レックス×アズリア 外伝



読む前の注意点
・女体化ネタが苦手な人はスルーでお願いします。女体化してませんが。ついでにエロもありません。
・とても頭が悪くて背筋が痒くなるような話です。ギャグとしてもどうにも中途半端です。
・この話はこのスレで続き物として投下されているレックス×アズリア続き物の設定を利用したパラレル的話です。ここまでに投下されている分を読んでからの方がより楽しめると思います。
その3から始まる話の続きで、その4から始まる続きの部分の代わりとして読んで下さい。





「ただいま、アズリア!」
「…ああ」
再会した時の何時もの挨拶。愛の言葉にも似ている約束の言葉。
これから口にしようとしている言葉を考えると出迎える声も自然と暗くなった。
まるで大型犬が勢い良く尻尾を左右に振り乱し、
その体全体で愛を伝えるかのように真っ直ぐに愛情をぶつけてくる相手の目が見れない。
「おかえりなさい」という言葉が出てこない。
だってこれから自分が言おうとしていることは、その愛情や信頼を裏切る言葉なのだ。
相手の気持ちを無視して自分の都合だけで全てを決めようとしている。
最低だ。反吐が出る。
そんなことを思いながらアズリアは自嘲気味に笑いながら言葉を吐き出す。
「お前に、話したいことがあるんだ…」
「俺もね、君に言いたいことがあるんだ。でも先に君の話が聞きたい」
自分に向けられる優しい笑顔。大好きなその表情を崩すようなことを今から口にするのだ。
「…お前、女になる気はないか?」
「―……はい?」
突然吐かれたアズリアの思ってもみない一言にレックスは気の抜けた返事を返すしかなかった。
アズリアの予想通り笑顔は呆気なく崩れた。
だって…ねえ?今なんと仰いましたか、お嬢さん。

「突然で悪いが私に婚約者が出来た。勿論親が勝手に決めた好きでもない男だ。このままだと私はお前と別れねばならん。そんなのは耐えられない。だから私は考えた。そして出た結論だ。
私が男になれば婚約は流れるし、お前が女になって子供を産めば跡取りも出来て問題も全てなくなる。それに私が男になれば体力も飛躍的に上がるだろうから昇進のチャンスだって巡ってくる。
ほら、これで何も問題はないだろう?」
「いや、何ていうか根本的な部分で色々問題ありすぎな気がするんだけど…」
レックスはアズリアの言葉を聞いて頭が痛くなってきた。
婚約者だとか衝撃事実を始めとして何かもう色々突然すぎだ。
ってゆーか、何時から自分の恋人はこんなに頭の弱い子になってしまったのかと問い詰めたい。
小一時間問い詰めたい。
「何だお前、私の言うことに不服があるというのか?」
「いや、だからさぁ、もうちょっと冷静になって考えようよ、ねえ?
それに性転換なんて簡単にできるもんじゃないし」
「それなら問題ない。レヴィノスの名を使って四方八方に手を伸ばし、何処かの派閥の秘術で作られたという特別な薬を極秘に入手した。あとはお前の同意を得るだけだ」
「いや、だからさぁ…」
何ていうかもう次の言葉が見つからない。
そんな四方八方に手を伸ばしてる暇があるなら別の方法を考えようよとかツッコミたい。激しくツッコミたい。
それに幾らご都合主義だとはいえそんな秘術がそう簡単にあってたまるか。絶対裏に何かあるに違いない。
だってほらちょっと前まで他人なんて誰も信じられないとか思っていたわけだし。
「だからさ、俺が女になっても全然面白くないから。誰も萌えないから。
スバルとかならまだ可愛げがあるかもしれないけど俺の場合アティっていう可愛い女主人公とキャラ被っちゃうし、ね?
それに君が男になったら数多くの人が泣くから。
大体世のレクアズ萌のお兄さんお姉さんは君が女で俺が男だから萌えてるわけで、逆だと全然楽しくないんだよ。だから考え直そう?」
「お前…私との愛より男としてのくだらんプライドを取るつもりだな!?
お前なんて私にフラれた後海賊一家に愚痴って読んでる人間に「何コイツ女々しすぎ。キモー」とか思われた挙句グダグダと過去回想まで始めて泣いた上最後には「君のことが好きだよ」とか「愛している」なんていう恥ずかしい言葉でしめたくせに、それも全部嘘だったんだな!?」
「な、何で君がそれを知ってるんだよ!? さては君、隠れ2チャンネラーだろ!? 実はエロパロ板サモンナイト萌スレの住人だろ!?君がそんな人だったなんて知らなかったよ!」
「ハッ、今更気付いたのか!お前がティンコガードと呼ばれてヘイヘイ言っていることもエロパロ板ではビジュ大人気なことも知っていたさ!そこに女体化ネタなんていう話が出たからわざわざネタ提供の為に危険を冒してまで秘薬を入手したというのに貴様はそれを無駄にするというのか!?」
「愛だとか何とか言っておきながらそっちが本当の目的かよ!
君はどうせ真っ先に女体化ネタを投下して新たな神になろうとか思ってるんだろ!?
でも正直、君の文才と俺をターゲットにもってきた時点でその野望は阻止されたね。せめてイスラやスバルでやってたら神になれたかもね」
長い子供のような喧嘩の末レックスは不敵に微笑む。そこにあるのはまさしく勝者の笑みだ。
こんな低レベルな口喧嘩に勝っても意味なんてないことを誰か突っ込んであげて下さい。
「まあ、いい加減あの続き物の話もダレてきてて読む方も書く方もウンザリしてる頃だろうから新展開の末打ち切りになるのも時間の問題かなって思ってたけど、幾らなんでもこの展開は唐突すぎだよ…」
「ああ、あの話、書いてるほうもいい加減ウンザリしてたのか…。まあダラダラと無駄に長いだけだしな」
うるせえ。ほっとけ。余計なお世話だ。と言ってやりたい。心から。
「ねえ、君は男になるの嫌じゃないの?可愛いのに…男になったりしたら勿体無いよ」
「か、かわ……」
レックスの言葉にアズリアは真っ赤になる。
今まで調子良くパンチを決め続けていた所にいきなり強烈なカウンターを貰った気分だ。
唐突に、しかも違和感無く恥ずかしい事を言うこの男を誰か止めろ。そんな事を言いたくなる。
「フッ…軍人を続ける上で女だということはハンデにしかならないからな。性転換などむしろ歓迎な勢いだ。それに私はたとえ性別が変わろうともお前を好きでいる自信があるからな。それよりもお前はなんでそんなに女になることを嫌がる?」
「え…それは……」
そう言われてみて冷静になって考えてみる。

