アズリア陵辱3



「それでな・・・そいつはとんでもない馬鹿でな・・・。」
軍学校時代、長期の休みが入るとアズリアは土産話をよくイスラにしていた。
闘病生活で孤独な毎日を過ごす弟。そんな彼を少しでも元気付けるために話し相手をよくしたものだった。
「姉さん・・・。」
「ん・・・?」
ふいに弟から声がかかるとアズリアはマヌケな同期の男の話を中断する。
「さっきから・・・その人の話ばかりだけど・・・」
「あ・・・あぁそうだったな・・。すまん。じゃあ次の・・・」
「そうじゃなくて・・・。」
「・・・?」
ふと弟の顔を見やる。どことなく淋しげな・・・。
「好きなんでしょ・・・その人のこと・・・。」
「な・・・なっなななな・・・・????!!」
思わず顔が真っ赤になっていた。そんなことはないと必死で否定した。思えばあのときから・・・
自分とイスラの歯車はどこか噛みあわなくなった気がする・・・。

「姉さん・・・。」
いまだ眠りつづける姉を見つめながらイスラはポツリと呟いた。
昨晩、自分はこの姉を犯した。処女を奪い膣内に射精し、アナルを抉った。
今まで溜め込んでいた屈折した思いを彼女の胎内に吐き出したのだ。
姉を・・・アズリアを強姦することによって初めて気付いた。自分が今までこの姉に対し抱きつづけた憎しみが・・・
「綺麗だよ・・・姉さん・・・。」
意識のない姉の身体を気付いたら愛撫していた。優しく丹念にアズリアの性感帯を撫でまわす。いとおしげに。
昨晩吐き出しつづけた精液が乾いて粉を吹いている秘部。それほど豊かとはいえない乳房。
軍での訓練のせいかやや筋肉質に引き締まった身体も触ってみるととても暖かくそして柔らかかった。
「う・・ううん・・・・」
愛撫に反応したのかアズリアが目を覚まそうとする。その機をイスラは見逃さなかった。
「おはよう、姉さん。」
「えっ・・・んあっ・・・あっ!」
何が起きたのか最初は理解さえ出来なかった。何かが自分の中に入り込んでいるような。
痛い、下半身が焼け付くように痛い。腰が立たないぐらい痛みで感覚が麻痺している。
寝ぼけた意識が痛みで徐々に覚醒されていく。次第に昨晩の記憶も・・・
「ア・・ああぅぅぅぅ・・うあぁぁぁ・・嫌ぁ・・だぁ・・」
不幸にも理解してしまった。自分が何をされているのか。自分が何をされたか・・。
「あはは、やっぱり暖かいよ・・姉さんの膣内は・・・」
その一言が駄目押しだった。気付いてしまった。
「止め・・て・・こんなの・・・もう・・・ひっ・・うっ・・・」
自分が起きて早々に犬のように後ろから犯されていることに・・・。
「凄いよ・・・姉さん。いいよ・・最高だよ・・・。」
「うあっ・・ひっ・・・ひあっ・・やっ・・・」
処女であったアズリアを犯した昨晩、アズリアの膣は何度もイスラの肉根を受け入れ処女膜の名残さえ欠片も残されなかった。
何度も繰り返された挿入、射精が彼女の身体を確実に女にしていた。身体はもう男を受け入れることに僅かな内にならされてしまっていた。
「や・・だぁ・・・なんで・・こんな・・ひっく・・・」
心の方はそうではなかった。男にそれも実の弟に犯される。昨晩の悪夢の記憶とあいまってアズリアを苦しめていた。
(どうして・・・どうして・・・こんなことを・・・許して・・もう許して・・イスラ・・)
心の中で弟に止めて欲しいと訴えつづける。言葉に出したかった。がすぐに諦める。
昨晩の記憶が再現される。どれだけ許しを乞いてもどれだけ嫌がってもこの弟は自分を犯すことを止めない。
それほどまでに憎まれてしまっているのだ。自分は。

