エロ魔剣シリーズ3 ロレイラル 後編



暗かった空が、そろそろ白み始める頃。
アティはよろけ、おぼつかない足取りで海賊船へ戻ってくる。
今日も同じ。
歩くたびに濡れた秘部が気持ち悪いし、なにより犯されつづけ疲労しきった状態では、いつものペースで歩くこともままならない。
やっとのことでバスルームまで行くと、そこでアティはスカーレルの姿を見つけた。
無造作に組まれた腕、交差した足、そして壁に体を預けた格好。
整えられた眉は少しつり上がって、目は細められまっすぐにこちらを見ている。
…やっぱり、今日も怒ってるんですね。
毎晩、アティが陵辱から帰ってくると、必ず船ではスカーレルが自分のことを待っていてくれた。
汗と愛液と、見知らぬ者のスペルマで穢れたアティのために、あたたかい風呂とふかふかのバスタオルを用意してくれている。
だけど、出迎えてくれる彼はひどく不機嫌で、話し掛けても素っ気無い返事しか返さない。
存在が、まるで闇そのもののようだ。
これにはアティもどうして良いか分からず、スカーレルのことをちらりとも見ないまま、バスルームへ入っていった。
今日は比較的汚れの少ない、ローブとワンピースを脱いでいく。
愛液で重みを増した下着は丸まって床に落ちる。
色気を纏った甘いにおいがバスルームじゅうに広がるのを無視して、全裸になったアティはおもむろにシャワーヘッドをつかむと、湯をひねり出す。
立ち上る湯気とともに体を打つシャワーは、アティの汚れを清めるようだった。
温かい湯が、夜風で冷えた体を溶かしてくれる。
しかし、凍えた心までは溶かしきることができなかった。
スカーレルの、あの冷たい目。射抜くような視線は、アティに自分の穢れを意識させる。
右肩から背中にかけて当てている湯さえ冷たく感じられた。
(気遣いは嬉しいのに…なぜこんなにも居心地悪く感じてしまうんでしょう…)
そう思うと、自然に涙があふれてきた。
「……っ」
じわじわと、大きな瞳に涙がたまってくる。
声をどうにか押し殺したくて、でもそれができずに、かすかな嗚咽がバスルームに響く。
なぜ、彼は夜だけあんなにも冷たいの?みんなと一緒のときは普通なのに。私、嫌われちゃいました?
でも何日か前までは、優しく抱いてくれたのに?やっぱりこんな汚れた体は駄目ですよね…。
ああ、こんなに悩むなら、『恋する乙女は片手で龍をも殺す』を読んでおけばよかった…。
なんで私は、こんなに駄目なんだろう。何も知らない。何もできない。
できるのはただ犯されることだけ。
アティはあふれる涙を落とすように、静かに目を閉じた。


