろも穴と言う穴を全部。戦慄に震えた。
 身体が強張る。今さらながら腰が抜けてすくむ。
「ひっ……ひあっ……ちょっと!そんないきなりっ!?」
 そして押さえつけられたリシェル。その肉の花弁に早くも先端が突きつけられる。
 ぴたり。亀頭が肉裂に触れる。前戯さえなく犯される。それはリシェルにとって初めての経験。
「あぁ……あ……嫌ぁ……」
 突きつけられた切っ先にリシェルは涙目がちに震える。自分で買ってでた勝負だった。
 こうなることもとっくに覚悟済みのはずであった。けれど実の際に立たされてリシェルはおぞましさを覚える。
 ライと姿形の同じヒトカタたち。外見はライそのものの彼らが相手だからこそおぞましさは一層につのった。
 強張るリシェルの身体。ヒトカタライの亀頭は割れ目と触れ合うい狙いを定める。そして一気に貫く。


「ひっ…い……ひきぃぃぃいい!!」
 ぐいっ。刹那、肉根はリシェルの膣肉に食込む。さながら地面に杭を打つかのように。
「あっ……あぎっ……ぐっ……あぐっ……」
 下腹部に突如はしる苦痛。リシェルは悶えた。まだ濡れてもいないうちに膣肉を抉られる。
 肉棒が乾いた秘肉を貫いてくる。痛かった。破瓜のとき以来の痛みを感じる。
「やぁ……痛い…痛いぃぃ!お願い!もっと優しく……あぎぃぃっ!」
 リシェルの懇願もどこ吹く風。ヒトカタライは腰を激しくそして鋭く打ち付けてくる。
 突き上げられる膣奥。さらに奥の子宮さえ圧迫されそうだった。挿入された肉根は硬い。そして太い。
 そのケダモノのような激しさは流石にヒトカタ。いつものライそのものと言える。
「嫌ぁぁ!こんなの嫌ぁぁ……あっぎ……あぐぅぅ」
 けれど、それを受けるリシェルにとってそうではなかった。普段、ライと交わすセックスとは違う。
 互いに感じあって悦びを与え合う尊い愛の営み。そんな尊さがない。ただ貪られるだけのセックス。
 ほとんど強姦だ。苦痛だった。愛のないセックスはここまで苦なものなのか。リシェルは身体で思い知る。
 悲鳴だ。膣肉が悲鳴をあげている。おぞましいまでの異物感と繰り返される圧迫の苦痛。
 執拗なまでに突かれる膣奥。ごつり。ごつりと子宮の入り口にぶつかって来る錯覚を覚える。
「あがっ…やぁ……あぅ……許し……もう許し…て……ああぁぁぁああ!!あぎあぁぁぁあああ!!」
 リシェルが泣き言を言いかけた瞬間、制裁といわんばかりに肉棒はアナルにも捻じ込まれる。
 腸のきしむ音がめりめりと響く。太い。硬い。まるで鉄棒だ。そんな凶器にお尻を抉られている。
「ああぁぁぁああああ!!ぎぃぃぃいい!お尻ダメぇぇぇええ!!いぎぁぁぁぁああああ!!」
 容赦のないアナルファック。リシェルは尻肉ごと魂まで抉り取られる。めきめき。みちみち。
 括約筋がねじ切られるような音が脳に響く。一突き。また一突きごとに腸のより深くに肉根が埋まる。
 そんなふうに菊座を犯される一方で、ヴァギナを塞ぐ肉棒も強壮さを失ってはいない。鋭く抉る。


(死んじゃうぅぅぅ!あたし壊れちゃうぅぅぅぅ!)
