制裁編〜橋本夏美〜その6



絵美が何を言わんとしているのか綾には理解できなかった。いや理解したくはなかった。だが、狂気に彩られた瞳の色。自分を突き刺す冷ややかな視線。妖しくゆがむ口元。それらが告げてくる。彼女の意図することを。
(やめて…やめてぇぇっ!!)
叫びかけるが喉から声がでない。それどころか全身を拘束する呪縛が指一本さえ自分の思い通りにはさせてはくれない。見ていることしかないのだ。これから行われる惨劇を。
(嫌ぁぁぁぁっ!!嫌ぁぁぁぁぁっ!夏美さんっ!!!!)
声にならない悲痛な響きが綾の中にだけ虚しく響く。

腹が痛む。呼吸も苦しい。急所を一撃された衝撃に夏美の意識はとびかけていた。ピクピクと痙攣する腹筋が引きつる。内臓を焼かれるような痛みに悶絶しながら呼吸困難を起こして大きく咳き込む。死に絶えそうな形相でそれでもなんとか意識を夏美は戻す。ふいに目の前が明るくなる。ようやく回りの視認が可能になったようだ。気を取り戻した夏美。その彼女が最初に目にしたのは悪魔のような笑顔をした少女の姿だった。
「ようやく目を覚ましたんですかぁ?お寝坊さんですねぇ。」
気がつくと少女、絵美は夏美を見下ろしている。どこまでも冷ややかな瞳で。
「なに考えてんのよっ!!あんたぁ!…っぐ…ぐぎぃぃぃぃぃぃっっ!!」
噛み付きかける夏美だが自身の悲鳴によって遮られる。おそらくは骨にひびが入っているであろう夏美の腕を絵美は足で踏みつける。ぐりぐりと潰すように。
「痛いっ!痛いっ!痛いぃぃぃっ!!やめてぇぇぇっ!ひぎゃぁぁぁぁぁっ!!」
激痛が脳を焼く。腕がちぎれる。そんな感覚が夏美を支配する。たまらず悲鳴を上げる。鼓膜を突き破るような大音量の叫び。その叫び声がこれから始まる惨劇の序曲となった。

「あぅぅ…うっ…くぅぅ…痛い…痛いよぉ……」
ズキズキと響く腕の痛みに耐えかねてすすり泣く夏美。手に握力が戻らない。
「うっ…うぐぅぅぅ…うぅ…っ!やぁぁぁぁっ!!」
痛みにさいなまれる夏美。だが泣きくれる猶予すら絵美は与えない。馬乗りになって夏美の服に手をかけて強引にひきちぎる様に脱がしにかかる。
「やだぁっ!!やめてよ。そんなことっ!」
自分を組み伏せる絵美に夏美は心底恐怖していた。狂気に取り付かれた目の前の少女に。
「駄目ですよ。これから絵美があなたを滅茶苦茶にしてやるんです。綾先輩の目の前でね。」
そう言いながら絵美は金縛りにあって動けずにいる綾を睨む。瞳に映る綾の形相。恐怖と絶望に支配され引きつっている。声も出せないはずだが何か口を開けてパクパク言っている。内容はおおかた予想がつく。やめてとか許してとかそういう言葉だろう。
「綾先輩が悪いんです。綾先輩が絵美のものになってくれないから。一緒にご主人様の肉奴隷になってくれないから。だから決めました。このいけない泥棒猫を先輩の目の前でなぶりものにするんです。そうすれば綾先輩も分かるでしょう。何もかも…無駄だって……」
そう吐き捨てる。声を出せないはずの綾の絹を裂くような悲鳴がなぜか聞こえた。実際、声には出ていないのだろう。だが確かに聞こえてくる。綾の嘆きの叫びが。
「最低………」
夏美は呟いていた。その呟きは絵美の耳にも入る。キッと向き合う二人。自分を見下ろす絵美に夏美は意を決して気を吐く。
「そうやって…人を傷つけて…嬲り者にして…あんた同じじゃないっ!あんたや綾に酷いことしたあいつ等と同じじゃないっ!!」
言うや否や乾いた音がパンと響く。夏美は顔を張り倒されていた。赤い手形が頬に張り付く。衝撃が頭に響く。皮膚を焼く痛みにじわりと涙がこみ上げてくる。
「うるさいです。でもいいです。そんな口利けないようにしてあげますから。」
憎悪の篭った瞳で絵美は夏美を見下ろす。自分から綾を奪った泥棒猫に制裁を課すために。