―喚起の門―
アティが涙する、その数時間前。裸のアティは、二つのサモナイト石を高く掲げて、召喚の儀式をしていた。
(肩…重いなぁ…なんだか…胸が張っているみたいで…)
そう思いながらも儀式を続け、召喚獣を呼び出す。
呼び出した機界の召喚獣を見て、アティはその破天荒さに目を丸めた。
出てきたのは、ボックス型の大きな機械と、ちいさなローター。
ローターはいいとして、見たこともないような機械には、ボックスのまわりに金属のアームやリング、じゃばらが二本ずつ、それと赤いランプが鈍く光っていた。
じゃばらの先には料理で使う透明のボウルのようなものが取りつけられていて、ボウルとじゃばらはつながっている。
「な…なんですか…」
『まあ、そう焦って考えなくともよい。お前はただ、犯されていればいいのだからな』
「…!」
シャルトスが言い終わらないうちに、ボックス型の機械がアティに寄って来る。
待ち構えていたかのように、二本のアームをアティの乳房に伸ばす。
弾力のある乳房まで辿り着いたアームは、かっと指を開き、彼女の胸を包み込んでいく。
金属の感覚が冷たい。
「…ん…っ……や、ぁ」
ぎこちない動きで乳房全体を掴んでは、引っ張って胸を伸ばし、急に離す。
アティからは、物足りなさそうな喘ぎ声が聞こえ、連日の陵辱で淫らになった体は強い刺激を求めていた。
かくかくした機械らしい動きで胸をこねては、力をかけて押しつぶす。
アティのたわわな胸はそうされるだけで苦しくて、思わず身をよじった。
「や…だめ…ぇ」
『どこが駄目なのか?本当は駄目なんかじゃないだろう』
甘く囁くようにシャルトスは言う。するとアティは切なげに首を縦に振って、声をあげる。
「たりないの…もっと、きもち、いい…刺激がほしくて…」
言うとアティは、自ら背中を反らせて、白い胸を突き出した。
その様子をみて、シャルトスが鼻で笑う。
「機械に…言っても聞こえないかもしれないけど…もっとぉ…してほしいんです」
すると機械が、押しつぶしていたアームをどけて、再び胸を包み込んだ。
また、揉み出す。しかし今度は滑らかな動きで。
裸の乳房をねっとりと揉みしだく機械。アームの指の部分を動かすたびに形を変えるアティの乳房は、ひどく扇情的である。
もし揉んでいるのが生を持ったものだったとしたら、すぐアティは犯されていたにちがいない。
次にアームたちは指を一つにまとめ、弾力にとんだ胸をつう、と撫でていった。
まるで生殺しだ。そのうちに左右のアームが、それぞれの目的地に辿り着く。
ピンク色の乳首。
指がアティの乳首に突き刺さる。同時に、今までの甘い快感と比べ物にならない電流のような快感が乳首から快感中枢を刺激する。
アティはその刺激に全身の力が失われるのを感じた。
アームが乳首をもてあそんだまま、今度は二本のリングがアティに迫ってくる。
「ふ…くっ…なに…ぃ」
リングはちょうど、人の手を最大に開いたくらいの大きさで、アティの乳房に嵌る。
ちょうど、輪投げの柱に輪が入ったような状態だ。
そこから、ぎゅうう、とリングの大きさが狭まっていき、アティの胸が締め上げられる。
「痛いっ…や…っ…何するんですか…ぁ」
締め上げられて強調されるアティの豊満な乳房。異様な光景に、シャルトスが笑った。
『気持ちいいのだろう…?なぁ、お前の体は我のものだ。お前が感じていることぐらい、手に取るようにわかるのだよ』
「あぁぁ…っ、かはっ…。私の…っ…気持ちがわかるの?…あっ…なら…何故…こんなこと…ぉ」
『お前の気持ちなどどうでもいいのだよ。必要なのはその器だけだ』
鈍かった赤い光が、強く光り出す。同時にじゃばらのついたボウルがうねりながらアティに近づく。
『最初は…お前の人格を消してしまおうと思っていたのだがな。お前の体を意のままに操れる今…わざわざそんなことをする必要もあるまい』
「どういう…」
『今の我なら、お前を淫らな人形にするのも簡単なことだ、と言っているのだ。…最近、胸が張っている気はしないか?』
「…!」
『お前のホルモンの量をな…変えてやったのさ。この機械のために、だ』
ボウル型の透明な機械が、きつく締められたアティの乳房に照準を合わせる。
≪充電準備終了…コレヨリ充電開始シマス≫
「な…に…やっ…いやぁああ」