女になる=大事な息子がなくなる→股間を守る必要が無くなる→ティンコガード不要→アイデンティティーの喪失

「だってそんな事したら俺の存在意義がなくなってしまうじゃないか!
ガードのない俺なんて2の地味な方の主人公みたいな扱いになって「そんな香具師居たっけ?」なんて言われるのが目に見えてるよ!AAだってもう作ってもらえなくなるよ!そんなのは嫌だ!!
たとえネタキャラであったとしても俺は2chで愛されていたいんだ!!!」
「…2に主人公は二人もいたか?主人公はデコ一人じゃなかったか?」
「―………」
ああごめんよ、2の影が薄いほうの主人公。今の俺は君を庇う術も擁護する言葉も持たないんだ…。
無様で無力な人間だよ…。そういえばドラマCDvol.2の主人公に抜擢されたんだってね、おめでとう。
芋とのコンビじゃ売れないとか色々言われてるけど頑張れよ。
俺は君の名前すら覚えてないけど、同じ女主人公に人気を食われ気味の男主人公として君を応援しているよ。
俺の場合君と違って公式の人気投票でも女主人公とそんなに票差はなかったし2位だったしホモでもロリでもないんだけどね、ははは…。おっと、これは偏見だったかな。
先生が見ず知らずの人に偏見なんて持っちゃいけないよな。
2の地味な方の主人公、名前すら覚えられてない相手にまで哀れまれるなんて惨めだろうけど強く生きろよ。
「お前、さっきから何をブツブツ言ってるんだ?」
「いや、何でもないよ」
そう言って笑って誤魔化す。
そんなお前に女になることよりティンコガードがなくなることのが大問題なのかとツッコミたいと思っている人間はきっと星の数ほどいるだろう。
とゆーかティンコガードが自分の存在意義と言い切った時点で物哀しさを感じたりしないのだろうか。
しかしそんなレックスに哀れまれているマグナはもっと哀れな気がしてどうにも居た堪れない。
「―…分かっている、私の言っていることがとても自分勝手だということは」
ふとアズリアがゆっくりと口を開く。
「これがお前にとっては受け入れ難い提案だということも知っている…。それでも、お前と離れたくないと思ってしまうのは…矢張り我侭なんだろうな。こんな我侭な女、嫌いになって当然だよな…。嫌なら断ってくれて構わない。その時は…私も素直にお前と別れて親の決めた婚約者と結婚するさ。お前のいない寂しさを抱いて自慰でもして枕を涙で濡らすさ…」
「アズリア…」
二人の視線が絡み合う。
何ですか、この唐突に始まった背筋が痒くなるような少女漫画的展開は。
きゅうううんと鳴ってる胸の内が聞こえてきそうな雰囲気の中「恋する乙女は片手で竜をも殺す」に匹敵するような勢いで二人の世界な展開にもうついていけません。
「いいよ…俺、女になっても」
わー、言っちゃった☆決定的な衝撃発言が今飛び出しました!
と実況アナウンサーのように言ってやりたい。この馬鹿め(ジャキーニ調)。
「本当は嫌だけど…色々問題もあって大変だろうけど、でも君と二人でだったら幸せになれるって思うから…。側にいたいのは二人とも同じだし。あの時言ったよね、二人で幸せになりたいって…。
望んだのとは違う形になってしまうけど、それでも隣に君がいて子供がいて…そういうのっていいよね。きっと、あったかくて楽しい家庭になるよ」
「レックス…」