「あっ…ひゃぁっ…やぁぁっ…ひやぁぁぁっ!!」
薄い胸板の上に乗っかる夏美の小さな膨らみ。桃色の絵美の舌がその突起部に触れる。その瞬間にビクンと震える夏美。すると絵美は舌先で乳頭をつつく様に刺激してくる。
「や…だぁ…やめ…ひっ!」
乳首の先端から根元をしごくように絵美は嘗め回す。塗りこまれる唾液で桃色のニプルが光沢を増す。敏感な性感帯を責められて夏美の口からは喘ぎが漏れ出す。
(やだっ…綾が見てるのに…なのに…あたし…)
綾の目の前で絵美にいいように嬲られている。そのことに夏美は羞恥を覚える。顔が朱に染まる。胸が潰れそうに息苦しくなる。消えてしまいたい。そう思うほどに恥ずかしい。陵辱される姿を晒される。先程の綾と丁度入れ替わったような形で。あのときの綾の苦しみが夏美にも染み入ってくる。こんな目に綾は逢い続けてきたのかと思うと心が苦しい。
「えへへ…へへ…無理やりされて…感じて…へへ…変態ですぅぅ……」
夏美をもてあそびながらなじるように絵美は言ってくる。
「違うっ!違うっ!」
「えへへ…違いませんよ…あはは…綾先輩が見てますよ?」
絵美の言葉を夏美は懸命に否定する。が絵美の言葉攻めは止まらない。
「あはは…絵美もあんまりおっぱい大きくないけど…小さいですぅぅ。その代わりにとっても感じやすくてスケベですねぇ。えへへ。」
「…うっ…くぅぅぅぅっ!」
身体的なコンプレックスをつつかれて渋面を浮かべる夏美。こんな年下の少女に綾の目の前でいいように嬲り者にされている自分が情けない。耐え切れず目を見開き睨む。
「いい加減にしなっ!………ひぎゃぁぁぁぁっ!!」
挑発に耐えかねて牙を剥きかける夏美だったが自分自身の悲鳴によって遮られた。唾液で濡らされ硬く勃起しかけた乳首を絵美が指先で潰すように摘んでいた。
「…うっ…あっ…っく…うぅ…ぐっ……」
摘み潰された乳頭からジリジリくる痛みが脳を駆け巡る。それだけでない。踏み潰されて壊された腕。殴打された腹部。叩きつけられた背中。身体中が激しい悲鳴を上げている。全身をはしる痛みだけでもうどうにかなってしまいそうだった。
「あれれぇ?もう泣いちゃうんですかぁ?泣き虫ですねぇ。あはは♪」
嘲り笑う絵美。それに反抗する気力さえ沸いてこない。もうとっくに身体は限界を超えていた。強烈な疲労感が身を包む。同時に現実を思い知らされる。自分は目の前の絵美に為す術もなく嬲られる一方なのだと。
(駄目なんだ…あたしじゃやっぱ…無理なんだ……)
今度こそ本当に身体が言うことを聞いてくれない。やはり駄目だった。自分には綾を守ることなんて出来るはずがないのだ。絵美相手でさえもこんな無様な姿を晒している。あの二人相手ではもう言うまでもない。
「ふふふ…綾先輩すごい顔してますよ。もうグシャグシャに泣き崩れちゃって…声が出せてたらすごいでしょうねえ…耳が痛くなっちゃいますよぉ。きっと。」
絵美の言葉につられて綾の方に視線を向ける。言葉通りの様子であった。顔中をとめどなく流れる涙で濡らし、懸命に叫ぼうと口をパクパク虚しく開ける。どこまでも悲痛な表情。大切な人が傷つけられてもどうすることも出来ない。そんな現実に絶望しきった顔。
(ごめんね…ごめんね綾…)
きっと全部自分のせいだと思っているに違いない。綾はそういう娘だ。結果として綾を悲しませることにしかならなかった。綾が目の前で陵辱されたとき自分が味わった想い。それを今、綾に味あわせているのだ。
(ごめん…あたし…やっぱ駄目だよ…もう…)
自分は弱い。当たり前すぎる事実を思い知らされるのだ。どうしようもなく。