ドーム状の物体がアティの胸に覆われる。
これからこの機械が何をしようとしているのか悟ったアティは、叫びをあげた。
そう。この機械は…所謂搾乳機というもので、これから彼女の胸を絞ろうとしているのだ。
「…ぃゃ…」
その声を待ち構えていたかのように、機械が動き出す。
ウィィィン…
ドームの内側がアティの乳房を吸引する。
「あ…ぅ…っ…なにこれっ」
『ふふ…気持ち良いだろう。…まあ、見ておれ。面白いことがはじまるぞ…』
会話の間にも、吸引されていく乳房。
いまにもはじけそうで、膨らんでいるようでもある。
熟れた果物のようなアティのそこを、胸に嵌っていたリングがさらにしめつける。
「くぅっ…痛…っ…!!」
アティが苦痛に声を上げた瞬間、乳房に変化が起きた。
乳首につながったままで居たアームが、きゅっと乳首をつまむ。
それと同時に、淡いピンク色の乳首から白い液体が勢い良く飛び出した。
「やっ…なに?!おっぱいが…」
ドームはアティの胸に圧力をかけつづけ、彼女の母乳を搾り取ろうとしている。
母乳は真っ直ぐにドームの中を飛ぶと、その先にとりつけられたじゃばらの中に吸い込まれていく。
じゃばらの向こうでは機械がせわしなく動き、まるでアティの母乳を飲んでいるかのようだ。
「ゃ…ンん…っく…あ…だめぇ」
機械はアティの声など聞かず、貪るように乳房に吸い付いている。
噴出す母乳の勢いはとどまるところを知らず、勢いを保って出つづける。
いまだ、乳房のはりも失われていない。
『お気に召したか?ご自慢の胸から母乳がでる感覚は』
「や…そんなことな…っぁあ…」
『ふふ。そんなことない、か。ならばなぜ股の間がヌルヌルしている』
「…!」
経験したことのない、胸を刺激する感覚。
痛みさえ感じたが、体はすっかり快感を掴み取っていた。
『認めてしまえ。これはお前にとって気持ち良いのだよ』
「んぅ…はっ…ゃあ…嫌です…」
ここで認めては、完全に心が支配されてしまう。
アティは言葉を発するのもままならないまま、首を横に振った。
そこでタイミングよく機械が、搾乳機のパワーをあげる。
<充電>の最終段階だ。
「ぃやぁぁあああっ…だめっ…ぁ…気持ち…いい…」
先ほどよりも量、勢いとも強くなった母乳が、じゃばらの中を満たしていく。
胸はやっと、苦しいハリがなくなってきたところだった。
《充電完了。終了準備ヲ開始シマス》
アームとリングとドーム、全てがアティの胸から外され、アティは四つんばいにさせられていた。
搾乳を終えた機械が次の作業の準備をするその横で、もう一つ呼び出してあったローターがアティの膣内にとりつけられる。
先ほどとは正反対の細かな刺激が、アティにとっては逆に強い快感をもたらした。
一方、機械といえば、じゃばらやらドームやらをしまいこんで、次に細身のドリルを組み立て始めていた。
アティはドリルの使い道を想像して、更に秘部を濡らす。
《準備完了。コレヨリ運転ヲ開始シマス》
ただ一つしまわれないで居たアームが、アティからローターを引きぬく。
「あっ…」
一瞬、アティから抗議の声が漏れる。
『まあ、そう焦らずともよい。すぐに気持ちよくしてくれるぞ』
四つんばいであらわになった秘所からは滴りそうなほどの愛液があふれ、じゅくじゅくになっている。
彼女の後方では組み立てられたドリルがものすごい轟音をたてながら回転を始める。
そしてそのまま彼女の膣口にドリルの先端を当て、ゆっくりと体に沈めていく。
「んっ…んあぁああ!!」
いきなり膣内をえぐられる感覚に、悲鳴にも似た嬌声をあげるアティ。
その声すら、ドリルの音にかき消される。
「やぁあっ…ああっ…!!だめぇ…!っ…っぅ…いっちゃう…あっ…ああぁあっ!!!」
ピストン運動などしなくても、アティの体を悶えさせるには十分だった。
ものの数秒にして、上り詰めるようにイってしまう。
イきながらも次の快感が与えられつづけ、気を失うことさえ許されない。
アティは機械の充電がきれるまで、イかされ続けた……。


―ふたたび、バスルーム―
水音に混じって聞こえてくる微かな嗚咽に、スカーレルは眉をひそめた。
もたれた壁伝いに床に腰を下ろして、自嘲気味に口元を吊り上げる。
日の出の近い暗闇にも響かない小さな声で言った。
「ねぇ、センセ…?どうしたらいいの…?」
泣いている声が、自分を責めているように聞こえる。
なぜ止めないの。なぜ助けないの。なぜ優しくしないの。なぜ、なぜ…。
頭の中をまわる声たち。
耳をふさいでしまいたいけれど塞いではいけない、スカーレルは耳のかわりに目を閉じた。
敏感になった聴覚が、さっきよりシャワーの音をよく捉える。
その音が雨みたいで、スカーレルの心の奥を冷やしていった。

「夜をもっと短くしてあげられたら、いいのに…」


おわり

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