「うぁ・・うあぁぁっ・・あ・・・」
ドクンと脈打つ音を感じる。生暖かいものが自分の中に入ってくるのが分かる。また膣内で射精されたのだ。
「ひ・・・うぅ・・うぁ・・・・」
ドクドクと白濁を流し込まれる内にアズリアの脳内に妊娠の二文字が襲う。怖かった。
それにおぞましかった・・弟の子を孕むなど。
「ひっく・・う・・・うあぁぁんっ!!ああぁぁっ・・・えうっ・・ひうっ・・うっ・・あぅぅ・・」
子供のようにアズリアは泣きじゃくった。度重なる陵辱、迫りくる妊娠の恐怖。
それらに攻め立てられ糸が切れたように、心が折れてしまっていた。
泣く事を堪えられなかった。逃げたい。死にたい。もう嫌だ。こんな風にされ続けるのならいっそ殺して欲しい。
そう思いながら泣きじゃくる姉の心中を察したのかイスラは声をかける。
「安心していいよ。姉さん。妊娠する心配はないから。」
「うっ・・ぐすっ・・うっ・・・??」
その言葉に反応し嗚咽を止めてアズリアはイスラの顔を見る。それは哀しそうなすべてを奪われたかのような表情だった。
「僕にはね・・・女を孕ませられる力がないんだ。例の呪いのせいでね・・・。あは。」
自嘲めいた笑いを浮かべイスラ呟く。その台詞にアズリアは思い出す。
イスラを生まれたときからずっと苛んでいる呪いの事を。
「笑っちゃうよね・・・昔から僕は・・あの糞ったれな呪いのせいで・・ベッドから出ることも出来なかった。
毎日発作を繰り返して・・そのたびに死にぞこなって・・家の誰からも見放されて・・・どうも精子が弱いらしくてね・・・子供が作れないそうなんだ・・。」
思い出す。イスラが苦しみつづけたときのことを。いつも病魔に苛まれ続けて、誰からも厄介モノとして扱われた彼の苦渋の日々を。
「それで・・子孫も残せない・・・家も継げない・・そんな僕の居場所なんてあのうちにはなかったのさ。
あの馬鹿親父・・誰のせいで僕がこんな目にあってると思ってんだよ。」
イスラを襲った呪い。それは召喚術によるテロ活動を取り締まっていたレディウス家に対する無色の派閥の報復であった。
家のために人生そのものを失い、家の誰からも鼻つまみ者にされてきた。
「それで・・・その呪いをかけた連中の使いパシリになって、奴らの言いなりになって
初めて人並みに生きられるようになったんだよ。畜生・・・畜生畜生畜生!!!!」
イスラの声に怒気が増していく。アズリアはもうなにも言えなかった。なにも言う資格もなかった。

「どいつもこいつも僕を邪魔者にしやがってっ!!壊してやる!何もかもこわしてやる!!」
「ぎあぁぁ!!・・いっ・・ぎぃぃっ!!」
八つ当たりするように今度はアズリアの菊座を無理矢理抉るイスラ。激痛が走る。
しかし体の痛みよりも・・・イスラから伝わる心の痛みのほうが痛かった。
「そんなに僕はいらないのっ!!僕は生まれてきちゃいけなかったの!」
涙声も混じってきた。哀しみ、憎しみ、絶望・・・ありったけの感情をアズリアを犯すことで発散する。
「姉さん・・・あんな家でも姉さんだけは僕に優しかったよね・・。でも・・・」
その後に続く言葉は簡単に予想できた。後悔した。何で自分はイスラの気持ちをあの時少しでもわかってやれなかったのか・・・。
「どうして・・僕を追いてっちゃうんだよォォォ・・・どうして・・どうしてっ!!」
完全に涙声で訴えかけるイスラ。もう自分が犯されていることなどどうでもよかった、弟を傷つけてしまった後悔しかなかった。
「あの・・男か・・・そんなにアイツがいいのかぁっ!!畜生!!畜生ォォっ!!
「ぎぃぃぃぃっ!!・・うぁ・・あああっ!!」
痛めつけるようにイスラのペニスはアズリアを蹂躪する。昨日引き裂かれた傷口がまた開いたようだった。
だがそんな激痛の中でももうアズリアはイスラに止めてと願うことすらなかった。
これはもう自分への罰なのだから。
「好きだよ・・・愛してるよ姉さん。誰にも渡さない!!渡すもんかぁっ・・あんなヤツに渡すもんかぁぁっ!!」
叫ぶと同時に射精する。激痛の連続と射精のショックに失神寸前になるアズリア。
彼女の瞳からは大粒の涙がボロボロと崩れ落ちる。
(私は・・・イスラのことを・・分かってやれなかったんだ・・・・)
あの家の中で孤立していたイスラ。イスラには自分しかいなかったのだろう。
それなのに自分は軍へと進み彼を独りぼっちにさせた。それもイスラのためにと思って。
馬鹿だ。どうしようもない馬鹿だ。ずっと側についててやればよかったんだ。
それなのに・・・
「姉さん・・姉さん姉さん!!」
きつくただきつくイスラはアズリアを抱き締める。母親に抱きつく赤子のように。
(どうしようもない愚か者だ・・私は・・・)
涙がとめどなく溢れた。たまの休暇にも自分は一方的な土産話をするだけだった。
まして自分の思い人の彼の話など・・イスラを傷つける以外の何ものでもなかったはずだ。
そんなことも分からず弟思いの姉だなどと自分のことを思っていた。何が弟を愛してきただ。
傷つけることしかできなかったではないか。
「イ・・スラ・・・。」
何とか声を絞り出す。自分に抱きつく弟をそっと抱き寄せる。
「姉さん・・・。」
「すまな・・い・・私は・・私は・・・」
嗚咽交じりで言葉を紡ぐ。そうして愛しい弟を抱きとめる。
「もう・・・どこへも・・行かないから・・ずっと・・イスラの側にいるから・・・」
それは本心からの言葉だった。もうイスラの気が済むまで自分はイスラに尽そう。
そうすることでしか罪滅ぼしはできないから。