 前と後ろ。膣とアナルを同時に犯されながら悶えるリシェル。これが二本挿し。初めて経験する。
 なんともすさまじいものだ。お腹の中で二本の肉棒がゴリゴリ、ゴリゴリと擦れあう感じがする。
 前後から挟まれる圧迫。さながら肉のサンドイッチ。ズルズルズル!膣肉が肉塊によって捲れる。
 ズンズンズン!腸が肉槍に激しくかき乱される。このまま挟み殺される気さえしてきた。
 耐えられない。耐えられそうにもない。この拷問のごとき肉の責め苦には。
「あぁぁ……かはぁ……あが……がっ…っぐ……」
 リシェルは悶絶のあまり白目を剥く。その刹那、ドクン。脈動は前後同時に訪れた。
 吐き出される熱い白濁の液汁はリシェルの子宮と腸を同時に満たす。
「うぁぁぁぁああああああ!熱いぃぃぃぃいい!お腹熱いぃぃぃいい!!嫌ぁぁぁぁあああ!!」
 逆流してくるスペルマの奔流。その熱に身悶えしながらリシェルは喘ぐ。だがそれは行為の終焉ではない。
「あぎっ!あぐっ!ぐぁぁぁぁああ!やぁぁぁあああ!んぎぃぃぃぃいい!!」
 射精を施されながらリシェルは更に二穴責めをその身に受ける。グチュ。グチュ。グチュ。
 白濁のメレンゲがリシェルの胎内でかきたてられる。その間も続く膣内射精。射精しながら突いてくる。
 新鮮な精液がリシェルの子宮にひっきりなしに運ばれる。
「んぎぃぃぃぃ!んぐぅぅぅ!ぐあっ!あぐっ!あがっ!」
 ひたすら続くのは肛姦も同じ。パンパンパン。図太い肉棒が根元まで尻肉を掻き分けてささってくる。
 そしてドロドロドロ。腸内も射精からは容易には開放してもらえない。
「やぁ……もう嫌ぁ……っぐ……ぅぁ……あぐっ…んがっ……」
 リシェルは泣き喘ぐ。心は既に折れかけていた。もうギブアップしよう。そうすればこの苦痛から開放される。
 悶えながらなんとか声をあげて試合放棄を試みようとする。
「っ!?んぶぐぅぅぅ!!」
 だがヒトカタ軍団はそれを許さなかった。肉棒はリシェルの口にも捻じ込まれる。強制フェラチオ。喉が痛い。
 膣、アナルに続いて口まで犯されリシェルはギブアップを宣言することさえままならなかった。
「んごぉぉ……がぶっ……ぶはっ……あぎっ……ぐぁっ……うぁぁ……んぐぶぅ……」
 飛び散るスペルマでリシェルを白濁に染めながら輪姦は容赦なく続く。ひたすら精液便所にされるこの過酷な勝負。
 それを受けた自分の愚かさをリシェルは身に染み入るほど思い知らされるのだった。



 
「んっ……はっふ……あふぁ……んぶっ……はむっ……」
 リシェルが不慣れな輪姦体験に悪戦苦闘する一方、百戦錬磨の姫様も奮戦していた。流石に手馴れたものである。
 器用に腰を動かして膣、アナルで二本の肉棒をキュッと締めつけながら口に含んだ肉棒を愛で、両手にも握る。
 所詮、リシェルとは輪姦の年季が違う。激しいまぐわいをこなしながらエニシアは余裕すら浮かべていた。
(ふふふ……こんなもんじゃなかったんだよ……私のいた地獄は……)
 それはもう語るも惨めな物語だらけだった。普通にレイプされるだけならまだマシ。常に輪姦・肉便器がデフォルト。
 相手も人の形をしていなかったことの方が多い。わけのわからない生き物に犯されてその種を延々と孕まされて。
 妊娠してぼっこりと膨れたお腹のまま犯されることもざら。主に使われるのはアナル。痛かったし惨めだった。
 お尻を犯されながら出産させられたのはこのスレでも自分ぐらいしかいないだろう。もう芋天使さえ超えた気がする。
 同じ痛みを持った先輩方も容赦ない。遠慮なく暗黒界の地の底まで引き摺り下ろしてくれた。惨めだったなあ。本当に。
 他にも初Hデビューがヘタレ眼鏡による強姦だったこととか、不遇な青いのの筆卸にマザーファックされたこととか。
 ああいけない。思い出しただけで涙が出てきちゃう。
(うぅ……くすん……でもそれも今日でさよならなんだよ……私は生まれ変わるんだ。この勝負に勝利して)
 こんなヨゴレ対決で勝って果たしてそれでヒロインの誇りとやらが取り戻せるのだろうか。非常に疑わしいことだが