チャララチャッチャッチャ〜ン♪レックスとアズリアのクラスが「バカップル」になった。
アズリアの上移動範囲が上がった。
レックスの夜の上移動範囲が0になった。スキル「ほだされ受」「流され受」を覚えた。


こうして若者はノリという名の勢いで道を思いっきり踏み外す。
いらないスキルを覚え、クラスダウンをし、人として大事な何かを失いながらもカップルとして一歩前進。
人として一歩どころか物凄い勢いで後退な彼らの行く末に光あれ!
「レックス…安心しろ。私はTEC上昇率Aだからきっとお前を満足させてやれるはずだ。大丈夫、お前は元々受スキルが高いから女になってもきっと上手くやっていける。攻スキルが限りなく0に近くなったとしても嘆く必要はもうどこにもない」
「なんかそう言いきられると男としてとても悲しいものがあるんだけど…」
自分の女が別の男に犯されるか、自分が女になって好きな女に犯されるかの究極中の究極の選択の末、男らしく自分が我慢する方を選んでみたけど、早くも男らしさを使う所を激しく誤った気がする今日この頃。
父さん、母さん。俺は今日まで形見のベルトで股間を守り抜いてきたけど、
明日からは股間を守り抜く蒼き剣の勇者の名を捨てて愛に生きるバカップルとして生まれ変わるよ。
親不孝の息子だったけど、でもその分幸せになってみせるから。
だから明日俺がどんな姿になっていようともあの世でせせら笑うのだけは勘弁して下さい。お願いします。


島のみんなへ
そんな訳で先生は島に帰れなくなりました。自分勝手な先生でごめん。
俺の引継ぎはヤードがしてくれると思うのでこれからはヤードを新しい先生として迎えてやって下さい。
ヤード、君の師であった俺から最後の贈り物としてこのティンコガードを手紙と共に送ります。
君はもう一人前の先生だ。だから是非このティンコガードを付けて俺の跡を継いでくれ。
俺にはもうそれは必要ないから…。俺は愛に生きます!

フロム 永遠のみんなの先生 レックス


その後、あのローブの上からティンコガードを付けたヤードが「激しくガードが似合わない」という評判の元新しい先生となったが、本人が妙に気にいってしまい今や島中の人に勧めているんだとか。
島でティンコガードが流行るのは時間の問題かもしれない。

しかし、そんなファッションリーダー(自称)として頑張るヤードは知らない。
実は島の住人にはティンコガード=レックスという認識があり今教鞭をふるっているのがヤードではなくレックスだと思われていることを。
「レックス先生最近変わったよね〜口調とか顔とか。それと一緒に居た地味な人見なくなったよね。召喚術得意だった人。顔も名前も覚えてないけど」
なんて言われている事など勿論知る由も無い。

その一方で新たな人生を手に入れたレックスはレックス・レヴィノスという語呂が悪すぎる名前に変わり、
「なんでエロパロ板サモナイ萌スレで女体化ネタが認められてないんだよぉぉ!! なんでだよぉ!スレが女体化を認めないなら…僕はあえて女体化ネタを投下してみるよ! あはっ、あはははは、ははははははははははあっはははははあははははは」
と、まるで人格が変わったかのように新たな人生を幸せと共に謳歌しているんだとか。
最近は横暴なお舅さんのいじめが酷くて思わず「午後は○○おもいっきりテ○ビ」に電話してみ○さんに人生相談してもらっているという噂もあるんだとかないんだとか。
ちなみに余りの衝撃的出来事に、あの日用意したポケットに忍ばせた新しい指輪も愛の言葉もスッカリ忘れてそのまま流されてしまったのは言うまでもない。


おわり

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