「あっ…やぁぁ…くひぃっ!やぁぁっ…やだぁぁっ!!」
ぴちゃぴちゃと濡れた音が鼓膜を叩く。同時に悪寒と神経を伝わる刺激に夏美の身体はピクピク震える。這いずり回る絵美の舌。それは夏美の女陰を新たな標的に定めていた。
「やめてよぉ…そんなとこ舐めないでよぉ……」
力なく夏美は哀願する。だが構わずに絵美は僅かに茂る陰毛を唾液で湿らせてその中の秘肉を愛撫する。まだ肉根の蹂躙を受けたこともない夏美の秘所。キレイなピンク色をしたその膣肉を舌先で嬲る。
「やだぁ…っぐ…うっ…もうやだぁぁっ!!」
嗚咽しながら責めに夏美は喘ぐ。不本意なことに身体は反応してしまっていた。秘肉が自分から溢れ出す蜜で濡れ始めているのがわかる。この身体は悦びを覚え始めているのだ。こんな風に玩具にされて。
「綺麗な…色…こんなに……」
「見ないでっ!そんなとこ見ないでよぉぉっ!!」
膣口の内側。そこに注がれる視線にたまらず夏美は叫ぶ。貝の口を思わせるような肉の裂け目。そこから覗く桃色の肉に絵美の目は釘付けになる。指でこじ広げて見る。羞恥に震える夏美の悲鳴も無視して。肉のひだを奥に視認する。純潔の証。穢れを知らぬ身体。
「うっ…えぐっ…もう…やめて…よ……」
頬に涙を零しながらか細く呟かれる夏美の声。だが次の瞬間には大音量の絶叫が響き渡る。
「ひぎやぁぁぁっ!!ぎぃぃぃぃぃっ!!」
身悶える衝撃に腹の底から悲鳴が絞り出る。愛撫によって濡らされた産毛のような陰毛。そこから顔を出す陰核に制裁は加えられた。皮を剥かれた肉豆。男性のペニスに相当する器官。そこを指の腹でクリクリすり潰すように絵美はもてあそぶ。男根の亀頭部をしごくようにして。
「ああぁぁぁぁぁっ!!くひぃぃぃぃぃぃっ!!」
「…処女…なんですね…まだ……」
脳が漂白されそうな刺激に悶絶する夏美に対してどこかうわの空な様子の絵美はそんな言葉をポツリと呟いていた。

「…あっ…はっ…あ…う…うぅ…ぅ……」
交代で攻めてくる快楽と苦痛の刺激に夏美は抵抗する気力を失っていた。もう自分は絵美に嬲りつくされるしかない。そんな諦めに似た想いが頭をよぎる。
「偉そうなこと言ってたくせにもう限界なんですか?」
吐き捨てられる絵美の言葉は容赦ない。事実その通りだ。自分の口にした言葉がいかに浅薄なものだったのかを思い知らされる。本当に薄っぺらい。薄っぺらい人間だ。自分は。
「う…うぐっ…う…ひっ!…あっ…」
すすり泣く夏美だがペッたりと肌を重ねられる感触に反応する。夏美同様に全裸の絵美。その彼女が仰向けの夏美の身体に覆いかぶさるようにぴったりと肉を重ねてきた。
「何…するの……?」
怯えた表情で絵美に問いかける夏美。密着した箇所から絵美の体温が伝わってくる。互いの小さな乳房の膨らみが潰れあい、愛液で濡れた秘肉が貝をあわせるように触れ合っている。見れば絵美の顔がぶつかりそうになるほどに接近していた。次にされることに対する恐怖に夏美の心は折れていた。
「あっ…やぁぁっ…あっ…ひぃぃ…あうぅぅ……」
問いかけに答えぬままに絵美は身体を動かす。密着した状態で互いの性感帯をこすり合わせ始める。潰れあった乳肉同士がもみ合って乳首がこすれる。十分に濡れ細った秘肉はぐちょぐちょと卑猥な音を響かせてくる。繰り返される摩擦。それが性感帯に与える刺激に夏美の口から喘ぎが漏れる。
(…駄目だよあたし…もう本当に駄目だよ……)
喘ぎながら悔しさと恥ずかしさで涙が溢れてくる。自分は犯されている。綾の目の前で。綾の後輩によって。恥ずかしくてもう死んでしまいたい。こんな苦しみを綾が味わい続けたかと思うと綾に対するすまなさで心が溢れてくる。こんなにも自分は弱い。
(こんな風にされて…感じて…あたし……っ!…えっ?)
ふいに夏美は顔に水滴が落ちるのを感じた。見上げると絵美の瞳から大粒の涙がポロポロと零れだしていた。


つづく

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