 突っ込んではいけない。姫様は必死なのだ。とにかく懸命に身体をはって頑張っているのだ。
「ふぁぁぁああ!あふっ……あふぁぁぁぁ!!」
 そしてドクン。また一人、ヒトガタがエニシアの中で果てる。ポンッと音を立てて札に戻る。
 リシェルとの差は歴然だろう。後はこのまま余裕をもってセックスを楽しめばいい。
(ヒトカタでもライとセックスできるチャンスなんて滅多にないからね……)
 ほろり。涙を滲ませながら姫様は幸せをかみ締める。ああなんて幸せなんだろう。まともに人の姿の相手というだけで。
 本当によかった。今日の相手がゲログチョな生物でもふたなり幼竜でも邪悪な先輩方でもなくて。本当に幸せだ。
 姿形だけとはいえ愛しい王子様のライとセックスできる。本物相手に愛欲ただれた性生活のリシェルにはわからないだろう。
 地獄の底を舐めたからこそ味わえるこの至福の開放感は。
「あの、姫様。浸っていらっしゃるところまことに申し訳ないのですが……」
 そんな折、ふいにポムニットがエニシアに声をかける。エニシアは悦楽に浸りながら耳に入れる。
「用意したライさんが残り半数を切ったので途中経過を報告させてもらいます」
 残り半数。もうそんなにも時間がたったのか。この楽しみの時間も残り半分と知ると少し惜しくなる。
(まあいいよ……終わったらそこには甘美な勝利の快感があるのだから……)
 もっとヒトカタライ達とのセックスを楽しみたい気持ちがあるがそれ以上に勝利への渇望がエニシアにはあった。
 リシェルに勝てる。完膚なきまでに完全勝利できる。いや内容はどうでだろうと構わない。勝利という結果だけが需要なのだ。
 勝利。それだけが不遇に喘ぎ乾いたエニシアの心を癒してくれる。ああ、恍惚の瞬間まであと半分。
「ええと……現在50体経過時点で姫様が23枚、おじょうさまが27枚です」
 ズルベタドンガラガッシャーン!!まるで君と響きあうブルーネルさんのごとくエニシアは派手にずっこける。
「な、なな……なんでぇぇぇえぇえ!どうして私がリードされてるのぉぉおおお!!」
 落涙しながらエニシアは詰め寄る。これは嘘だ。そうでなかったら何かの罠だ。あれだけ序盤リードしていたというのに。
 輪姦慣れしていないリシェルに百戦錬磨の自分が追い越されるはずなどないと。
「あちらをごらんになってくださいまし」
 そう言ってポムニットはリシェルの方を見るようエニシアに促す。エニシアもそれに従う。するとそこには。



「あひぃぃぃぃぃ!!ビクンビクンいってるぅぅぅ!ライの…ライの精液ぃぃぃぃ!!あたしの中でぇぇぇぇ!!」
 嬌声はひときわ大きく場に響く。それを発するのはリシェル。理性の色を失った瞳で。
「あふぅ……はふぅぅ……はふあぁぁああ!いいのぉっ!もっと注いでぇぇ!もっとあたしに精液注いでぇぇええ!!」
 狂いよがり射精をねだるリシェル。それはさっきまでの輪姦に泣き喘いでいた姿からは想像できなかった。
 エニシアは口をぽっかり開けて唖然とする。なんだこの変わり身の早さは。
「……ことエッチのことになると順応性高いんですよ。おじょうさまって」
「嘘ぉぉぉぉおおおお!!」
 呟くポムニットの言葉に驚嘆の悲鳴をあげるエニシア。予想だにしなかったあまりの展開に。
「最初に激しくされたたせいでしょうか。スイッチ入っちゃったみたいです。ああなるともう手がつけられません」
「あ……あ……ぁ……」
 溜息まじりに言うポムニットに口をぱくつかせるエニシア。呆然となる二人にリシェルは見せ付ける。
 正真正銘エロモード全開になったその勇姿を。
「はむっ……んむっ……んむちゅ……れろっ……」
 ライ本人との営みで培った熟練のフェラチオ。口元に運ばれる肉棒に次々と奉仕していく。
 ライをトレースしたヒトカタ達。彼らを悦ばせるポイントはリシェルはその身体で知り抜いている。
「んあっ……あくっ…はくっ……あくぅぅ……んはぁぁああ!!」
 それは膣もアナルも同じこと。輪姦され続けてようやく覚えた二本挿しの際の腰の動かし方。
 うねるような膣肉ときゅうきゅうと締まる直腸でリシェルは締め付ける。その締め付けのよさに