「いいよぉぉ!!姉さん。本当にいいよぉっ!!」
「あふっ・・ふあぁぁっ・・・あはっ・・はうぅぅ・・」
貪るように姉弟は繋がる。もうアズリアはイスラを拒まなかった。
彼の肉棒を自分の身体で一心不乱に受け止める。
弟と交わることへの背徳感。性交に伴う痛み・・それらも我慢する。
これは自分への制裁なのだから・・。
「膣内でだすよ・・・姉さん。」
「くぅぅぅぅっ!!あふぁっ・・」
妊娠の恐れはないと分かっていても精液を吐き出されるたびに自分が汚れていくのが分かる。
堕ちていくのが実感できる。そして心ならずもそれに快を見出している。自分がいる。
弟に犯されて感じるそんな破廉恥な女になってしまったのかと思うと哀しくなる。
ふいにある人物の顔が頭をよぎる。今となってはその思いを告げることも叶わぬ人を。
(レックス・・・)
それを声に出すのは憚られた。もうイスラを傷つけたくない、でもそれでも哀しかった。
自分が彼を愛する資格も愛される資格も失ったことを・・・。

「綺麗にしてよ・・姉さん。」
そう言ってイスラは精液で汚れた自分の肉棒を差し出す。口による奉仕を求めているのだろう。
僅かに躊躇う。そのような行為に及ぶことに羞恥が生じたから。しかし・・
「はむっ・・・むっ・・・」
意を決してペニスを口へと運ぶ。舌に広がる不味い精液の味。
ペロペロ舐めているうちにまた涙がこぼれた。
取り返しがつかないところまで自分は汚れてしまった。

「何を・・・しているんだ・・」
聞き覚えのある声がする。見やると見覚えのある顔が真っ青になってこちらを見つめていた。
(えっ?・・・)
その顔が誰であるか理解するにアズリアは戸惑う。いや理解したくないのだろう。
「やぁ・・・いいところにきたね。」
イスラが男に声をかける。優越感に浸った態度で。
(あ・・・!!!!)
もうその男が誰だか分かってしまった。いや最初から分かっていた。どうしても認めたくなかっただけだ。
「姉さんといいことをしていただけだよ。ねえ・・・」
舐めるような目線でイスラがこっちを見やる。駄目だ。もうこれ以上は・・。
「アズリアは君の姉さんだぞ!!それを・・」
男は蒼白になりながら言う。唇が震えている。怒り・・いや驚き?
それとも目の前の現実が信じられないのだろうか。そんなようすの彼にイスラが続ける。
「最高だったよ。もう姉さんは僕のものだよ。全部・・全部僕が奪ったのさ。処女も・・アナルも・・口も・・・。」
止めて。それ以上言わないで。そう叫びたかった。でも声が出せない。
「悔しい・・・ねえ悔しい・・・レックス・・・」
「いっ・・・・」
その言葉が引き金となり・・・アズリアの意識は弾けた・・。
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!嫌嫌々ぁぁぁぁっ!!あぁぁぁぁぁうあぁぁぁぁ嫌ぁぁぁっ!」
見られた。弟に犯されてよがる姿を・・よりによってレックスに。自分がずっと思いつづけた最愛の人に。

「イスラ・・・お前!アズリアを無理矢理っ!!」
「だったらなんだってのさ。そうそう姉さんはお前のこと好きだった見たいだよ。でももう関係ないね。永遠に僕のものだから・・・」

言い合う弟と愛する男。その2人の姿がアズリアの視界に入る。だがそれも意識には入らない。
(嫌ぁぁぁぁ!!いやだぁぁぁ・・こんなの・・こんなのぉぉぉ・・・)
砕かれた。自分の恋は最悪の形で打ち砕かれた。どんな仕打ちを受けても耐えるつもりだった。
でもこれだけは耐えられない。愛する男に自分の醜態をさらすことだけは。
「あはははは。後はお前を殺すだけさ。お前さえ・・お前さえいなけりゃぁぁっ!!」
「イスラぁぁぁぁぁっ!!!!!」
怒りに狂った2人の男が緑と赤二つの剣で切り結ぶ。その勝敗の行方などアズリアはどうでもよかった。
「あ・・は・・・あははははは・・」
彼女の心は壊れてしまったのだから・・・。

「ったく!あと一歩なのに邪魔が入って・・・!」
自分のアジトにもどりイスラは毒づく。レックスとの勝負は彼の仲間の横槍が入り中断された。
仕方なくアズリアを連れ帰り今後の事を考える。
「まあいいさ。そうすぐには殺してやらないから・・・あいつには絶望を味合わせてやる。」
悪態をつきまくる弟。自分はもうこの弟の慰み者として生きていくしかないのだろう。
もう何もかもどうでもよかった。
(私は・・・死んだ・・・。)
もう自分は死んだのだから。彼にずっと思いを抱きつづけてきた自分は死んだのだから。
今はもう此の世のすべてを憎むしか出来ないこの弟にアズリアは身を委ねるのみであった。


つづく

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