 ライもどきは次々と果てていく。ライ専用に特化したリシェルの肉壺。ヒトカタライとの相性も抜群である。
「これで30枚目ですね。おじょうさま」
 しれっと呟くポムニット。エニシアは戦慄していた。このままでは負ける。馬鹿な。そんなことが。
「嘘だ……嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だぁぁぁぁああああ!!嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘ぉぉぉぉおおおおお!!!!」
 どっかの誰かさんを思わせる嘘連呼。人間、身近な人に影響されるものである。それはさておきエニシアは
 ムンクの叫びのような表情を浮かべて数瞬、意識を取り戻すとキッと向き直る。
「ふふ……そうだね……甘かったんだね……」
 そして悟ったかのように冷笑を浮かべる。
「幸福感とか優越感とか……そんなものに浸ってて勝てるような甘いものじゃなかったんだよ!それが勝負なんだよっ!」
 自分に言い聞かせるように叫ぶ。侮っていた。素直にそれを認めよう。つけられた差。ハンデとしてくれてやる。
 けれど負けない。負けるわけにはいかない。ここで負けたら積み重ねた惨めの記憶が報われない。
「いいよ!ここからが本当のの勝負だよ。リシェルっ!」
 決意を新たにエニシアは勝負へと戻る。リシェルとエニシア。二人の対決はついに最高潮へと達する。




 そこからは怒涛の展開だった。用意されたヒトカタライ軍団。後半は持久力を強化したものばかりであったというのに。
「あふぁぁぁああ!いいのぉぉおお!きてぇぇえええ!もっときてぇぇぇえええ!!」
「はふぅぅぁぁあああ!いいよぉおお!気持ちいいよぉおおお!ライっ!ライっ!」
 狂宴に興ずるお嬢と姫を相手に次々と果てていく。肉の竿につまった白濁を根こそぎ搾り取られて。
「あふっ……お尻……お尻ぃぃいい!!いいよぉぉ……もっと突いてぇぇぇええええ!!」
 すっかりアナルの味を占めたリシェルは尻肉に突き刺ささった肉根に淫らに腰を振ると。
「んむっ……はむっ……せーえき……ライのせーえき……飲ませてぇぇええ!もっと飲ませてぇぇええ!!」
 貪るようにエニシアはスペルマをすする。濃い粘液がエニシアの胃に落ちる。
「離しなさいよっ!これはあたしのっ!」
「違うよぉっ!これは私のおちんちんだよぉっ!」
 時には一本のペニスを巡って諍いを起こすことも。いやなんともはや仲のよいことで。
「あはぁ……おじょうさま……姫様……わたくし……もう……んっ…あふ……」
 見守るメイドはオナりだす。精液まみれのリシェルとエニシアをオカズに自分のアソコをくにくに弄る。
「んっ……んむっ……ぷあっ……あは……エニシア……」
「はふっ…っは…っふ……リシェル……」
 そしていつの間にやら互いに睦み合ったりもしていた。重ね合う唇。唾液と口の中に残る精液を交換しあう。
 ぴったり密着しあう濡れた身体。お互い膨らみに乏しい胸と精液でグチョグチョの秘所が触れ合う。
「んはっ……あふっ……んちゅ……んっ……ふぁっ…んはぁ……」
「あはっ…はふっ…はうぁぁ!かふっ……んくぅぅ」
 ズンパンズンパン。お互いに背後から貫かれて重なった身体はより密着する。擦れあうニプルとクリトリス。
 背徳的な快楽が二人の脳に広がる。犯されあいながら時折、唇を吸いあう。絡めあう舌肉。なんとも濃厚な感触。
「あふぅぅ……んちゅ……ぺろ……ぺろ……あはっ……エニシアのお汁……美味しい……」
「んはっ…はっふ…むちゅ…んぐちゅ…リシェルのも…ライのミルクと混じり合って……」
 そうするうちに勝負さえそっちのけになった二人はお互いの愛蜜を69の姿勢で啜りあう。
 おなかの中にたっぷりと注がれた精液。愛蜜と混ざり合ってなんともいえないまろやかな味をなしていた。
「あはっ……もっと……もっとしてぇ……もっといっぱい注いでぇ……」
「お願い……欲しいの……もっと欲しいのぉぉ」
 肉貝合わせに重なりながら二人は精液溢れる秘部の肉ビラを指で拡げながらねだる。
 とろとろのチーズのかけられた極上の媚肉。味わうライもどき達は『筆舌に尽くし難し!!』と各々果てていった。
「んあっ……エニシアっ……エニシアっ!」
「あふぁぁぁ……リシェルぅ……」
 そして勝敗さえも超越した二人の少女は白濁まみれの身体を重ねて求め合った。
 精液に濡れたお互いの身体を枕に泥のように深い眠りにつくまでの間、幾度となく。 




「あうぅぅ……か、身体がぁ……」
 愚行の代償。それは常につきまとう。自室のベッドに伏せるリシェルはそれを切に思い知る。
「はふぅ……おじょうさま。だらしがありませんよ。こんな日の高いうちから」
「元はといえばあんたのせいでしょうがっ!!」
 溜息づいて小言を口走るポムニットにリシェルは噛み付く。ひきつる身体の痛みがリシェルをさいなむ。
 あの勝負から日が空けて、リシェルはいまだにベッドの上から動けぬ状態であった。
「覚えてなさいよ……身体治ったら……真っ先に……ブツブツ……」
「えうぅぅ。おじょうさまぁ……そんな怖い顔で睨まないでくださいましぃぃ」
 なんともすさまじい顔で睨んでくるリシェルにポムニットは泣き顔になる。報復が今から心配だ。
 それはともかくも戦いは終わった。リシェルとエニシア。二人の死力を尽くした戦いの結果は。
「なんでちゃんと奇数にしとかないのよっ!あんたが一人失敬したりするからっ!」
「えぅぅぅぅうう!ちょっと数え間違えちゃっただけじゃないですかぁぁぁあああ!!」
 つまりはそういうことだった。101人のライもどき。内、一人はポムニットが頂いた。
 残りの100人で行われた対決。結果は50−50。見事なまでのドロー。
「どうすんのよ!またあの娘、勝負挑みにきたら!どう責任とってくれるのよぉ!」
「いや……わたくしに言われましても……それはなんとも……」
 結局、決着がつかなかったのでエニシアが再たび勝負を挑みにくる可能性があるのである。
 そのことにリシェルはげんなりとなる。もう二度とせんぞ。あんなアホな勝負。
「後半はあたし…意識飛んじゃってたし……あうぅ…変な真似してなかったらいいけど」
 流石に忘我の境地にあったときの記憶はリシェルにはなかった。なんかとてつもない痴態を晒した気もする。
 穴があったら入りたい。というか今直ぐにでも掘って埋まりたい。
「おじょうさまはいつもとそうお変わりになってはおられませんでしたよ」
「ポムニット。それどういう意味っ!」
 全然フォローになってないフォローにリシェルは牙を剥く。一発でもくれてやろうかと痛む身体を引き起こした矢先。
「多分、リシェルの想像している通りの意味だと思うよ」
「っ!?エニシアっ!」
 噂をすれば影。どこから入ってきたのかエニシアがなんとすぐそこにいた。
「ふふふ。こんなのライオットで真ソニックフォームの私には造作もないことだよ」
「分けわかんないわよ!それ!」
 いきなり現れて意味不明のことを言うエニシア。リシェルは突っ込みを入れる。
「何よ!なにしに来たのよ!言っとくけどあんたとの勝負はもう金輪際お断りなんだからね!」
 そして先手を打ってリシェルは断りをいれる。だがエニシアはふっと小さく笑ってから呟いて言う。
「違うよ……今日は……リシェルにお願いがあって来たんだよ……」
「はぁ?お願い?」
 エニシアの申し出にリシェルはふいに目を丸くする。
「うん。えっとね……この間の勝負でね……私気づいたんだ……私が本当に求めていたものはなんなのか……」
 もじもじと、どこか頬を赤く染めながらエニシアは呟いてくる。じれったくなったのかリシェルは急かす。
「じれったいわね。さっさと用件言いなさいよ。また勝負とかいいだしたらそのときは摘み出すけど」
 リシェルがそう言うとエニシアは一瞬ビクッとなりながらたじろぐ。けれどたどたどしくなりながらも
 エニシアは告げだす。リシェルに対して自分の望みを。

「……お姉さまって……呼んでいい?」
「へ?」
 刹那、リシェルの時間は停止した。待て貴様。なんと申した。お姉さま?
「あ、お姉さまは気に入らなかった?それなら姉君。お姉ちゃま。姉君様。そうだ!姉や。うん。このほうが私らしいよ」
 どこの十二人の妹だオマエは。そんな突っ込みは他所にエニシアは一人走り出す。
「姉や……エニシアね……姉やのこと……あの勝負の日から……ずっと……」
 ぴとり。甘えるようにエニシアはリシェルにはみつく。悪寒がはしる。気づくとリシェルは叫んでいた。
「待てやこるぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!!!」
「きゃぁっ!」
 跳ね除けられてエニシアは呻く。迫られたリシェルは半狂乱になる。
「何よそれ!なんなのよそれっ!たちの悪い嫌がらせ!」
 エニシアから距離をとりながらリシェルはわめく。エニシアは涙を滲ませながら呟く。
「やっぱり姉やは気に入らなかったんだね……それじゃあ姉ぇ?」
「そっからはいい加減に離れろぉぉおおお!!」
 わめくリシェル。そのリシェルの様子にエニシアは落胆したように肩を落とす。
「うぅ……酷いよリシェル……死闘を通じて育んだ私たちの愛は……何処へいってしまったの?」
「あってたまるか!そんなもん!」
 そう言い放つリシェルだったがエニシアはしっかりと覚えていた。対決の終盤。
 勝敗も忘れて二人で求め合ったあの甘美な時間を。
「ぐすっ……遊びだったんだよ……私とのことはリシェルにとって遊びにすぎなかったんだよ」
「人聞きの悪いことを言うなぁぁあああ!!」
 覚えてないリシェルとばっちり覚えてるエニシア。思いっきりすれ違う二人。
 するとそこへ横槍をいれるメイドが一人。
「そうですよ。姫様。失礼ですが姫様は思い違いをしておられます」
 エニシアにそう語るポムニットにそうだ言ってやれとばかりのリシェル。
 しかし爆弾はメイドの口から飛び出す。
「おじょうさまはわたくしのものなのですから」
「誰がじゃぁぁあああ!!っていうかはみつくなぁっ!!」
 ぺとっとはみつきながら言うポムニットにリシェルは怒鳴り散らす。
 それには動じずポムニットは続ける。
「しかしそれでも姫様がおじょうさまのことをお求めになるというのであれば……」
 そこで一拍。顔をあげるエニシアを見つめ、にっこり笑ってポムニットは言う。
「今度はこのわたくしと勝負なんていかがでしょう?」
「いいよ。受けて立つよ」
「待てぇぇぇええええ!!」
 そしてリシェルはそっちのけで話は進む。おまいら、少しは人の話を聞け。
「その勝負の方法ですが……うふふ……おじょうさま」
「えへへ……リシェル……」
 にこやかな微笑み。けれど向けられる方はたまったものではない。
 二匹の女豹の標的にされた雌ウサギ。その叫びは哀れにも響く。
「もう嫌ァァァぁぁぁぁあああああああああ!!!!!」
 そうしてお嬢の悲鳴を皮切りにポムニットVSエニシア リシェル争奪大決戦は繰り広げられるのだった。


 〜fin〜

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